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ラブラブ新婚編
No,196 【インティ・ライミ】in仏蘭西 No,10
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(……ああ…こんなに贅沢な時間の使い方なんて、そうそう出来るもんじゃない…恵まれてるなァ~、アタシって……)
アタシは現在、【Cafe de la Paix】で、道ゆく人を、ただ、ぼんやり、眺めている。……コーヒーを飲みながら。
※ ※ ※
仏蘭西の巴里で過ごす、最後の日。
アタシは遅まきながら、パリの市内観光をする事にした。
と言っても、ホントにアタシの勝手なセレクトである(貴志さんが全然希望を言ってくれないのだから仕方がない)。【ノートルダム寺院】で薔薇窓と【ピエタ】を見て、【マドレーヌ寺院】で『最後の審判』のレリーフを見て。
コンコルド広場から、シャンゼリゼ大通りを貴志さんと歩いた。腕を組んで。振り返る綺麗なマドモアゼルたち(中には男の人もいたが、トーシローに報告したら喜ばれそうだ/笑)に、心の中で喝采を叫び舌を出す。
『残念でした! この男性の趣味は、物凄くマニアックなんですからねっ!!』
と。
シャンゼリゼを歩いたからと言って、何か欲しい物がある訳ではない。ただ、ブラブラと、気ままにウィンドウ・ショッピングをしたのだ。この辺は名立たるブランドが軒を連ねているが、そんなお店はディスプレイされているウィンドウを見ているだけで楽しかった。さすが花の都、センスが良い(中にはアバンギャルド過ぎて、引いてしまうものもあったが)。
歩き過ぎて疲れたので、【カフェ・ド・パリ】と云うカフェでランチにした。
黒と金が基調となったシックなインテリアはアタシ好みで、アタシをご機嫌にさせた。シャンパーニュを片手にすれば、アタシもちょっとした“パリジェンヌ”気分だ。
……やはり、お昼にアルコールは最高の贅沢だ。
ワインよりお水の方が高いパリに於いても、やっぱりそんな思いが抜けないのは、所詮、千葉の片田舎出身の小市民ゆえだろう(笑)。
最後の最後に我儘を言って、またルーヴルに来てしまった。
【洗礼者 聖ヨハネ】を観るためだけに。
だが、なぜだろう。
いつものように感動出来ない。
原因は理解っている。
あの【クロ・リュセ】で、観てしまったからだ。
……ヨハネは、還りたいのではないだろうか……自分を産み出してくれた主人と暮らした、あの城へ―――
そんな事を考えてしまうからだ。
ルーヴルから、オペラ大通りを歩く。
それも今日が最後である。
あの、アタシの誕生日。
【オペラ・ガルニエ】のバルコニーから見た風景の中に、自分がいると思うだけでウキウキして来てしまう。
毎日見ていた【LANCEL】本店の中に初めて入った。……やっぱり、お高い。迷って迷って……ビビットな赤に惹かれて、比較的お手頃なポシェットを買ってしまった。自分に払わせろと五月蠅い旦那さまは、丸っと無視だ★
オペラ座は今日も盛況である。
予定を聞いてもらったら、今夜はコンサートとの事だった。……アタシの誕生日に、バレエを演っててくれて、ホントに良かった……
安堵の思いにかられながら、アタシはホテルに戻った。
部屋で荷物の整理をして。ある物は宅配を頼んで。
【カフェ・ド・ラ・ペ】で、パリ最後のディナータイム。コースのお皿はどれも芸術的に美しくて、眼も舌も満足させてくれたが、アタシ的には前菜の牡蠣の蕩ける様な舌触りが絶品だった。食前酒のシャンパーニュとの相性もバッチリ☆ ただ。最後に我儘を言わせてもらった。ギャルソンを呼び止めて。豪奢な室内からテラス席への移動をお願いして、食後の珈琲を楽しむ事にしたのである。
―――そうして、冒頭の場面となるのである。
※ ※ ※
「…真唯さん…本当に、【ギャラリー・ラファイエット】も【ルーヴル・デ・ザンティケール】も行かなくて良かったんですか…?」
(しつこいゾ★) 「…また…いつか、連れて来て下さるでしょう…?」
「…! …勿論ですよ…っ!!」
