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第四章 実技の授業
42話 図書室
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レイシアの取っている残る実技コースは残り1つ。
「騎士コースの魔法基礎」これだけだ。
そして、座学はなにも取るものがない。
仕方がないので座学の時間は、ほぼほぼ図書館にいる。他に行くところを知らないから。
学園の図書館は、王国一の蔵書量を誇っている。教授や卒業生の研究論文なども保存されている。地下収納室付き三階建て。別館もある巨大な施設だ。ゆえに許可を取れば貴族籍のある者は入館することが出来る。
レイシアは、あらかたの授業内容は叩き込まれているため、自分の興味の赴くまま、魔法についての論文を読みまくっていた。
◇
大まかにこんな感じでまとめられている。
① 魔法は、神の御業である。
② 神に愛されし者が魔法を与えられる。
③ 魔法の系統は6種 光 闇 風 火 水 土
④ 基本はいずれか一種類を持つが、たまに複数の系統を持つものが現れることがある。しかし、多いほど威力が下がる傾向がある。
⑤ ④をていねいに調べた教授の研究資料によると、複数の系統を持つものは乗数分威力が減る傾向にあるという事が判明した。二系統なら2の二乗(1/4)。三系統なら3の三乗(1/27)
⑥ 発動に関しては威力の調節はほぼほぼ出来ない。わずかに強弱が付けられる程度。10%ほど弱くするのが限界で、何もしなければ基本の大きさの魔法がでる。
⑦ 魔法は使いづらいため、主に騎士しか持つことがない。今では、火と水しか必要とされなくなった。
⑧ 魔法を使えるようになるためには、身体の一部、あるいは身体能力の一部を、神に捧げなければいけない。
⑨ 例外として、聖女の存在がある。彼女らは身分に関係なく突然その才能を開花する。光魔法系統の治療魔法を扱えるため、彼女らは学院で保護し将来を保証する。
◇
「いろんな書物見ても、実際見ないと分からないことが多すぎる」
レイシアはため息を吐きながら、資料の読み比べを終えた。
ふと前方を見るとイリアさんがいる。何やら書きものをしているようだ。
無言で挨拶をしてから図書館を出ようとしたら、待つように手で合図された。一緒に出てから、こう言われた。
「お昼まだでしょ。今日はあたしがおごるからさ、一緒に食べない?」
イリアはレイシアを学食に連れて行った。
「初めて来ました」
レイシアはイリアに言うと、イリアは驚いて聞き返した。
「いままで、お昼はどうしてたのさ」
「え? 取っていませんでしたが」
「なんだって! ダメじゃん、お昼ぬいちゃ。ちゃんと食べるのよ。
っていうか、友達とランチとかしないの?」
「友達? ですか? あれ?」
「もしかして、友達いないの?」
「そういえば、いませんね」
「あちゃ~、クラスは?」
「ありません」
(そういやこいつはそうだった)そう気づき、イリアは言った。
「あたしは大概図書館にいるからさ、見つけたら声かけな。一緒にお昼ぐらい付き合うから。いい、早く友達作るんだよ」
そういって、食堂を案内した。
◇
「ほら、ここが食堂だ。ここは法衣貴族とか騎士爵とか、あたしらみたいな貧乏人のための学食。あんたは本来なら貴族の行くサロン的な学食で食べるはずなんだけど、行かない方が身のためね。どっちでもいいけど、今日はここで食べるね。まだ授業中だから1~2年生がいない分すいてるな。早く食べ終わるよ! 混む前にね」
3年生以上は、ゼミとか自主学習の時間が多いため、時間をずらして食事することが出来るときもある。そんな時はゆったりと食事が出来るボーナスタイム。
「あ、今日は握り飯セットがある! 最近王都で流行ってる米玉だよ! あんたの所、遠いから食べたことないでしょ。今日はこれにしときな」
イリアは、『握り飯セット』を2つ注文した。
「昔は米を丸めただけのつまんない味だったけど、数年前からいろんな具が入っておいしくなったのよね。おっ、今日はベーコンと鮭の握り飯じゃん!」
