260 / 315
三年目の新婚クライシス
No,258 五月闇 其の九
しおりを挟む
六月。
『一条さん』が朝食を取り始めた。
彼に言われたのだ。
『正直に告白しますから、貴女も正直に言って下さい。』
と。
そして打ち明けられた。
かなり早い内から朝も空腹を感じて、密かに朝食を取っていた事を。ただ、アタシに『朝食は必要ない』とハッキリ断ってしまった手前、言い出す事が出来ずにいたのだと。それから、アタシも白状させられた。ずっと朝食と昼食を取っていなかった事を。なぜバレたのかと狼狽えたが、種を明かされれば簡単だった。アタシはまったく外出していなかったのだ。つまり食材を買いに出なかったのだから当然と云えば当然なのだ。
『…私自身が貴女の心痛の種なのは、重々承知してますので…責める事は出来ません…ただ最初に、貴女が私の朝食の心配をしてくれたように、私も貴女が心配なだけなのです…知り合いの精神科医の話しでは、人間は最低二食は取る必要があるとの事なので…朝食が無理なら、せめてブランチを取るようにして下さい…お願いします。』
そんな風に頭を下げられてしまえばアタシの方が申し訳なさに焦ってしまう。第一ここ最近は、そのブランチをしっかり取っているのだから。そう告げて安心されたのは良いのだが、今度は彼の昼食が気になった。
『…あの…よろしかったら、お弁当作りましょうか…?』
余計なお世話かとも思ったのだが、そう申し出てみると。
泣きそうな表情で大きく頷かれてしまったのには、こちらが照れてしまうではないか。その後焦ったように『勿論、貴女の負担にならなければですが!』と付け加えられればこれは久し振りに頑張らなければと思ってしまうのも無理はないだろう。
けれどそうなれば必然的に、早起きをしなければならない訳で。
本当に久々に起きた朝は予想を超えた清々しさだった。
もっと眠くて仕方がなくなるかとも思ったのだが、そんな事もなくて。
『一条さん』の為にエプロンをつけてキッチンでお料理するのは楽しかった。
そうして、ジムから戻って来た彼はアタシを見た瞬間。
ハッキリと顔を赤らめたのを、アタシは目撃してしまって。
今度こそホントに照れて、二人で真っ赤になってしまったのは余談だ(苦笑)。
そしていざ『一条さん』が、これぞ“正当なアメリカン・ブレックファースト”の朝食を取ろうとした現場を見た時。思わず怒鳴ってしまった。『新聞を読みながらなんて、消化に悪いです!』と。彼はポカンとした表情をしてたが、アタシは真剣だった。科学的根拠なんて何もない。世間でもマナー的にどうかと議論になるくらいで特に問題視されてない。けど、アタシは信じてる。なぜなら昔、父親をお祖母ちゃんがそう言って叱っていたから。そう言うと、彼は微笑んでこう言った。
『では貴女が、ここで見張っていて下さい。』
と。
本当に久し振りに見せられた柔らかな微笑みは強烈な威力で。
見事に撃沈させられたアタシは逆らえなかった。
そしてカフェ・オ・レを片手に『一条さん』の朝食の風景を見守る事となり。
その上、小さな包みに入れたランチボックス片手に出勤する彼をついうっかり玄関まで見送ってしまい、更に嬉しそうな表情をされてしまった。
勘違いしそうになってしまう。
愛されているのではないか、などと。
アタシは単純で愚かな自分を嘲笑う。
急がなければ。
アタシの誕生日までには、部屋を見つけたい。
【太陽の祭り】には幸福な思い出が多過ぎて。
『一条さん』と過ごすには、あまりにも辛すぎるから―――
ネットでいくつか物件はピックアップしてるのだ。
後は内覧をして、重要事項を確認するだけだ。
ただ、問題なのは、アタシに付いて来てくれるSPさんだ。
出来ればギリギリまで『一条さん』には知られたくない。
出掛ける旨を連絡すると、今日の担当は宇佐美さんと内藤さんだった。当然のように行先を聞かれたが、「…すみません…ただ、身体慣らしに、ブラブラとしたいだけなので…本当は付いて来て頂くのも申し訳ないんですが…」言外に『付いて来て頂かなくても大丈夫です』感を滲ませて言ってみる。申し訳なさ全開に。ただ彼らはプロであり、これはレッキとしたお仕事なのだ。内藤さんの「どうぞお気遣いなく。」の一言で済まされてしまう。更に宇佐美さんに「…外出する気分になれて、本当に良かったです…」なんて言われてしまえば、スライディング土下座でもやらかしたくなってしまう。
……『一条さん』とお別れすれば、この優しい人間たちともお別れなんだ……
元々は『貴志さん』のストーカー女性の脅威から守ってもらう事から始まった関係だ。 ……それが、現在では…なくてはならない関係になってる……。アタシが『一条さん』の元を離れれば、今度は彼の次の女性の警護を担当するようになるのだろう。その時、少しでもアタシの事を思い出してくれたら……とても嬉しい。