(…フー…ヤレヤレ★) 「…貴志さん…大好き…」
「…!! …真唯さん…っ!!」
……旦那さまの手綱を握る事に長けていらした、真唯奥さまなのであった。
(…そんなデパートで、高い買い物をするよりも…こうして、カフェで道ゆく人々をぼんやり眺めている方が…どれだけ贅沢か…)
正面には【LANCEL】本店と、オペラ大通りを行き交う人々。
そして、左を見れば、【オペラ・ガルニエ】
これ以上のロケーションは、そうはないだろう。
アタシは、鉄の塔にも、ナポレオンの見栄の象徴にも興味はない。
ただ、コンコルド広場のオベリスクは、しみじみと見上げてしまった。これがかつてはルクソール神殿の入口を飾っていたかと思えば、感動もひとしおである(ただしこの広場はかつては処刑場であり、あのマリー・アントワネットがギロチンの露と消えた場所だと思えば複雑だが)。
しかし、大英博物館でも思った事だが、ルーヴル美術館も当然のように返還要求を受けている。だが、この二つの建物は、ありとあらゆる国からの芸術品の寄せ集めなのだ。応じてしまえば、大変な事になるだろう。
……【メトロポリタン美術館】には、興味があるが……マンハッタンにあると思うと食指が動かないのだ……
かなり昔。
「メトロポリタン美術館」と云う歌を聴いた事があるが。
あれは、ロマンを掻き立てられる曲であった。
ただ、最期は……
あれでは「押絵と旅する男」か「魍魎の匣」である(モーリョーは、ちと違うゾ/セルフ突っ込み)。
……大好きな絵画の中に閉じ込められてしまった少女は、果たして幸せだったのだろうか……
もしアタシが【聖ヨハネ】の中に閉じ込められてしまったら、アタシは幸せかも知れないがヨハネさんには良い迷惑だろうし、世界中の人々のお目汚しになるのは忍びない。ダ・ヴィンチさんも、死んでも死にきれない想いになってしまわれる事だろう。
……ただ、貴志さんは。
きっと、ルーヴルに忍び込んでも絵画を奪取し、“アタシ”を生涯、傍に置いてくれるだろう。
クスッ
あまりに荒唐無稽な事を考えて忍び笑いを漏らしてしまう。
―――ただ。
リザさんと、澤木さんの要求を呑めば……………
昏い思考に沈みそうになったアタシを、道ゆく人々が引き揚げてくれた。
何をした訳ではない。
ただ、道を歩いているだけである。
だが、しかし。
この人々は、“今”と云う瞬間を必死で生きている。
……ガイドブック片手の観光客たちは、束の間の“非日常”を楽しんでいる。
……脇目も振らずに歩いてゆくパリジャンやパリジェンヌたちは、“日常”を生活きている。
ふと。
【ルルドの泉】で見た巡礼者たちを、聖母マリア像を思い出す。
……信仰に生きる人々と。
……“聖母”として名を残した、マリアと云う女性を。
ようやく暮れ始めた、パリの街を見つめながら。
道往く人々を見つめながら。
巴里の街角のカフェで、ひとり思索に耽る。
アタシはそんな贅沢な時間を、充分満喫する事が出来たのだった。
※ ※ ※
翌朝。
豪奢な処で頂く、最後の朝食ビュッフェ。
のんびりと食休みして、アタシたちはチェックアウトした。
ただ、最後の瞬間。
アタシは、お世話になったホテルに向かって、深々と一礼して。
【LANCEL】本店にも、向かって一礼し。
素敵な誕生日を……【インティ・ライミ】を過ごさせて下さった、バレエの殿堂に最敬礼でお辞儀をして。
心の中で誓った。
『…Au revoir…今度は、アタシの意志で、また来るからね…』
こうして、真唯の突然に始まった。
しかし、充分に有意義な仏蘭西旅行は、その幕を閉じる事となったのであった。
ちなみに。
時差ボケになりかねないスケジュールに、謝って来る夫にアタシは鷹揚だった。
眠れないのだから、丁度良いと。
が、しかし。
日本に帰国したアタシは、猛烈な眠気を感じて。
マンションに着いた時には、コテンと眠ってしまって。
……睡眠薬なしで眠れた、実に久し振りな時間を過ごして。
丸一日近く眠り続けたアタシは、起きたら、全ての片付けを貴志さんに任せてしまっていた事に、酷く申し訳ない心持ちに陥ったのだけれど。
「貴女を騙してフランス旅行に連れ出した罪ほろぼしになれば幸いです。
それに。」
「不眠症解消、おめでとうございます。」
そう言われて、額に接吻を落とされて。
―――最大の仏蘭西旅行の自分土産を受け取った瞬間であった。
アタシは現在、【Cafe de la Paix】で、道ゆく人を、ただ、ぼんやり、眺めている。……コーヒーを飲みながら。
※ ※ ※
仏蘭西の巴里で過ごす、最後の日。
アタシは遅まきながら、パリの市内観光をする事にした。
と言っても、ホントにアタシの勝手なセレクトである(貴志さんが全然希望を言ってくれないのだから仕方がない)。【ノートルダム寺院】で薔薇窓と【ピエタ】を見て、【マドレーヌ寺院】で『最後の審判』のレリーフを見て。
コンコルド広場から、シャンゼリゼ大通りを貴志さんと歩いた。腕を組んで。振り返る綺麗なマドモアゼルたち(中には男の人もいたが、トーシローに報告したら喜ばれそうだ/笑)に、心の中で喝采を叫び舌を出す。
『残念でした! この男性の趣味は、物凄くマニアックなんですからねっ!!』
と。
シャンゼリゼを歩いたからと言って、何か欲しい物がある訳ではない。ただ、ブラブラと、気ままにウィンドウ・ショッピングをしたのだ。この辺は名立たるブランドが軒を連ねているが、そんなお店はディスプレイされているウィンドウを見ているだけで楽しかった。さすが花の都、センスが良い(中にはアバンギャルド過ぎて、引いてしまうものもあったが)。
歩き過ぎて疲れたので、【カフェ・ド・パリ】と云うカフェでランチにした。
黒と金が基調となったシックなインテリアはアタシ好みで、アタシをご機嫌にさせた。シャンパーニュを片手にすれば、アタシもちょっとした“パリジェンヌ”気分だ。
……やはり、お昼にアルコールは最高の贅沢だ。
ワインよりお水の方が高いパリに於いても、やっぱりそんな思いが抜けないのは、所詮、千葉の片田舎出身の小市民ゆえだろう(笑)。
最後の最後に我儘を言って、またルーヴルに来てしまった。
【洗礼者 聖ヨハネ】を観るためだけに。
だが、なぜだろう。
いつものように感動出来ない。
原因は理解っている。
あの【クロ・リュセ】で、観てしまったからだ。
……ヨハネは、還りたいのではないだろうか……自分を産み出してくれた主人と暮らした、あの城へ―――
そんな事を考えてしまうからだ。
ルーヴルから、オペラ大通りを歩く。
それも今日が最後である。
あの、アタシの誕生日。
【オペラ・ガルニエ】のバルコニーから見た風景の中に、自分がいると思うだけでウキウキして来てしまう。
毎日見ていた【LANCEL】本店の中に初めて入った。……やっぱり、お高い。迷って迷って……ビビットな赤に惹かれて、比較的お手頃なポシェットを買ってしまった。自分に払わせろと五月蠅い旦那さまは、丸っと無視だ★
オペラ座は今日も盛況である。
予定を聞いてもらったら、今夜はコンサートとの事だった。……アタシの誕生日に、バレエを演っててくれて、ホントに良かった……
安堵の思いにかられながら、アタシはホテルに戻った。
部屋で荷物の整理をして。ある物は宅配を頼んで。
【カフェ・ド・ラ・ペ】で、パリ最後のディナータイム。コースのお皿はどれも芸術的に美しくて、眼も舌も満足させてくれたが、アタシ的には前菜の牡蠣の蕩ける様な舌触りが絶品だった。食前酒のシャンパーニュとの相性もバッチリ☆ ただ。最後に我儘を言わせてもらった。ギャルソンを呼び止めて。豪奢な室内からテラス席への移動をお願いして、食後の珈琲を楽しむ事にしたのである。
―――そうして、冒頭の場面となるのである。
※ ※ ※
「…真唯さん…本当に、【ギャラリー・ラファイエット】も【ルーヴル・デ・ザンティケール】も行かなくて良かったんですか…?」
(しつこいゾ★) 「…また…いつか、連れて来て下さるでしょう…?」
「…! …勿論ですよ…っ!!」
(…フー…ヤレヤレ★) 「…貴志さん…大好き…」
「…!! …真唯さん…っ!!」
……旦那さまの手綱を握る事に長けていらした、真唯奥さまなのであった。
