IMprevu ―予期せぬ出来事―

天野斜己

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本編

No,62 【ドンキ】と【不忍池弁天堂】

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【パリ・オペラ座バレエ団】
353年の輝かしい伝統を誇るバレエの殿堂である。

日本舞台芸術振興会NBSが、このバレエ団を招聘して【ドン・キホーテ】と【椿姫】が踊られると聞いて、真唯は飛び上がって喜んだ。

ただし、少し前ならDMでそれを知らされていたのだが、ここ数年は事情が違う。真唯はこの事を一条さんから知らされた。最初は会社が後援していると言う話だったのだが、それは嘘だった。
実は一条さんは、このNBSの支援システムの【アポロン】に名を連ねていたのだ。個人支援の最高クラスだ。欧米なみのオペラ・バレエ環境を作るための寄付金で、とても良い事だと思うのだが、彼が真唯のためにやっている事と知らされれば心穏やかではいられなかった。



※ ※ ※



いつもの如く、半年近く前にその情報はもたらされ、そしてこれまたいつもの如く当然のように初日のS席に誘われた。だが真唯はこの申し出は丁重にお断りしていた。何故なら、S席は25,000円もしたからだ。
真唯の感覚では、バレエで10,000円を超すと高いと感じる。……が、不思議なもので、歌舞伎ではそうは思わない。真唯は観劇はのんびりゆったり楽しみたいと思っている。前席の人の座高が高くてみにくかったらどうしようかとか不毛な事に悩まされるくらいだったら、20,000円位の投資は惜しくない。のんびり足を伸ばせて他の人に迷惑のかからない桟敷席でゆったり鑑賞したいと思う。特に西側は花道が近いので最高である。ただしスポットライトが眩しいのが難なのだが(苦笑)。
……実は、こっそり今月の【鳳凰祭三月大歌舞伎】のチケットを手に入れているのは、一条さんには言えない秘密である。
閑話休題。
どこぞのオペラハウスのBOX席でもあるまいに、やはり25,000円と云うのは尻ごみしてしまった。
『それなら、どこなら良いのですか?』
そう聞かれて自分で支払う事を考えて答えたのが、15,000円の3F、C席である。案の定、一条さんは難色を示した。さもあろう。一条さんに3階席は似合わない。一条さんに相応しいのは1階席のみである。だから真唯は提案した。自分は自力でC席を購入するから、一条さんはいつものようにS席を購入してはどうかと。その際の一条さんの何とも複雑な表情かおは、恋人となった現在いまだから理解る事だが彼の頭の中にあったのは、あくまで“真唯のため・・・・・に最高の席を”との思いのみだったのだ。

3FのC席を承諾した時の一条さんの渋い顔を思い出し、真唯はひとりクスリと微笑う。

だが、今、東京文化会館東文の3Fでオペラグラスを片手に【ドン・キホーテドンキ】を楽しむ真唯の隣に彼の姿はない。空席だ。


幕間、真唯は外に出た。外とは言ってもロビーには行かない。今日は夜ではなく午後の部なので、夕飯の心配もない。昼食は食べて来た。それはそれは豪華なランチを。
と、昨日ホワイトデーに一条さんがやらかしてくれた事を思い出すと、真っ赤になってしまって……後はため息しか出てこない。


……忘れてよ。

今は南国スペインの陽光降り注ぐ明るい港町・バルセロナで繰り広げられる夢の世界に浸っていたい。


真唯は他人ひとがパラパラと座っているソファーに腰を下ろし、自販機で買ったペットボトルのカフェ・オ・レを少し飲むと、フゥッと息を吐いた。
思えばバレエの幕間にこんなにのんびりするのも久し振りだ。一条さんと一緒だと、飲み物はカップ&ソーサーの珈琲かワインかシャンパンだし。プライベートだからと言ってどんなに断っても、一言だけでも挨拶させて欲しいと云う人が引きも切らなくて、飲み物なんて落ち着いて味わう余裕なんかなかったし。

海外からの突然のお客様の来日で突然の休日出勤になってしまった一条さんには悪いけれど、この東文の1Fのロビーで晒し物にされる苦痛を味わう事に比べたら、この方がずっと楽で……一条さんには決して言えない事だけれど、(やっぱり【おひとりさま】は気楽で良いな~♪)と束の間の解放感を味わっていたところに開演5分前のベルが鳴り。
真唯は再びドンキの夢の世界へと引き返して行った。