やはり土地勘がある処が良くて、結局昔使っていた電車の沿線上にしてしまった。車でアパートの内覧なんて、『キサマ何様だ★』と云う脳内突っ込みが入ったので、電車を使った。どこも不動産屋は駅の近くにあるから便利だし。今日は五、六軒の内覧が出来れば理想的だと思ってる。
アタシが進むままに一緒に電車に乗ってくれたお二人だったけど、やはり目的地があれば理解ってしまうのだろう。お二人の表情が怪訝そうなものから段々と厳しくなってきて、東京スカイツリー線の小菅の駅で降りて歩き出すと隣に並んだ宇佐美さんに「…真唯さん…嘘は困ります、目的地を教えて下さい…」とハッキリ言われてしまった。内藤さんは男性なので、少し離れた処から付いて来てくれてるみたいだ。
「…嘘を吐いてしまった事は謝ります…」
「…謝罪は結構ですから…」
「…実は…今日は、不動産屋を回りたいと思ってます…」
「…上井社長は、ご存知ないんですね…」
「…辛いんです…彼と一緒にいるのが…」
「………………………」
「…もう、アタシも…限界なんです…」
「…真唯さん…」
「…アタシがお店の中にいる時は、一人にして頂けますか…?」
「…承知しました…」
「…申し訳ありません…我儘を言いまして…」
「…いえ…」
そんな会話を交わして、アタシは一軒目のお店に入った。
さすがプロは商売上手だ。アタシがプリントアウトして来た物を見せても、少しでも良い(不動産屋さん的に)物件を紹介してくれようとする。アタシも予算以内だったらと思ってお話しに付き合って色々と相談に乗ってもらって、結局最初に指定した部屋ともう一軒オススメの部屋を見せてもらう事になった。担当の女性と共に不動産屋の車に乗って、先ずは一軒目を見せてもらうが。
(…狭い…)
それが最初の印象だった。思えばアタシも贅沢になってしまったものだ。あのタワーマンションに比べればどこだって狭いに決まってるが、アタシだってかつてはこんな六畳間に暮らしてたのだ。人間は一度贅沢に慣れてしまうと、そこから抜け出すのが大変だと言うが。
……そうだ…アタシは、あの貴志さんの溺れるような愛情に、慣れ切ってしまってたんだ…これからは生涯、一人で生きていかなきゃいけないんだ……
しばしの感傷に浸った後は、担当さんの説明を真剣に聞いた。自分の中で譲れない条件、譲歩してもOKな条件などと照らし合わせて『うん、第一候補に決定』自分の中のGOサインを出す。
そして二軒目。六畳の広さはもう慣れた。そして、オススメの理由に納得する。『ここ、いーじゃん♪』東向きの窓と、何より眺めが気に入った。荒川が見えて、解放感が半端ないのだ。その窓から晴れ渡った青空と青い川を眺める。あのマンションの高層の眺めとは比ぶべくもない。だが、あのマンションが、分不相応過ぎたのだ。正直、少々予算オーバーなのだが、保証人なしでこの価格はむしろお買い得だ。
六畳間の真ん中に座って、天井を眺め……眼を閉じる。
そして眼を開けた次の瞬間。
アタシの心は決まった。
お店に戻って、念の為、さっきのアパート周辺の地理を再確認させてもらった。都内ではスーパーやコンビニに押されて寂れてゆくのが多い中、駅前の商店街が元気なのもポイントが高い。アタシも自炊出来るようになったし、顔馴染みになればオマケとかしてもらえるかも知れない(笑)。荒川土手が近いのも嬉しい。川辺の散策やウォーキングは気晴らしにはもってこいだ。即断即決はデキる女の証拠なのだ。念の為と思って判子と実印、現金多めに持って来て良かった。
まさか一軒目の不動産屋で決めてしまうとは夢にも思っていなかった宇佐美さんが一旦店を出て上司である内藤さんに事情を話し。焦った内藤さんが主任の瀬尾さんに連絡して至急応援を寄越してもらってて。その応援が車でやって来た時にはアタシの意志は固まってて。固唾を飲んで待ってたSPさんたちがアタシの決断を聞いて、そうして彼らも大きな決断を迫られる事となったのである。
『一条さん』が朝食を取り始めた。
彼に言われたのだ。
『正直に告白しますから、貴女も正直に言って下さい。』
と。
そして打ち明けられた。
かなり早い内から朝も空腹を感じて、密かに朝食を取っていた事を。ただ、アタシに『朝食は必要ない』とハッキリ断ってしまった手前、言い出す事が出来ずにいたのだと。それから、アタシも白状させられた。ずっと朝食と昼食を取っていなかった事を。なぜバレたのかと狼狽えたが、種を明かされれば簡単だった。アタシはまったく外出していなかったのだ。つまり食材を買いに出なかったのだから当然と云えば当然なのだ。
『…私自身が貴女の心痛の種なのは、重々承知してますので…責める事は出来ません…ただ最初に、貴女が私の朝食の心配をしてくれたように、私も貴女が心配なだけなのです…知り合いの精神科医の話しでは、人間は最低二食は取る必要があるとの事なので…朝食が無理なら、せめてブランチを取るようにして下さい…お願いします。』