(…そんなデパートで、高い買い物をするよりも…こうして、カフェで道ゆく人々をぼんやり眺めている方が…どれだけ贅沢か…)
正面には【LANCEL】本店と、オペラ大通りを行き交う人々。
そして、左を見れば、【オペラ・ガルニエ】
これ以上のロケーションは、そうはないだろう。
アタシは、鉄の塔にも、ナポレオンの見栄の象徴にも興味はない。
ただ、コンコルド広場のオベリスクは、しみじみと見上げてしまった。これがかつてはルクソール神殿の入口を飾っていたかと思えば、感動もひとしおである(ただしこの広場はかつては処刑場であり、あのマリー・アントワネットがギロチンの露と消えた場所だと思えば複雑だが)。
しかし、大英博物館でも思った事だが、ルーヴル美術館も当然のように返還要求を受けている。だが、この二つの建物は、ありとあらゆる国からの芸術品の寄せ集めなのだ。応じてしまえば、大変な事になるだろう。
……【メトロポリタン美術館】には、興味があるが……マンハッタンにあると思うと食指が動かないのだ……
かなり昔。
「メトロポリタン美術館」と云う歌を聴いた事があるが。
あれは、ロマンを掻き立てられる曲であった。
ただ、最期は……
あれでは「押絵と旅する男」か「魍魎の匣」である(モーリョーは、ちと違うゾ/セルフ突っ込み)。
……大好きな絵画の中に閉じ込められてしまった少女は、果たして幸せだったのだろうか……
もしアタシが【聖ヨハネ】の中に閉じ込められてしまったら、アタシは幸せかも知れないがヨハネさんには良い迷惑だろうし、世界中の人々のお目汚しになるのは忍びない。ダ・ヴィンチさんも、死んでも死にきれない想いになってしまわれる事だろう。
……ただ、貴志さんは。
きっと、ルーヴルに忍び込んでも絵画を奪取し、“アタシ”を生涯、傍に置いてくれるだろう。
クスッ
あまりに荒唐無稽な事を考えて忍び笑いを漏らしてしまう。
―――ただ。
リザさんと、澤木さんの要求を呑めば……………
昏い思考に沈みそうになったアタシを、道ゆく人々が引き揚げてくれた。
何をした訳ではない。
ただ、道を歩いているだけである。
だが、しかし。
この人々は、“今”と云う瞬間を必死で生きている。
……ガイドブック片手の観光客たちは、束の間の“非日常”を楽しんでいる。
……脇目も振らずに歩いてゆくパリジャンやパリジェンヌたちは、“日常”を生活きている。
ふと。
【ルルドの泉】で見た巡礼者たちを、聖母マリア像を思い出す。
……信仰に生きる人々と。
……“聖母”として名を残した、マリアと云う女性を。
ようやく暮れ始めた、パリの街を見つめながら。
道往く人々を見つめながら。
巴里の街角のカフェで、ひとり思索に耽る。
アタシはそんな贅沢な時間を、充分満喫する事が出来たのだった。
※ ※ ※
翌朝。
豪奢な処で頂く、最後の朝食ビュッフェ。
のんびりと食休みして、アタシたちはチェックアウトした。
ただ、最後の瞬間。
アタシは、お世話になったホテルに向かって、深々と一礼して。
【LANCEL】本店にも、向かって一礼し。
素敵な誕生日を……【インティ・ライミ】を過ごさせて下さった、バレエの殿堂に最敬礼でお辞儀をして。
心の中で誓った。
『…Au revoir…今度は、アタシの意志で、また来るからね…』
こうして、真唯の突然に始まった。
しかし、充分に有意義な仏蘭西旅行は、その幕を閉じる事となったのであった。
ちなみに。
時差ボケになりかねないスケジュールに、謝って来る夫にアタシは鷹揚だった。
眠れないのだから、丁度良いと。
が、しかし。
日本に帰国したアタシは、猛烈な眠気を感じて。
マンションに着いた時には、コテンと眠ってしまって。
……睡眠薬なしで眠れた、実に久し振りな時間を過ごして。
丸一日近く眠り続けたアタシは、起きたら、全ての片付けを貴志さんに任せてしまっていた事に、酷く申し訳ない心持ちに陥ったのだけれど。
「貴女を騙してフランス旅行に連れ出した罪ほろぼしになれば幸いです。
それに。」
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