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異世界生活
最強×最強×最強
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赤黒い鱗の巨大なドラゴンは向日葵の従魔となり、ドラコと名付けられた。
向日葵のステータスボードを確認すると従魔の欄にドラコの名が追記されている。
「さっきはごめんね。いきなり斬りかかって」
蓮は謝罪した。
驚き斬りかかってしまったが、ドラコは向日葵を探してやってきた。
そして腹を空かせて近寄ってきただけだったからだ。
「いいのよ。もう治ったわ。それにしてもあなた本当に人族?」
蓮の一連の行動を思い返しドラコが聞く。
そして『まさか人族に傷をつけられる日が来るなんて夢にも見なかったわ』と言葉を続けた。
「ええ。本当に。素晴らしい攻撃でしたね」
竜族に傷をつけ、吹き飛ばすなど人類史上初の快挙ではないかとユグドラシルが言う。
「え、でも。以前に勇者が竜の山に登ったって……」
蓮はユグドラシルから聞いた話を思い出した。
「人族って本当に勝手よね。何でも都合の良いようにすり替えるんだから」
数百年前。
勇者はドラゴの山を登ったのではない。
渓谷付近までたどり着いたが、ミスリルゴーレムに阻まれ、逃げ帰ったそうだ。
たまたまドラコはその場に居合わせ、しばらく様子を見ていたが、ミスリルゴーレムの防御や魔法耐性の前に、なす術もなく困り果てて逃走。
その時に渓谷でたまたま拾ったミスリルの鉱石とドラゴンの鱗を持ち帰ったそうだ。
その後、勇者が嘘をついたのか。
はたまた人族が都合の良いように改変したのか。
経緯は分からないが、今では人間のほとんどが知っている英雄譚となっているそうだ。
「あなた……。あの勇者とかいう人族の特殊個体よりも遥かに強いわよ」
どうやらドラコは蓮の強さが気になり、鑑定してステータスを見たようだ。
女神のお陰で高ステータスで始まった蓮は、リルとの戦闘訓練や狩りを経て、勇者のステータスを遥かに超えているそうだ。
ステータスだけでなく、ドラコに一撃を与えたことで、蓮の闇魔法を使用した戦闘方法が有効である事が証明された。
防御の高さでダメージを与えられなかったが、ドラコ曰く、下位の竜であれば首が両断されていたそうだ。
蓮はやっと自身の強さを自覚し始めた。
明日に向かう人間の街。
「人間の街で悪目立ちしない様に気を付けないとね」
蓮と桜は顔を見合わせた。
「あら、あなたたち街に行くの?それなら乗せていくわよ」
そう言うとドラコは『美味しいご飯を食べさせてくれるならね』と言葉を続けた。
桜はクスクス笑い、『任せて』と自信たっぷりに返事した。
ドラコが新しく家族に加わり食事を再開。
リルと同じく大量の肉を食べるため、狩ってきた魔物の肉が半分ほど無くなってしまった。
食後、夜が更ける頃。
世界樹の実やリンゴ、ミカンなどを食べながら団欒。
「リル。ねむいの」
リルにくるまって寝る気持ち良さに味を占めた向日葵は、蓮ではなくリルに寄りかかった。
「うむ。休むがよい」
リルはそう言うと優しく包むように伏せた。
向日葵が蓮と桜以外でも寝られるようになったことを逞しく思って良いのか。
成長を寂しがって良いのか。
蓮と桜は何とも言えない表情で眠りにつく向日葵を見守る。
「あの暴君フェンリルが……ねぇ……」
ドラコはリルの向日葵への対応を見て驚きを隠せない。
ドラコの曽祖父が古代竜と呼ばれているそうだ。
古代竜とは2000年以上生き、強大な力を持つ竜族の上位種。
今のドラコは年齢的にも強さ的にもまだまだ至れないそうだ。
「やっぱりリルは凄いなぁ」
自分はドラコにダメージを与えることはできなかった。
正確には、与えたが自然治癒のスキルによって一瞬で完治される程度のダメージしか与えられなかった。
攻撃を当て、吹き飛ばしたことは快挙だと言われたものの、自身の力のなさを痛感した。
「あ、あなた竜族とフェンリル族と比較して、いったい何になりたいのよ」
ごもっともな意見すぎる。
この先、人間の街に行き、そこへ生活拠点を移すならば、今の強さで充分。
