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第一章 ステキなお姉様になるよ(レイシア5歳)
6話 閑話・教会改革(神父視点)
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〈人付き合いが……苦手だ〉
私はバリュー・ミック。学園で貴族の社交を学べば学ぶほど、人間が苦手になった。笑顔でマウントを取り合い、陰口で貶め、罠を張り巡らす。笑顔の裏が読めない私は、貴族社会には向いていなかった。
そんな時、学園でシャルドネ先生に出逢った。先生から学問の素晴らしさ、本を読む楽しみ、常識の疑い方、狭かった自分の世界が広がる驚きなど様々な経験と知識を与えて貰った。
将来の夢ができたが、何分人と上手く話せない私は、いくつもの就職試験を受けたがどれも面接で落ちた。
〈いまさら、貴族社会には戻りたくない〉
ミックの姓を捨て、私は修道士となった。教会で心清らかに過ごすのも、私にとってはお似合いかもしれない。
◇ ◇ ◇
〈…………なんだ、教会も同じか……〉
そこに居たのは、領主争いに負けた者、貴族社会で蹴落された者、犯罪に手を染め教会送りになった者、私と同じ就職が決まらなかった者。
そんな元貴族達は、権力闘争や腐敗を繰り返し、志を持って教会入りした平民は、元貴族の者達にこき使われ、夢も希望も志も命も削られ、奴隷の如くこき使われる。
トップがカビだらけなら、下の方まで胞子は落ちる。私もやがて朽ち落ちるのか。と思った頃、私はクリフト様と出逢った。
◇
最近教会内部が騒がしい。教会に喧嘩を仕掛けている領主の子息がいるらしい。関わりたくはないがお茶出しと場繋ぎを命じられた。
「シャルドネゼミのバリューか?」
懐かしいゼミの名前。知り合い?分からない。
「はい。確かにシャルドネ先生にはお世話になりましたが……貴方様は」
「領主候補科のクリフトだ。同期生だよ」
専門は違うが同期生らしい。師の名前を聞いて、懐かしさのあまり顔が綻んだ。
話して見るとクリフト様には真直な感じしかない。貴族としてどうなんだ? 大丈夫か?
「バリュー様、我がターナー領の神父になっていただけませんか」
思いっきり丁寧に膝を曲げてお願いされた。何が起こっているんだ? あわててイスに戻って貰った。
でも……これはチャンスだ。この方に付いて行ければ何か変わるかも知れない。
私は動揺と期待を胸に上役を呼びに行った。クリフト様は上役達と言い争いながらも、私をこの腐った教会から開放してくれた。
(クリフト様に人生を捧げよう。クリフト様の役に立てるよう励もう。もし、クリフト様に裏切られても後悔するまい)
私はクリフト様に忠誠をちかった。
◇
孤児院に初めて入った。
痩せこけた孤児たちが一ヶ所に集まって地べたに座っていた。
虚ろな目をしていた。
〈この目には覚えがある〉
そうだ、学園で先生に出逢う前の私。
クリフト様に出逢う前の、教会で希望を失ってた私。
なんだ、私は孤児と同じだったのか。
◇
やるべき事が分かった。この子供達に生きる希望を与えよう。私にとっての、シャルドネ先生やクリフト様のような存在に、私はなろう。
◇ ◇ ◇
教会の改革も一段落ついた頃、クリフト様は私に、次は何をしたいか聞かれた。
必要な事はまだまだ多い、少し考えていると不意に、初めて出逢った時のシャルドネ先生の言葉が聞こえてきた。
『衣食住足りても、知識とマナーがなければケダモノと変わらないよ。バリュー、あたしのゼミにおいで。人生の楽しみってヤツを味わわせてやるよ』
そうだ、私はこれを子供達に伝えたい。人生の楽しみを。
「孤児達に読み書きを教えたいです。本が読めるように。マナーも教えたいです。町の人から嫌な目で見られないように。少しでも良い仕事にありつけるように。…………できたら、平民の子供達にも一緒に教えたいんですけどね」
クリフト様は真面目に聞いてくれた。そして、
「まるで学園みたいだな」
と、言った。
つながった。ターナー様の一言で、私の、卒業前の夢も、今やるべき事も、自分で諦めていた思いも。
全て同じじゃないか。気持ちがあふれる、感情がコントロールできない。でもこの思いは言葉にしなければ………冷静に伝えたよう、クリフト様に。