そんな風に頭を下げられてしまえばアタシの方が申し訳なさに焦ってしまう。第一ここ最近は、そのブランチをしっかり取っているのだから。そう告げて安心されたのは良いのだが、今度は彼の昼食が気になった。
『…あの…よろしかったら、お弁当作りましょうか…?』
余計なお世話かとも思ったのだが、そう申し出てみると。
泣きそうな表情で大きく頷かれてしまったのには、こちらが照れてしまうではないか。その後焦ったように『勿論、貴女の負担にならなければですが!』と付け加えられればこれは久し振りに頑張らなければと思ってしまうのも無理はないだろう。
けれどそうなれば必然的に、早起きをしなければならない訳で。
本当に久々に起きた朝は予想を超えた清々しさだった。
もっと眠くて仕方がなくなるかとも思ったのだが、そんな事もなくて。
『一条さん』の為にエプロンをつけてキッチンでお料理するのは楽しかった。
そうして、ジムから戻って来た彼はアタシを見た瞬間。
ハッキリと顔を赤らめたのを、アタシは目撃してしまって。
今度こそホントに照れて、二人で真っ赤になってしまったのは余談だ(苦笑)。
そしていざ『一条さん』が、これぞ“正当なアメリカン・ブレックファースト”の朝食を取ろうとした現場を見た時。思わず怒鳴ってしまった。『新聞を読みながらなんて、消化に悪いです!』と。彼はポカンとした表情をしてたが、アタシは真剣だった。科学的根拠なんて何もない。世間でもマナー的にどうかと議論になるくらいで特に問題視されてない。けど、アタシは信じてる。なぜなら昔、父親をお祖母ちゃんがそう言って叱っていたから。そう言うと、彼は微笑んでこう言った。
『では貴女が、ここで見張っていて下さい。』
と。
本当に久し振りに見せられた柔らかな微笑みは強烈な威力で。
見事に撃沈させられたアタシは逆らえなかった。
そしてカフェ・オ・レを片手に『一条さん』の朝食の風景を見守る事となり。
その上、小さな包みに入れたランチボックス片手に出勤する彼をついうっかり玄関まで見送ってしまい、更に嬉しそうな表情をされてしまった。
勘違いしそうになってしまう。
愛されているのではないか、などと。
アタシは単純で愚かな自分を嘲笑う。
急がなければ。
アタシの誕生日までには、部屋を見つけたい。
【太陽の祭り】には幸福な思い出が多過ぎて。
『一条さん』と過ごすには、あまりにも辛すぎるから―――
ネットでいくつか物件はピックアップしてるのだ。
後は内覧をして、重要事項を確認するだけだ。
ただ、問題なのは、アタシに付いて来てくれるSPさんだ。
出来ればギリギリまで『一条さん』には知られたくない。
出掛ける旨を連絡すると、今日の担当は宇佐美さんと内藤さんだった。当然のように行先を聞かれたが、「…すみません…ただ、身体慣らしに、ブラブラとしたいだけなので…本当は付いて来て頂くのも申し訳ないんですが…」言外に『付いて来て頂かなくても大丈夫です』感を滲ませて言ってみる。申し訳なさ全開に。ただ彼らはプロであり、これはレッキとしたお仕事なのだ。内藤さんの「どうぞお気遣いなく。」の一言で済まされてしまう。更に宇佐美さんに「…外出する気分になれて、本当に良かったです…」なんて言われてしまえば、スライディング土下座でもやらかしたくなってしまう。
……『一条さん』とお別れすれば、この優しい人間たちともお別れなんだ……
元々は『貴志さん』のストーカー女性の脅威から守ってもらう事から始まった関係だ。 ……それが、現在では…なくてはならない関係になってる……。アタシが『一条さん』の元を離れれば、今度は彼の次の女性の警護を担当するようになるのだろう。その時、少しでもアタシの事を思い出してくれたら……とても嬉しい。
やはり土地勘がある処が良くて、結局昔使っていた電車の沿線上にしてしまった。車でアパートの内覧なんて、『キサマ何様だ★』と云う脳内突っ込みが入ったので、電車を使った。どこも不動産屋は駅の近くにあるから便利だし。今日は五、六軒の内覧が出来れば理想的だと思ってる。
アタシが進むままに一緒に電車に乗ってくれたお二人だったけど、やはり目的地があれば理解ってしまうのだろう。お二人の表情が怪訝そうなものから段々と厳しくなってきて、東京スカイツリー線の小菅の駅で降りて歩き出すと隣に並んだ宇佐美さんに「…真唯さん…嘘は困ります、目的地を教えて下さい…」とハッキリ言われてしまった。内藤さんは男性なので、少し離れた処から付いて来てくれてるみたいだ。
「…嘘を吐いてしまった事は謝ります…」
「…謝罪は結構ですから…」
「…実は…今日は、不動産屋を回りたいと思ってます…」
「…上井社長は、ご存知ないんですね…」
「…辛いんです…彼と一緒にいるのが…」
「………………………」
「…もう、アタシも…限界なんです…」
「…真唯さん…」
「…アタシがお店の中にいる時は、一人にして頂けますか…?」
「…承知しました…」
「…申し訳ありません…我儘を言いまして…」
