愚兄のネットワークビジネスに巻き込まれてお金を取られた挙句実母から悪者扱いされたヤベー話

9.息子可愛さで理不尽

皆さんは悪気がないんだから許せと言われて、
「悪気がないなら仕方ないね」と許せるだろうか。
私は無理だ。

高額料金を説明も無く決済された事、解約手続きを行っていなかった事。
以上の事が続いて愛想も尽きた。結婚するらしいが、このままでは祝福する気持ちも失せた。

これを聞いた母は激怒した。

「何でそんな酷い事言うの？！まこちゃんのお兄ちゃんは一人だけ、血の繋がった世界で二人の兄妹なんよ！そんな事言うなんて、お母さんは悲しい」

血の繋がったたった一人の妹に詐欺紛いの行いをした兄に対しては悲しいと思わんのか。


兄は子供の頃からいろんなスポーツに挑戦してきた。運動能力だけは抜群に良かった。
特に小学生時に始めた野球では才能を開花させ、小学校と所属チームを卒業するまでエースとして活躍した。
また、中学校から始めたソフトボールでも才能を発揮した。高校生の時には二度、外野手として世界大会に選出されている。
進学も就職もスポーツの才能と努力で切り拓いてきた人なのだ。
そこだけは尊敬している。

母は、そんな自慢の息子が可愛くて仕方がないのだ。
スポーツも勉学も半端に終わった私とは大違い。
兄が県外遠征や世界大会に行くと学校の授業に出られない分、課題として各教科のプリントが数枚ずつ渡されていた。
その課題を解いていたのは私である。
兄は遠征帰りで疲れてるし大変なんだから妹として助けてあげなさい。と母から言われて渋々解いていた。
困った時は助け合いが必要だよ、と言われたが、これまでの人生を思い返しても兄に助けてもらった事は無い。

昔から母は兄に甘かったのだ。
そういう人なのだから、兄を庇う発言をするのも頷ける。
だからといって、私を一方的に責めるのは間違っていないか。

腸が煮えくり返りそうだったが、母とまともに話し合えそうになかったので、私は諦めた。


続