勇者の料理番

うりぼう

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眷属の精霊とオムライス

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順調に魔獣を倒して行き、今回の拠点となる泉へと到着した。
森の中央に近く、たまの影響を強く受けている場所だ。

「これは……」

泉を見て言葉を失った。

目の前に広がるのは大きなクレーター。
ぽっかりと空いたそれは半分以上が干からび、底に少しの水が残っているが水と呼ぶには憚られる程どす黒く禍々しい液体に変化してしまっている。

城に近いたまの泉は魔獣の影響を受けずに済んでいるけれど、森の奥に行くに従ってこうして魔獣の影響を強く受けているのだろう。
それに伴って、泉を管理しているたまの眷属の精霊達の力も弱まり、結果、力の源である泉を維持出来ずこんな状態になってしまったそうだ。

「たまの眷属の精霊様はどこにいるの?」
「眠っている」

ぽつりと呟くその声はいつになく暗い。

眷属の精霊はどす黒く変化してしまった泉の奥で存在をひた隠すようにして眠っているそうだ。
人型を取れぬ程に弱っており、ただただじっと泉がなくならないように守っているのだとか。
精霊がいなくなると泉は消失し、魔獣達が更に勢力を強めるらしい。
そして泉がなくなってしまうとそこにいた精霊は二度と元には戻れない。
まだ水はあるけど、ギリギリセーフだな。

「大丈夫そう?」
「我らが来たからもう大丈夫だろう。あとは奴らが魔獣を倒すのを待つだけだ」

翳していた手を離しそう答えるたま。

ここに来る途中でも数多くの魔獣が出て太陽達は休む間もなく戦い続けている。
今もこの泉の周辺にいる魔獣を片っ端から倒している最中だ。

まだ魔獣はこの泉にまでは達していない。
近くに来ただけでこんなにも影響を受けるだなんて。
前にも言っていたけれど、直接泉に魔獣が触れたらたまも危なかったんだよな?
酷い状態だけど最悪の事態にならなくて良かったと胸を撫で下ろす反面、今更ながら危ない橋を渡っている状況に身が震える。

魔獣を倒したら次はたまの出番。
泉を浄化して精霊に力を与え底から呼び戻す予定だ。

(後は待つだけだけど……ただ待ってるだけって訳にはいかないよな)

そう、俺にはみんなのご飯を作るという重大な使命があるのだ。
ずっと戦いっぱなしできっとみんなこれでもかとお腹を空かせているはず。
疲れすぎて食欲どころではないかもしれないけれど、それでもそういう時だからこそ無理してでも食べて貰わないと!

「たま、ここでご飯作っても良い?」
「ふっ、何を今更確認しているんだ?」
「いや、この泉の精霊さんがこんな状態なのにのんきにここでご飯作っても良いのかなあと思って」
「だから今更であろう?ここは今晩の拠点だ。ここ以外のどこで調理するというのだ?森の中に戻るなどと馬鹿な事を言うつもりか?」
「一応確認しただけ」

たまを気遣ったつもりだったのに、たまにはその必要はなかったらしい。
本気で何を言ってるんだという表情でもって返されてしまった。

それからどのくらい時間が経っただろうか。
準備万端整った食事達を前に太陽達を待っていると、たまが何かに反応した。

「たま?」
「終わったようだ」

たまがそう言うのと同時に、がやがやと森の奥が騒がしくなってきた。
太陽達だ。
声に続いて団体さんの姿が少しずつ見えてきた。

「太陽!」

すぐさま太陽に駆け寄ったのだが。

「おう朝日!お待たせー!」
「ってぎゃー!!!青い!!!」

木の間を抜けてしっかりと見えた太陽の姿は頭から
全身に何かを浴びていた。
青とも緑とも言えるなんとも禍々しい色だ。
しかもどろっとしてる。

通りでいつものように太陽が飛び付いてこない訳だ。
他のみんなも同じように青いが、太陽とウェイン王子が特に酷い。

「え、何それ?何なの?スライム?」
「違う違う、これ血」
「血!?」
「そ、魔獣の血。ちょっとうっかりやっちゃって真上からどばっと浴びちゃったんだよ」
「ちょっとうっかりやっちゃうなよ!!!」

太陽曰く、魔獣を次々といつものように薙ぎ倒していったのだが、最後の最後で魔獣が跳躍。
真上から太陽を押し潰そうとしたところをウェイン王子が太陽を庇い腹に一撃、そこに太陽が渾身の力を込めて更に一撃加えたらなんと魔獣が破裂。
すぐ近くにいた太陽とウェイン王子は頭から、他のみんなはそれぞれ飛び散ったそれを浴びてしまい今の惨状になったそうだ。

「怪我は?毒とかないよな!?気分悪くない!?シャワー!?水浴び!?水、泉、泉ない!!」
「朝日、落ち着け」

魔獣の中には血液に毒を持っているものもいると聞いていたので、もしもこれがそうだったらどうしよう。
毒じゃなくても酸性で溶けたりじわじわ体内に侵蝕するような何かだったり後から変な副作用があったりするようなものだったらどうしよう。
あわあわとパニックになる俺に冷静に声をかけたのはたまだった。

「で、でも、たま……!」
「あれは毒があるようなものではない」
「ほ、本当!?」
「ああ」
「本当だよ。もし毒があったらこんな風にのんびり帰って来れないでしょう?少しどろどろしているけど、これはただの血だから大丈夫」

果たして『ただの』と言い切ってしまって良いのか甚だ疑問だが、ウェイン王子がそう言うのなら問題ないのだろう。
というよりも確かにウェイン王子の言う通りだ。
もし毒があったりその他の作用があるようなものだったら一国の王子がなみなみと浴びているのにのんびりゆったりいつものように戻ってくるはずがなかった。

「それなら良かった」
「心配した?」
「するに決まってるだろ!」
「知ってる」
「全くもう」

いつものような軽口にほっとする。
害がないなら良かった。
見た目は、うん、かなりアレだけど何ともないなら良い。

そしてみんなが各々魔法で身を清めている間。

「さあ、目を覚ませ」

たまが泉に手を翳す。
掌が淡く光り、泉の端をぐるりと囲い、波打つように幾度か揺れた後でぽっかりと空いたその中へと降り、光がどろどろの水に触れた所から澄んだ色に変わり中心にまで広がっていく。

「わあ」

たまの手から広がった光が泉全体を覆い眩く輝いている。
あまりに神秘的で綺麗な光景に思わず声が漏れた。
周りいたみんなも同じようにその光景に魅入っている。

(すごい、綺麗)

まるで映画のワンシーンに飛び込んだみたい。

泉の水はみるみる澄んできて、あっという間に大きな穴全体を埋めるまで満たされた。
泉に吹き込んだたまの力はそれだけでは終わらず周囲の枯れていた草木にも影響しているようで、先程とは比べ物にならない程凛と風に吹かれている。
そして何もなかったはずの泉にはなんと魚まで戻ってきている。

え、何で魚いるの?
さっきまで何もいなかったよな?
あんなどろどろの中で生きていられるとは思えないし、あいつら一体どこからやってきたんだ?

「精霊の力が戻ったから魚も蘇っただけだ。何をそんなに驚いているんだ?」
「驚くでしょそりゃ」

何の事のないように説明されるがこちとらごくごく普通の人間な訳で一般常識から考えてありえないと思ったから驚いたんですよ。
魚が戻ってくるのは不思議ではないけれど、まさかこの瞬間に戻ってくるとは思わないじゃん?
せめてもっと日数経ってから戻ると思うじゃん?

