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異世界生活:グリーデン編
武器防具工房テルム
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商人ギルドで登録を終え、冒険者ギルドに戻る前に少し街を観光。
「ん?あれは……」
木造の店舗が立ち並ぶ街の一角。
先程は気が付かなかったが、各店舗の入り口の上には、それぞれ何を取り扱っているのかが分かるように、マークの書かれた木製の看板が出ている。
衣服のマーク。
小瓶のマーク。
そして、蓮が気になったのは盾の前に、剣と槍と斧が扇状に広がるような看板。
間違いなく武器や防具を扱う店だ。
少し緊張しながら、踊る心を落ち着かせながらウエスタンドアを押して中に入る。
そこで目に飛び込んできたのは、様々な形状の武器と防具。
右手には武器。
剣類には、刀の様に若干の湾曲を帯びたものはない。
大小や長短の差や、片刃や両刃の違いはあるが、全て洋風の剣類で刀は見当たらない。
他に突き特化の一般的な槍や十字槍。
かなりの剛力が必要となりそうな巨大な斧。
ハンマーに弓など様々な武器が並んでいる。
左手には鎧や鎖帷子盾、ヘルムなど様々な防具が並べられている。
「いらっしゃいませ!武器工房テルムへようこそ!」
蓮が店に入り圧倒されていると、奥のカウンターに居た人族が声を発した。
元気な声で迎えてくれたのは爽やかな短髪の青年。
大人びた顔立ちがが蓮よりは年下だろう。
挨拶も誠実な笑顔も好感が持てる。
「少し見せて頂いてもいいですか?」
「はい!初めてのご来店ですよね?ご自由にご覧いただいて大丈夫ですが、手に取る時はお声がけください」
先程の道具屋の店主とは大違いだ。
蓮は会釈をしてから店内を見て回る。
鑑定
【鉄の剣:レア度F】
・物理攻撃力:+50
・闘気伝導率:+3%
【シミター:レア度D】
・物理攻撃力:+110
・魔法攻撃力:+50
・魔力伝導率:+8%
【炎の斧:レア度B】
・物理攻撃力:+370
・魔法攻撃力:+370
・闘気伝導率:+10%
・魔力伝導率:+15%
・特殊効果:火魔法Lv2
【銀の剣:レア度A】
・物理攻撃力:+520
・魔法攻撃力:+430
・闘気伝導率:+20%
・魔力伝導率:+20%
・特殊効果:アンデッドキラー、風魔法Lv2
その他にも様々は武器の検定結果が目に飛び込んでくる。
店の入り口から奥に向かってレア度が高くなる並びをしているようだ。
店員の横に飾ってある銀の剣がこの店の中では最も優れた武器のようだ。
反対側に並ぶ防具も武器と同じ。
最高の物でもAランクで、物理防御力と魔法防御力が共に+450程度の銀の鎧だった。
「お、お兄さん。ひょっとして鑑定が使えるんですか?」
「あ、はい。なんでわかったんですか?」
店員によれば、奥に武器や防具と作る工房があり、そこでドワーフの職人が店の物を作っている。
そのドワーフは長年の経験から培った鑑定を有しており、蓮はそのドワーフと同じ目つきをしていそうだ。
「僕のはその方の様に凄い物ではなくて生まれつきなので大したことないですよ」
女神から授かったとは言えないため嘘はついたが、職人への敬意から謙遜をして伝えた。
それでも青年は羨ましいと言う。
「なんだ。テリー。騒がしいぞ」
「ザディオさん。すみません。こちらの方が鑑定を持っていたのでつい……」
工房があると言っていた奥から出て来たのは背は低く、筋肉質で髭の濃い男だ。
人目でドワーフ族だとわかる。
テリーと呼ばれた店員は人族だが、ドワーフ族のザディオに対して丁寧な口調だ。
「失礼しました。こちらが先ほど話していた店主にして工房長のザディオさんです」
テリーは『グリーデン一番の鍛冶職人で、職人ギルドでも顔が効くんすごい人なんですよ』と自分の事の様に自慢げに言葉を続けた。
初めて聞く言葉に蓮は質問した。
「職人ギルド?商人ギルドではなくてですか?」
「あんな奴らと一緒にするんじゃねぇ。儂らは誇り高き職人。あいつらは金の亡者だ」
蓮の問いに答えたザディオの表情には、確かな怒りや敵意が感じられた。
その言葉にテリーは少し暗い表情を浮かべている。
「あの……。僕は蓮と言います。この街で商売を始めるのですが、少し教えて頂けないでしょうか?」
丁寧な人族という事と、商人である事を明かした蓮を、肩眉を上げながら怪訝そうな表情で見るザディオ。
まずはアイスブレイク。
「これをポーションよりも安価で、売りたいんです」
蓮はそう言うと、木製の水筒を出し、上部のコップに注ぎザディオに渡した。
サディオは怪しがりながらすぐさま鑑定。
見えた効果に驚き、安全であることを確認してから一気飲み。
HP、MP、SPがそれぞれ中回復で一気に疲れが吹き飛ぶ。
「こ、こいつは凄ぇな」
「ザディオさんがそんなことを言うなんて……」
ザディオは根っからの職人で、滅多なことでは褒めないそうだ。
「それに、儂の鑑定でもほとんど見えん。お前さんは化け物の強さだな」
ザディオは蓮の事が気になり鑑定したが力量さが大きかったため、名前と種族、年齢しか見えなかったそうだ。
「これを冒険者や職人の方々に安価に提供するために教えてください」
冒険者にだけ売る予定だったが、話しを円滑に進めるために、咄嗟に職人も加えた。
