19 / 23
18.小説とは?
しおりを挟む
「ふふっ、そのネタいただきましたぁ」
??!
なに?
見ると、金髪美男子の腕の中でいるセレがいつもの顔(?)でいました。
ハイテンションですが・・・。
「愛しい人の罪を暴く。カエラエピソードにもってこいですっ。アロン兄様、ネタをネタを私にください」
「「「セレ(ナ)いい加減にしろ」」」
「なぜですか?美味しいネタじゃないですか!!」
まだセレは壊れています。
しかし・・・ネタ?タネじゃなくてネタ?
とある事が頭に横切りました。
「セレ。『君にバラの花束を』の作者って、まさか・・・」
「私です」
セス・リディンがセレなの?
「セレなの?嘘?!」
「言うつもりでしたが、機会が無くて」
女性たちの黄色い悲鳴。そうですわよね。
憧れのがこの場にいれば!!
・・・・・・。
ふと、思いました。
君バラがなければ、わたくしは悪役令嬢と言われなかったのでは?と。婚約破棄されなかったり?
だって、君バラ影響が凄かったから・・・
と、ともかく、こんなのを書かれたら嫌だわ。阻止しなきゃ。
「セレ!君バラで婚約破棄した者もいるのよ。そんな簡単にネタだなんて、不謹慎よ。今どれだけ君バラの影響があるか・・・」
「それなんですが、なぜ影響があるのですか?たかが小説、ですよ」
えっ?
みなさまも同じく思ったでしょう。
ホールが再びたび静寂に包まれます。
セレだけがわからない様子です。
君バラ現象は物凄いです。
持ち物からファッションまで。
そして婚約にまで影響を及ぼしました。
なのに、肝心要の制作者たるセレはわかっていない?
どう言う事ですか?
「小説ですよ。確かに我が商会の物品が売れる様に作ったものです。恋愛に対しては、理想を作り出す事で楽しみを作っただけ。勝手にみなさまが結婚破棄などをしただけで、影響を与えたというのは語弊があります」
「でも・・・」
事実影響はありました。
「第一、君バラの対象者は若者。あの小説が若者に人気があるのは、自分の理想とする世界に近いからです。つまり憧れ、です。
身分差とかいっていますが、君バラには名前だけで爵位は書いていません。それでも身分差と思ったのは、そうであって欲しいという願望からでしょう」
書いてないわね。
わたくしたちが勝手に思い込んでただけ?
お互いに顔を見合わせます。
「若者だけ人気で結婚されてる方たちにはそう思わない。それはちゃんと理由があるからです。事実は小説より奇なりと言うでしょう。つまり、小説の様な事なんて実際には「「ないないない」」」
大人たちが一斉のハモリです。
しかも、手を振る仕草つき。
生暖かい眼差しで、若者を見守る大人たち。
「誰も婚約破棄して欲しくて書いていません。それでも小説に影響されたと言うならば、現実を見ないお馬鹿さんだったと言う事です。
大人たちに小説に憧れたから婚約破棄したと言ってうなづきますか?違いますよね。現実はもっと過酷です」
そうですわね。
貴族としての責任はありますわね。
恋愛を語る前に家がついてきます。それを考えるのが貴族というもの。
「大人たちが今まで何も言わなかったのは、ただの小説だったからです。分かりきってるからこそ言う必要も無かった。
みなさんは勝手にふるいにかかっただけです。
小説と現実を見ましょうよ」
重い雰囲気です。
そうですよね。
君バラに踊らされていたのはわたくしたちですもの。
なんとも言えない雰囲気です。
そんななか笑い声が聞こえて来ました。
??!
なに?
見ると、金髪美男子の腕の中でいるセレがいつもの顔(?)でいました。
ハイテンションですが・・・。
「愛しい人の罪を暴く。カエラエピソードにもってこいですっ。アロン兄様、ネタをネタを私にください」
「「「セレ(ナ)いい加減にしろ」」」
「なぜですか?美味しいネタじゃないですか!!」
まだセレは壊れています。
しかし・・・ネタ?タネじゃなくてネタ?
とある事が頭に横切りました。
「セレ。『君にバラの花束を』の作者って、まさか・・・」
「私です」
セス・リディンがセレなの?
「セレなの?嘘?!」
「言うつもりでしたが、機会が無くて」
女性たちの黄色い悲鳴。そうですわよね。
憧れのがこの場にいれば!!
・・・・・・。
ふと、思いました。
君バラがなければ、わたくしは悪役令嬢と言われなかったのでは?と。婚約破棄されなかったり?
だって、君バラ影響が凄かったから・・・
と、ともかく、こんなのを書かれたら嫌だわ。阻止しなきゃ。
「セレ!君バラで婚約破棄した者もいるのよ。そんな簡単にネタだなんて、不謹慎よ。今どれだけ君バラの影響があるか・・・」
「それなんですが、なぜ影響があるのですか?たかが小説、ですよ」
えっ?
みなさまも同じく思ったでしょう。
ホールが再びたび静寂に包まれます。
セレだけがわからない様子です。
君バラ現象は物凄いです。
持ち物からファッションまで。
そして婚約にまで影響を及ぼしました。
なのに、肝心要の制作者たるセレはわかっていない?
どう言う事ですか?
「小説ですよ。確かに我が商会の物品が売れる様に作ったものです。恋愛に対しては、理想を作り出す事で楽しみを作っただけ。勝手にみなさまが結婚破棄などをしただけで、影響を与えたというのは語弊があります」
「でも・・・」
事実影響はありました。
「第一、君バラの対象者は若者。あの小説が若者に人気があるのは、自分の理想とする世界に近いからです。つまり憧れ、です。
身分差とかいっていますが、君バラには名前だけで爵位は書いていません。それでも身分差と思ったのは、そうであって欲しいという願望からでしょう」
書いてないわね。
わたくしたちが勝手に思い込んでただけ?
お互いに顔を見合わせます。
「若者だけ人気で結婚されてる方たちにはそう思わない。それはちゃんと理由があるからです。事実は小説より奇なりと言うでしょう。つまり、小説の様な事なんて実際には「「ないないない」」」
大人たちが一斉のハモリです。
しかも、手を振る仕草つき。
生暖かい眼差しで、若者を見守る大人たち。
「誰も婚約破棄して欲しくて書いていません。それでも小説に影響されたと言うならば、現実を見ないお馬鹿さんだったと言う事です。
大人たちに小説に憧れたから婚約破棄したと言ってうなづきますか?違いますよね。現実はもっと過酷です」
そうですわね。
貴族としての責任はありますわね。
恋愛を語る前に家がついてきます。それを考えるのが貴族というもの。
「大人たちが今まで何も言わなかったのは、ただの小説だったからです。分かりきってるからこそ言う必要も無かった。
みなさんは勝手にふるいにかかっただけです。
小説と現実を見ましょうよ」
重い雰囲気です。
そうですよね。
君バラに踊らされていたのはわたくしたちですもの。
なんとも言えない雰囲気です。
そんななか笑い声が聞こえて来ました。
24
お気に入りに追加
333
あなたにおすすめの小説
わたしは婚約者の不倫の隠れ蓑
岡暁舟
恋愛
第一王子スミスと婚約した公爵令嬢のマリア。ところが、スミスが魅力された女は他にいた。同じく公爵令嬢のエリーゼ。マリアはスミスとエリーゼの密会に気が付いて……。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
気まぐれな婚約者に振り回されるのはいやなので、もう終わりにしませんか
岡暁舟
恋愛
公爵令嬢ナターシャの婚約者は自由奔放な公爵ボリスだった。頭はいいけど人格は破綻。でも、両親が決めた婚約だから仕方がなかった。
「ナターシャ!!!お前はいつも不細工だな!!!」
ボリスはナターシャに会うと、いつもそう言っていた。そして、男前なボリスには他にも婚約者がいるとの噂が広まっていき……。
本編終了しました。続きは「気まぐれな婚約者に振り回されるのはいやなので、もう終わりにします」となります。
婚約破棄でみんな幸せ!~嫌われ令嬢の円満婚約解消術~
春野こもも
恋愛
わたくしの名前はエルザ=フォーゲル、16才でございます。
6才の時に初めて顔をあわせた婚約者のレオンハルト殿下に「こんな醜女と結婚するなんて嫌だ! 僕は大きくなったら好きな人と結婚したい!」と言われてしまいました。そんな殿下に憤慨する家族と使用人。
14歳の春、学園に転入してきた男爵令嬢と2人で、人目もはばからず仲良く歩くレオンハルト殿下。再び憤慨するわたくしの愛する家族や使用人の心の安寧のために、エルザは円満な婚約解消を目指します。そのために作成したのは「婚約破棄承諾書」。殿下と男爵令嬢、お二人に愛を育んでいただくためにも、後はレオンハルト殿下の署名さえいただければみんな幸せ婚約破棄が成立します!
前編・後編の全2話です。残酷描写は保険です。
【小説家になろうデイリーランキング1位いただきました――2019/6/17】
【完結】「ループ三回目の悪役令嬢は過去世の恨みを込めて王太子をぶん殴る!」
まほりろ
恋愛
※「小説家になろう」異世界転生転移(恋愛)ランキング日間2位!2022年7月1日
公爵令嬢ベルティーナ・ルンゲは過去三回の人生で三回とも冤罪をかけられ、王太子に殺されていた。
四度目の人生……
「どうせ今回も冤罪をかけられて王太子に殺されるんでしょ?
今回の人生では王太子に何もされてないけど、王子様の顔を見てるだけで過去世で殺された事を思い出して腹が立つのよね!
殺される前に王太子の顔を一発ぶん殴ってやらないと気がすまないわ!」
何度もタイムリープを繰り返しやさぐれてしまったベルティーナは、目の前にいる十歳の王太子の横っ面を思いっきりぶん殴った。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※小説家になろうにも投稿しています。
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる