勇者の料理番

うりぼう

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あったかクリームシチュー

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「今日も美味しかった!」
「ごちそうさま」
「夕飯も期待してるぜ!」
「はーいお粗末様です!」

誕生日を祝って貰ったあの日から数日。
相変わらず俺はみんなのご飯を作り、当然だが討伐の旅も相変わらず続いていた。

森の中はすっかり雪深くなっており、そのせいか魔獣達の動きは僅かに緩んでいるようだった。
雪は今もしんしんと降り注ぎ、更に嵩を増している。

(さむー!)

結界の外に出てぶるりと震える。
雪国育ちの俺と太陽だが、さすがに山の中で暮らしていた訳ではないので山の中の寒さは堪える。
息を吸うと冷たい空気が鼻の奥をつんと刺激して、吐き出すと真っ白な息が辺りに広がっていく。
寒いけどこの瞬間は嫌いじゃない。

(さて、今晩は何にしようかなあ)

寒さが続いているのでついつい献立も温かいものメインになってしまう。
最近では鍋の出現率が異様に高い。
だって寒い時の鍋って最高なんだもん、仕方がない。
野菜もたっぷり摂れるから栄養満点だし。

とはいえ今日は別の物が食べたいなあ。
聞いた所によると今晩は特に冷えるらしい。
となると……

(やっぱりアレかなあ)

頭の中に浮かぶひとつのメニュー。
同時に向こうの世界にいた頃に良くこの時期になると放送されていたCМを思い出す。
一度頭に浮かんでしまえばあとはもう口の中がその味に染まっていく。
そういえばおでん作った時に二択だったけど結局作らずにいたんだよな。

(よーし決まり!今日はシチューだ!)

メインが決まった所で、早速材料を取り出す為に収納袋へと手を伸ばした。

じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、ブロッコリーと鶏肉。
じゃがいもの代わりにカボチャとか、肉の代わりに鮭とか、ほうれん草入れても美味しいんだよなあ。
でも今日は定番でいこう。
ホワイトソースはバターと牛乳と小麦粉があれば問題なし。
難しそうだけど割と簡単に出来るんだよなあ。
それに煮込むだけだから楽ちんだし。

「なんだ、今日も鍋とやらか?」
「うわ!?」

材料の下拵えをしている最中に背後から声をかけられ飛びあがる。
犯人は一人しかいないしいつもの事なのに思い切りびっくりしてしまった。

「た、たま」
「何をそんなに驚いているんだ?」
「いや、別に……」

ピタッと背中にくっつくようにして手元を覗き込んでくるたまに思わず身を捩り少し距離を取る。
けど当然のようにたまはくっついたまま。

近いんですけど!

誕生日の時に『精霊の祝福』とやらをプレゼントとして貰い、そのキレイさに目を奪われた直後に呼ばれた名前。
気に入った人間にしか声をかけないというたま。
だとすれば名前を呼ぶのは一体何なんだ。
あまり深く考えないようにはしているけれど、気にしないようにすればする程気になってしまう。
そのせいかたまが近くにいると物凄く緊張してしまうのだ。

「どうした?顔が赤いぞ?」
「赤くないし!」
「いや、赤い。寒いのか?そんな恰好をしているから……」
「寒くないし、赤くないったら!」

外は極寒だけど、結界の張られたこの場所は十分に暖かい。
そんな恰好というのも食材を弄るから袖を肘まで捲っているだけだ。
じゃないと邪魔でしょうがないじゃないか。
そしてそして断じて顔は赤くない。

「……まあ、そういう事にしておこう」

くすくすと背後で笑う気配。
俺が必死にごまかしているのに気付いているのが伝わってきていたたまれない。

(名前呼ばれたぐらいでなんだ!たかが名前だろ!太陽にだってウェイン王子にだって他の騎士さん達にだって毎日毎回呼ばれてる名前じゃん!)

それこそ生まれたときから今まで幾度となく呼ばれてきた名前だ。
今更恥ずかしいとかいたたまれないとか思うなんて。
こんなにいたたまれないと感じるのは生まれて初めてだ。

(ダメだ、集中しろ、俺は今野菜を切るんだ!)

そうだ野菜を切る事に集中しよう。
料理をしていれば忘れられるはず。
それと他の楽しい事考えよう。
明日の献立とか理想のご飯とか新しい味付けとか……って料理の事ばっかりかよ俺。
良いんだけどさ、楽しいのは事実だから。

順番に野菜を一口大に切り、鶏肉も同じく一口大に。
どでかい鍋に油を薄く引き、まずは鶏肉を軽く炒める。
炒めなくても良いんだけど最初に焼き目だけ付けておいた方が食べる時何となく柔らかいような気がするんだよなあ。
鶏肉の表面がきつね色になったところで玉ねぎ投入。
カレーだったら先に炒めておくんだけど、シチューだと炒めるより煮込んだ方が美味しい気がする。
ホワイトソース入れた後の白がキレイに見えるし。
これもなんとなくだけど。
玉ねぎを加えてさっと炒めたら次はにんじんとじゃがいもも投入。
じゃがいもは煮崩れちゃうからもうちょい後で入れた方が良いんだろうけど、面倒だから一緒で良いや。
全体に油を回し入れたら水を入れて柔らかくなるまで煮込む。

さーて煮込んでる間にホワイトソースの準備だ。
バターを溶かして牛乳入れて、それに少しずつ小麦粉を混ぜ練っていく。

(ああああ良い匂いだなあ)

少し多目に作っておいて明日はグラタンにしよう。
そうしよう。
カニクリームコロッケも捨てがたいなあ。
パンに挟んで食べると最高に美味いんだよな。
ああ、まずい涎が。

料理に集中していたおかげかすっかりとたまに対する緊張を忘れられた。
何て素晴らしいんだ料理。

(シチューの他は何にしようかなあ)

シチューメインでも良いんだけど、ガツンとお腹に溜まるおかずが欲しいよね。
唐揚げは鶏肉が被るし、豚肉も肉で被っちゃうから魚だな。
よし、サーモンのムニエルにしよう。
ムニエルにサラダ添えて、あとは……とことん洋風でいってみるか。
ちょうどピクルス漬けてあるからそれにしよう。
まあ洋風と言いつつご飯も出すんだけど。
シチューをご飯にかけて食べるのが好きなんだよね。
カレーと違ってパンかご飯か意見が分かれそうだから、今日はどっちも用意しておこう。
どっちも余っても問題ないし。

ムニエルは直前でも良いから、あとは野菜に火が通るまで暇だなあ。

「もう終わったのか?」
「うん。火が通ったらホワイトソース入れて煮込むだけだし、後のおかずは直前で大丈夫だから」
「ならもう良いな」
「へ?」

緊張してるのを忘れて普通に会話をすると。

「ぬああああ!?」

たまの手が伸びてきて背後から抱き込まれるように両手を覆われた。

「な、なななな何!?」
「冷たい」
「え?」
「寒くないと言いつつ冷たいではないか」
「いや、うん、そりゃ……」

いくら暖かいとはいえ外は確実にマイナス気温。
袖を捲り続けていれば手も冷える。

「大丈夫だって、慣れてるから」

袖戻せばすぐに温かくなるからその手を離してくれ。
先程の比じゃないくらい心臓がばくばくして身体が固まる。

「我が温めてやろう」
「は?いやいや大丈夫だってば!」
「遠慮するな」
「遠慮とかじゃないんだけど……!」

断じて遠慮をしている訳ではない。
しかしこの精霊さんは全く聞く耳持たず。

「良いから動くな」
「……っ」

耳元で囁かれ更に身動きが取れなくなる。
覆われた手がじわじわと温かくなっていく。
人……ではないけど人肌の温かさというのだろうか。
それとは別に恐らく魔法を使っているのだろう、全体が温かくなってきた。

「たま、もう十分温かくなったんだけど」
「そうか?まだ冷たいぞ」
「うへあ!?」
「……色気のない声だ」
「男の子に色気とかいりませんからー!」

手の甲を覆っていた手の平が腕の内側に滑り思わず変な声を出してしまった。
くすぐるようにすりすりするの止めて女の子にしたらセクハラだからな!

今までだったら何も気にせず受け入れていたたまの行動にいちいち反応している自分が意味わからない。
手が重なるどころか、髪の毛触られたり頭撫でられたり肩に頭乗せられたり肩なり腰なり抱かれたりともっと近付いていた事はたくさんあったのに。

(名前だ、名前呼ばれたせいだ)

ぐぬぬ、と原因であるたまを睨もうとするがぴったりと背後に重なっているのでそれも出来ない。

いい加減温かいどころか全身熱くなってきた。
これはムリヤリにでも離れてもらわなければ。
というよりも今は二人きりだがすぐに偵察に行っている太陽を始めとした討伐隊のメンバーが戻ってくるはずだ。
こんな格好を見られるのは恥ずかしくて堪らない。
じたばたと暴れてみるが後ろには移動するけれど身体自体は離れてくれない。
がっちりと抱き込まれている訳でもないのに何なんだ。
まるで接着剤でくっつけられてしまったみたいに離れない。

「……たま、もしかして何かしてる?」
「何かとは?」
「してるんだな?」
「さあ、何の話やら」

背後で肩を竦めているのがわかる。
わざとか。
俺が焦ってるの見て楽しんでるなこの野郎。
さりげなく、いや全然さりげなくないけど身体離れないように魔法使ってやがるな。

「ってああああ!」
「どうかしたのか?」
「鍋!鍋ー!」

たまの相手をしていたせいで火にかけた鍋の存在をすっかりと忘れていた。
噴きこぼれてはいないがもう完全に火は通っているはずだ。

「ほらどいてどいて!」
「……仕方がないな」

準備の続きをすると言ってやっと離れてくれた。
といっても真横にぴったり張り付いているのは変わらないんだけど。

(全く、心臓に悪い)

名前を呼ばれたくらいで、それからこんなにも動揺させられるとは思ってもみなかった。

さて、気を取り直して準備の続きだ。
にんじんに火が通ってればオッケーだけど……うん、大丈夫だな。
しっかり柔らかい。
じゃがいもはなるべく触らないように作っておいたホワイトソースを入れてかき混ぜる。
うはー!もう美味しそう!
ふわりと香るシチューの匂いが堪らない。

最後に塩コショウで味を調えて、濃さを確認する為に少し味見。
うんうん、良い感じだ。
あとはもう少し煮込んで、食べる前に茹でたブロッコリー入れればシチューは完成。
まずい、やる事が一瞬で終わってしまった。

またあの状態に持ち込まれたらどうしようとびくびくしていると。

「心配するな、もう何もしない」
「え?」
「ちょうど奴らが戻ってきてしまったからな」
「あ……」

くい、とたまが顎をしゃくった先にはガヤガヤと騒がしい団体さんの姿が見えてきていた。

助かったー!
またあの妙な雰囲気になったらどうしようかと思った。
たまが嫌いな訳じゃないけどあれはよろしくない。
慣れるのに時間が必要だ。
いやいや慣れなくて良いんだよ何考えてるんだ。

「朝日ー!ただいま!」
「おかえり太陽。今日はどうだった?」
「何か氷の結晶みたいな魔獣だった。さすがにアレは食えないっぽいなあ」
「氷だもんねえ」

太陽の話ぶりを聞いていると、どうやらいつものように圧勝だったようだ。
しかし氷の結晶か。
かき氷とか……いやいやいや氷っぽいってだけで実際には氷じゃないんだろうからさすがにかき氷には出来ないか。
残念。

「ていうか今日のご飯シチュー?うわあ久しぶり!」
「太陽はご飯で良いよね?」
「もちろん!ご飯にたっぷりかけて!」
「りょーかい」

みんな戻ってきたけどまだ少しだけご飯の時間には早いんだよなあ。
まあいっか。
もう少し煮込みたかったけどそこは魔法でちょちょいと煮込んでしまえ。
その間にサーモンのムニエルを準備して焼いて、サラダをささっと準備して完成。

「ご飯ですよー!」
「待ってましたー!」
「今日はスープか。うーん良い匂い!寒かったから温まりそうだなあ」
「お好みでパンにつけるかご飯にかけて食べて下さいね」
「ご飯にも合うのか?」
「太陽とか俺はその方が好きです」
「へえ、じゃあそれで食べてみようかな」

次々に騎士さん達が自分の分を運んでいく。

「朝日、我にもくれ」
「あ、う、うん。たまはどっちにする?ご飯?パン?」
「ご飯」
「はい、どうぞ……っ」

お皿を渡す時に一瞬だけ指先が触れる。

「ああ、美味そうだな」
「……っ、っ」

絶対、絶対わざとだ!

ニヤリと笑いながら皿を受け取るたまを今度こそじろりと睨むが、たまはどこ吹く風。
そんな俺達の、というよりも俺の様子を見て太陽がぽつり。

「朝日、たまと何かあった?」
「な、何も!?」

とっさにごまかしてしまうがそれで納得する太陽ではない。

「……たま」
「何だ?」
「何したんだよ?」
「さあ?朝日が何もないと言っているのだから何もしていないはずだが?」
「どう見てもんな訳ねえだろ!」
「ほう、お主は朝日の言う事を信用しないのか?」
「そ、そういう問題じゃ……!」

うんうんそういう問題じゃないよね。
だって俺が嘘吐いてるのあからさまだもん。
でもさすがに名前呼ばれたのが気になってそれから意識しまくっているなんて太陽に言えない。
ましてやさっきの状態の説明なんて出来ない。

バチバチと火花を散らし始める二人。
いつもならやんわりと太陽を止めに入るウェイン王子は今日に限って止めてくれない。

「太陽、ほら!出来立てが一番美味しいんだから!」
「でも……」
「良いからほら食べよ!」
「……わかった」

強引に太陽に大盛りのシチュー皿を渡し、目の前におかずを並べ早く食べようと促す。
かなり不満そうだったが素直に頷き席につく太陽にホッと一息。

「今は聞かないけど、嫌な事されたら絶対に言えよ?」
「うん、ありがと」

嫌な事があったら絶対に太陽に言うと約束して気付いた。

(……そういえば、別に嫌って感じではないんだよなあ)

恥ずかしいしいたたまれないけど嫌ではない。
うーん、結局どういう事なんだ?

もぐもぐとシチューを頬張りながら首を傾げるが、当然ながら食事中に答えは出ず。
水面下で太陽がたまの足を蹴ろうと踏もうと画策してそれをたまがさらりと躱し続けているのに気付かないまま、表面上は穏やかな夕食の時間が過ぎていった。

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