「そうですね。私はシャルドネ先生のような教師に成りたかったのです」
クリフト様はじっと私を見て黙っている。おかしな事言っただろうか? 私には過ぎた夢なのか?不安になったその時、
「予算はぶん取ってやる。やれるだけやってみろ」
………気が付いたらクリフト様に抱きついていた。あわてて離れた。落ち着け。顔が火照る。心臓が………大きく息を吸って、吐いた。
私は冷静を装い、膝を着いて、抱きついた謝罪と、感謝と、忠誠を告げた。
◇
貴族の子供は学園の入学(13歳)に合わせて、早い子でも10歳位から初めて読み書きを習い始める。でも孤児院では4歳前後から読み書きを教えている。
10歳で卒院しなければならないのと、6~7歳にもなれば外で日銭を稼いだり、院内の仕事ができるから読み書きを覚えるのは早めに終わらせたい。
そして基本的な事は一年かからずに憶えてしまう。学問は早いうちから始めた方がいい。
クリフト様のお嬢様が5歳になった。洗礼式の前に打ち合わせに来たクリフト様に提案した。
「洗礼の後から、レイシア様に孤児院で勉強させませんか」
「早くないか?」と言われたが、そんなことはない。
「私は、そこらの家庭教師より的確に、そして深い知識と教養を伝える事ができると自負しています」
私の有能性は分かってもらえてるはず。
「もし10歳になってから私に預けますと、レイシア様は4歳の子供達と同じ環境で勉強することになります。周りには読み書きも仕事もできる6歳からの子供達に囲まれて。プライド保てますかね」
クリフト様に迷いが見えた。
「勉強は一人では中々身に付かないものです。家庭教師次第では嫌いになってしまうことも多々あります。今でしたら、同じ様な年齢の子供達と一緒に遊び、一緒に学び、切磋琢磨しながら成長できます」
何かもうひと押し。
「それに奥様身重なのでしょう。何かと環境が変わる時はよい機会です。奥様の負担軽減にもなります」
反応している?奥様でもうひと押しか?
「とりあえず、洗礼後2時まで私に預けみて下さい。だめなら止めればいいのです。その間奥様とデートでもしていたら如何でしょうか」
落ちた。デートで落とせた。落とした私が言うのも何だが、それでいいのか? クリフト様。
こうして私は、クリフト様の大切なご令嬢レイシア様に、学問の素晴らしさを伝える機会を得ることができた。
私はバリュー・ミック。学園で貴族の社交を学べば学ぶほど、人間が苦手になった。笑顔でマウントを取り合い、陰口で貶め、罠を張り巡らす。笑顔の裏が読めない私は、貴族社会には向いていなかった。
そんな時、学園でシャルドネ先生に出逢った。先生から学問の素晴らしさ、本を読む楽しみ、常識の疑い方、狭かった自分の世界が広がる驚きなど様々な経験と知識を与えて貰った。
将来の夢ができたが、何分人と上手く話せない私は、いくつもの就職試験を受けたがどれも面接で落ちた。
〈いまさら、貴族社会には戻りたくない〉
ミックの姓を捨て、私は修道士となった。教会で心清らかに過ごすのも、私にとってはお似合いかもしれない。
◇ ◇ ◇
〈…………なんだ、教会も同じか……〉
そこに居たのは、領主争いに負けた者、貴族社会で蹴落された者、犯罪に手を染め教会送りになった者、私と同じ就職が決まらなかった者。
そんな元貴族達は、権力闘争や腐敗を繰り返し、志を持って教会入りした平民は、元貴族の者達にこき使われ、夢も希望も志も命も削られ、奴隷の如くこき使われる。
トップがカビだらけなら、下の方まで胞子は落ちる。私もやがて朽ち落ちるのか。と思った頃、私はクリフト様と出逢った。
◇
最近教会内部が騒がしい。教会に喧嘩を仕掛けている領主の子息がいるらしい。関わりたくはないがお茶出しと場繋ぎを命じられた。
「シャルドネゼミのバリューか?」
懐かしいゼミの名前。知り合い?分からない。
「はい。確かにシャルドネ先生にはお世話になりましたが……貴方様は」
「領主候補科のクリフトだ。同期生だよ」
専門は違うが同期生らしい。師の名前を聞いて、懐かしさのあまり顔が綻んだ。
話して見るとクリフト様には真直な感じしかない。貴族としてどうなんだ? 大丈夫か?
「バリュー様、我がターナー領の神父になっていただけませんか」
思いっきり丁寧に膝を曲げてお願いされた。何が起こっているんだ? あわててイスに戻って貰った。
でも……これはチャンスだ。この方に付いて行ければ何か変わるかも知れない。
私は動揺と期待を胸に上役を呼びに行った。クリフト様は上役達と言い争いながらも、私をこの腐った教会から開放してくれた。
(クリフト様に人生を捧げよう。クリフト様の役に立てるよう励もう。もし、クリフト様に裏切られても後悔するまい)
私はクリフト様に忠誠をちかった。
◇
孤児院に初めて入った。
痩せこけた孤児たちが一ヶ所に集まって地べたに座っていた。
虚ろな目をしていた。
〈この目には覚えがある〉
そうだ、学園で先生に出逢う前の私。
クリフト様に出逢う前の、教会で希望を失ってた私。
なんだ、私は孤児と同じだったのか。
◇
やるべき事が分かった。この子供達に生きる希望を与えよう。私にとっての、シャルドネ先生やクリフト様のような存在に、私はなろう。
◇ ◇ ◇
教会の改革も一段落ついた頃、クリフト様は私に、次は何をしたいか聞かれた。
必要な事はまだまだ多い、少し考えていると不意に、初めて出逢った時のシャルドネ先生の言葉が聞こえてきた。
『衣食住足りても、知識とマナーがなければケダモノと変わらないよ。バリュー、あたしのゼミにおいで。人生の楽しみってヤツを味わわせてやるよ』
そうだ、私はこれを子供達に伝えたい。人生の楽しみを。
「孤児達に読み書きを教えたいです。本が読めるように。マナーも教えたいです。町の人から嫌な目で見られないように。少しでも良い仕事にありつけるように。…………できたら、平民の子供達にも一緒に教えたいんですけどね」
クリフト様は真面目に聞いてくれた。そして、
「まるで学園みたいだな」
と、言った。
つながった。ターナー様の一言で、私の、卒業前の夢も、今やるべき事も、自分で諦めていた思いも。
全て同じじゃないか。気持ちがあふれる、感情がコントロールできない。でもこの思いは言葉にしなければ………冷静に伝えたよう、クリフト様に。
「そうですね。私はシャルドネ先生のような教師に成りたかったのです」
クリフト様はじっと私を見て黙っている。おかしな事言っただろうか? 私には過ぎた夢なのか?不安になったその時、
「予算はぶん取ってやる。やれるだけやってみろ」
………気が付いたらクリフト様に抱きついていた。あわてて離れた。落ち着け。顔が火照る。心臓が………大きく息を吸って、吐いた。
私は冷静を装い、膝を着いて、抱きついた謝罪と、感謝と、忠誠を告げた。
◇
貴族の子供は学園の入学(13歳)に合わせて、早い子でも10歳位から初めて読み書きを習い始める。でも孤児院では4歳前後から読み書きを教えている。
10歳で卒院しなければならないのと、6~7歳にもなれば外で日銭を稼いだり、院内の仕事ができるから読み書きを覚えるのは早めに終わらせたい。
そして基本的な事は一年かからずに憶えてしまう。学問は早いうちから始めた方がいい。
クリフト様のお嬢様が5歳になった。洗礼式の前に打ち合わせに来たクリフト様に提案した。
「洗礼の後から、レイシア様に孤児院で勉強させませんか」
「早くないか?」と言われたが、そんなことはない。
「私は、そこらの家庭教師より的確に、そして深い知識と教養を伝える事ができると自負しています」
私の有能性は分かってもらえてるはず。
「もし10歳になってから私に預けますと、レイシア様は4歳の子供達と同じ環境で勉強することになります。周りには読み書きも仕事もできる6歳からの子供達に囲まれて。プライド保てますかね」
クリフト様に迷いが見えた。
「勉強は一人では中々身に付かないものです。家庭教師次第では嫌いになってしまうことも多々あります。今でしたら、同じ様な年齢の子供達と一緒に遊び、一緒に学び、切磋琢磨しながら成長できます」
何かもうひと押し。
「それに奥様身重なのでしょう。何かと環境が変わる時はよい機会です。奥様の負担軽減にもなります」
反応している?奥様でもうひと押しか?
「とりあえず、洗礼後2時まで私に預けみて下さい。だめなら止めればいいのです。その間奥様とデートでもしていたら如何でしょうか」
落ちた。デートで落とせた。落とした私が言うのも何だが、それでいいのか? クリフト様。
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