蓮が真剣な表情で話したこともあり、ザディオは『お前さんは他とは違いそうだな』と言って、了承を得ることができた。
「ん?あれは……」
木造の店舗が立ち並ぶ街の一角。
先程は気が付かなかったが、各店舗の入り口の上には、それぞれ何を取り扱っているのかが分かるように、マークの書かれた木製の看板が出ている。
衣服のマーク。
小瓶のマーク。
そして、蓮が気になったのは盾の前に、剣と槍と斧が扇状に広がるような看板。
間違いなく武器や防具を扱う店だ。
少し緊張しながら、踊る心を落ち着かせながらウエスタンドアを押して中に入る。
そこで目に飛び込んできたのは、様々な形状の武器と防具。
右手には武器。
剣類には、刀の様に若干の湾曲を帯びたものはない。
大小や長短の差や、片刃や両刃の違いはあるが、全て洋風の剣類で刀は見当たらない。
他に突き特化の一般的な槍や十字槍。
かなりの剛力が必要となりそうな巨大な斧。
ハンマーに弓など様々な武器が並んでいる。
左手には鎧や鎖帷子盾、ヘルムなど様々な防具が並べられている。
「いらっしゃいませ!武器工房テルムへようこそ!」
蓮が店に入り圧倒されていると、奥のカウンターに居た人族が声を発した。
元気な声で迎えてくれたのは爽やかな短髪の青年。
大人びた顔立ちがが蓮よりは年下だろう。
挨拶も誠実な笑顔も好感が持てる。
「少し見せて頂いてもいいですか?」
「はい!初めてのご来店ですよね?ご自由にご覧いただいて大丈夫ですが、手に取る時はお声がけください」
先程の道具屋の店主とは大違いだ。
蓮は会釈をしてから店内を見て回る。
鑑定
【鉄の剣:レア度F】
・物理攻撃力:+50
・闘気伝導率:+3%
【シミター:レア度D】
・物理攻撃力:+110
・魔法攻撃力:+50
・魔力伝導率:+8%
【炎の斧:レア度B】
・物理攻撃力:+370
・魔法攻撃力:+370
・闘気伝導率:+10%
・魔力伝導率:+15%
・特殊効果:火魔法Lv2
【銀の剣:レア度A】
・物理攻撃力:+520
・魔法攻撃力:+430
・闘気伝導率:+20%
・魔力伝導率:+20%
・特殊効果:アンデッドキラー、風魔法Lv2
その他にも様々は武器の検定結果が目に飛び込んでくる。
店の入り口から奥に向かってレア度が高くなる並びをしているようだ。
店員の横に飾ってある銀の剣がこの店の中では最も優れた武器のようだ。
反対側に並ぶ防具も武器と同じ。
最高の物でもAランクで、物理防御力と魔法防御力が共に+450程度の銀の鎧だった。
「お、お兄さん。ひょっとして鑑定が使えるんですか?」
「あ、はい。なんでわかったんですか?」
店員によれば、奥に武器や防具と作る工房があり、そこでドワーフの職人が店の物を作っている。
そのドワーフは長年の経験から培った鑑定を有しており、蓮はそのドワーフと同じ目つきをしていそうだ。
「僕のはその方の様に凄い物ではなくて生まれつきなので大したことないですよ」
女神から授かったとは言えないため嘘はついたが、職人への敬意から謙遜をして伝えた。
それでも青年は羨ましいと言う。
「なんだ。テリー。騒がしいぞ」
「ザディオさん。すみません。こちらの方が鑑定を持っていたのでつい……」
工房があると言っていた奥から出て来たのは背は低く、筋肉質で髭の濃い男だ。
人目でドワーフ族だとわかる。
テリーと呼ばれた店員は人族だが、ドワーフ族のザディオに対して丁寧な口調だ。
「失礼しました。こちらが先ほど話していた店主にして工房長のザディオさんです」
テリーは『グリーデン一番の鍛冶職人で、職人ギルドでも顔が効くんすごい人なんですよ』と自分の事の様に自慢げに言葉を続けた。
初めて聞く言葉に蓮は質問した。
「職人ギルド?商人ギルドではなくてですか?」
「あんな奴らと一緒にするんじゃねぇ。儂らは誇り高き職人。あいつらは金の亡者だ」
蓮の問いに答えたザディオの表情には、確かな怒りや敵意が感じられた。
その言葉にテリーは少し暗い表情を浮かべている。
「あの……。僕は蓮と言います。この街で商売を始めるのですが、少し教えて頂けないでしょうか?」
丁寧な人族という事と、商人である事を明かした蓮を、肩眉を上げながら怪訝そうな表情で見るザディオ。
まずはアイスブレイク。
「これをポーションよりも安価で、売りたいんです」
蓮はそう言うと、木製の水筒を出し、上部のコップに注ぎザディオに渡した。
サディオは怪しがりながらすぐさま鑑定。
見えた効果に驚き、安全であることを確認してから一気飲み。
HP、MP、SPがそれぞれ中回復で一気に疲れが吹き飛ぶ。
「こ、こいつは凄ぇな」
「ザディオさんがそんなことを言うなんて……」
ザディオは根っからの職人で、滅多なことでは褒めないそうだ。
「それに、儂の鑑定でもほとんど見えん。お前さんは化け物の強さだな」
ザディオは蓮の事が気になり鑑定したが力量さが大きかったため、名前と種族、年齢しか見えなかったそうだ。
「これを冒険者や職人の方々に安価に提供するために教えてください」
冒険者にだけ売る予定だったが、話しを円滑に進めるために、咄嗟に職人も加えた。
蓮が真剣な表情で話したこともあり、ザディオは『お前さんは他とは違いそうだな』と言って、了承を得ることができた。
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