それ程までに精霊の力は凄いのか。
もう何でもありなのかもしれない。
元々たまの眷属なんだから力はかなりあるだろうし。

「まあ良いや、ところでたまの眷属の精霊さんとやらはもう大丈夫なの?」
「ああ、奴ならほれ、あそこに」

たまが指差した先。
泉の中央に、長く緩いカーブを描く銀の髪と翡翠の瞳、白い肌を持つ人型の精霊が水面に浮かぶように現れた。

「……おじいちゃん?」
「おじいちゃん、だな」

そう、泉に現れた精霊は完全に見た目おじいちゃんの姿をしていた。
某指輪の物語の魔法使いのあの人の髪をもう少しだけボリュームアップさせて身綺麗にした感じだけどイメージとしてはほぼあの魔法使いのまま。
たまがたまだから他の精霊も美人揃いかと思っていたがどうやら違うらしい。

「ご主人様!!!」
「久しいな」
「何とお久しゅう!このような事態を招いてしまい、何とお詫び申し上げれば良いものか……!」

たまに気付くと精霊はすぐさま泉から離れたまの足元に流れるようにそれはもう見事な土下座をした。
見た目おじいちゃんなのに動きは俺より機敏かもしれない。
ていうかこの世界にも土下座ってあるんだ。

精霊はたまの事しか目に入っていないのか、魔獣が現れた時の状況を最初から話し始め、ついには力尽き泉の底に眠った時まで一息に説明をした。

「泉の底で眠りについた後にも意識はありましたがもうどうする事も出来ず、ご主人様よりこの泉を任されたというのに誠に不甲斐ない、合わせる顔もございません、どうか、どうか儂に厳重な処分を……!」

泉を守りきれなかった事を恥じ、悔い蘇ったばかりだというのに処分を望む精霊。

え、まさか本当に処分したりしないよな?
だって魔獣がここまで森を荒すなんて誰にも想像出来なかった事だ。
誰のせいでもない。
ましてや必死に泉を守ったであろう精霊を罰する理由なんてないはず。

おずおずとたまを見上げると、俺の考えている事などお見通しだったのだろう、安心させるように微笑まれた。
おおう、至近距離の笑顔は破壊力が凄い。
さっきの光の海よりも眩しくて目が潰れるところだった。

「お主の処分は考えておらん」
「!?な、何故じゃ!?儂は、儂は……!」
「お主が悪い訳ではない。それよりも、良く我らが来るまで消えずに止まっていられたな。良くやった」
「ご、ご主人様……!!!」

処分どころか労うセリフを告げられ感極まる精霊。
地面に膝を付いたまま肩を震わせ何度も何度も頭を下げ続けている。
いや土下座超えて地面に額ぶつけまくってるぞあれ。
精霊の加護のおかげか知らないけど額の代わりに地面めり込んできてるんだけど良いのかな。
俺を含めて周りで見守っていたみんなが若干引いてる。
たまはいつもの事なのか普通の態度だ。
眷属だからたまに絶対服従なのかな。
崇拝しているようにも見えるけど。
それはそうとたまが止めないとずっとこのままな気がする。

「たま、止めないの?」
「その内やめるから放っておけ。それより食事の時間ではないのか?」
「あ、そうだご飯……っていやいや止めてよ気になるから!」

こそこそとたまの耳元で訴えると、たまが止めるまでもなく精霊が動きを止めこちらに視線を向けた。
目玉が飛び出るのではという程見開かれた目に穴が開きそうなくらいじっと見つめられる。

え、何、ちょっと怖いんですけど。

おじいちゃんだけどそこはやはり精霊だからか美人のおじいちゃんで、美人にただただじっと見つめられると何も悪い事をしていないのにびくついてしまう。

「あ、あの、何か……?」
「貴様……」
「え」

憎々しげに呟いたと思ったら、光の速さでたまの横にいる俺に迫って来た。
さっきも思ったけど動きが早すぎる。

「ご主人様に何という口の利き方じゃ!?この方をどなたと心得る!この国で、いやこの世界で一番尊いお方なのじゃぞ!?しかも何じゃその『たま』だとかいう気の抜けたふざけた呼び方は!?」
「え、いや、それは」
「ええい馴れ馴れしくご主人様の傍に寄るでない!言葉遣いも正すのじゃ!ご主人様は全身全霊をかけ敬い崇め奉られるべきお方なのじゃぞ!?それを……はう!!」

