17 / 315
本編
No,16 真唯の決心
しおりを挟む
「おそよう……?」
【インカローズ】に挨拶をしてお水をあげて。
その横に、一条さんからのシャルル・マルランを飾る。
フッ
思わず自嘲の苦笑が漏れてしまう。
何度飾っても、この安アパートに、この豪奢な花は似合わない。恩師であるシャルル・マルランに捧げるために、この薔薇を創り出したメイアン氏も、こんな貧相な部屋に飾られてしまって、草葉の陰で嘆いているに違いない。
……フランスの“草葉の陰”って、どないなもんだろう?
またまた明後日の方向へ行きそうになった思考は、お腹の虫に邪魔されて。食べられれば何でもいいやと思って、トーストにバターを塗って食べた。
ただ、珈琲には拘った。
中身はインスタントと安い牛乳だが、WEDGWOOD、セージグリーンの【コロンビア】のカフェ・オ・レ・ボウルになみなみとたっぷりのカフェ・オ・レを作って、そしていつもは入れない珈琲シュガーを入れてゆっくりと飲んだ。甘いものが欲しい気分だったのだ。
良かった。
一晩、眠ったお陰で、こんな自分の拘りを発揮出来るようになった事が嬉しかった。
真唯の部屋にはテレビがない。ラジオも聞かない。
何かBGMが欲しくなって、CDを漁った。いつもは問答無用で、ジョアン・ジルベルトを筆頭とするボサ・ノヴァを聞くのだが、一条さんとの事を思い出しそうになったので止めた。SADEでは甘過ぎて悶絶しそうだし、スザンヌ・ヴェガでは自己否定のズン底まで落ちて行きそうだ。だからと言って、マイケル・ジャクソンやジャネット、ドリカムの気分でもない。
散々、悩んで結局、アンテナにした。ちょっとアンニュイな今の気分にピッタリだ。
軽ろやかなフレンチ・ボッサのアンテナの歌声を聞きながら、お気に入りのWEDGWOODで熱々のカフェ・オ・レを啜りながら……視線はどうしても、出窓の【シャルル君】に向かってしまう。
一条さんの本気を疑うわけじゃない。
ただ、あまりにあの男性の隣に似合わない自分がイヤなだけなのだ。
―――それに……一条さんが本気なのだとしたら、余計に障害になる事が、真唯にはある―――
トゥルルル……
トゥルルル……
どこかで音がする。
……それが自分の家の電話の呼び出し音だと気付くまで、真唯には数瞬の時間を要した。
トゥルルル……
トゥルルル……
時間を見れば、もうすぐ三時だ。
真唯には、土曜日のこんな時間に電話を掛けてくるような友人はいない。
……心当たりがあるとすれば、あの男性しかいない……
トゥルルル……
トゥルルル……
トゥルルル……
エンドレスで鳴り続ける電話に、真唯はとうとう根負けした。
……これで田舎の父さんか母さんだったりするオチだったら、どんなに気が楽だろう。普段なら、あの二人からの電話なんて願い下げだけれど、現在なら大歓迎出来るだろう自信がある。
「…はい、もしもし。お待たせしまして、済みません…牧野です。」
『ああ、真唯さん、良かった!何かあったのではないかと心配しました!
…もしかして、眠ってらっしゃいましたか? だったら、申し訳ありません。』
……悪い予感ほど、良く当たる。
相手が一条だと認識した途端、真唯の舌はフリーズしてしまった。
返事をしない真唯には構わず、一条は一人話し続ける。
『やっと仕事が一段落して、ようやく昼食の時間がとれたので』
そして仕事の忙しさや、秘書の山中らの手際の悪さを愚痴る。
……普段は、こんな事は決して言わない男性だ。仕事の愚痴など初めて聞いた。
……やっと取れた食事の時間なら、ちゃんと食べてしっかり休息して欲しい。 ……アタシに電話などしていないで。
『…真唯さん…何かおっしゃって下さい。
一言、貴女の声が聞きたくて、お電話したんですよ?』
焦れた一条さんに、よっぽど(一言)と言いたい欲求が湧いたが、真唯はその危険な誘惑を押し殺した。
クスリ
思わず漏れた小さな微笑に、真唯の固さがようやく解けた。
だが、その声は一条さんにまで届いてしまったようで、
『ああ、笑って頂けましたね! 無言よりずっと良い!
どんな発想の展開の行方でも構わないので、笑って下さい!!』
いきなり笑えと言われても、真唯も困る。だが、フリーズしたはずの舌が動いてくれそうな事に安心する。
「一条さん。ようやく取れた昼食時間なら、有効に使って下さい。きっと山中さんが、どこかの料亭の栄養満点のお弁当を用意して下さっているんでしょう?」
やっと喉から出て来た、真唯にしては普通な言葉で安心するが、今度は一条さんが無言になってしまった。
「…一条さん…? 私、何かおかしな事を言いましたか?」
不安になってしまったが、一条さんの次の台詞はまたまた真唯を固まらせてしまいそうなものだった。
『…あ、済みません! 感激してるんですよ…貴女の声で私の名前を呼んで頂けて…愛していますよ、私の真唯…』
―――ああ……一条さんこそ、そんな艶のある低音で、アタシの名を囁かないで―――
『…愛の言葉は返して下さらなくて、結構ですよ。ただ、私の名を呼んでいて…』
そんな一条さんの言葉にハッとなる。
「…一条さんっ! …私…」
『…だから、結構です、と申し上げました。お気になさらないで下さい。
…いいんですよ。 …貴女が自然に言えるようになるまで待ちますから…』
一条さんの深い思い遣りに、泣けてきそうになる。
―――でも、私は貴方にそこまで甘えてしまってもいいの……?―――
その時、急に一条さんの様子が変わった。
『ああ、残念。タイムリミットだ。
お茶を持って来た山中が鬼のように睨んでいる。
仕方がない。彼が私のために手配してくれた弁当を食べますよ。
…真唯さんも…私がいなくても、ちゃんとマトモなものを食べて下さいね。』
さっきまでの色っぽい雰囲気が急に消えたが、真唯はこの方が気が楽だ。
「…はい、努力します。 …一条さんも栄養をとって、お仕事頑張って下さい。」
だが、一条は一条だった。
『貴女のその言葉で、午後も元気に仕事が出来そうですよ!
はりきって仕事を片付けて、早く貴女に逢いに行ける時間を作ります。
…それまで大人しく待っていて下さいね。 …私の可愛い真唯…』
結局、真唯を赤面させて、一条さんの電話は切れた。
切れてしまっている受話器をそうっと握り締める。
……まるで、一条さんの手に縋るように……
とっくに冷めてしまったカフェ・オ・レをゆっくりと飲み干して……
真唯は静かに決意した。
――― 一条さんのためにも、このままで良いはずがない。キチンと自分の中で答えを出さなくては―――
そうだ、京都へ……じゃなくて。
奈良へ……行きたいけど、少し遠いから。
鎌倉辺りへ行って……自分を見つめ直してこよう。
真唯はネットを繋いで紅葉情報を確かめ、今月後半か来月上旬の、鎌倉散策を決めたのだった。
【インカローズ】に挨拶をしてお水をあげて。
その横に、一条さんからのシャルル・マルランを飾る。
フッ
思わず自嘲の苦笑が漏れてしまう。
何度飾っても、この安アパートに、この豪奢な花は似合わない。恩師であるシャルル・マルランに捧げるために、この薔薇を創り出したメイアン氏も、こんな貧相な部屋に飾られてしまって、草葉の陰で嘆いているに違いない。
……フランスの“草葉の陰”って、どないなもんだろう?
またまた明後日の方向へ行きそうになった思考は、お腹の虫に邪魔されて。食べられれば何でもいいやと思って、トーストにバターを塗って食べた。
ただ、珈琲には拘った。
中身はインスタントと安い牛乳だが、WEDGWOOD、セージグリーンの【コロンビア】のカフェ・オ・レ・ボウルになみなみとたっぷりのカフェ・オ・レを作って、そしていつもは入れない珈琲シュガーを入れてゆっくりと飲んだ。甘いものが欲しい気分だったのだ。
良かった。
一晩、眠ったお陰で、こんな自分の拘りを発揮出来るようになった事が嬉しかった。
真唯の部屋にはテレビがない。ラジオも聞かない。
何かBGMが欲しくなって、CDを漁った。いつもは問答無用で、ジョアン・ジルベルトを筆頭とするボサ・ノヴァを聞くのだが、一条さんとの事を思い出しそうになったので止めた。SADEでは甘過ぎて悶絶しそうだし、スザンヌ・ヴェガでは自己否定のズン底まで落ちて行きそうだ。だからと言って、マイケル・ジャクソンやジャネット、ドリカムの気分でもない。
散々、悩んで結局、アンテナにした。ちょっとアンニュイな今の気分にピッタリだ。
軽ろやかなフレンチ・ボッサのアンテナの歌声を聞きながら、お気に入りのWEDGWOODで熱々のカフェ・オ・レを啜りながら……視線はどうしても、出窓の【シャルル君】に向かってしまう。
一条さんの本気を疑うわけじゃない。
ただ、あまりにあの男性の隣に似合わない自分がイヤなだけなのだ。
―――それに……一条さんが本気なのだとしたら、余計に障害になる事が、真唯にはある―――
トゥルルル……
トゥルルル……
どこかで音がする。
……それが自分の家の電話の呼び出し音だと気付くまで、真唯には数瞬の時間を要した。
トゥルルル……
トゥルルル……
時間を見れば、もうすぐ三時だ。
真唯には、土曜日のこんな時間に電話を掛けてくるような友人はいない。
……心当たりがあるとすれば、あの男性しかいない……
トゥルルル……
トゥルルル……
トゥルルル……
エンドレスで鳴り続ける電話に、真唯はとうとう根負けした。
……これで田舎の父さんか母さんだったりするオチだったら、どんなに気が楽だろう。普段なら、あの二人からの電話なんて願い下げだけれど、現在なら大歓迎出来るだろう自信がある。
「…はい、もしもし。お待たせしまして、済みません…牧野です。」
『ああ、真唯さん、良かった!何かあったのではないかと心配しました!
