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第29説
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「や……やったのか……?」
「た……倒したんや……!!ワイらが……あのネイズミーを!!」
なんと、若干の差ではあるが、最後にトドメを刺したのはタロピンの判定!!
これによりネイズミーの莫大な経験値が入り、タロピンのレベルが一気に上がった!!
タロピンは面白いように上がっていく自身のレベルと、全身にみなぎっていく力を感じ、その達成感に嬉し涙を流しながら、飛び上がって喜んだ。
「信じられんわ……フラジールはんとサルバトルの旦那、お二人のサポートはあったとはいえ、ワイがあのネイズミーにトドメを刺せるなんて……」
「いやいや、この結果には納得しかないよ。だってタロピンがネイズミーを毒状態にするという大金星があったからこそ、僕はギャンブルに走ることを決意できたんだからね」
「全くその通りだ。私は防御でネイズミーの目を逸らしていただけ。彼奴を倒せたのはタロピン、間違いなく貴様の手柄だ」
いつもなら飛び上がって喜ぶのに、その時ばかりはじ~んとタロピンが喜びを噛みしめていたので、しばらくサルバトルと二人でそれを茶化したりして、三人で笑い合った。
ひとしきりネイズミー討伐の喜びを分かち合うと、今度はクーデターネズミたちがどうなっているのか心配になったので、ギミィとダリヒーの部屋に踵を返す。
ギミィとダリヒーの部屋に戻ると、もう戦闘は終結していて、ギミィとダリヒーもネイズミーと同じ末路をたどったようだった。
ギミィとダリヒーの連携技を完全に封じたことが勝利の鍵だったか、聞けばその上でも苦戦はしたものの、最終的には圧倒的な数の暴力で勝利できたらしい。
これでネイズミーにこき使われていたネズミたちは、晴れて自由の身となった訳だ。
僕たちはクーデターネズミと一緒に、遂に洞窟の出口を抜け出した!!
外では照りつける太陽の光が、燦々と輝いている!!
「ああ~、一体何十時間ぶりの光なんだろう。太陽の光がこんなに気持ちいいなんて。もう二度とこんな洞窟には入りたくないなぁ……」
洞窟に入った時に日が出ていて、出た時も日が出ているとは、これは知らず知らずの内に、洞窟の中で一睡もせずに夜を明かしてしまっていたようだ。
クーデターネズミの面々が、はしゃぎながらタロピンに次々と話しかける。
「タロピン。クーデターの話を持ちかけてくれて、本当にありがとな。みんな奴らに不満は抱えてたのに、俺たちずっと勇気が出なかったんだ。みんなが自由の身になれたのは、お前のおかげだぜ。お前はずっと、俺たちのヒーローだ!!」
タロピンや僕たちと熱い抱擁を交わし別れを告げると、クーデターネズミたちは一斉に散らばっていった!!
……ネイズミーを倒せたのは、キミたちのおかげでもある……。
これからはひょっとすると、洞窟の中で働いていた時よりも、辛い現実がキミたちを襲うこともあるかもしれない。
だがしかし。
同じ辛いことでも、これまでとは決定的に違うことがある。
それは。
キミたちが本当の『自由』を得たということだ。
これから、キミたちは自由に、どこにだって羽ばたいていける。(鳥じゃなくてネズミだけど)
どこにいても応援してる。
みんな自分の人生(自ネズミのネズミ生?)を頑張るんだよ……。(と、ネズミたちに感情移入しすぎて、思わず子を見送る親のような感覚になってもうた)
「フラジールよ、次はいよいよアリュール王国だな。覚えているか、貴殿がアイリス村で目標にしていた地だ」
僕はコクリと頷く。
正直、ずっと目標にしていた憧れの地に、ようやく足を踏み入れることが許された感覚に、この胸がかつてないほど高鳴っている。
しかしその前に、僕たちには『やらなければならないこと』があったのだ。
「た……倒したんや……!!ワイらが……あのネイズミーを!!」
なんと、若干の差ではあるが、最後にトドメを刺したのはタロピンの判定!!
これによりネイズミーの莫大な経験値が入り、タロピンのレベルが一気に上がった!!
タロピンは面白いように上がっていく自身のレベルと、全身にみなぎっていく力を感じ、その達成感に嬉し涙を流しながら、飛び上がって喜んだ。
「信じられんわ……フラジールはんとサルバトルの旦那、お二人のサポートはあったとはいえ、ワイがあのネイズミーにトドメを刺せるなんて……」
「いやいや、この結果には納得しかないよ。だってタロピンがネイズミーを毒状態にするという大金星があったからこそ、僕はギャンブルに走ることを決意できたんだからね」
「全くその通りだ。私は防御でネイズミーの目を逸らしていただけ。彼奴を倒せたのはタロピン、間違いなく貴様の手柄だ」
いつもなら飛び上がって喜ぶのに、その時ばかりはじ~んとタロピンが喜びを噛みしめていたので、しばらくサルバトルと二人でそれを茶化したりして、三人で笑い合った。
ひとしきりネイズミー討伐の喜びを分かち合うと、今度はクーデターネズミたちがどうなっているのか心配になったので、ギミィとダリヒーの部屋に踵を返す。
ギミィとダリヒーの部屋に戻ると、もう戦闘は終結していて、ギミィとダリヒーもネイズミーと同じ末路をたどったようだった。
ギミィとダリヒーの連携技を完全に封じたことが勝利の鍵だったか、聞けばその上でも苦戦はしたものの、最終的には圧倒的な数の暴力で勝利できたらしい。
これでネイズミーにこき使われていたネズミたちは、晴れて自由の身となった訳だ。
僕たちはクーデターネズミと一緒に、遂に洞窟の出口を抜け出した!!
外では照りつける太陽の光が、燦々と輝いている!!
「ああ~、一体何十時間ぶりの光なんだろう。太陽の光がこんなに気持ちいいなんて。もう二度とこんな洞窟には入りたくないなぁ……」
洞窟に入った時に日が出ていて、出た時も日が出ているとは、これは知らず知らずの内に、洞窟の中で一睡もせずに夜を明かしてしまっていたようだ。
クーデターネズミの面々が、はしゃぎながらタロピンに次々と話しかける。
「タロピン。クーデターの話を持ちかけてくれて、本当にありがとな。みんな奴らに不満は抱えてたのに、俺たちずっと勇気が出なかったんだ。みんなが自由の身になれたのは、お前のおかげだぜ。お前はずっと、俺たちのヒーローだ!!」
タロピンや僕たちと熱い抱擁を交わし別れを告げると、クーデターネズミたちは一斉に散らばっていった!!
……ネイズミーを倒せたのは、キミたちのおかげでもある……。
これからはひょっとすると、洞窟の中で働いていた時よりも、辛い現実がキミたちを襲うこともあるかもしれない。
だがしかし。
同じ辛いことでも、これまでとは決定的に違うことがある。
それは。
キミたちが本当の『自由』を得たということだ。
これから、キミたちは自由に、どこにだって羽ばたいていける。(鳥じゃなくてネズミだけど)
どこにいても応援してる。
みんな自分の人生(自ネズミのネズミ生?)を頑張るんだよ……。(と、ネズミたちに感情移入しすぎて、思わず子を見送る親のような感覚になってもうた)
「フラジールよ、次はいよいよアリュール王国だな。覚えているか、貴殿がアイリス村で目標にしていた地だ」
僕はコクリと頷く。
正直、ずっと目標にしていた憧れの地に、ようやく足を踏み入れることが許された感覚に、この胸がかつてないほど高鳴っている。
しかしその前に、僕たちには『やらなければならないこと』があったのだ。
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