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第3章 短編を書いてみよう!
第15話 整形しようか(カクヨム記法)
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「それは大変だったわね~」
翌日、みちのに相談したら、みちのは家に来てくれました。
「創作論カテは、みんな自分の興味と言いたいこと書くからね。読み比べていい所つまむくらいでちょうどいいの。もちろん、すごくていねいに書いてて勉強になる創作論も中にはあるのよ。そういうのは何度も読むべきね。で、私の創作論は読んでくれた?」
そういえば、人気順で読んでいたのでみちのの書いた創作論は読んでいませんでした。
「やっぱりね。読んでたら呼ばれないもん。ちょっとお休みしてたから順位落ちたのよね」
そう言うと、お土産のケーキを出しました。
「はい、これ食べて。私の創作論」
箱の中には、美味しそうなミルクレープ。ひなはお皿とフォークを出してミルクレープをのせました。
「さあ、一緒に食べましょう。クマの分もあるわよ」
「「「いただきます」」」
それは不思議な味でした。一層一層塗られているクリームやジャム。それらが口の中で混ざり合い、豊かな味わいを醸し出していました。
「一話一話、テーマを変えて書いてたから、こんな形になったのね」
ひなは、頭の中で本を読みながら思いました。
「分かりやすいです!」
「ありがとう。初心者向けだからね。ま、私も初心者だからさ、初心者の気持ちしか分からないからね」
「いろいろ細かいんですね」
「そうねえ、でもやりながら覚えるしかないわ。さっそくやってみよっか」
そう言うと、みちのはモコりんにパソコンを立ち上げさせました。
◇
「まずは見比べてみようか」
みちのはウインドウを2つ出し、ひなの童話とみちのの童話を並べた。
「読まないで眺めて。どう、見た感じ」
「みちのさんのはきれいにまとまっている。私のはなんかきゅうくつそう」
「そうね、じゃあきゅうくつそうなのを直そうか。まず初めは『段落先頭の1字下げ』よ」
「なんですか?」
「段落は分かるよね。書き始めを1字開けて空間を作るの。学校でも習ったはずよ」
そういえばそうだった、とひなは手を打った。スマホではつらつらと書けるので忘れていたのです。
「1字1字下げてもいいけど、かくよむすごいのよ。いい、スマホの右上の灰色の四角、『 ▓ 』そう、それ」
「保存の時開ける所ですね」
「そうよ。いろいろ出てくるでしょ。一番左にノートみたいなのが出てこない? そこを押してみて」
「はい。あっ左側が変わった」
「ここの一番下、本文を整形の段落先頭を字下げを押すのよ」
ひなが長方形の枠をおすと、ひなの書いた童話の文章全体が、段落先頭1字下げになった。
「すごい! 魔法みたい!」
驚いたひなに、みちのは言います。
「いいえ、これはかくよむの技術と優しさよ。使いこなしてね」
ひなは、一つかしこくなりました。
翌日、みちのに相談したら、みちのは家に来てくれました。
「創作論カテは、みんな自分の興味と言いたいこと書くからね。読み比べていい所つまむくらいでちょうどいいの。もちろん、すごくていねいに書いてて勉強になる創作論も中にはあるのよ。そういうのは何度も読むべきね。で、私の創作論は読んでくれた?」
そういえば、人気順で読んでいたのでみちのの書いた創作論は読んでいませんでした。
「やっぱりね。読んでたら呼ばれないもん。ちょっとお休みしてたから順位落ちたのよね」
そう言うと、お土産のケーキを出しました。
「はい、これ食べて。私の創作論」
箱の中には、美味しそうなミルクレープ。ひなはお皿とフォークを出してミルクレープをのせました。
「さあ、一緒に食べましょう。クマの分もあるわよ」
「「「いただきます」」」
それは不思議な味でした。一層一層塗られているクリームやジャム。それらが口の中で混ざり合い、豊かな味わいを醸し出していました。
「一話一話、テーマを変えて書いてたから、こんな形になったのね」
ひなは、頭の中で本を読みながら思いました。
「分かりやすいです!」
「ありがとう。初心者向けだからね。ま、私も初心者だからさ、初心者の気持ちしか分からないからね」
「いろいろ細かいんですね」
「そうねえ、でもやりながら覚えるしかないわ。さっそくやってみよっか」
そう言うと、みちのはモコりんにパソコンを立ち上げさせました。
◇
「まずは見比べてみようか」
みちのはウインドウを2つ出し、ひなの童話とみちのの童話を並べた。
「読まないで眺めて。どう、見た感じ」
「みちのさんのはきれいにまとまっている。私のはなんかきゅうくつそう」
「そうね、じゃあきゅうくつそうなのを直そうか。まず初めは『段落先頭の1字下げ』よ」
「なんですか?」
「段落は分かるよね。書き始めを1字開けて空間を作るの。学校でも習ったはずよ」
そういえばそうだった、とひなは手を打った。スマホではつらつらと書けるので忘れていたのです。
「1字1字下げてもいいけど、かくよむすごいのよ。いい、スマホの右上の灰色の四角、『 ▓ 』そう、それ」
「保存の時開ける所ですね」
「そうよ。いろいろ出てくるでしょ。一番左にノートみたいなのが出てこない? そこを押してみて」
「はい。あっ左側が変わった」
「ここの一番下、本文を整形の段落先頭を字下げを押すのよ」
ひなが長方形の枠をおすと、ひなの書いた童話の文章全体が、段落先頭1字下げになった。
「すごい! 魔法みたい!」
驚いたひなに、みちのは言います。
「いいえ、これはかくよむの技術と優しさよ。使いこなしてね」
ひなは、一つかしこくなりました。
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