27 / 115
ブッダスティック
しおりを挟む
「OH!スティーブ!そいつはホンモノか?」
ジムが目を輝かせます。
「正真正銘、メイド・イン・タイランドのブッダスティックさ」
スティーブはビニール袋をひらひらさせます。
私とメイも彼らの側に行き、それを見せてもらいます。
カンの悪い私にも、それがいわゆるマリファナの類であることは想像がつきましたが、初めて目にするそれは、いわゆる緑茶のように乾いたモノではなく、茶褐色でネバネバした脂っぽい代物でした。
「ブッダスティックって、どういう意味?」
尋ねてみました。
スティーブは得意げな顔で講義をはじめます。
「ブッダスティックってのはタイ特産のガンジャのことさ。普通のハッパを乾燥させたものじゃなくて、フラワー・バッド(花穂)部分のニューリーフだけを集めて樹液をまぶして、それを竹串に固めて糸でぐるぐる巻きにするんだ。そうやって乾燥させるとブッダの頭みたいな模様の棒が出来上がる。だからブッダスティックって言うんだ。こいつはな、世界のハッパ好きが夢にまで見る極上品だぜ。紅茶でいうなら、ここスリランカ名産のフラワー・オレンジ・ペコーと同じさ」
ジムが口を挟みます。
「オレもウワサには聞いていたけど、実物を見るのは初めてだ。でもこれ、スティックになってないぞ」
「最近ではね、タイでもスティックのままではあまり売ってないんだよ。残念だけどね。まあしかし効き目は変わらないぜ。今日はこいつをみんなに味あわせてやろうと言うわけさ」
「ワオ!スティーブ、愛してるぜ」
ジムは大喜びです。
スティーブは床に雑誌を広げると、袋からひとつかみのガンジャを取り出し、慣れた手つきでそれをほぐします。そしてポケットから取り出したタバコを引きちぎり、その葉を振り掛けると雑誌の上で丹念に混ぜ合わせます。
「トミーは初めてだろう?こいつは初心者には効き目が強すぎるからね、ストレートはやばいからこうしてブレンドするんだ。メイ、そこに置いてあるインセンス(お香)に火をつけてくれ。こいつは貴重品だからジョイント(紙巻)で無駄に吸うわけにゃいかねえ。これを使う」
金属製のパイプを取り出します。
スティーブはパイプに葉を詰め込み火をつけます。
「では、まずオレから」
と言うと煙を深く吸い込みます。
目を閉じて、鼻から細い煙が漏れ出しています。
「こいつは天国の味だ・・・」
満足そうに言う。。
「トミー・・・やってみろ」
スティーブは私にパイプを回します。
私は別にストイックな武道家というわけではありません。
どこにでもいる、好奇心旺盛で誘惑に弱い若者です。試してみたい!
パイプを受け取ると思い切り吸い込みました。
「うえっ!ゲホッ!ゲホ!」・・・・きつい!むせてしまいました。
「うひゃひゃひゃ!きついだろ、トミー・・・もっとゆっくりだ。ゆっくり一旦口の中に煙を溜めてから吸い込め肺に入れたらしばらく息を止めて、ゆっくり鼻から吐き出してみろ」
言われたとおりにしてみます。やはりかなりいがらっぽいですが、なんとか吸い込むことができました。
「・・・・!・・・・」
目の前から急にフィルターが1枚落ちたような気がしました。
どうしたんだろう?まわりのものがやけに色鮮やかに見えます。
犬の声・・・?犬の声が聞こえる・・・シャワーの水滴の滴る音・・・人の話す声。。。
すべてがはっきりと、近くで聞こえます・・・面白え・・・。
「どうだ、トミー。どんな気分だ?」
「えーと・・・あれ?・・・あ・・・どうしたんだろ・・・・あれ・・・」
意識が、2秒ごとに途切れてしまう。うまく話が出来ない。
「ふひゃひゃひゃひゃ・・・トミー、完全にキマってるぜ」
その後何度か回ってくるパイプを吸います。
2秒ごとに生まれ変わる・・・私は2秒ごとの輪廻転生を繰り返しています。
スティーブが何か演説を始めた・・・ずべて2秒刻みの世界。。なんかもうどうなってもイイ感じだ。
私はベッドに座り込んだまま、じっと見つめています・・・メイだ。メイの顔が近づいてくる。
・・・天使だ・・・そうか・・彼女は天使だったんだ・・・だって後が光り輝いているもの。。
いいニオイがします。天使が舞い降りてきて私をその腕で抱きしめます。
その手が触れた部分の肌が、ぞくぞくするほど気持ちいい。
私はたまらず天使を抱きしめて、その胸に顔をうずめます。
全身が快感につつまれる・・・2秒ごとに天国に昇る気分だ。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・はっ!
気が付くとあたりは暗くなっていました。
私はベッドの上に上半身裸で寝ており、しかも同じく上半身裸で眠っているメイを抱きしめています。
・・・ヤバ!・・・
私はそっと身を起こして、あたりを見渡します。
目を凝らして見ると、隣のベッドではジムが大口を開けて大の字で眠っており、床ではスティーブが横になって寝ております。
ふたたびメイの方に目を移すと、彼女は上半身は裸ですが、しっかりと白いホットパンツを履いています。
私もズボンを着用している・・・ということは、私達はただ抱き合っていただけで、それ以上のことはしていないということでしょう・・・・多分。。
私はブランケットをメイの裸の上半身にかけると、隣のベッドに移動します。
まだ頭がクラクラしている。
寝転がりながら、ジムは私達のことを見ていたのだろうか?と考えました。
とにかくこれはとぼけるしかないな・・・・考えながら私は再び眠りに落ちました。
ジムが目を輝かせます。
「正真正銘、メイド・イン・タイランドのブッダスティックさ」
スティーブはビニール袋をひらひらさせます。
私とメイも彼らの側に行き、それを見せてもらいます。
カンの悪い私にも、それがいわゆるマリファナの類であることは想像がつきましたが、初めて目にするそれは、いわゆる緑茶のように乾いたモノではなく、茶褐色でネバネバした脂っぽい代物でした。
「ブッダスティックって、どういう意味?」
尋ねてみました。
スティーブは得意げな顔で講義をはじめます。
「ブッダスティックってのはタイ特産のガンジャのことさ。普通のハッパを乾燥させたものじゃなくて、フラワー・バッド(花穂)部分のニューリーフだけを集めて樹液をまぶして、それを竹串に固めて糸でぐるぐる巻きにするんだ。そうやって乾燥させるとブッダの頭みたいな模様の棒が出来上がる。だからブッダスティックって言うんだ。こいつはな、世界のハッパ好きが夢にまで見る極上品だぜ。紅茶でいうなら、ここスリランカ名産のフラワー・オレンジ・ペコーと同じさ」
ジムが口を挟みます。
「オレもウワサには聞いていたけど、実物を見るのは初めてだ。でもこれ、スティックになってないぞ」
「最近ではね、タイでもスティックのままではあまり売ってないんだよ。残念だけどね。まあしかし効き目は変わらないぜ。今日はこいつをみんなに味あわせてやろうと言うわけさ」
「ワオ!スティーブ、愛してるぜ」
ジムは大喜びです。
スティーブは床に雑誌を広げると、袋からひとつかみのガンジャを取り出し、慣れた手つきでそれをほぐします。そしてポケットから取り出したタバコを引きちぎり、その葉を振り掛けると雑誌の上で丹念に混ぜ合わせます。
「トミーは初めてだろう?こいつは初心者には効き目が強すぎるからね、ストレートはやばいからこうしてブレンドするんだ。メイ、そこに置いてあるインセンス(お香)に火をつけてくれ。こいつは貴重品だからジョイント(紙巻)で無駄に吸うわけにゃいかねえ。これを使う」
金属製のパイプを取り出します。
スティーブはパイプに葉を詰め込み火をつけます。
「では、まずオレから」
と言うと煙を深く吸い込みます。
目を閉じて、鼻から細い煙が漏れ出しています。
「こいつは天国の味だ・・・」
満足そうに言う。。
「トミー・・・やってみろ」
スティーブは私にパイプを回します。
私は別にストイックな武道家というわけではありません。
どこにでもいる、好奇心旺盛で誘惑に弱い若者です。試してみたい!
パイプを受け取ると思い切り吸い込みました。
「うえっ!ゲホッ!ゲホ!」・・・・きつい!むせてしまいました。
「うひゃひゃひゃ!きついだろ、トミー・・・もっとゆっくりだ。ゆっくり一旦口の中に煙を溜めてから吸い込め肺に入れたらしばらく息を止めて、ゆっくり鼻から吐き出してみろ」
言われたとおりにしてみます。やはりかなりいがらっぽいですが、なんとか吸い込むことができました。
「・・・・!・・・・」
目の前から急にフィルターが1枚落ちたような気がしました。
どうしたんだろう?まわりのものがやけに色鮮やかに見えます。
犬の声・・・?犬の声が聞こえる・・・シャワーの水滴の滴る音・・・人の話す声。。。
すべてがはっきりと、近くで聞こえます・・・面白え・・・。
「どうだ、トミー。どんな気分だ?」
「えーと・・・あれ?・・・あ・・・どうしたんだろ・・・・あれ・・・」
意識が、2秒ごとに途切れてしまう。うまく話が出来ない。
「ふひゃひゃひゃひゃ・・・トミー、完全にキマってるぜ」
その後何度か回ってくるパイプを吸います。
2秒ごとに生まれ変わる・・・私は2秒ごとの輪廻転生を繰り返しています。
スティーブが何か演説を始めた・・・ずべて2秒刻みの世界。。なんかもうどうなってもイイ感じだ。
私はベッドに座り込んだまま、じっと見つめています・・・メイだ。メイの顔が近づいてくる。
・・・天使だ・・・そうか・・彼女は天使だったんだ・・・だって後が光り輝いているもの。。
いいニオイがします。天使が舞い降りてきて私をその腕で抱きしめます。
その手が触れた部分の肌が、ぞくぞくするほど気持ちいい。
私はたまらず天使を抱きしめて、その胸に顔をうずめます。
全身が快感につつまれる・・・2秒ごとに天国に昇る気分だ。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・はっ!
気が付くとあたりは暗くなっていました。
私はベッドの上に上半身裸で寝ており、しかも同じく上半身裸で眠っているメイを抱きしめています。
・・・ヤバ!・・・
私はそっと身を起こして、あたりを見渡します。
目を凝らして見ると、隣のベッドではジムが大口を開けて大の字で眠っており、床ではスティーブが横になって寝ております。
ふたたびメイの方に目を移すと、彼女は上半身は裸ですが、しっかりと白いホットパンツを履いています。
私もズボンを着用している・・・ということは、私達はただ抱き合っていただけで、それ以上のことはしていないということでしょう・・・・多分。。
私はブランケットをメイの裸の上半身にかけると、隣のベッドに移動します。
まだ頭がクラクラしている。
寝転がりながら、ジムは私達のことを見ていたのだろうか?と考えました。
とにかくこれはとぼけるしかないな・・・・考えながら私は再び眠りに落ちました。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
星屑のメロウディーヴァ
ベアりんぐ
ライト文芸
先人達が築き上げて来た科学世界。
超科学世界の一国"トワレ"で開発されていた人工生命体アンドロイド"METSIS"だったが、感情構築機能不全や思想層状機能異常等の様々な問題が発生。次第に開発が難航、やがて中止命令が出されることとなった。
しかし、トワレに住んでいた変人天才科学者スタリング・メルトウェルが開発に着手。トワレ国内では重罪となったMETSIS開発を極秘で成功させた。
METSISの感情構築機能をスタリングが最終調整してところ、助手の密告により保安局が強襲。万が一に備えて作っていた転送装置によりMETSISとともにその場から離脱したが、METSISだけ転送装置内の異常により、別の世界へと転送されることとなってしまった。
METSISの少女は荒廃した世界で目を覚ます。
これは、METSISの少女が荒廃した世界で生きていく物語。
012
※こちらの作品、カクヨム、小説家になろうでも掲載しています。
怒れるおせっかい奥様
asamurasaki
恋愛
ベレッタ・サウスカールトンは出産時に前世の記憶を思い出した。
可愛い男の子を産んだその瞬間にベレッタは前世の記憶が怒涛のことく甦った。
日本人ので三人の子持ちで孫もいた60代女性だった記憶だ。
そして今までのベレッタの人生も一緒に思い出した。
コローラル子爵家第一女として生まれたけど、実の母はベレッタが4歳の時に急な病で亡くなった。
そして母の喪が明けてすぐに父が愛人とその子を連れて帰ってきた。
それからベレッタは継母と同い年の義妹に虐げられてきた。
父も一緒になって虐げてくるクズ。
そしてベレッタは18歳でこの国の貴族なら通うことが義務付けられてるアカデミーを卒業してすぐに父の持ってきた縁談で結婚して厄介払いされた。
相手はフィンレル・サウスカールトン侯爵22歳。
子爵令嬢か侯爵と結婚なんて…恵まれているはずがない!
あのクズが持ってきた縁談だ、資金援助を条件に訳あり侯爵に嫁がされた。
そのベレッタは結婚してからも侯爵家で夫には見向きもされず、使用人には冷遇されている。
白い結婚でなかったのは侯爵がどうしても後継ぎを必要としていたからだ。
良かったのか悪かったのか、初夜のたったの一度でベレッタは妊娠して子を生んだ。
前世60代だった私が転生して19歳の少女になった訳よね?
ゲームの世界に転生ってやつかしら?でも私の20代後半の娘は恋愛ゲームやそういう異世界転生とかの小説が好きで私によく話していたけど、私はあまり知らないから娘が話してたことしかわからないから、当然どこの世界なのかわからないのよ。
どうして転生したのが私だったのかしら?
でもそんなこと言ってる場合じゃないわ!
あの私に無関心な夫とよく似ている息子とはいえ、私がお腹を痛めて生んだ愛しい我が子よ!
子供がいないなら離縁して平民になり生きていってもいいけど、子供がいるなら話は別。
私は自分の息子の為、そして私の為に離縁などしないわ!
無関心夫なんて宛にせず私が息子を立派な侯爵になるようにしてみせるわ!
前世60代女性だった孫にばぁばと言われていたベレッタが立ち上がる!
無関心夫の愛なんて求めてないけど夫にも事情があり夫にはガツンガツン言葉で責めて凹ませますが、夫へのざまあはありません。
他の人たちのざまあはアリ。
ユルユル設定です。
ご了承下さい。
【THE TRANSCEND-MEN】 ー超越せし者達ー
タツマゲドン
SF
約138億年前、宇宙が生まれた。
約38億年前、地球で「生物」が誕生し長い年月を掛けて「進化」し始めた。
約600万年前、「知識」と「感情」を持つ「人類」が誕生した。
人類は更にそれらを磨いた。
だが人類には別の「変化」が起こっていた。
新素粒子「エネリオン」「インフォーミオン」
新物質「ユニバーシウム」
新兵器「トランセンド・マン」
21世紀、これらの発見は人類史に革命を起こし、科学技術を大いに発展させた。
「それ」は「見え」ない、「聞こえ」ない、「嗅げ」ない、「味わえ」ない、「触れ」られない。
しかし確実に「そこ」にあり「感じる」事が出来る。
時は「地球暦」0017年、前世紀の「第三次世界大戦」により人類の総人口は10億人にまで激減し、「地球管理組織」なる組織が荒廃した世界の実権を握っていた。
だがそれに反抗する者達も現れた。
「管理」か「自由」か、2つに分かれた人類はまたしても戦いを繰り広げていた。
戦争の最中、1人の少年が居た。
彼には一切の記憶が無かった。
彼には人類を超える「力」があった。
彼には人類にある筈の「感情」が無かった。
「地球管理組織」も、反抗する者達も、彼を巡って動き出す。