「…いえ…」
そんな会話を交わして、アタシは一軒目のお店に入った。
さすがプロは商売上手だ。アタシがプリントアウトして来た物を見せても、少しでも良い(不動産屋さん的に)物件を紹介してくれようとする。アタシも予算以内だったらと思ってお話しに付き合って色々と相談に乗ってもらって、結局最初に指定した部屋ともう一軒オススメの部屋を見せてもらう事になった。担当の女性と共に不動産屋の車に乗って、先ずは一軒目を見せてもらうが。
(…狭い…)
それが最初の印象だった。思えばアタシも贅沢になってしまったものだ。あのタワーマンションに比べればどこだって狭いに決まってるが、アタシだってかつてはこんな六畳間に暮らしてたのだ。人間は一度贅沢に慣れてしまうと、そこから抜け出すのが大変だと言うが。
……そうだ…アタシは、あの貴志さんの溺れるような愛情に、慣れ切ってしまってたんだ…これからは生涯、一人で生きていかなきゃいけないんだ……
しばしの感傷に浸った後は、担当さんの説明を真剣に聞いた。自分の中で譲れない条件、譲歩してもOKな条件などと照らし合わせて『うん、第一候補に決定』自分の中のGOサインを出す。
そして二軒目。六畳の広さはもう慣れた。そして、オススメの理由に納得する。『ここ、いーじゃん♪』東向きの窓と、何より眺めが気に入った。荒川が見えて、解放感が半端ないのだ。その窓から晴れ渡った青空と青い川を眺める。あのマンションの高層の眺めとは比ぶべくもない。だが、あのマンションが、分不相応過ぎたのだ。正直、少々予算オーバーなのだが、保証人なしでこの価格はむしろお買い得だ。
六畳間の真ん中に座って、天井を眺め……眼を閉じる。
そして眼を開けた次の瞬間。
アタシの心は決まった。
お店に戻って、念の為、さっきのアパート周辺の地理を再確認させてもらった。都内ではスーパーやコンビニに押されて寂れてゆくのが多い中、駅前の商店街が元気なのもポイントが高い。アタシも自炊出来るようになったし、顔馴染みになればオマケとかしてもらえるかも知れない(笑)。荒川土手が近いのも嬉しい。川辺の散策やウォーキングは気晴らしにはもってこいだ。即断即決はデキる女の証拠なのだ。念の為と思って判子と実印、現金多めに持って来て良かった。
まさか一軒目の不動産屋で決めてしまうとは夢にも思っていなかった宇佐美さんが一旦店を出て上司である内藤さんに事情を話し。焦った内藤さんが主任の瀬尾さんに連絡して至急応援を寄越してもらってて。その応援が車でやって来た時にはアタシの意志は固まってて。固唾を飲んで待ってたSPさんたちがアタシの決断を聞いて、そうして彼らも大きな決断を迫られる事となったのである。
0
お気に入りに追加
478
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041



軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら
夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。
それは極度の面食いということ。
そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。
「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ!
だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」
朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい?
「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」
あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?
それをわたしにつける??
じょ、冗談ですよね──!?!?

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。
鯖
恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。
パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
モース10
藤谷 郁
恋愛
慧一はモテるが、特定の女と長く続かない。
ある日、同じ会社に勤める地味な事務員三原峰子が、彼をネタに同人誌を作る『腐女子』だと知る。
慧一は興味津々で接近するが……
※表紙画像/【イラストAC】NORIMA様
※他サイトに投稿済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる