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第四章 実技の授業

45話 レイシアの授業登録(第四章 完)

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 各実技を終えたレイシアの現在の授業登録状況はこうなる。

(完了済み)
座学全般(一年生)
簿記・会計(法衣貴族)
メイド基礎(お仕事)
料理基礎(お仕事)

(受講)
ビジネス作法・[貴族対応](法衣貴族)
冒険者基礎(お仕事)
騎士実践基礎(騎士)
魔法基礎(騎士)
馬術基礎(騎士)

 学園の方針としては、「学んでない者は無理でも覚えろ。出来ている人が同じことを学ぶ時間は無駄」という実に合理的な解釈。
 そもそも入学時点で商人など裕福な子供より貴族の子の学力が遅れているから。それもこれも教会の圧力のせい。神の教えを盾に貴族に知恵を付けさせることを遅らせ支配しようとする教団側と、ルール内でより良い人材を作ろうとする学園側。そのせめぎ合いの中で生徒たちが学んでいるのが現実なのだ。

 レイシアは冒険者基礎は出来てはいるのだが、体力系は日々の鍛錬が大切という学園の方針のため授業は受けないといけない。レイシアも、楽しそうに受講している。あの血飛沫事件を檻の中で過ごしながらも、やはり授業を受けると来たものは教師たち生徒達から快く受け入れられた。戦うより悲惨な地獄を体験した者として、そしてそれを乗り越えた勇者として。

 騎士の実践では、メイド服と暗器は使用禁止にされた。皮の防具と重い剣を振るための体力作りが徹底された。体力と筋力がどんどん上がるレイシア。来年が恐ろしい。

 馬術基礎は、どれくらい真面目に掃除をしているかのチェックが常に行われていた。手を抜いたり使用人にやらせたりしている者にはマイナス評価が付く。生徒には内緒だが、真面目に掃除をやっている者は、後期から馬の手入れが任される予定だ。

 魔法基礎は、リリーと共に他の生徒とは混じれなかった。ジャンルが違い過ぎた。レイシアの魔法研究がどうなるか。レイシア的には、ここでの成績はどうでもよかった。リリーも痩せられたのでそれ以上はどうでもよかった。ある意味二人の方針はどうでもいいやで一致していた。

 レイシアにとって、一番の難関はビジネス作法だった。圧倒的に足りない知識を図書館で頭に入れながら頑張った。先は長い……。

 レイシアは、実習と言う体力筋力増強に励みながら、有り余る時間を魔術と礼儀作法の研究に明け暮れている、そんな学園生活を送ることになる。



 友達? なんだっけそれ……。
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