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✠ 後日談 ✠
Ever after《トリシャ》③ ※
しおりを挟むトリシャがクリフォードのタイを解きシャツの前ボタンを外したところで手を握られシーツに縫い止められた。すでにトリシャは服を脱がされ一糸纏わぬ姿だ。
肩をゆすりシャツを脱ぎ捨てたクリフォードにのしかかられ口づけられる。トリシャはすでに馬車の中でドロドロにされていた。往路から快楽漬けにして着いたらなだれ込む。もうこのつもりだったとしか思えない。それほどまでにクリフォードに欲しがられている。
クリフォードに向かう好きが堪えられない。体の奥から熱いものがあふれ出した。クリフォードと抱き合い深い口づけで貪り合うトリシャがいつものようにねだった。
「クリフ‥‥もう‥早く」
「君は本当に‥すぐ欲しがるな」
「‥‥ダメ?」
「いや、すごくいい。普段何も欲しがらない君にねだられるのはとても嬉しい。グッとくる」
小瓶から媚薬を指に振り出しながらクリフォードが薄く微笑んだ。すでに熱く濡れているトリシャの中に指が二本差し込まれる。ヒヤリとした感触、だがすぐに指が這った箇所が炙られたように熱くなる。今は痛み止めもないため媚薬効果がもろにトリシャを苛んだ。
薬を塗布するクリフォードの指が膣内を探りトリシャの前側の膣壁を抉る様にじゅぶじゅぶと擦り上げた。
「ひッ そこダメぇッ んんッ」
「こんなに濡れてる。薬が流れ出そうだ。早く塞がないと」
「アッ あぁッ そこばかり‥すら‥ないでぇッ」
「ここがイイだろう?」
「ハァ‥イィッ よすぎて‥ッ へんになっちゃぅッ」
その淫らな指戯でトリシャが裸体を仰け反らせ悶えた。我を忘れ乱れるトリシャをクリフォードが陶然と見下ろしている。
クリフォードが前を解いて滾る屹立を取り出した。新しい小瓶を開けて中身を自身の屹立に全て振りかける。たっぷり媚薬の滴るその様子を見たトリシャの喉がコクリと鳴った。空の小瓶を投げ捨てたクリフォードがトリシャの両足を抱え一息に愛路を貫いた。
「ヒッ ゃああァァッ」
クリフォードにきつく抱きしめられトリシャが異常に興奮し乱れ悶えた。
こんな姿を誰にも見られたくない。でもここはふたりだけだ。見られる心配はない。以前山荘で愛し合った時もふたりきりだったがやはりあの関係が後ろめたかった。今はクリフォードと晴れて夫婦になりやましいことはない。その解放感で快感がせり上がりビクビクとトリシャの体が跳ねた。
ぐんと奥を抉られ指で届かない膣奥に陰茎と媚薬が押し込まれ、トリシャの体の奥に火がついた。一気に悦楽が駆け抜け頭が真っ白になる。体をのけぞらせトリシャが悲鳴を上げる。
「きゃぁぁッ ああッ イッ」
絶頂からきゅうきゅうに膣襞に絞られクリフォードが顔を伏せて吐精を堪える。
「ハァ‥‥この薬は‥効きすぎるな」
「ハァッ クリフ‥もっとッ‥‥奥ッ‥」
「愛しいトリシャッ いくらでもッ」
卑猥な水音と共にガツガツと激しく抽挿され、その愉悦に腰が砕け蕩ける。奥まで繋がれた嬉しさにクリフォードの腰に足を絡めれば一層の愉悦に落ちた。
「アァッ クリフ‥ッ」
「—————ッ」
最後トリシャの奥でクリフォードが爆ぜる頃にはトリシャは嬌悦でぐずぐずにされていた。
「く‥ハァ‥‥トリシャ‥顔を見せてくれ」
愉悦を極めボロボロと涙を流すトリシャの目元を荒い息のクリフォードが拭う。それはトリシャの大好きな極上の笑顔だった。
「もう何も我慢するな。怒って泣いて、たくさん笑ってくれ。ああ、だがこの涙は私の前でだけでだがな」
「クリフ‥」
「怖いことがあればすぐに知らせてくれ。大丈夫だ、そばで君を守るから」
この人の前で何も我慢しなくていいんだ‥
あの事件の後から心を閉ざしずっと自制していた。恐怖を閉じ込めるために感情も欲求も封じた。そうせざるを得なかった。
だが今クリフォードから与えられた言葉にその自縛が解ける。トリシャの理性が崩れ落ち涙とともに感情があふれ出した。
「好き‥クリフ大好き‥‥」
トリシャの囁きを聞いたクリフォードが目を瞠る。体がガチンと固まったと同時にトリシャの膣内のものがぐんと硬さを取り戻した。トリシャは震えるクリフォードに繋がったまま正面からきつく抱きしめられた。
「トリシャ‥君はまたやってくれたな。あれだけ言ったのに」
「はい?」
好きだと言ったら叱られた。それはあんまりじゃないだろうか?ムッとした顔のトリシャの顎をくいと上げてクリフォードが飢えたような視線を落とした。
「クリフ!もう!ひどいです!」
「またそんな可愛い顔をする。これでもう止まらない。盛りすぎだと思うんだが‥‥もう一回いいか?」
自覚はあるようだ。それでもねだるクリフォードに真摯に見つめられトリシャは瞠目するも眉根を下げて小さく頷いた。嬉しい、でも恥ずかしい。応じてしまえば頬がかっと熱くなる。
クリフォードの性豪も問題だがトリシャも行為自体は嫌じゃない。それも問題だろう。
経験上、多分もう一回では済まない。今度こそ雪遊びはできるのだろうか。それが唯一の心配だ。
この二週間はただれた日々になりそうだ。でもクリフォードに求められれば何度でも応じるだろう。
嬉しそうな笑顔のクリフォードにトリシャは困ったように微笑んだ。
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