胸ぐらを掴まれる、まではいかなかったけれどそのくらいの勢いで詰め寄られ早口で怒鳴られ圧倒されていると、俺それに答えるよりも先にたまが動いた。
その額を指先でぱちんと弾いただけなのに精霊は思い切り後ろに転がった。
いや、吹っ飛ばされたという表現の方が正しいかもしれない。

「やかましい」
「な……!」

視線も気配も絶対零度。
精霊を射殺さんばかりのその態度にその視線を向けられた本人はもちろん騎士団のみんなも何人か腕を摩ったり自分を抱き締めたりしている。
本物の冷気を醸し出しているんじゃないかというくらい寒気を感じる。

「しかし、ご主人様!」
「何だ」
「…………………いえ」

まだ何か言いたそうだった精霊だが、たまにもう一度睨まれ渋々言葉を飲み込んだ。
うん、まあ不満そうな目付きで睨まれ続けてますけどね、俺が。

「朝日、食事にしよう」
「……そうだね」

精霊からの視線に苦笑いを浮かべつつ、そろそろ腹の虫が限界だろうみんなの為にもさっさと食事にしてしまおう。
みんなで食べている間に精霊も落ち着くだろうし。

「やったー!やっと飯の時間!」
「ごめんごめんお待たせ」
「腹と背中くっついちゃうとこだった!今日の飯何?」
「オムライスと唐揚げ」
「やったー!朝日のオムライス久しぶり!」
「ケチャップとデミグラスソースが選べます」
「うわあ悩む!」

チキンライスを大量に用意しておいて、後は卵で包むだけだから人数がいても楽ちんだ。
とうせみんなおかわりするから最初から大盛りにしてるし、どちらかというと唐揚げの方が売れるだろうからそっちを多めに仕込んでおいた。

我が家ではケチャップが定番なんだけど作るならデミグラスソースのも捨て難くてどちらも作ってしまった。
お玉から出せるからこれも大した手間じゃない。

(太陽は悩みつつケチャップなんだろうな)

太陽はケチャップでオムライスにらくがきをするの好きだもんなあ。
前に作った時は自分用に銃描いて、俺のには刀を描いていた。
細く出せる容器で描いたそれはケチャップなのに本物そっくりで、才能の無駄遣いしてるなあと笑ってしまった。

みんなにオムライスを配り終えた所で、そういえば
とたまに聞く。

「おじいちゃんの食事はどうする?いる?」

見た目がおじいちゃんなのでついおじいちゃんと呼んでしまった。
まあいっか。

一応多めに準備はしてあるので一人くらい増えても大丈夫だ。
たまも食べるからこの精霊も食べるかなと聞いてみる。

「ふん!人間の作ったものなど誰が食べるか!」

ふん、とそっぽを向きながら返事をされる。
その人間の作ったものをあなたのご主人様は毎日毎食おまけに夜食やおやつまでぺろりとたいらげているんですけどね。

でもまあ嫌がってるのなら無理に食べて貰わなくても良いから良いか。
人間じゃないから飢え死にする心配もないし。

「じゃあこれは俺が……」

と、おじいちゃんにあげようと思っていたやつを自分の方へ引き寄せようとしたらたまに奪われた。

「たま?」
「食べろ」
「!」

たまはおじいちゃんにその皿を差し出すと短くそう告げる。
いやいやいらないって言ったのに無理矢理あげなくても。

「しかし……」
「食べろと言ったのだ。聞こえなかったか?」
「いえ、ですが」
「……」
「……ありがたく、頂戴します」

嫌がっていたおじいちゃんだったが、たまに睨まれ渋々、本当に渋々皿を手にした。

「何故儂が人間の作ったものなど……」

ぶつぶつ言いつつ、たまには逆らえないのだろう、スプーンを口元に運びぱくりと一口。

「……」

どうしたんだろう。
スプーン咥えたまま固まっちゃった。
もしかしてまずかった?
他のみんなはいつものようにガツガツ食べてるし、たまもいつも通りだ。
味見した時だっていつもの味だったはず。
それかおじいちゃんには少し味付けが若すぎたか?
いやいや精霊だから味付けが若すぎるとか関係ないよな。

