黒の瞳の覚醒者

一条光

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八章~臆病な姫と騎士の盟約~

二つ名

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「ワタル、目立ちすぎです。もさちゃんどうにかしてください」
 雲が溶けたような淡い空色のドレスを着たリオが傍に来て耳打ちしてきた。他の人のもそうだが、胸元が大胆だなぁ――。
『きゅぅ~、きゅぅ~、きゅるる~、きゅぅー、くるるるるぅ~』
 もさが器用に俺の頭の上に乗って鳴き続けている。黙祷の後の、復国の祝いの空気に感化されたのか楽しそうに体を揺らしている。フィオが要らん事言うから……服装を気にしてる俺に『もさを乗せておけばいい、宝石付いてるから』なんて言って乗っけやがった。もさも乗り気なのか降ろそうとすると爪を立てるから仕方なくこのままである。
 今は恋とヴェロが勲章を賜っている。恋のやつなんだかんだで帰らなかったんだよな、紅月は帰ってほしかったみたいだが、自分が残る事もあって強くでられなかったみたいだ。なんで紅月は残ったんだろう…………? その紅月も恋の前に勲章をもらって騎士にまで成ってる。紅炎の騎士だそうだ、おまけに城に一室与えられて好きに使ってもいいらしい。まぁそれだけの働きはしてたと思う、エルフ達に貰ったピュラリスという鎗斧ハルバート、身体強化と紅月の能力を穂先と刃先に伝える効果のある紋様を刻まれた物で魔物を数百体狩ったという話だ。同じ場所では戦っていないから俺は見ていないが、無駄な破壊をしない為に魔物に突き刺して内部から爆発させるという、結構えぐい戦い方をしていたようだ。魔物を狩る為に爆鎗斧を持って走り回っていたという事から見ていた人たちには爆走婦とも呼ばれてたりする、本人は知らないだろうが……他には自衛隊を代表して陸将の工藤さんや陣を使っての交通インフラの整備に関して結城さん、魔物討伐に関しては惧瀞さん。惧瀞さんも覚醒者に成っていて、能力がこれまた凄かった。能力は皆には歩く武器庫と言われる様なもので、自身の知識の中にある武器を具現化出来るというもの。同一の物を複数出す事は出来ないが、それでも別種の物であれば三十くらいは同時に出せるらしい。その上自身が使う場合は精神力の続く限り弾数は無視だそうだ。他人に使わせ弾切れや破損をすると一日から二日ほど出せなくなるそうだが、そうだとしても手ぶらで移動して必要な時だけ出現させる事が出来るというのはかなり便利だと思う――。
「あの時君たち二人が飛び出したおかげで命を救われた者が大勢居る。君たちの勇気に敬意を表して」
 あの時、ディアボロスが現れた時に大勢負傷した。そこへヴェロを連れた恋が助けに入ったのだそうだ。その場に居た瑞原と似たような能力を持った騎士団の人と協力してヴェロの能力を強化して負傷者を逃がす事に成功した。怖いから好き好んでは戦わないと言っていたのに、ガキどもが飛び出して行ったのを知って無理をして追いかけたんだそうだ。そこで負傷者と死者を大勢見て相当震えていたとヴェロが言っていた、その後肩に穴開けたやつや血塗れのやつが帰ってきたもんだから頭がパンクして呆然としていたというわけだ。ヴェロの方は自分の能力を気に入ってなかったみたいだったが、多くの人に感謝され、姫さんに勲章を首に掛けてもらった今は誇らしげにしている。

「キサラギワタル、そなたが現れた事で絶望的な籠城という状況が変わってゆき今日という日を迎えられた。本当に感謝している」
「いやあの、俺が変えたわけでは…………」
「何を言っておる、そなたがこの地に来てくれたおかげでティナ様方がここに来られたのだろう。それに、そなたは民を想い危険を顧みず恐ろしい魔物と戦い、弱体化が確実になってからは休む間も無く方々を駆け回り魔物を狩り、復興に尽力してくれた。そなたの行動がきっかけとなり、そなた自身も必死に変えてくれた。だから素直に受けてはくれぬか? あまり謙遜されては他の者が困り果ててしまう」
 たしかに魔物は狩った。絶対にこの状況を変えたい、元に戻したい、とがむしゃらに。でもそれは他の人だって同じだったはずで、俺だけが特別なわけじゃない。
「……受けて、いいんですかね?」
「そなたを讃えずにいたのでは民からも不満が出てしまうのだが?」
「…………お受けします」
「では、ワタル様にはこちらの勲章と、騎士に贈られるペンダントを――銘は……ロリコン騎士?」
 航はロリコン騎士の称号を手に入れた――とかふざけてる場合じゃない。
「はい?」
『…………』
 場が静まり返り俺自身思考が停止した。ロリコン騎士? なにそれおいしいの? ――誰かがクスリと漏らしたのをきっかけにそこら中でクスクスと笑い声が聞こえる。異界者の受け入れをしている国の人たちだけあって、ロリコンも通じてしまったらしい。
「アリシア様っ、そちらは先日ご友人方とおふざけになって作らせた物です。本物はこちら、こちらです!」
「あぁ、そういえばそんな事もありましたね。失礼しました。本当の銘は黒雷の騎士です」
 流した!? 待って、俺ってば陰でそんな風に言われてるの? …………発端は恋っぽいが、こんなもん作らせちゃう程に姫さんにも浸透してるの?
