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第3章 剣術競技祭で刃を向けられる者
第17話 クラス対抗戦術戦、対一組戦
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* * *
『決勝戦、開始!』
実況のそんな声と共に一組と二組の生徒達がフィールドに転移した。
クラス対抗戦術戦、決勝戦のフィールドは砂浜だ。
激しい起伏も、遮る物も無い。
「散開して進め」
早速、一組を見つけた二組が移動を始める。
対する一組は、隊を4つに分けて移動を始めた。
「シャルアの奴はあそこだな」
「うん」
シルフィとハルクはこの試合で遊撃をする事になっている。
ハルク達はシャルアの方向に移動を始めた。
「邪魔はさせない」
シャルアもまた、シルフィの方に移動を始めた。
そして、シルフィとシャルアの距離が10メトルになった時だった。
「ふふふ……まんまと嵌まったな……」
シャルアが嫌らしい笑みを浮かべた。
直後、シルフィの表情が歪んだ。
「謝ったら止めてやるぞ?」
シャルアはそんな事を言いながらシルフィの膀胱に水を注いでいく。
「全部返すわ……」
シルフィがそう言った瞬間、シャルアの股間から滝が流れ始めた。
そして、何が起きたのかを理解する間もなく、ハルクに首を斬られた。
この試合、最初の死亡判定はシャルアだった。
「よーし、この調子でどんどん行こう」
「まずはあそこからね」
ハルクとシルフィが敵陣に突っ込んでいく。
対する一組は……
「2人だけとか、馬鹿なのか?」
……余裕の雰囲気だ。
「囲え!」
一組の生徒が声を上げる。
「ぎゃあっ!?」
「ごへッ!?」
囲まれる直前に、剣を躱しながらハルクとシルフィは的確に急所を斬る。
そして、距離をとって隙を与えない。
それを繰り返して、まずは1つ、全滅させた。
校内で上位3人に入るハルク達だから出来た事だろう。
試合時間は残り2時間。
一組は残り12人、二組は残り23人。
「くそっ! あの2人を先にやれ!」
一組の誰かがそんな事を口にする。
直後、ハルク達は6人に狙われ始めた。
「作戦D」
「うん」
そんな会話を交わしている間に、一組の生徒達に囲まれていく。
「くそっ!」
ハルク達を囲って有利になりかけていた一組の生徒がそんな声を上げる。
外側から二組に囲まれていたのだ。
完全に挟み撃ちになった一組は成す術もなく、瞬く間に数を減らされた。
倍以上の差がついた今、二組の戦力は圧倒的だった。
『決勝戦は二組の勝利です! 誰がこの結果を予想したでしょう!』
フィールドが元に戻り、勝利を告げる実況の声が響いた。
『決勝戦、開始!』
実況のそんな声と共に一組と二組の生徒達がフィールドに転移した。
クラス対抗戦術戦、決勝戦のフィールドは砂浜だ。
激しい起伏も、遮る物も無い。
「散開して進め」
早速、一組を見つけた二組が移動を始める。
対する一組は、隊を4つに分けて移動を始めた。
「シャルアの奴はあそこだな」
「うん」
シルフィとハルクはこの試合で遊撃をする事になっている。
ハルク達はシャルアの方向に移動を始めた。
「邪魔はさせない」
シャルアもまた、シルフィの方に移動を始めた。
そして、シルフィとシャルアの距離が10メトルになった時だった。
「ふふふ……まんまと嵌まったな……」
シャルアが嫌らしい笑みを浮かべた。
直後、シルフィの表情が歪んだ。
「謝ったら止めてやるぞ?」
シャルアはそんな事を言いながらシルフィの膀胱に水を注いでいく。
「全部返すわ……」
シルフィがそう言った瞬間、シャルアの股間から滝が流れ始めた。
そして、何が起きたのかを理解する間もなく、ハルクに首を斬られた。
この試合、最初の死亡判定はシャルアだった。
「よーし、この調子でどんどん行こう」
「まずはあそこからね」
ハルクとシルフィが敵陣に突っ込んでいく。
対する一組は……
「2人だけとか、馬鹿なのか?」
……余裕の雰囲気だ。
「囲え!」
一組の生徒が声を上げる。
「ぎゃあっ!?」
「ごへッ!?」
囲まれる直前に、剣を躱しながらハルクとシルフィは的確に急所を斬る。
そして、距離をとって隙を与えない。
それを繰り返して、まずは1つ、全滅させた。
校内で上位3人に入るハルク達だから出来た事だろう。
試合時間は残り2時間。
一組は残り12人、二組は残り23人。
「くそっ! あの2人を先にやれ!」
一組の誰かがそんな事を口にする。
直後、ハルク達は6人に狙われ始めた。
「作戦D」
「うん」
そんな会話を交わしている間に、一組の生徒達に囲まれていく。
「くそっ!」
ハルク達を囲って有利になりかけていた一組の生徒がそんな声を上げる。
外側から二組に囲まれていたのだ。
完全に挟み撃ちになった一組は成す術もなく、瞬く間に数を減らされた。
倍以上の差がついた今、二組の戦力は圧倒的だった。
『決勝戦は二組の勝利です! 誰がこの結果を予想したでしょう!』
フィールドが元に戻り、勝利を告げる実況の声が響いた。
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