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第3章 短編を書いてみよう!

第11話 読み比べたら?(セルフレイティング)

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「読まれない地獄!……いや~!」
「嫌って言ったって……。ひな、君はあの出来損ないのりんご飴食べる勇気あるの?」
「……」

「お腹壊すと思わない?」
「そうだけど……。一生懸命書いたのよ」

「みんなおんなじだよ。でもね、一生懸命書いたものでも、適当に書いたものでも、美味しそうな方の食べ物を食べると思わない? 気持ちより見た目! 気持ちより味! 下手なオリジナルより、まねごとのテンプレの方がマシ。心を込めて作った焦げ付いた創作料理より、カップラーメンの方がおいしいでしょ」

 モコりんは、身もふたもない事を言い出しました。

「じゃあどうすればいいの!」

 ひなは泣きそうになりながら聞きました。

「知らない」
「えっ!」

 あれだけひどい事を言ったモコりんが、まさかの「知らない」。ひなは訳が分からなかった。

「正確には、教えられないだね。小説を作るのは君たち人間の仕事さ。ボクたちがやり方を教えたら画一的になるんだ。そこには創造性が欠落するんだよ。ボクたちはこの国の扱い方を教えはするけど、小説の書き方を教えるわけにはいかないんだ。才能を壊すからね。だけど……、下手な小説家には何もする気が起きなくなるからね」

「じゃあ、わたしはどうすればいいの?」
「ボクからは何も言えないけど……。小説を読んでみたら? 下手な小説。どこが悪いか分かったら直せるんじゃない?」

 ひなは、その言葉を聞いてそうかもと思いました。近くの屋台のチョコバナナ。いまいちおいしくなさそうですが、まだ他のよりまし? そう思って食べて見ました。

「んっ、グワぁ、イヤぁー……ダメだー、キャー!!!」

 モコりんが、水を持ってきて渡しました。

「何を読んだらそうなるの……あっ!!」

 モコりんが、チョコバナナの前にある、セルフレイティングを見て言いました。

「ひな、ここ読んで! 残酷描写有り 暴力描写有り 性描写有り ここが付いてる作品は気をつけて! 大体は保険で付けてるのが多いけど、マジでやばいのあるから。かくよむ国のラブコメはエロが強いの多いから、中学生は特に注意してね。それからジャンル! これホラーだから! ジャンル見るのも大切だよ! もっとも、これ、通報したほうがいいかも……。かなり危ないな。えいっ! これでよしっと。後は運営さんに任せましょう」

 今回は、作品としても質の低いエログロ作品を食べてしまいました。

「あ~~!!! まずかった!!二度と見たくないよ~」

 かくよむの小説もいろいろあるから注意しないといけないと、本気で思ったひなでした。 
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