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異世界生活:グリーデン編
異世界開拓①
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ドゴッ!
「おぼっ」
硬い何かが蓮の顔を直撃。
あまりの衝撃に目が覚めるどころか永眠しそうになる。
蓮が頬を押さえながら体を起こすと、何かの正体が分かった。
寝返りを打った向日葵の膝が顔にめり込んだのだ。
何度戻しても、いつの間にか、頭の位置が逆さになる。
そのため、脚が顔に当たることが多い。
蓮はこれを終焉の膝蹴りと呼んでいる。
向日葵の横では気持ちよさそうに桜が寝ている。
何故桜には当たらないのかが不思議だ。
「おはよう」
蓮は外に出てリルたちに挨拶をする。
桜たちが起きる前に、リルと軽く戦闘訓練。
ゴブリンが増えていると聞いたのだ。
身体を鈍らせるわけにはいかない。
オークジェネラルがBランク冒険者のパーティが挑んで勝てるかどうかの強さ。
ユグドラシルに聞いた通りなら、ゴブリンキングは蓮の初期ステータスと同等程度。
様々な魔物との戦いでレベルの上がった蓮にとっては、個体の強さ自体はどちらも脅威とは言えない、
しかし、オークが集落を築いていたという事は、集団だということ。
ゴブリンも同じく、群れを成す魔物。
魔法が得意な桜だったからこそ一撃で全てを凍り付かせたが、蓮はそうはいかない。
闘気で剣を巨大化させるような剣技などで薙ぎ払うくらいしか、複数の敵を同時に屠る術がない。
何かあってからでは遅い。
今のうちに複数を同時に相手にする戦い方を身に付けておかなければならない。
戦いの最中。
リルを見ながらも周囲に意識を向ける。
索敵のスキルを発動しながら戦うが、どうもうまくいかない。
「研ぎ澄ませ」
感覚派のリルは短い言葉で説明し、尾を使った素早い攻撃を様々な方向、様々な角度で繰り出してくる。
頭を空にするようで考えを巡らせる。
相手を見ているようで見ていない。
意識が有と無の間を行き来しながら、徐々に適応していく。
時間にして30分程度だろうか。
桜と向日葵が目覚め、外に出てくる頃には蓮は、感覚を掴み始めていた。
「食べ終わったらさっそく始めようか」
少しゆっくりと寝たため、朝昼兼用。
街で買ってきた食パンに、畑で作ったキャベツの千切りと薄く切って焼いたウマドリを挟む。
ケチャップや塩、胡椒など色々と調味料が手に入ったため、味が広がり食が進む。
普通の食材よりも遥かに高額だったそうだが、渡していた銀貨35枚を使い切らずに全て揃えられた。
元居た世界では、遥か昔、胡椒は金と聞いたことがあったため、気になってはいたが、そこまで高価ではないそうだ。
昨晩は帰宅途中にドラコの背で出店で買った肉まんなどを食べたため、大樹の家についてすぐに寝てしまった。
リルたちの夕食は自分で狩りをして済ませてもらった。
そのため、リルはまだ午前中くらいの時間なのに夕食が待ち遠しいようだ。
食後、蓮たちが今日の流れを話し始めると同時に、『肉は任せろ』とだけ言い残してどこかへ行ってしまった。
リルが居ないため、向日葵は竜型のドラコの背を滑り台のようにして遊んでいる。
ドラコに任せて活動開始。
蓮は現場監督の世に指をさしながらどこに何を作るのかを説明した。
まずはポーション製造工場のスペースを確保する。
場所は大樹の家の西側にある森だ。
ユグドラシルが魔力を漲らせて植物魔法をすると地響きを立てながら森が蠢くように移動。
すぐに50平方メートル程度の広い敷地ができた。
街で見た地面と同じように、土埃が立たないようにしたいと説明するとユグドラシルは地魔法で地面を固めた。
微かに傾斜をつけ、雨水が流れやすいようにしておいた。
「じゃあここからは先に書き込みながら説明するね」
蓮は石を拾い、地面にどこに何を作るのかを書き込んでいく。
「作るのは食堂、調合師さんたちの家、ポーション工場の3つだけ」
余っているスペースは後々、鍛冶用の工房にしたり、桜や向日葵がやりたいことがあれば使えるようにおいて多く。
大樹の家の西側には食堂。
食堂の大きさは、おおよそ縦10m、横20m、高さ4m程度。
石で描いた四角い枠を2つに分ける。
「こうしておけば、リルとドラコも傍で食べられるね」
半分には屋根があり、半分には屋根が無しと書き込む。
屋根がない部分は、大樹の家があるため、豪雨でない限り、雨はほとんど当たらない。
「厨房に関しては桜に任せるね。今のうちに考えておいて」
蓮がそう言うと、桜はさっそく何が必要なのかを考えながら地面に書き込み始めた。
少し離れた所では向日葵は楽しそうな笑い声を上げながらドラコと遊んでいる。
と、思ったら、ドラコを滑り台にして、そのまま湖に飛び込んでいる。
流石に心配なので、念のため気を付けるように大きな声で注意を促すと元気な返事と共に再び滑って飛び込んだ。