しかし誰も知らない。
正体を、目的を、世界を変える力がある事も。
「超越」せよ。
その先に「真実」がある。
灰かぶり姫の落とした靴は
佐竹りふれ
ライト文芸
中谷茉里は、30手前にして自身の優柔不断すぎる性格を持て余していた。
春から新しい部署となった茉里は、先輩に頼まれて仕方なく参加した合コンの店先で、末田皓人と運命的な出会いを果たす。順調に彼との距離を縮めていく茉莉。時には、職場の先輩である菊地玄也の助けを借りながら、順調に思えた茉里の日常はあることをきっかけに思いもよらない展開を見せる……。
第1回ピッコマノベルズ大賞の落選作品に加筆修正を加えた作品となります。
家賃一万円、庭付き、駐車場付き、付喪神付き?!
雪那 由多
ライト文芸
恋人に振られて独立を決心!
尊敬する先輩から紹介された家は庭付き駐車場付きで家賃一万円!
庭は畑仕事もできるくらいに広くみかんや柿、林檎のなる果実園もある。
さらに言えばリフォームしたての古民家は新築同然のピッカピカ!
そんな至れり尽くせりの家の家賃が一万円なわけがない!
古めかしい残置物からの熱い視線、夜な夜なさざめく話し声。
見えてしまう特異体質の瞳で見たこの家の住人達に納得のこのお値段!
見知らぬ土地で友人も居ない新天地の家に置いて行かれた道具から生まれた付喪神達との共同生活が今スタート!
****************************************************************
第6回ほっこり・じんわり大賞で読者賞を頂きました!
沢山の方に読んでいただき、そして投票を頂きまして本当にありがとうございました!
****************************************************************
聖夜のアンティフォナ~君の声は、夜を照らすあかりになる~
雨愁軒経
ライト文芸
ある年の冬。かつて少年ピアニストとして世界を飛び回っていた高校生・天野冬彦は、缶コーヒーを落としたことがきっかけで、聾者の少女・星川あかりと出会う。
冬彦のピアノの音を『聴こえる』と笑ってくれる彼女との、聖夜のささやかな恋物語。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・地名とは一切関係ありません。
※また、この作品には一般に差別用語とされる言葉が登場しますが、作品の性質によるもので、特定の個人や団体を誹謗中傷する目的は一切ございません。ご了承ください。
オッサン清掃員の裏稼業
あ・まん@田中子樹
ライト文芸
ダンジョン法が施行されて10年。
日本では、スマホと同じくらいの価格でプライベートダンジョンが持てるようになっていた。
個人による犯罪や組織的な犯罪などこれまでとはまったく違った事件の解決を目的に組織された警察庁ダンジョン特捜部。しかし、ダンジョン特捜部とは別に秘密裡に組織されたもうひとつの謎の組織がある。
何の特徴もない男、田中一郎。
彼は清掃会社に勤務する普通のオッサンだが、実は彼には裏の顔がある。
国の秘密組織「神籬」。
彼はその神籬のトップエージェントして活躍しているが、妻と娘には本当の正体は知られていない。
反抗期に突入した娘といつか家族水入らずで旅行に行けることを夢見て、田中一郎は今日も凶悪なダンジョン犯罪を撲滅するべく奔走する。
ある日、娘がだまされ、ダンジョン配信中にオープンチャンネルで裸にひん剝かれそうになったのを全力で魔物を消し炭にして、娘が一躍有名人に……。田中一郎は娘を守りながら巨大な悪に立ち向かう。
※ダンジョンも出てきますが、スパイアクションがメインです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる