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制裁サボってたら怒られました
しおりを挟む『お熱い時間を過ごしたようだねぇ?』
「・・・・・お前俺の体に何かしたのか」
最悪の目覚め。
喉は枯れてるし体はあちこちが痛む。長時間挿入されていたせいであそこにはまだ違和感があるし起き上がり座った瞬間何もしてないのにあそこがキュン♡と刺激を拾った。
「ッ・・・!?体が・・・体がおかしいんだよ・・・。前より感じやすくなってる気がする・・・」
『そりゃああんだけ抱かれてたらねぇ?それに君は両性だから体もちょっとずつ女の子みたいになってきてるんだよ。女の子が成長期で子供を産みやすい体に変化するようにね。エヴァも安産型だからもし赤ちゃん産みたいなら安心して産めるよ』
「別に産みたくない」
妖精の言葉に思わず自分の体をまじまじと見てしまう。確かに男のくせに何故だが最近胸が控えめにふっくらしてきてる気がする。それに乳首も前はこんなに大きくなかった弄られすぎたせいで赤く色づいてまるで女みたい。
腰のくびれも以前より顕著になってきている気がする。
『それにしてもアダンのえっち凄かったね!主人公もあのテクニックにかかればメロメロだよ。あ~早くアダンルートも見たいし楽しみが多すぎる!』
一刻も早くあいつらには主人公にいってほしい。もう悪役令息の俺の事なんかは放っておいて早く。
そう考えていればエリックが妖精にじゃれつこうと飛びかかっていた。
『ちょっ!君この犬ちゃんと躾なよ!!』
「わんっわんっ!」
「良い子だなエリック~♡こいつの羽毟っていいぞ」
『も~!!!』
エリックに噛みつかれそうになったことで逃げ去った妖精を満面の笑み手間見送った。
それから暫く俺はアダンに痛い目を見させられた事で暫く制裁を控えていた。というより他の親衛隊に出来るだけ任せ自分は現場に行かないようにしてたのだ。他の隊員からは覚めた目で見られているが自分の貞操を守るためだ仕方ないだろう。
お前ら赤子の腕ほどあるちんこぶち込まれたことあるのかよ。だがこの行動がアルベールの怒りをかっていることに俺は気づいていなかった。
今日も今日とてエリックの散歩。青い首輪をつければ散歩の時間だと分かったのかはしゃぐエリック。リードをつけいざ出発。
小型犬とはいえ一応学園内だからとなるべく一通りの少ない場所を散歩する。特にエリックは中庭がお気に入りのようでドッグランのように広大な芝生を楽しそうに駆けていた。無駄に広い学園だとは思っていたがこれはかなり助かる。
楽しそうなエリックを眺めていると隣に誰かが座ったことに気づいた。
「エリック楽しそうだね」
「アルベール様・・・!」
「ここ最近生徒会の仕事が忙しくて中々エヴァに会いに行けなかったんだ」
何故か弁解するアルベールに疑問符が浮かぶ。
「気にしていません。アルベール様はお仕事を第1優先にすべきです」
「・・・少しは気にして欲しいな。実は今度転入生が来ることになったんだけどその事で忙しくてね・・・。そういえば最近あまり制裁をしていないと聞いたけど、どういうこと?」
「・・・どういう事、とは」
不機嫌そうに顔を歪ませるアルベールに俺は困惑する。俺が制裁をする事によってお前の評判も下がるんだからどう考えても今の状況の方が良いはずだろ。
「エヴァ僕は君が僕の親衛隊として頑張りたいって言ったから生徒会の庶務入りを諦めたんだよ。それなのに君が制裁を行ったのはただの1度きりって聞いたよ。そんなの本当に僕の親衛隊隊長と言えるのかな」
「・・・で、でも現場に言ってないだけで指示は出してます・・・!」
指示と言っても報告受けてうんうん頷いてるだけだが。
「親衛隊隊長は誰よりも僕を想ってくれてないといけないのに君からは全然気持ちを感じない・・・。僕は君と会えない間もこんなにも君を思ってるのに・・・」
呟くように言う言葉がよく聞き取れずどう言えばいいのか分からない。
「ねえ、さっき廊下ですれ違った生徒からお菓子もらったんだ。ほら、これ。これって親衛隊としては制裁対象になるんだよね?僕に恋愛感情ありそうな感じだったしこれはエヴァとしては制裁しなきゃだよね?クラスと名前聞いたから制裁するよね?」
何故か積極的に制裁して欲しそうに寄ってくるアルベールにドン引きする。てかこいつ知らない奴からの贈り物とか気持ち悪くて受け取らないとか言ってなかったっけ?なんで受けとってんだ。
「が・・・害のないお菓子なら別に・・・。あまり過激な制裁をするとアルベール様の評価まで落ちることに気づいたんです。僕も自分の行いでアルベール様に迷惑をかけるのは嫌なので制裁は控えようかと・・・」
「そんな事気にしてたの?僕は周りの評価なんて気にしてない。本当は制裁したいのに僕の事を想って我慢してたんだ・・・ごめん何も考えず怒っちゃって。エヴァの想いはよく分かったよ。でも、僕のことを想うならこれからもちゃんと僕に近づく生徒を罰してね?じゃないと親衛隊辞めさせて庶務にさせるから」
「・・・はい」
何で・・・なんでこんなことに。
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