楽しそうで何よりだ。
桜が厨房を考えている間に、蓮とユグドラシルは次に進んだ。
「おぼっ」
硬い何かが蓮の顔を直撃。
あまりの衝撃に目が覚めるどころか永眠しそうになる。
蓮が頬を押さえながら体を起こすと、何かの正体が分かった。
寝返りを打った向日葵の膝が顔にめり込んだのだ。
何度戻しても、いつの間にか、頭の位置が逆さになる。
そのため、脚が顔に当たることが多い。
蓮はこれを終焉の膝蹴りと呼んでいる。
向日葵の横では気持ちよさそうに桜が寝ている。
何故桜には当たらないのかが不思議だ。
「おはよう」
蓮は外に出てリルたちに挨拶をする。
桜たちが起きる前に、リルと軽く戦闘訓練。
ゴブリンが増えていると聞いたのだ。
身体を鈍らせるわけにはいかない。
オークジェネラルがBランク冒険者のパーティが挑んで勝てるかどうかの強さ。
ユグドラシルに聞いた通りなら、ゴブリンキングは蓮の初期ステータスと同等程度。
様々な魔物との戦いでレベルの上がった蓮にとっては、個体の強さ自体はどちらも脅威とは言えない、
しかし、オークが集落を築いていたという事は、集団だということ。
ゴブリンも同じく、群れを成す魔物。
魔法が得意な桜だったからこそ一撃で全てを凍り付かせたが、蓮はそうはいかない。
闘気で剣を巨大化させるような剣技などで薙ぎ払うくらいしか、複数の敵を同時に屠る術がない。
何かあってからでは遅い。
今のうちに複数を同時に相手にする戦い方を身に付けておかなければならない。
戦いの最中。
リルを見ながらも周囲に意識を向ける。
索敵のスキルを発動しながら戦うが、どうもうまくいかない。
「研ぎ澄ませ」
感覚派のリルは短い言葉で説明し、尾を使った素早い攻撃を様々な方向、様々な角度で繰り出してくる。
頭を空にするようで考えを巡らせる。
相手を見ているようで見ていない。
意識が有と無の間を行き来しながら、徐々に適応していく。
時間にして30分程度だろうか。
桜と向日葵が目覚め、外に出てくる頃には蓮は、感覚を掴み始めていた。
「食べ終わったらさっそく始めようか」
少しゆっくりと寝たため、朝昼兼用。
街で買ってきた食パンに、畑で作ったキャベツの千切りと薄く切って焼いたウマドリを挟む。
ケチャップや塩、胡椒など色々と調味料が手に入ったため、味が広がり食が進む。
普通の食材よりも遥かに高額だったそうだが、渡していた銀貨35枚を使い切らずに全て揃えられた。
元居た世界では、遥か昔、胡椒は金と聞いたことがあったため、気になってはいたが、そこまで高価ではないそうだ。
昨晩は帰宅途中にドラコの背で出店で買った肉まんなどを食べたため、大樹の家についてすぐに寝てしまった。
リルたちの夕食は自分で狩りをして済ませてもらった。
そのため、リルはまだ午前中くらいの時間なのに夕食が待ち遠しいようだ。
食後、蓮たちが今日の流れを話し始めると同時に、『肉は任せろ』とだけ言い残してどこかへ行ってしまった。
リルが居ないため、向日葵は竜型のドラコの背を滑り台のようにして遊んでいる。
ドラコに任せて活動開始。
蓮は現場監督の世に指をさしながらどこに何を作るのかを説明した。
まずはポーション製造工場のスペースを確保する。
場所は大樹の家の西側にある森だ。
ユグドラシルが魔力を漲らせて植物魔法をすると地響きを立てながら森が蠢くように移動。
すぐに50平方メートル程度の広い敷地ができた。
街で見た地面と同じように、土埃が立たないようにしたいと説明するとユグドラシルは地魔法で地面を固めた。
微かに傾斜をつけ、雨水が流れやすいようにしておいた。
「じゃあここからは先に書き込みながら説明するね」
蓮は石を拾い、地面にどこに何を作るのかを書き込んでいく。
「作るのは食堂、調合師さんたちの家、ポーション工場の3つだけ」
余っているスペースは後々、鍛冶用の工房にしたり、桜や向日葵がやりたいことがあれば使えるようにおいて多く。
大樹の家の西側には食堂。
食堂の大きさは、おおよそ縦10m、横20m、高さ4m程度。
石で描いた四角い枠を2つに分ける。
「こうしておけば、リルとドラコも傍で食べられるね」
半分には屋根があり、半分には屋根が無しと書き込む。
屋根がない部分は、大樹の家があるため、豪雨でない限り、雨はほとんど当たらない。
「厨房に関しては桜に任せるね。今のうちに考えておいて」
蓮がそう言うと、桜はさっそく何が必要なのかを考えながら地面に書き込み始めた。
少し離れた所では向日葵は楽しそうな笑い声を上げながらドラコと遊んでいる。
と、思ったら、ドラコを滑り台にして、そのまま湖に飛び込んでいる。
流石に心配なので、念のため気を付けるように大きな声で注意を促すと元気な返事と共に再び滑って飛び込んだ。
楽しそうで何よりだ。
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