最強クラスの魔物と比較する理由はないはず。
「一番強くないと安心できないだけだよ」
蓮は半分は本当の事を。
半分は嘘ではないが、本当の事を隠して返答をした。
魔物が多いこの世界で、剣と魔法がはびこるこの世界で、桜と向日葵を守るためには、誰よりも強くなくてはならない。
人族よりも魔物よりも。
それは事実。
「ねぇ。参考にリルとユグドラシルさんのステータスを見てもいいかな?」
今日まで鑑定の習慣がなかったため、2人のステータスを見ようとしたことが無かった。
しかし、ドラコとの実力差を目の当たりにして、初めて気になった。
強いことは分かっていたが、ドラコよりも強いのだろうか。
蓮が今後の参考にしたいと伝えるとリルとユグドラシルは了承した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【リル Level:983 フェンリル族♂ 2326歳】
HP:232520 / 232520
MP:182300 / 182300
SP:196850 / 196850
筋力:29310 攻撃力:33150
耐久:24730 防御力:26840
知力:19232 魔力 :23346
抵抗:21460 抵抗力:25958
敏捷:21955
器用:8150
幸運:1111
【ユニーク】
魔法神マーリンの加護、戦闘神アレスの加護、ヒマワリの従魔
【スキル】
爪撃Lv10、闘神Lv2、魔導Lv3、空間把握Lv7、自然治癒Lv10、物理ダメージ軽減Lv8、魔法ダメージ軽減Lv9、時空魔法耐性Lv6、火炎ブレス耐性Lv7、鑑定Lv8、鑑定遮断Lv8、咆哮Lv7、覇気Lv6、水魔法Lv7、火魔法Lv7、風魔法Lv9、氷魔法Lv6、地魔法Lv5、雷魔法Lv10、光魔法Lv5、支援魔法Lv5、結界魔法Lv7、時空魔法Lv3
【属性】
水Lv8、火Lv7、風Lv10、氷Lv7、地Lv6、雷Lv10、光Lv6、支援Lv6、結界Lv7、時空Lv4
【称号】
フェンリル族の王、向日葵の守護者
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【ユグドラシル Level:989 精霊族♀ ????歳】
HP:240290 / 240290
MP:272655 / 272655
SP:112020 / 112020
筋力:9788 攻撃力:9788
耐久:16908 防御力:16908
知力:34210 魔力 :39210
抵抗:21346 抵抗力:21346
敏捷:4654
器用:10995
幸運:2222
【ユニーク】
魔法神マーリンの加護、料理神フローラの加護、植物魔法
【スキル】
魔導の極みLv7、神威Lv8、魔力探知Lv8、光合成Lv10、念話Lv10、魔法ダメージ軽減Lv10、鑑定Lv9、鑑定遮断Lv10、認識阻害Lv10、火耐性Lv3、水魔法Lv9、風魔法Lv6、地魔法Lv7、光魔法Lv9、支援魔法Lv10、結界魔法Lv10、時空魔法Lv4
【属性】
水Lv10、風Lv7、地Lv7、光Lv10、支援Lv10、結界Lv10、時空Lv6
【称号】
向日葵の守護者
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
リルもユグドラシルも想像以上の強さ。
いつかリルに一撃入れてやると思っていたことが恥ずかしく思えるほどの力の差だ。
今はもう桜の料理の追加効果は切れている。
このステータスに追加効果や支援魔法が加算されればどれほどの強さになるのだろうか。
「従魔って書いてるけど、ユグドラシルさんは守護者だけなんだね」
一緒に見ていた桜が表記の差に気が付く。
聞けばユグドラシルは魔物と女神の間のような存在のため、従魔にはなれないそうだ。
立ち位置的には同じだそうだ。
「ユグドラシルさんの年齢が????となっているのはなぜですか?」
「レン様は私の年齢にご興味が?」
表に出ない様に力を抑えているが、にこやかな瞳の中に殺意に近い圧を感じた。
蓮は勢い良く首を左右に振り、『星がきれいですね』と話を逸らした。