※ ※ ※



真唯は現在いま、東京国立博物館内の法隆寺宝物館内にある【ホテルオークラ ガーデンテラス】にいる。 ここは豊かな緑に囲まれた眺めの良いレストランだが場所が外からは分かりにくいため、結構な穴場なのだ(まあ、真唯がブログで紹介している時点で、真の意味での穴場とは言い難いのだが/苦笑)。
舞台の余韻を楽しむのには丁度適した場所だと思う。外のテラス席もあるが、まだ少し冷える。真唯は中の二人掛けの席に案内されるままその席につき、メニューを見て少し迷ってから無難にケーキセットを頼んだ。オーダーした品は、大きなお皿の上にケーキが乗っていて、その周りをチョコレートソースやクランベリーソースが彩りを添えている。セットで頼んだ珈琲も文句なく美味しい。去年のクリスマスイブイブに森下さんの舞台を観た後入ったサテンとは雲泥の差である。
ホテルオークラの直営店らしく優雅な雰囲気が流れている。BGMはクラシックだし、何より客層が良い。殆どの人々が国立博物館内の何かの展覧会や展示会を観に来た人らしく、どことなく『マダ~ム♪』と揶揄したくなる雰囲気ムードなのだ(笑)。


ガラス張りの外の上野公園の緑を見ながら、たった今まで観ていた舞台に思いを馳せる。
理想の姫君を求めて旅をする老騎士ドン・キホーテがバルセロナで出会った憧れのドゥルシネア姫にそっくりな娘キトリから、恋人・バジルとの仲を取り持つように頼まれる。が、その仲を反対しお金持ちと結婚させようとする父親、自称・婚約者、そしてキトリの恋を応援するジプシーたちとの大騒動が繰り広げられる。
ラストに演じられるキトリとバジルのグラン・パ・ド・ドゥは火花散るような超絶技巧の格好の見せ場だ。しかも、今回の演目は20世紀のカリスマ・スター、ルドルフ・ヌレエフの版だけあって、男性主役バジルのソロは圧巻だった。真唯のお気に入りのバレエダンサー・ガリムーリンもこの【ドンキのバジル役】で惚れたのだから、このバジルは男性の力量が他の演目よりもはるかに要求される(真唯的に)と云っても過言ではない。
舞台を充分堪能させて頂いた真唯はご機嫌だった。
舞台の興奮さめやらずに、軽くシャンパンでも飲みたい気分だ。こんな日は夕飯はコンビニのお弁当などと言わずに、どこかで食べて帰りたい。 ……だが。これから自分が帰る・・場所を思うとズズ~ンと気分が重くなる。


……華やかな舞台と、それが終わってのひと時の優雅な時間。
……真唯にとっては、これで充分に贅沢なのだ。

……それなのに……


真唯は舞台を観るために上野に来たのだが、開場時間よりかなり早めに来て上野公園を散歩して。
【不忍池弁天堂】に参拝させて頂いた。
上野公園の不忍池中央にある弁天島に建つお堂だ。寛永寺を創建した天海僧正が不忍池を琵琶湖に見立て、竹生島に相当するものとして作ったのがこの弁天島で、竹生島は日本三大弁天の一つに数えられる弁天様を祀る島だが、宝厳寺 (滋賀県 竹生島)、江島神社 (神奈川県 江の島)、厳島神社 (広島県 厳島)の三大弁天を真唯は勿論、制覇していた。
ここはいつ来ても気持ちの良い処だ。桜の季節や、蓮の花が咲いてる処なぞさぞ見事だろうと思うが、先ずは弁財天さまにご挨拶である。真唯はお寺や神社では祈願はしない。 ……はずだった。
だが、自分の住まいと氏名を心の中で名乗り日々の感謝の気持ちを述べる時にどうしても、(一条さんと少しでも長く一緒にいられますようにっ!)と願ってしまうのだ。そして、そんな干物女にあるまじき乙女な自分も嫌いになれないから始末に悪い。

今回の目的は、一条さんに江ノ島土産に授与して頂いた江島神社の御守りを手放してもらうため、新しい御守りを授与して頂くために参拝させて頂いたのだ。ここの御寺は巳成金みなるかね大祭で、小判のお守りと福財布を授与される事で有名だが、ブラックカードの持ち主に金運の御守りは却って嫌味だろう。正直、真唯は、一条さんの資産は少しぐらい減ってくれた方が良いと思う時がある。
色々眺めているうちに、真唯がポッと頬を赤らめてしまうものがあった。【愛の御守り】である。白い大きな鈴に朱字で大きく【】とあり、その周りを天然石が囲んでいるのだ。この弁天さまには何回も参拝させて頂いた事があったが、こんなものがあるとはまったく気付かなかった。 ……いかに自分が恋愛に無関心であったかが知れる。
……少し悩んだ。自分で持つ分には良いが、一条さんに贈れば重荷になってしまうかも知れないと思ったのだ。
だが。自分が今、置かれている状況を思い出して、例え嫌味に思われてもこれくらい可愛いものだと思い返した。二つ授与して頂いて、御神籤も引かせて頂いた(いつの間にか、江ノ島と同じ『恋みくじ』があったが、それは丸っと無視だ/笑)。結果は中吉。まあまあじゃないかナと思う。ただ。

