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失敗の始まり
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私はいやいやこのカンボジアに来たので、好き好んでやってくる旅行者というものをまるで理解していなかったのですが、ここではじめてそんな旅行者の皆さんの話を聞いてみることにしたのです。
その結果、カンボジア旅行者には大別して3つのタイプがあることがわかりました。
(私の偏見が多分に含まれているかもしれませんのでご容赦ください)
(1)遺跡見物派・・・・世界文化遺産であるアンコールワットはやはり遺跡フリークにとっては見逃せないものらしいです。
このタイプの人はプノンペンに長居せず、さっさとシェムリアプに移動します。
(2)アドベンチャー派・・・・バックパッカーの間では危険な国を危険な方法で旅した、というのはひとつの勲章になり自慢できることらしいのです。
そこでタイから近くて気軽に(?)危険な旅ができるカンボジアは人気が高いのです。このタイプの人たちの最大の自慢は陸路による国境越えなのですが・・・
プロの戦場ジャーナリストならともかく、旅自慢のために命を張るというのは、私にはちょっと理解しがたいことです。
(3)女とドラッグ派・・・・プノンペンの娼婦の相場は$2だそうで、非常にリーズナブル。ガンジャ(マリファナ)はそこらへんで簡単に安く入手できるので、お好きな方には天国のような所なわけです。
このタイプの人はプノンペン長期滞在でほとんど移動しません。
で、街に詳しいのは(3)のタイプのひとなのですが・・彼らによると、どうもプノンペンと言うところは、あまり観光するところが無いようです。
キリングフィールド(ポルポト派の大虐殺のあったところ)とか戦争に関する博物館とかに行くしかないようです。
というわけで上記のカンボジアの暴力の傷痕を、嫌というほど見る事ができる観光名所を見物して重い気分になって、気晴らしに市内をバイクタクシーで観光。
貧しいクメール人たちが生活する街の真ん中に、華僑のための遊技場の派手なネオンサイン「大富豪夜懇会」の文字がみえます。
それを見てインドネシアでもカンボジアでも、暴動がおきると真っ先に中国人が狙われる理由が分かる様な気がしました。
「ホテルのレストランも飽きたし、どこか高級なレストランで最後の夕食をとりましょう」という中田さんの提案で、市内の高級レストランに行きました。
このレストランに通ってくるのは、やはりこの国のそれなりの地位の人ばかりのようです。
日本人は他に居なかったので目立っていたのか、隣の席に座っていた人たちに親しく話しかけられました。
彼らはカンボジア軍のお偉いさんたちでした。
そして「せっかくだから、この後もう一軒行きましょう」と誘ってくれたのです。
生演奏のあるバーに連れていってもらいましたが、すでに日が暮れているのが気になりました。
「ちゃんとクルマでホテルまで送るから心配ないよ」というので、まあいいかと思ったのが、失敗の始まりでした。
その結果、カンボジア旅行者には大別して3つのタイプがあることがわかりました。
(私の偏見が多分に含まれているかもしれませんのでご容赦ください)
(1)遺跡見物派・・・・世界文化遺産であるアンコールワットはやはり遺跡フリークにとっては見逃せないものらしいです。
このタイプの人はプノンペンに長居せず、さっさとシェムリアプに移動します。
(2)アドベンチャー派・・・・バックパッカーの間では危険な国を危険な方法で旅した、というのはひとつの勲章になり自慢できることらしいのです。
そこでタイから近くて気軽に(?)危険な旅ができるカンボジアは人気が高いのです。このタイプの人たちの最大の自慢は陸路による国境越えなのですが・・・
プロの戦場ジャーナリストならともかく、旅自慢のために命を張るというのは、私にはちょっと理解しがたいことです。
(3)女とドラッグ派・・・・プノンペンの娼婦の相場は$2だそうで、非常にリーズナブル。ガンジャ(マリファナ)はそこらへんで簡単に安く入手できるので、お好きな方には天国のような所なわけです。
このタイプの人はプノンペン長期滞在でほとんど移動しません。
で、街に詳しいのは(3)のタイプのひとなのですが・・彼らによると、どうもプノンペンと言うところは、あまり観光するところが無いようです。
キリングフィールド(ポルポト派の大虐殺のあったところ)とか戦争に関する博物館とかに行くしかないようです。
というわけで上記のカンボジアの暴力の傷痕を、嫌というほど見る事ができる観光名所を見物して重い気分になって、気晴らしに市内をバイクタクシーで観光。
貧しいクメール人たちが生活する街の真ん中に、華僑のための遊技場の派手なネオンサイン「大富豪夜懇会」の文字がみえます。
それを見てインドネシアでもカンボジアでも、暴動がおきると真っ先に中国人が狙われる理由が分かる様な気がしました。
「ホテルのレストランも飽きたし、どこか高級なレストランで最後の夕食をとりましょう」という中田さんの提案で、市内の高級レストランに行きました。
このレストランに通ってくるのは、やはりこの国のそれなりの地位の人ばかりのようです。
日本人は他に居なかったので目立っていたのか、隣の席に座っていた人たちに親しく話しかけられました。
彼らはカンボジア軍のお偉いさんたちでした。
そして「せっかくだから、この後もう一軒行きましょう」と誘ってくれたのです。
生演奏のあるバーに連れていってもらいましたが、すでに日が暮れているのが気になりました。
「ちゃんとクルマでホテルまで送るから心配ないよ」というので、まあいいかと思ったのが、失敗の始まりでした。
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