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空手バックパッカー VS 日本人女性バックパッカー
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一時大流行したラブコメ系のマンガでは、男女が同室するシチュエーションが多かったですが、はっきりいって設定が甘すぎで、どうにも受け入れられませんでした。
男子高校生がルームメイトを募集したらいきなり清純美少女がやってきたり、幼ななじみの思春期の男女が自由に出入りできる部屋を双方の親が許していたり、まずあり得ない。
それならビデオムービーから美少女が出て来るくらいファンタジーの方が、いっそマシなくらいです。
現実はそんなに甘くありません。気に入った女性と同室するにはそれなりの戦略が必要です。
私は一目惚れしたサトミという女性との接点を、なんとしても維持しなければならないのです。
こんな素敵な女性とこのまま別れるなんて、一生の心残りになります。
「サトミさん、そろそろもう暗いから宿まで送りますよ。どちらにお泊りですか?」
私は紳士的な態度でそう言いました。
「ええ、実は私まだこの街に着いたばかりなので、宿が決まってないんです」
実はこの答えは予測していました。
バックパッカーと呼ばれるスタイルの旅人は、普通ホテルを予約したりしません。
こんな時間にバックパックを背負ったまま歩いているということは、まだ宿探しの最中であろうと想像がつきます。
私にはもちろん、下ごごろありありですが、それは見せないのが重要です。
「でも、トミーさんはまさか、じゃあ僕の部屋に泊まりませんかとか言う人じゃないですよね」
クスクス笑いながら言います。
・・・あれあれ、下ごころ見えてたか?
「あはは(汗)・・いや、ちょっと近いんですが、僕の泊まっている宿はなかなか良い雰囲気なので、空き部屋が無いか聞いてみましょうか?」
彼女は少し考えてから私に質問します。
「ドミトリーはありますか?個室のみですか・・一泊おいくらですか?そうですか~ちょっと予算オーバーですねえ」
彼女の荷物の少なさからも、かなり節約型のバックパッカーであることは想像していました。
一般的旅行者の感覚なら格安の宿でも、彼女の感覚では高いと感じるであろうと。
「コロニアル建築の綺麗な家ですよ。部屋も清潔だしシャワー付きです。食料品店や市場も近いです、それともうひとつ」
ここで少し言葉を切ります。
「もうひとつ?なんですか」
質問を返してきました。これは私のペースにはまったかも?
私はここでもカッサバ先生の教えに従っています。
「日本語で会話できる相手が居ます。スリランカではめったに出会えません」
彼女はまたクスクスと笑います。
「それってトミーさんのことですか?確かにスリランカで日本語で会話したの初めてです」
「スリランカに来てどれくらいなんですか?」
「半月くらいですねえ。本当にこの国は日本人旅行者が居ませんね」
・・・よし、もう一押しだ。
「そういうわけでいかがでしょう?僕も日本語で話せるのがうれしくて」
ウーン・・・?と彼女は悩んでいる様子です。
「やっぱり宿代がちょっと予算オーバーです。スリランカの後にパキスタンにも行く予定なので」
ここで最後の切り札を出します。イチかバチか。裏目に出ればすべてが終わりです。
「いまからドミの宿探すのって大変ですよ。それならば・・・」
またここで言葉を切ります。
彼女が質問を返してくれれば、それはかなり有利な展開。
「それならば?」
・・・来た!!ここで決めてやる。
「それならば、よかったらルームシェアしませんか?」
・・・どうなる!?