少しの団欒の後、明日に備え寝ることにした。
明日は街に行く。
何事もない事を祈るばかりだ。
向日葵のステータスボードを確認すると従魔の欄にドラコの名が追記されている。
「さっきはごめんね。いきなり斬りかかって」
蓮は謝罪した。
驚き斬りかかってしまったが、ドラコは向日葵を探してやってきた。
そして腹を空かせて近寄ってきただけだったからだ。
「いいのよ。もう治ったわ。それにしてもあなた本当に人族?」
蓮の一連の行動を思い返しドラコが聞く。
そして『まさか人族に傷をつけられる日が来るなんて夢にも見なかったわ』と言葉を続けた。
「ええ。本当に。素晴らしい攻撃でしたね」
竜族に傷をつけ、吹き飛ばすなど人類史上初の快挙ではないかとユグドラシルが言う。
「え、でも。以前に勇者が竜の山に登ったって……」
蓮はユグドラシルから聞いた話を思い出した。
「人族って本当に勝手よね。何でも都合の良いようにすり替えるんだから」
数百年前。
勇者はドラゴの山を登ったのではない。
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たまたまドラコはその場に居合わせ、しばらく様子を見ていたが、ミスリルゴーレムの防御や魔法耐性の前に、なす術もなく困り果てて逃走。
その時に渓谷でたまたま拾ったミスリルの鉱石とドラゴンの鱗を持ち帰ったそうだ。
その後、勇者が嘘をついたのか。
はたまた人族が都合の良いように改変したのか。
経緯は分からないが、今では人間のほとんどが知っている英雄譚となっているそうだ。
「あなた……。あの勇者とかいう人族の特殊個体よりも遥かに強いわよ」
どうやらドラコは蓮の強さが気になり、鑑定してステータスを見たようだ。
女神のお陰で高ステータスで始まった蓮は、リルとの戦闘訓練や狩りを経て、勇者のステータスを遥かに超えているそうだ。
ステータスだけでなく、ドラコに一撃を与えたことで、蓮の闇魔法を使用した戦闘方法が有効である事が証明された。
防御の高さでダメージを与えられなかったが、ドラコ曰く、下位の竜であれば首が両断されていたそうだ。
蓮はやっと自身の強さを自覚し始めた。
明日に向かう人間の街。
「人間の街で悪目立ちしない様に気を付けないとね」
蓮と桜は顔を見合わせた。
「あら、あなたたち街に行くの?それなら乗せていくわよ」
そう言うとドラコは『美味しいご飯を食べさせてくれるならね』と言葉を続けた。
桜はクスクス笑い、『任せて』と自信たっぷりに返事した。
ドラコが新しく家族に加わり食事を再開。
リルと同じく大量の肉を食べるため、狩ってきた魔物の肉が半分ほど無くなってしまった。
食後、夜が更ける頃。
世界樹の実やリンゴ、ミカンなどを食べながら団欒。
「リル。ねむいの」
リルにくるまって寝る気持ち良さに味を占めた向日葵は、蓮ではなくリルに寄りかかった。
「うむ。休むがよい」
リルはそう言うと優しく包むように伏せた。
向日葵が蓮と桜以外でも寝られるようになったことを逞しく思って良いのか。
成長を寂しがって良いのか。
蓮と桜は何とも言えない表情で眠りにつく向日葵を見守る。
「あの暴君フェンリルが……ねぇ……」
ドラコはリルの向日葵への対応を見て驚きを隠せない。
ドラコの曽祖父が古代竜と呼ばれているそうだ。
古代竜とは2000年以上生き、強大な力を持つ竜族の上位種。
今のドラコは年齢的にも強さ的にもまだまだ至れないそうだ。
「やっぱりリルは凄いなぁ」
自分はドラコにダメージを与えることはできなかった。
正確には、与えたが自然治癒のスキルによって一瞬で完治される程度のダメージしか与えられなかった。
攻撃を当て、吹き飛ばしたことは快挙だと言われたものの、自身の力のなさを痛感した。
「あ、あなた竜族とフェンリル族と比較して、いったい何になりたいのよ」
ごもっともな意見すぎる。
この先、人間の街に行き、そこへ生活拠点を移すならば、今の強さで充分。
最強クラスの魔物と比較する理由はないはず。
「一番強くないと安心できないだけだよ」
蓮は半分は本当の事を。
半分は嘘ではないが、本当の事を隠して返答をした。