…もしかして、眠ってらっしゃいましたか? だったら、申し訳ありません。』
……悪い予感ほど、良く当たる。
相手が一条だと認識した途端、真唯の舌はフリーズしてしまった。
返事をしない真唯には構わず、一条は一人話し続ける。
『やっと仕事が一段落して、ようやく昼食の時間がとれたので』
そして仕事の忙しさや、秘書の山中らの手際の悪さを愚痴る。
……普段は、こんな事は決して言わない男性だ。仕事の愚痴など初めて聞いた。
……やっと取れた食事の時間なら、ちゃんと食べてしっかり休息して欲しい。 ……アタシに電話などしていないで。
『…真唯さん…何かおっしゃって下さい。
一言、貴女の声が聞きたくて、お電話したんですよ?』
焦れた一条さんに、よっぽど(一言)と言いたい欲求が湧いたが、真唯はその危険な誘惑を押し殺した。
クスリ
思わず漏れた小さな微笑に、真唯の固さがようやく解けた。
だが、その声は一条さんにまで届いてしまったようで、
『ああ、笑って頂けましたね! 無言よりずっと良い!
どんな発想の展開の行方でも構わないので、笑って下さい!!』
いきなり笑えと言われても、真唯も困る。だが、フリーズしたはずの舌が動いてくれそうな事に安心する。
「一条さん。ようやく取れた昼食時間なら、有効に使って下さい。きっと山中さんが、どこかの料亭の栄養満点のお弁当を用意して下さっているんでしょう?」
やっと喉から出て来た、真唯にしては普通な言葉で安心するが、今度は一条さんが無言になってしまった。
「…一条さん…? 私、何かおかしな事を言いましたか?」
不安になってしまったが、一条さんの次の台詞はまたまた真唯を固まらせてしまいそうなものだった。
『…あ、済みません! 感激してるんですよ…貴女の声で私の名前を呼んで頂けて…愛していますよ、私の真唯…』
―――ああ……一条さんこそ、そんな艶のある低音で、アタシの名を囁かないで―――
『…愛の言葉は返して下さらなくて、結構ですよ。ただ、私の名を呼んでいて…』
そんな一条さんの言葉にハッとなる。
「…一条さんっ! …私…」
『…だから、結構です、と申し上げました。お気になさらないで下さい。
…いいんですよ。 …貴女が自然に言えるようになるまで待ちますから…』
一条さんの深い思い遣りに、泣けてきそうになる。
―――でも、私は貴方にそこまで甘えてしまってもいいの……?―――
その時、急に一条さんの様子が変わった。
『ああ、残念。タイムリミットだ。
お茶を持って来た山中が鬼のように睨んでいる。
仕方がない。彼が私のために手配してくれた弁当を食べますよ。
…真唯さんも…私がいなくても、ちゃんとマトモなものを食べて下さいね。』
さっきまでの色っぽい雰囲気が急に消えたが、真唯はこの方が気が楽だ。
「…はい、努力します。 …一条さんも栄養をとって、お仕事頑張って下さい。」
だが、一条は一条だった。
『貴女のその言葉で、午後も元気に仕事が出来そうですよ!
はりきって仕事を片付けて、早く貴女に逢いに行ける時間を作ります。
…それまで大人しく待っていて下さいね。 …私の可愛い真唯…』
結局、真唯を赤面させて、一条さんの電話は切れた。
切れてしまっている受話器をそうっと握り締める。
……まるで、一条さんの手に縋るように……
とっくに冷めてしまったカフェ・オ・レをゆっくりと飲み干して……
真唯は静かに決意した。
――― 一条さんのためにも、このままで良いはずがない。キチンと自分の中で答えを出さなくては―――
そうだ、京都へ……じゃなくて。
奈良へ……行きたいけど、少し遠いから。
鎌倉辺りへ行って……自分を見つめ直してこよう。
真唯はネットを繋いで紅葉情報を確かめ、今月後半か来月上旬の、鎌倉散策を決めたのだった。
0
お気に入りに追加
478
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041



軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら
夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。
それは極度の面食いということ。
そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。
「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ!
だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」
朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい?
「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」
あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?
それをわたしにつける??
じょ、冗談ですよね──!?!?

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。
鯖
恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。
パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
モース10
藤谷 郁
恋愛
慧一はモテるが、特定の女と長く続かない。
ある日、同じ会社に勤める地味な事務員三原峰子が、彼をネタに同人誌を作る『腐女子』だと知る。
慧一は興味津々で接近するが……
※表紙画像/【イラストAC】NORIMA様
※他サイトに投稿済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる