【完結】好きになったので

彩華(あやはな)

文字の大きさ
上 下
15 / 15

15.

しおりを挟む

さて、余計な方々は退出・・・連行されていきました。

さよなら~。

「ライラが皇女様?いままでのご無礼を申し訳ありません」

ユーファミア様が頭をさげる?!

いっやー!!
頭を下げないで。
いやいやいやぁ!!!

クソ野郎!!
どうしてくれる!!

「クソ主人!」
「君が皇女だからだよ」
「ボケられましたか?主人」

皇太子殿下相手に素がでました。

怪訝な顔を向けてきます。

「いい加減にしろ。ライラ。いやライフィア。お前は正真正銘の皇女だと言ってるだろう」
「主人。大丈夫ですか?わたしは庶子ですよ。皇帝陛下にもに忘れられた者です。皇女ではありませんよ」
「主人じゃないと言ってるよな!」
「主人は主人です。拾われなければわたしは死んでいました」

主人が拾ってくれたから、わたしはいるのです。生きてこれたのです。
生きる術をくれたのです。

「兄様。全てお父様の責任です。ライラが今更聞く耳など持ちませんわ」
「わかってる。だからこそケイラーの婚約者にしたんだろ」
「はあぁ?ケイラー様が婚約者?」
「言ったよね?ユーファミア嬢の元に行く時の約束。君の庇護を受け持ってくれたのはケイラーの関係だよ」

ああっ!ありましたね、そんなのが。

「政略結婚の相手がケイラーだよ」
「へー、そうだったんですか?」

知らなかった。
確かに婚約がどーだかありましたが、ユーファミア様のもとに行けるなら、どーでも良かったので・・・気にもしていなかった。
知る必要なかったし。

それは置いて、ユーファミア様にはわたしはわたしのままでいたい。

「ユーファミア様に頭を下げさすなら、わたしはこんな身分いりません」

涙が・・・。

ヤダヤダヤダ。
ユーファミア様がわたしに頭を下げるなんて嫌だ。

「ライフィア」

主人がニタリと笑います。

「なら、許すよな」

っつ。

「僕とファミアの結婚。妨害、しないよな?」
「・・・・・・」
「僕と結婚すれば、君はファミアの臣下として頭を下げる生活ができるぞ」

・・・・・・。

「皇女として、ケイラーと結婚すれば、ファミアに会いに来れるぞ」

・・・この男・・・。
意地でもを実らす気だな。
先に願いを叶えたわたしに当て擦りやがって。
ふん。
そっちがその気なら・・・。

「本当、ですか?」
「勿論だ」
「ずっとユーファミア様の側でいていいですか?」
「ずっと?」
「ずっと、です」

ドン引きしないでください、皆さん。
すごい顔で見ないでください!

「いいの?ライ、フィア様?」
「ライラ。ライラですぅ」

泣きました。
それ以外の名前なんて入りません。
名前を呼んでくれるまで泣いてしまいました。




*******

わたしは皇太子殿下の地位が盤石であるようにしました。


皇太子殿下のためではなく、ユーファミア様のためにです。

手を汚すのも厭いません。


わたしは約束通りにケイラー様と結婚しました。
ユーファミア様のそばでいても良いと約束してくれましたので、それならば文句はありません。
少々鬱陶しいてますが、かまいません。

そしてー、
いつでも主人を貶めるれるように弱点も仕入れておきました。
いつでも離婚オッケーです。
と言っても、ユーファミア様には言えない内容ばかりですが。
人の事いえませんが・・・。

主人といつもバチバチしてます。
ユーファミア様は呆れ、ケイラー様はそれを見てわらいます。



皇太子妃になったユーファミア様は今日もお美しいです。

ますますキラキラと輝いています。

毎日が幸せです。


わたしはユーファミア様が好きです。

好きなのでわたしは

ずっとそばにいます。



好きなのだからー。



              ーおわりー




しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

一
2022.08.14

こんにちわ。
ラスト、ほんわりとしたところに落ち着いていてよかったです。
これからも楽しんで執筆してください。

あと、誤字や脱字ありました。
一気読みしたのでアレですが、「帝国側側→側が多い?」「万事→万死では?」…というのが気になった部分です。
お時間に余裕のある時にご確認ください。

彩華(あやはな)
2022.08.14 彩華(あやはな)

ありがとうございます😊

誤字脱字のご指摘もありがとうございます。
主観的思い込みでなかなか探せなかった・・・。
ありがたいです。

解除

あなたにおすすめの小説

(完結)貴方から解放してくださいー私はもう疲れました(全4話)

青空一夏
恋愛
私はローワン伯爵家の一人娘クララ。私には大好きな男性がいるの。それはイーサン・ドミニク。侯爵家の子息である彼と私は相思相愛だと信じていた。 だって、私のお誕生日には私の瞳色のジャボ(今のネクタイのようなもの)をして参加してくれて、別れ際にキスまでしてくれたから。 けれど、翌日「僕の手紙を君の親友ダーシィに渡してくれないか?」と、唐突に言われた。意味がわからない。愛されていると信じていたからだ。 「なぜですか?」 「うん、実のところ私が本当に愛しているのはダーシィなんだ」 イーサン様は私の心をかき乱す。なぜ、私はこれほどにふりまわすの? これは大好きな男性に心をかき乱された女性が悩んで・・・・・・結果、幸せになったお話しです。(元さやではない) 因果応報的ざまぁ。主人公がなにかを仕掛けるわけではありません。中世ヨーロッパ風世界で、現代的表現や機器がでてくるかもしれない異世界のお話しです。ご都合主義です。タグ修正、追加の可能性あり。

冷徹公に嫁いだ可哀想なお姫様

さくたろう
恋愛
 役立たずだと家族から虐げられている半身不随の姫アンジェリカ。味方になってくれるのは従兄弟のノースだけだった。  ある日、姉のジュリエッタの代わりに大陸の覇者、冷徹公の異名を持つ王マイロ・カースに嫁ぐことになる。  恐ろしくて震えるアンジェリカだが、マイロは想像よりもはるかに優しい人だった。アンジェリカはマイロに心を開いていき、マイロもまた、心が美しいアンジェリカに癒されていく。 ※小説家になろう様にも掲載しています いつか設定を少し変えて、長編にしたいなぁと思っているお話ですが、ひとまず短編のまま投稿しました。

【完結】無能聖女と呼ばれ婚約破棄された私ですが砂漠の国で溺愛されました

よどら文鳥
恋愛
エウレス皇国のラファエル皇太子から突然婚約破棄を告げられた。 どうやら魔道士のマーヤと婚約をしたいそうだ。 この国では王族も貴族も皆、私=リリアの聖女としての力を信用していない。 元々砂漠だったエウレス皇国全域に水の加護を与えて人が住める場所を作ってきたのだが、誰も信じてくれない。 だからこそ、私のことは不要だと思っているらしく、隣の砂漠の国カサラス王国へ追放される。 なんでも、カサラス王国のカルム王子が国の三分の一もの財宝と引き換えに迎え入れたいと打診があったそうだ。 国家の持つ財宝の三分の一も失えば国は確実に傾く。 カルム王子は何故そこまでして私を迎え入れようとしてくれているのだろうか。 カサラス王国へ行ってからは私の人生が劇的に変化していったのである。 だが、まだ砂漠の国で水など殆どない。 私は出会った人たちや国のためにも、なんとしてでもこの国に水の加護を与えていき住み良い国に変えていきたいと誓った。 ちなみに、国を去ったエウレス皇国には距離が離れているので、水の加護はもう反映されないけれど大丈夫なのだろうか。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王

奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています 国王陛下には愛する女性がいた。 彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。 私は、そんな陛下と結婚した。 国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。 でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。 そしてもう一つ。 私も陛下も知らないことがあった。 彼女のことを。彼女の正体を。

妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~

サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――

【完結】あなたのいない世界、うふふ。

やまぐちこはる
恋愛
17歳のヨヌク子爵家令嬢アニエラは栗毛に栗色の瞳の穏やかな令嬢だった。近衛騎士で伯爵家三男、かつ騎士爵を賜るトーソルド・ロイリーと幼少から婚約しており、成人とともに政略的な結婚をした。 しかしトーソルドには恋人がおり、結婚式のあと、初夜を迎える前に出たまま戻ることもなく、一人ロイリー騎士爵家を切り盛りするはめになる。 とはいえ、アニエラにはさほどの不満はない。結婚前だって殆ど会うこともなかったのだから。 =========== 感想は一件づつ個別のお返事ができなくなっておりますが、有り難く拝読しております。 4万文字ほどの作品で、最終話まで予約投稿済です。お楽しみいただけましたら幸いでございます。

私の大好きな彼氏はみんなに優しい

hayama_25
恋愛
柊先輩は私の自慢の彼氏だ。 柊先輩の好きなところは、誰にでも優しく出来るところ。 そして… 柊先輩の嫌いなところは、誰にでも優しくするところ。

生命(きみ)を手放す

基本二度寝
恋愛
多くの貴族の前で婚約破棄を宣言した。 平凡な容姿の伯爵令嬢。 妃教育もままならない程に不健康で病弱な令嬢。 なぜこれが王太子の婚約者なのか。 伯爵令嬢は、王太子の宣言に呆然としていた。 ※現代の血清とお話の中の血清とは別物でござる。 にんにん。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。