【縁談 男が多過ぎて困る事があります。落ち着いて見定めましょう。】

アレ?と思う。他の事はほどほどなのに、何でこれだけ……。それに昨年の江島神社でも似たような事が書かれてあったような……
確かに一条さんでいっぱいいっぱいなのに、北原さんと云う難敵が現れているのにまさかこれ以上……タラ~リと背中に冷や汗が流れるような心地に陥って、一瞬、ここに結んでいこうかと思ってしまったが、(アタシには、【愛の御守り】がついてるわ!)と自分を鼓舞したのだった。


欲を言えば、折角、上野に出て来たのだから、数少ない友人の1人であるあのコに会いたかったのだが、原稿があるからとフラレテしまった。なまはげでの忘年会も、冬コミが迫っていたからとこれまたすげなく振られてしまっていた。……非常に残念である。



※ ※ ※



その【愛】の御守りと、少々不吉な御神籤が真唯の手の中にある。
真唯はちょっと迷って、インカローズのストラップのついたスマホに、【愛の御守り】をつけた。今は殆どの御守りがストラップになっているのだ。ちょっと前までは携帯も持っていなかった真唯は少々苦笑を浮かべてしまう。自分は一条さんのあの脅迫にも似た言葉がなかったら今でもスマホなんか持っていないだろう。

御神籤を改めて見る。
【願事 気長に待ちましょう。やがて叶います。】など、ほどほどに良い事が連なっているのに、何で縁談だけ…と思うが、普通に考えれば縁談が多い事は良い事なのだろう。ただ、ほとほと北原さんに悩まされている身としては身構えてしまうのは仕方のない事だと思う。

おまけに一条さんまでが………



その時、マナーモードを解除していなかったスマホがテーブルの上で震えた。慌てて見れば、そこには【貴志さん】の文字。真唯は席を立って、テラスに出た。


「はい、もしもし、真唯です。一条さん?」

『真唯さん? ドンキは楽しめましたか?』
仕事が終わってホッとしたような柔らかな声音に安心した。一条さんには仕事が終わったら迎えに行くから待ってて欲しいと言われていたのだ。自然と真唯のテンションも高くなる。

「もう最高でしたよ! ガリムーリン程じゃないですけど、予定されていたジョシュアって云う男性(ひと)の代わりに踊ったフランソワ・アリュのバジルもなかなかでした♡」
『……………』
「…一条さん…?」
『…いえ…何でもありません。それより…ホテルオークラのガーデンテラスでしたよね?』
「ええ、そうです。」
『もうすぐ着きますから、外に出て来て頂きたいんですが…大丈夫ですか?』
「え? もう、こっちに来ちゃってるんですか? 大丈夫です。すぐにお勘定を済ませて外に出ます!」
『…そんなに急がなくても大丈夫ですよ。まあ、私は少しでも早く貴女にお会いしたいですが…』
「…っ、…それじゃ一条さん、通話切りますよ!」
『はい。また後で。』

一条さんのクスクス笑いを封じて通話を切った真唯は、【愛の御守り】ストラップをしたスマホを鞄に仕舞い、御神籤を仕舞ったお財布でお勘定を済ませると、急いで走り出した。それは一条さんを待たせてはいけないと云う無意識の行動だったのだが……国立博物館の正門を出た真唯は、その場でしゃごみこみそうになってしまった。



警備員が常駐する大きな門の前から少し離れた処に、白銀に輝くロールスロイス・ファントムが停まり、白い制帽に白手をした運転手さんが観音扉のドアを開け、三つ揃えのスーツにピュアカシミアロングコートを纏った一条さんが降りて来るところだったのだ。



……このまま、何も見なかった事にして、日比谷線の駅までダッシュしたいと思ったアタシを誰が責められようか。




「真唯さん!」


東京国立博物館の壁に同化したいと張り付いていたアタシは一条さんに簡単に見つけられ(メ・ガルメ・レにでもならない限り無理な抵抗だったろう)、名前を呼ばれた。

そして衆人環視の中、一条さんに手を取られロールスロイスに乗り込むアタシは、一体これは何の羞恥プレイなのかと身悶えてしまったのだった。





………一条さん。

………貴方との結婚……考え直しても良いですか…?







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