ぐるぐる考えていると、おじいちゃんは次の瞬間もの凄い勢いでガツガツとオムライスを頬張り始めた。

「なんと、なんと……!」

騎士さん達を凌ぐ勢いである。
あっという間にオムライスを完食したおじいちゃん。
最後の一口を飲み込むと、すくっと立ち上がり……

「なんという効き目じゃ!食事でこのように身体が回復するとは……!ほれこのように肩も腰も楽ちんじゃ!!」

目を輝かせてそう言った。
両腕を大きく広げて交差させ同時に膝を曲げるラジオ体操のあの動きを目を輝かせて行うおじいちゃん。
その口調も相まって、まるで健康食品の通販番組のようだ。

「なんと素晴らしいんじゃ!人間よ!中々やりおるな!」
「あ、ありがとうございます?」

敵意剥き出しだったのが一転、気に入られたのかにこやかに笑われ肩をばしばしと叩かれる。
変わり身が早いな。
嫌われてるよりは良いけど。
ていうかおじいちゃん肩も腰も痛かったんだ。
っていやいや俺のご飯食べたくらいでそんな回復しないでしょ。

「……どういう事?俺の作るご飯って特別な力かなんかあるの?」
「いや、朝日の食事は普通の食事だ」
「え、じゃあ何であんなに一気に元気に?」
「単に栄養が行き届いただけだろう」
「栄養」

精霊には縁のなさそうな単語にぽかん。

精霊に栄養とか必要なのか?
いやでもたまも好んでご飯食べてるからいらない訳ではないのかも。
ん?でも前に食べなくても良いような事言ってなかったか?
気分の問題?
……………………まあいっか!

考えるのが面倒になったのでそれで良しとしよう。

「我が気に入っているのだから奴も気に入ると思ったのだ。案の定だな」
「ふふ、そうだね」
「食べてもお主への態度が変わらなければ消滅させるしかないと思っていたが、せずに済んだな」
「ん!?」

こらこら今かなり怖い事言わなかったか!?

「消滅って、冗談だよな?」
「朝日を敵視する者などこの世に必要ないだろう?」
「いやいやいやいやいや!」

怖い!
何その考え怖い!
さも当然のように言わないで欲しい、敵視するだけで消滅とかもし元の世界にいたら大問題だよ!
一体何人消される事か。

「ふっ、冗談だ」

冗談に聞こえない冗談はやめてくれませんかね。
ついでとばかりに撫でられた頬が熱い。
いや熱くない。
熱くないったら!

「さあ、朝日も食べねばなくなるぞ?」
「!そうだった!」

たまに促されすぐに自分もオムライスを頬張る。
うん、我ながら良い出来だ。

もぐもぐとたまの隣でのんきに食べる。
泉がなくなりかけていた時の悲壮感はもう欠片も残っていない。
良かった良かったと思う反面、この先も同じように大変な事になっている泉がまだあるんだろうなと思うと心配だ。
太陽達には出来るだけ良いコンディションで立ち向かってもらわなければ。

よし!俺も腕によりをかけて食事作るぞー!
なんて意気込んでいる傍で。

「ご主人様が、ご主人様が笑……!?頬を撫で……!?これは、これは幻覚か?眠っていた後遺症か?儂はまだ生きておるんじゃよな!?」

たまの俺への態度に驚き自分の生まで疑っているおじいちゃんがいたとかいなかったとか。

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