勇者がレベル1でも仲間が全て最強クラスなら世界を救えるんじゃないか説

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第5説

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自宅から少し歩いて村長の家に着くと、僕は中のジジイが心臓が止まってしまうんじゃないかぐらいのレベルで、勢いよくドアを開けた。

「村長!!突然ですが僕が勇者だったので村の外に出る許可をください!!くださいというかどうあっても出ていくのでこれはお願いではなく強制です!!」

家の中では、年老いた村長が泡を吹いて倒れていた。(???)

やべっ!!ビックリさせすぎてガチで心臓止まったのか!?

慌てて心臓をマッサージすると何とかジジイが息を吹き返したため、まさかワシ冒険に旅立つ前にお縄になるんかいwwwwこれじゃ勇者じゃなくて囚人の冒険でんがなwwwwという、最悪の事態だけは避けられたようだった。(?)

「助かって良かった……よくぞご無事(?)で……」

「これフラジールよ!!あまり年寄りをビックリさせるでない!!本気で死ぬかと思ったぞよ!!」

「まあまあまあまあ、助かって本当に良かったですよ」

「許可などくれてやるからさっさと行けいっ!!よいか、二度と驚かせるんじゃないぞよ!!」

そう言って村長はサラサラと筆を走らせ、僕に許可証を書いてくれた。

これさえ貰えばもうジジイに用はなかったのだが(?)、そこで僕はふと、今は『最強の仲間』を探している道中だということを思い出した。

あれ……?これひょっとしたら『あのパターン』があるんじゃね……?

「ちなみに村長、つかぬことをお聞きしますが、あなた一見如何にもひ弱そうなご老体に見せかけて、実はめちゃくちゃ強いということはないですよね?ほら、よくあるじゃないですか、一見弱そうに見せかけて、その実態は『武』を極めた最強のご老人……」

「……」

突然の沈黙。

……なんだ……このビリビリとした威圧感は……。

先程までのご老体とは、まるで違う雰囲気……。

僕の疑惑を受けて、村長はくつくつと笑った。

「面白い……ならば、試してみるか?」

互いにニヤリと不敵な笑みを浮かべた後、僕は村長に飛び掛かった!!

「うおぉおぉおおおぉおぉおおッ!!」

村長に勢いよく拳を突き出したその刹那、なんと、村長は目にも留まらないスピードで跳躍すると、そのまま自宅の天井に頭頂部をしこたま打ちつけて卒倒した!!(???)

「いちちちちちちち。お~痛ぇ、痛ぇよ~!!」

「村長……そんないい歳して泣かなくても……」

「フラジールよ、見ての通り儂は何の変哲もないただの隠居したジジイじゃ。老体はいたわるもんじゃぞ?」

「いや、アンタが匂わせぶりに煽ってくるから……。弱いなら弱いと初めから言ってください……。試してみるか?ニヤッじゃないんですよ……」

どうやら、種も仕掛けも何もなく、本当にただのもうろくしたジジイだったようだ。(?)

少し無駄な時間は食ってしまったが、こうして無事(?)村長に外出の許可は貰うことができた。
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