魔物が多いこの世界で、剣と魔法がはびこるこの世界で、桜と向日葵を守るためには、誰よりも強くなくてはならない。
人族よりも魔物よりも。
それは事実。
「ねぇ。参考にリルとユグドラシルさんのステータスを見てもいいかな?」
今日まで鑑定の習慣がなかったため、2人のステータスを見ようとしたことが無かった。
しかし、ドラコとの実力差を目の当たりにして、初めて気になった。
強いことは分かっていたが、ドラコよりも強いのだろうか。
蓮が今後の参考にしたいと伝えるとリルとユグドラシルは了承した。
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【リル Level:983 フェンリル族♂ 2326歳】
HP:232520 / 232520
MP:182300 / 182300
SP:196850 / 196850
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知力:19232 魔力 :23346
抵抗:21460 抵抗力:25958
敏捷:21955
器用:8150
幸運:1111
【ユニーク】
魔法神マーリンの加護、戦闘神アレスの加護、ヒマワリの従魔
【スキル】
爪撃Lv10、闘神Lv2、魔導Lv3、空間把握Lv7、自然治癒Lv10、物理ダメージ軽減Lv8、魔法ダメージ軽減Lv9、時空魔法耐性Lv6、火炎ブレス耐性Lv7、鑑定Lv8、鑑定遮断Lv8、咆哮Lv7、覇気Lv6、水魔法Lv7、火魔法Lv7、風魔法Lv9、氷魔法Lv6、地魔法Lv5、雷魔法Lv10、光魔法Lv5、支援魔法Lv5、結界魔法Lv7、時空魔法Lv3
【属性】
水Lv8、火Lv7、風Lv10、氷Lv7、地Lv6、雷Lv10、光Lv6、支援Lv6、結界Lv7、時空Lv4
【称号】
フェンリル族の王、向日葵の守護者
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【ユグドラシル Level:989 精霊族♀ ????歳】
HP:240290 / 240290
MP:272655 / 272655
SP:112020 / 112020
筋力:9788 攻撃力:9788
耐久:16908 防御力:16908
知力:34210 魔力 :39210
抵抗:21346 抵抗力:21346
敏捷:4654
器用:10995
幸運:2222
【ユニーク】
魔法神マーリンの加護、料理神フローラの加護、植物魔法
【スキル】
魔導の極みLv7、神威Lv8、魔力探知Lv8、光合成Lv10、念話Lv10、魔法ダメージ軽減Lv10、鑑定Lv9、鑑定遮断Lv10、認識阻害Lv10、火耐性Lv3、水魔法Lv9、風魔法Lv6、地魔法Lv7、光魔法Lv9、支援魔法Lv10、結界魔法Lv10、時空魔法Lv4
【属性】
水Lv10、風Lv7、地Lv7、光Lv10、支援Lv10、結界Lv10、時空Lv6
【称号】
向日葵の守護者
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リルもユグドラシルも想像以上の強さ。
いつかリルに一撃入れてやると思っていたことが恥ずかしく思えるほどの力の差だ。
今はもう桜の料理の追加効果は切れている。
このステータスに追加効果や支援魔法が加算されればどれほどの強さになるのだろうか。
「従魔って書いてるけど、ユグドラシルさんは守護者だけなんだね」
一緒に見ていた桜が表記の差に気が付く。
聞けばユグドラシルは魔物と女神の間のような存在のため、従魔にはなれないそうだ。
立ち位置的には同じだそうだ。
「ユグドラシルさんの年齢が????となっているのはなぜですか?」
「レン様は私の年齢にご興味が?」
表に出ない様に力を抑えているが、にこやかな瞳の中に殺意に近い圧を感じた。
蓮は勢い良く首を左右に振り、『星がきれいですね』と話を逸らした。
少しの団欒の後、明日に備え寝ることにした。
明日は街に行く。
何事もない事を祈るばかりだ。
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