悠久の Madrugada〈マドゥルガダ〉 -蒼い闇- 《本編完結》「後日譚」連載開始しました

桜楽-sakura-

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制裁 2 # R18

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「ーー言いたいことは、それでしまいか?」
「……はい」

 パキン……。兄がチョーカーにつないであった鎖を外した。

「ーーきゃあ!」

 兄は、弟を肩に担ぎ上げて牢へと下り、弟を寝室へ運んだ。

 ーーどさり、と弟を無造作むぞうさに寝台へ放り投げる。

 ジャラ…………パキン、……パキン、パキンーー
 兄は、ヘッドボードから伸びる鎖を拾い、弟のチョーカーに|繋ぐ。そして、両手首を後ろ手にいましめ、両足首も鎖を絡めていましめてしまった。

 ぐぃ、と兄は、弟のあごとらえ、ただひと言告げた。
「反省しろ」

 そして、弟がぞっとするような表情かおで、凄絶せいぜつに妖しい笑みを浮かべながら、そっと触れるだけの口づけを弟の唇に落とした。

 兄は、寝台に腰を掛けると、弟をうつ伏せにして膝に乗せると、短い腰巻きロウェルまくりあげ、まろい尻をき出しにした。

「……い……や…………」

 弟のほほに朱がかれるのと、兄が尻を打つのと、どちらが先だったのか。

 パアァッン!
「ひ……っーー」

 パアァッン!
っ……や、めっ」

 パアァッン! パアァッン!
 兄は、弟の双丘そうきゅう交互こうご打擲ちょうちゃくする手を止めず、弟に言い放つ。

「尻をたたかれるなんて、恥ずかしいな? リシェ。ああ、仕置き部屋で鏡にして見せれば良かったか。しくじったな」
 皮肉気ひにくげに、可笑おかしそうに……兄はせせら笑った。

 パアァッン! パアァッン!
あるじ勘気かんきに触れ、尻をき出しにされて、赤くれあがるまで打たれる奴隷……その程度の存在だよ。リシェ、お前は」

 パアァッン! パアァッン!
あるじの気が済むまで、恥ずかしい姿で尻を打たれるしかない、ただの性奴隷だ。それが分からないのか?」

 パアァッン! パアァッン!
「ーーああっ! ーーっく」

 弟の見開かれた眼から、涙がこぼれ落ちる。

 パアァッン! パアァッン!
「ーーぃやあっ! ーーひ……っ」

「数えろ、リシェ。50回だ」
 兄は無造作むぞうさに、弟に命じた。

 パアァッン! パアァッン!
「ーーん、ぅっ ーーは、あっ! 」

「数えないなら、このままだ」
 兄はかまわず弟の尻を打ち、弟の白い尻がたちまちのうちに朱く色づいていった。

 パアァッン! パアァッン!
「ーーひぅっ! ーーっ、だ…めっ」

 パアァッン! パアァッン!
「ーーぃや、ぅっ ーーあ、やっ! に……さまっ!」

 パアァッン! パアァッン!
「ーーねが、ぅっ ーーは……うっ! 」

 パアァッン! パアァッン!
むちっ! ーーつかっ……あぅっ」

 パアァッン! パアァッン!
「ーーやめっ ーーひ、あっ……手がっ!」

 パアァッン! パアァッン!
「お願っ! ーー兄さま、手っ!!」

 パアァッン! パアァッン!
「ーーや、めっ ーーむち、使ってっ!」
「俺の手の心配をする前に数えろ!」

 パアァッン! パアァッン!
「兄さまっっ!!」

 バシッッ!!  
「数えろ! リシェ!」

 バシッッ!!  
「ーー数えろっ!! リシェ!!」

 パアァッン! パアァッン!
「ーー……、 ーー……ぃ」

 バシッッ!!
「聞こえない」

 パアァッン! パアァッン!
「ーー……ち、 ーー……ぃ」

 バシッッ!!
「聞こえない!!」

 パアァッン! パアァッン!
「ーーいちっ、 ーーにぃっ!!」
 弟は涙で濡れながら、声を上げて数を数え始めた。



 §



 パアァッン! パアァッン!
「ーーよんじゅっ、きゅ……! ーーごじゅうっ!!」

 ーーはぁ、……はぁ、……は……

 弟は、声を張り上げて尻を打たれた数を、50数え、兄の容赦ようしゃのない打擲ちょうちゃくようやく終わった。
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