彼女は、口をOH!の形にして、大げさに驚いたポーズをとります。
しかし、特に怒っている風ではない。
「トミーさん、やっぱりそういうこと言っちゃう人じゃないですか」
言いながらまた、クスクス笑っています。好感触。
そして彼女は話をつづけます。
「でも、トミーさんは悪い人には見えないし・・悪い人じゃないですよね?」
「は、はい!もう善良が服を着て歩いているくらい、良い人なので安心してください」
「じゃあすみません。お邪魔させていただいていいですか?」
「ええ、もちろん!」
・・・よーし、まずは『技あり』取ったな。
読者のみなさんの声が聞こえます。
『なんだ、ラブコメ以上にご都合主義の甘い展開じゃないか!』って。
しかし海外では日本ではありえないことがわりと簡単に起きます。海外での旅は非日常そのものです。
たとえばレストランで偶然となりに座った女性に話しかけて同席するくらいなら簡単です。
旅先では男女の垣根はかなり低いです。私はこれをトラベルマジックと呼んでいます。
バックパッカー経験者なら頷いていただけると思うのですが、特に貧乏旅行とか節約旅行の旅人にとってルームシェアは珍しくありません。
状況によっては初めて出会った男女でシェアすることも普通にあり得ることなのです。
そのまま本当にルームシェアするだけで終わることも多いです。
しかしもちろん、若い男女のことですので、それ以上の関係に発展することもあるでしょう。
私はストイックな武道家などではありませんから包み隠さず書きますが、この時は完全に後者のパターンを狙っていました。
男子高校生がルームメイトを募集したらいきなり清純美少女がやってきたり、幼ななじみの思春期の男女が自由に出入りできる部屋を双方の親が許していたり、まずあり得ない。
それならビデオムービーから美少女が出て来るくらいファンタジーの方が、いっそマシなくらいです。
現実はそんなに甘くありません。気に入った女性と同室するにはそれなりの戦略が必要です。
私は一目惚れしたサトミという女性との接点を、なんとしても維持しなければならないのです。
こんな素敵な女性とこのまま別れるなんて、一生の心残りになります。
「サトミさん、そろそろもう暗いから宿まで送りますよ。どちらにお泊りですか?」
私は紳士的な態度でそう言いました。
「ええ、実は私まだこの街に着いたばかりなので、宿が決まってないんです」
実はこの答えは予測していました。
バックパッカーと呼ばれるスタイルの旅人は、普通ホテルを予約したりしません。
こんな時間にバックパックを背負ったまま歩いているということは、まだ宿探しの最中であろうと想像がつきます。
私にはもちろん、下ごごろありありですが、それは見せないのが重要です。
「でも、トミーさんはまさか、じゃあ僕の部屋に泊まりませんかとか言う人じゃないですよね」
クスクス笑いながら言います。
・・・あれあれ、下ごころ見えてたか?
「あはは(汗)・・いや、ちょっと近いんですが、僕の泊まっている宿はなかなか良い雰囲気なので、空き部屋が無いか聞いてみましょうか?」
彼女は少し考えてから私に質問します。
「ドミトリーはありますか?個室のみですか・・一泊おいくらですか?そうですか~ちょっと予算オーバーですねえ」
彼女の荷物の少なさからも、かなり節約型のバックパッカーであることは想像していました。
一般的旅行者の感覚なら格安の宿でも、彼女の感覚では高いと感じるであろうと。
「コロニアル建築の綺麗な家ですよ。部屋も清潔だしシャワー付きです。食料品店や市場も近いです、それともうひとつ」
ここで少し言葉を切ります。
「もうひとつ?なんですか」
質問を返してきました。これは私のペースにはまったかも?
私はここでもカッサバ先生の教えに従っています。
「日本語で会話できる相手が居ます。スリランカではめったに出会えません」
彼女はまたクスクスと笑います。
「それってトミーさんのことですか?確かにスリランカで日本語で会話したの初めてです」
「スリランカに来てどれくらいなんですか?」
「半月くらいですねえ。本当にこの国は日本人旅行者が居ませんね」
・・・よし、もう一押しだ。
「そういうわけでいかがでしょう?僕も日本語で話せるのがうれしくて」
ウーン・・・?と彼女は悩んでいる様子です。
「やっぱり宿代がちょっと予算オーバーです。スリランカの後にパキスタンにも行く予定なので」
ここで最後の切り札を出します。イチかバチか。裏目に出ればすべてが終わりです。
「いまからドミの宿探すのって大変ですよ。それならば・・・」
またここで言葉を切ります。
彼女が質問を返してくれれば、それはかなり有利な展開。
「それならば?」
・・・来た!!ここで決めてやる。
「それならば、よかったらルームシェアしませんか?」
・・・どうなる!?
彼女は、口をOH!の形にして、大げさに驚いたポーズをとります。
しかし、特に怒っている風ではない。
「トミーさん、やっぱりそういうこと言っちゃう人じゃないですか」
言いながらまた、クスクス笑っています。好感触。
そして彼女は話をつづけます。
「でも、トミーさんは悪い人には見えないし・・悪い人じゃないですよね?」
「は、はい!もう善良が服を着て歩いているくらい、良い人なので安心してください」
「じゃあすみません。お邪魔させていただいていいですか?」
「ええ、もちろん!」
・・・よーし、まずは『技あり』取ったな。
読者のみなさんの声が聞こえます。
『なんだ、ラブコメ以上にご都合主義の甘い展開じゃないか!』って。
しかし海外では日本ではありえないことがわりと簡単に起きます。海外での旅は非日常そのものです。
たとえばレストランで偶然となりに座った女性に話しかけて同席するくらいなら簡単です。
旅先では男女の垣根はかなり低いです。私はこれをトラベルマジックと呼んでいます。
バックパッカー経験者なら頷いていただけると思うのですが、特に貧乏旅行とか節約旅行の旅人にとってルームシェアは珍しくありません。
状況によっては初めて出会った男女でシェアすることも普通にあり得ることなのです。
そのまま本当にルームシェアするだけで終わることも多いです。
しかしもちろん、若い男女のことですので、それ以上の関係に発展することもあるでしょう。
私はストイックな武道家などではありませんから包み隠さず書きますが、この時は完全に後者のパターンを狙っていました。
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