レイシアは、おいしそうに食べているイリアを見ながら、「私が作ったの」と言う事が出来なかった。
「騎士コースの魔法基礎」これだけだ。
そして、座学はなにも取るものがない。
仕方がないので座学の時間は、ほぼほぼ図書館にいる。他に行くところを知らないから。
学園の図書館は、王国一の蔵書量を誇っている。教授や卒業生の研究論文なども保存されている。地下収納室付き三階建て。別館もある巨大な施設だ。ゆえに許可を取れば貴族籍のある者は入館することが出来る。
レイシアは、あらかたの授業内容は叩き込まれているため、自分の興味の赴くまま、魔法についての論文を読みまくっていた。
◇
大まかにこんな感じでまとめられている。
① 魔法は、神の御業である。
② 神に愛されし者が魔法を与えられる。
③ 魔法の系統は6種 光 闇 風 火 水 土
④ 基本はいずれか一種類を持つが、たまに複数の系統を持つものが現れることがある。しかし、多いほど威力が下がる傾向がある。
⑤ ④をていねいに調べた教授の研究資料によると、複数の系統を持つものは乗数分威力が減る傾向にあるという事が判明した。二系統なら2の二乗(1/4)。三系統なら3の三乗(1/27)
⑥ 発動に関しては威力の調節はほぼほぼ出来ない。わずかに強弱が付けられる程度。10%ほど弱くするのが限界で、何もしなければ基本の大きさの魔法がでる。
⑦ 魔法は使いづらいため、主に騎士しか持つことがない。今では、火と水しか必要とされなくなった。
⑧ 魔法を使えるようになるためには、身体の一部、あるいは身体能力の一部を、神に捧げなければいけない。
⑨ 例外として、聖女の存在がある。彼女らは身分に関係なく突然その才能を開花する。光魔法系統の治療魔法を扱えるため、彼女らは学院で保護し将来を保証する。
◇
「いろんな書物見ても、実際見ないと分からないことが多すぎる」
レイシアはため息を吐きながら、資料の読み比べを終えた。
ふと前方を見るとイリアさんがいる。何やら書きものをしているようだ。
無言で挨拶をしてから図書館を出ようとしたら、待つように手で合図された。一緒に出てから、こう言われた。
「お昼まだでしょ。今日はあたしがおごるからさ、一緒に食べない?」
イリアはレイシアを学食に連れて行った。
「初めて来ました」
レイシアはイリアに言うと、イリアは驚いて聞き返した。
「いままで、お昼はどうしてたのさ」
「え? 取っていませんでしたが」
「なんだって! ダメじゃん、お昼ぬいちゃ。ちゃんと食べるのよ。
っていうか、友達とランチとかしないの?」
「友達? ですか? あれ?」
「もしかして、友達いないの?」
「そういえば、いませんね」
「あちゃ~、クラスは?」
「ありません」
(そういやこいつはそうだった)そう気づき、イリアは言った。
「あたしは大概図書館にいるからさ、見つけたら声かけな。一緒にお昼ぐらい付き合うから。いい、早く友達作るんだよ」
そういって、食堂を案内した。
◇
「ほら、ここが食堂だ。ここは法衣貴族とか騎士爵とか、あたしらみたいな貧乏人のための学食。あんたは本来なら貴族の行くサロン的な学食で食べるはずなんだけど、行かない方が身のためね。どっちでもいいけど、今日はここで食べるね。まだ授業中だから1~2年生がいない分すいてるな。早く食べ終わるよ! 混む前にね」
3年生以上は、ゼミとか自主学習の時間が多いため、時間をずらして食事することが出来るときもある。そんな時はゆったりと食事が出来るボーナスタイム。
「あ、今日は握り飯セットがある! 最近王都で流行ってる米玉だよ! あんたの所、遠いから食べたことないでしょ。今日はこれにしときな」
イリアは、『握り飯セット』を2つ注文した。
「昔は米を丸めただけのつまんない味だったけど、数年前からいろんな具が入っておいしくなったのよね。おっ、今日はベーコンと鮭の握り飯じゃん!」
レイシアは、おいしそうに食べているイリアを見ながら、「私が作ったの」と言う事が出来なかった。
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