「えっと……ありが――」
 ロリコン騎士の件は無かった事にするかの如く、勲章とペンダントを掛けると姫さんは素早く離れて行った。もう俺後ろを振り返れないんですけど、絶対みんな笑ってるだろ。まだクスクス聞こえるし……どうすんのこれ、どうすんの!? ヤッバいよ、恥ずかし過ぎる。ロリコンかどうかは置いておくとしてもこの状況はどうにかしてくれーっ。

 勲章授与を終え、立食とダンスへと様相を変えても遠巻きに俺を見てはひそひそと何やら話している人が多い。服装で目立ってその上要らぬ称号まで賜って晒しものだ。へこみまくってる俺に気を遣ってリオたちは離れた所に居る。
「ワッタル~」
「あぁ、ティナ……久しぶり、最近見なかったけど式典には来てたんだな」
 ティナやナハトは用があると国へ帰っていて最近は居なかった。
「ついさっき来たところよ。元気が無いわね、私に会えなくて寂しかったのね」
 むぎゅぅっと抱き締められふにゅふにゅと顔に胸を押し付けられる。
「ティナ何をやってるっ、こんな公衆の面前で、離れろ、ワタルは私のだ。それに私たちは父様たちの名代なのだぞ、少しはちゃんとしろ。そしてなんでワタルは抵抗しないんだっ」
 打ちのめされた今の俺にはティナの胸が心地良過ぎる――というかエルフが珍しくてさっきよりも注目が集まってて顔を上げたくない。
「まったくじゃ、このような人前でなど、二人とも破廉恥過ぎなのじゃ」
「あれ、ミシャも居たのか」
「当然じゃ、旦那様の晴れ姿を見るのは妻の役目なのじゃ」
 あの時尻尾を掴んでしまった獣人娘、ミシャ・シュミート。猫の獣人でケット・シーと言うそうだが、彼らは尻尾を恋人、妻や夫、添い遂げると決めた相手にしか触れさせない。もしもそれ以外に触れさせたらふしだら等の不名誉なレッテルを貼られるそうだ。そんな訳でそうならない為に掴んだお前を夫とする、と言われてしまった。後で聞くと、遠藤も同じ状態だったようだ。あの時教えてくれていれば不用意な事をせずに済んだのに…………のらりくらりと逃げているが、両親に挨拶をさせられたり、実家の隣に新居が建ったりと外堀を埋められている。挨拶の時は辛かった、なにせマッチョでヒゲのおじさんに猫耳と尻尾が付いているのだ。ただでさえ両親に挨拶なんて訳が分からないのに、あんなの相手に何を話せばいいのか分かるわけない。
「旦那様、これは妾たちからの祝いの品なのじゃ、受け取ってくれるかのぉ?」
 そう言って一振りの剣を差し出して来た。このミシャ、獣人には珍しいらしい覚醒者で植物を操れ、家は代々鍛冶屋という話だったが、鍛冶が出来たのか、剣は打つより振る方が好きと言っていたからてっきり出来ないんだと――。
「これ、俺のと同じ形」
「当然なのじゃ、この形が使いやすいのであろう? 旦那様の砕けた剣を拾い集めて新たにオリハルコンなどを混ぜて新しい剣に生まれ変わらせたのじゃ。材料集めはティナとナハトが手伝ってくれたのじゃ」
「国に帰ってたのって、もしかして?」
「ワタルの為だもの」
「大切な剣だったのだろう? 勝手をしたが私たちなりにどうにかしてみたのだ」
「抜いてみてほしいのじゃ」
 急かされ鞘から剣を抜いた。短剣ではなく長剣となり、今の俺の剣よりも少し長く重みがある、オリハルコンが入ってる影響だろう。やいばは黒金に輝き、表面には紋様が描かれている。
「これは…………」
「旦那様の能力に合わせて黒い刃にしてみたのじゃ。描かれている紋様も旦那様の今の剣のものより強力なのじゃ」
「強力?」
「私が頼んだ紋様師だが、後で聞くと人間に渡す物という事であの時は手を抜いていたのだ、すまない。だがその黒剣は人間への印象が変わったから本気で描いたと言っていたから完璧な物になっているはずだ」
 あれで手抜き…………俺なんかが相当動けていたのに? そしてこの黒剣はそれより上? ……そんな物貰っていいんだろうか?
「気に入らぬ、か? お父様にも褒められた会心の出来だったのじゃが…………」
 どうしたものかと固まっていたら勘違いをされて、しゅん、とさせてしまった。
「嬉しいよ。ありがとう」
「ふにゃぁあああ!? なぜ礼を言いながら尻尾を掴むのじゃぁ、こ、このような人前では止すのじゃ、したいのなら後でたっぷりさせてやるのじゃ」
 誤解を招きそうな言い方だが、尻尾をモフモフさせてもらうだけである。この娘は超が付く程の箱入り娘で性知識なんかもゼロに近い、キスで子供が出来ると思っていたらしく、ティナとナハトの二人同時に襲われているのを見られて人知を超えた変態とまで言われた事がある。
「剣の銘はカラドボルグなのじゃ、良い出来じゃから存分に使ってやってほしいのじゃ――」
「うんうん、いいねいいね。騎士になった祝いにエルフと獣人の美女から剣を贈られるなんて素晴らしいじゃないか!」
 金髪紅眼のガタイの良い男が拍手をしながら近付いてきた。割れ顎だ……こんなに見事に割れてるなんて事があるのか、という程に割れ顎だ。
「僕はダニエル、ダニエル・アッシュフォード。親しみを込めてダニーと呼んでくれていい、ハイランドの騎士団に所属していて副団長をしているんだ。今日は護衛の任でここに来ているんだけどね、君に是非祝いの言葉を伝えたくてグリフ様に許しを貰って参上したのさ」
 なんだろう、見た目のせいもあって暑苦しい。
「グリフ様も君の功績を称賛されていたよ――うんうん、遠目でも分かっていたけど近くで見ると更に素晴らしい剣だね。刃に曇りも無く磨き抜かれた鏡のようじゃないか、切れ味も素晴らしいだろうね」
「おぉ、おぬし分かるのか」
「ええ、分かりますともっ、なにせ騎士ですから――それにしても変わった形の剣だね。ただ先輩騎士として言わせてもらうなら、装飾や意匠に拘るよりも機能性を求めるべきだね。騎士にとって剣は相棒なんだから」
「むっ、聞き捨てならぬ。旦那様が使う剣はこの形でいいのじゃ、寧ろこれでなくては駄目なのじゃ――」
 暑苦しい騎士とミシャが論議を始めてしまった。立食パーティーの目的って会話だって聞いた事がある気がするからこれはこれでいいのか?
「航、おめでとう」
「天明、と姫さん……ありがとう」
 振り返ると天明とソフィア姫が居た。魔物討伐がひと段落した頃にドラウトに帰ってしまっていたから会うのは久しぶりだ。二人とも元気そう、とは言えないか? ……二人ともどこか疲れているような印象を受ける。
「ぷぷぷ、ロリコン騎士」
 よほどツボにハマったのかソフィア姫はずっと笑いを堪えている様子だ。疲れてると感じたのは気のせいだったか。
「ソフィア、あまり笑ってると触らせてもらえないかもしれないよ」
 触る? 剣をか? 姫さんって剣に興味があったのか。
「そ、そうですわね……うん、もう平気。そういう訳だから触らせなさい」
 どういう訳だ…………。
「まぁ、はい」
「ひぃ!? 馬鹿ね! なんで剣なんて向けるのよ! 危ないじゃない! わたくしを殺す気ですの!?」
 剣を差し出したら怒られた。自分が触らせろと言ってきてこの怒り様、意味が分からん。剣だって切先を向けていたわけではない。それにもし俺にそんな気があればすぐさま天明が引き離しているはずだ。
「ソフィア落ち着いて。航、剣じゃなくて頭の上の、その動物」
「あぁ、もさを触りたかったのか。ほい」
 もさの首を掴んで差し出した。
「まったく…………おいで~」
『きゅい』
 もさは知らん振りを決め込みぶらぶらしている。何が気に入らないのか、顔を背けているな。
「航を笑ってたからだったりしてな――うわっ、良い触り心地だな、もさもさだからもさって訳か」
 ぶら下がったまま天明に喉を撫でられて気持ち良さそうにしている。天明はいいのか…………天明にはされるがままだな。
「うぅ、どうしてタカアキだけ……わたくしも――」
『きゅい』
 伸ばされた姫さんの手に後ろ足を乗せて押しやりながらふんぞり返っている。もさよ、器用だな。
「君、ちょっといいかな」
 ダニエルという騎士が接触した事を皮切りに、天明と姫さんと続いて、子供を連れた貴族っぽい人が話しかけてきた。
「なんでしょう?」
「そのペットだが、売ってはくれないか――おっと、これはソフィア様、お久しぶりでございます。もしやソフィア姫もその動物をお求めに?」
「……違いますわ。わたくしは少し撫でさせていただこうと思っただけです」
「そうですか、それはよかった。私も息子も珍しい動物が好きでね。その動物に興味があるのだ、言い値を払う、譲ってくれないか?」
 なんなんだこの不躾な貴族は……いきなり来て挨拶も無しに売れとは。
「ルシアン卿、いきなりそのような――礼を欠くにも程があります」
 姫さんも見かねる態度だったようで、咎めてくれるが――。
「これは私と彼の商談なので黙っていていただけますかな。ソフィア様の御歳では分からぬことも多々あるのですよ」
 改める気は無しと…………。
「友達を売る気はないので」
「友達? ハンッ、なにを言っている。獣一匹で一生手に入る事のない程の大金をくれてやろうというのに――」
「庶民のくせに生意気だぞ、早くよこせよ!」
 ガキの躾もなってない…………貴族ってこんなもんなのか? そう思って周りを見回すと顔をしかめている人が多い。このおっさんが特別態度が悪いだけかもしれない。
「なら、女か? 小娘を用意すればいいか? そうだな――あれはどうだ? あの銀髪の娘などどうだ? ここに居る貴族にあのような娘はいなかったはずだから庶民のはずだ、娘を買ってくるからその獣と交換といこうじゃないか」
 貴族のおっさんが指差した先に居るのはフィオ、あんたが指差してんのはもさの飼い主だよ。
「航」
「ほっとけ、あのおっさんも良いようには見られてないんだから痛い目見ても誰も怒らないだろ」
 俺が何も言わないのを了承と受け取ったのかおっさんはフィオの元へ行ってしまった。好きとか言っていたが動物好きには見えないんだよなぁ……子供が欲しがった? …………いや、宝石目当てかもしれない。あ、フィオを連れて帰ってきた。
「ワタル」
 名前を呼ばれた、声に怒気を孕んでいる。何を言われたのかは知らないが、今の一言でフィオが烈火のごとく怒っている事はよく分かった。
「手加減するならご自由に――」
 言い終わる前にフィオの拳がおっさんの顎を打ち上げ、おっさんは宙を舞った。
「がはっ、な、何をするこの小娘――」
「ワタルは人買いなんかしない」
 一般人でも分かる、戦いの経験がある者ならすぐさま反応してしまうほどの殺気を放っておっさんを黙らせた。
「な、な、な、な…………」
「ルシアン卿、せっかく御越しいただいたのに申し訳ありませんがお引き取りください」
「なっ、あ、アリシア様?」
「これ以上私の友人たちへの侮辱は許しません」
 この場でのロリコン扱いの発端は姫様だったりしますけどね。
「友人? このような――」
 尚もなにか言おうとするおっさんを、姫さんの後ろからクロイツ王が鋭い眼光で射竦めた。流石に黙り込み、一言も発せなくなっている息子を連れてすごすごと会場を出て行った。
「不快な思いをさせてすまなかったな。ルシアン卿があれほどに非礼な人物だったとは……カーバンクルに拘っておったことを考えるとカーバンクルについての情報が漏れているのやも知れぬな」
 確かに、日本に行ってこちらに戻ってきたという情報は既に同盟国へは知れている事だが、カーバンクルについて知っているのは極一部だ。それを知って悪用しようとしている人間がいるのかもしれない。
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