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第一章:廃校!? 保望《ほもう》高校編
6話:アキラとシオン
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【道町アキラ】
トレビアン生活初日の初登校。俺とシオンとレイ、それにアキラも加えた四人は並んで通学路を歩いていた。
レイは器用に手鏡を持って自分の顔を眺めながら、
「うーん。これからは無駄毛の処理もサボれないわね」
と、青ヒゲの浮かび上がるアゴに手を当てながら言った。
アキラはその様子を冷めた目で見つめる。
「当然じゃない。あなた、いままでサボってたの?」
「うん……。実は」
「どうりで。レイちゃん、二日に一日はアゴが青かったよね。だめよ、サボったりしたら」
そつがない。無駄がない。眼鏡をかけた冷静なツッコミ役。幼稚園の頃からの俺の幼馴染、それがアキラだった。
ぱっと見ても男だとはぜんぜんわからないし、成績もそれなりに優秀。おそらくこのメンバーの中でも一番の常識人だろうと思う。
ちょっと地味だけどね……。
「じ、地味は余計よ!」
ズビシっ!
アキラが顔を真っ赤にして俺にツッコミを入れてきた。
……えっ?
俺は驚いた。
いまこいつ、俺の心の声モノローグを読まなかったか?
★ ★ ★
道町アキラ。
眼鏡っ子なのがポイント高し。
「ふふん」
アキラは誇らしげに胸をそらす。
しかし悲しいかな、その胸は、もちろんペタンペタンのまな板だった。
「あ、あたりまえでしょ! (とっても小さな声で)お、男なんだから……ぶつぶつ」
「ふむ……」
俺は顎に手を当ててうなずいた。
人の心の声モノローグにまでツッコミを入れてくる彼女は、やっぱり常識人ではないのかもしれない。
「心の声が顔に表れてんのよ、あんたは」
どこまでもツッコミを忘れない彼女であった。
【シオンは可愛い】
「ユウちゃんもシオンちゃんもアキラちゃんもいいわよねー。毛が薄くて。ていうか、やっぱりわかっちゃう? 私のヒゲ」
「目を細めて、注意深く見たらね」
アキラは縁なし眼鏡に手をかけて、目を糸のように細めながらそう言った。
レイは気恥ずかしそうに頬に手を当てて、
「うーん。イヤだわ。脱毛しにいこうかしら」
脱毛ってあんた……。
「シオンちゃんはいいわよね。まるで生まれたばかりの赤ちゃんの肌みたいで」
「え? ボク?」
唐突に話を振られて驚くシオン。
「しかもボクっ娘で格闘娘! 萌えるわ!」
たしかに。
その点に関しては俺も同意だ。
シオンはかわいい。
ボクっ子で格闘好きで。
てか、ほんとは男だから一人称『ボク』も格闘好きも変じゃない、むしろ普通のことなのに……。
なぜかシオンみたいな子にそんな属性をつけちゃうとムラムラときてしまう。
なんなんだこの独特の個性は。
シオンは照れたように頭をかいた。
「子供っぽいだけですよ。ボクはもう少し大人っぽくなりたいなぁ」
どことなく困ったような、女の子らしい仕草。
てか、どう見ても女の子だ。
というよりも、基本的に保望には「見た目は完璧に女の子」な子ばかりなのだ。
横にいるレイは例外中の例外。
しかし、心優しい天然娘のシオンは、そんなレイに向かってこんなことを言ってのけるのだった。
「ボクもレイちゃんみたいに女の子らしくなりたいなー」
その言葉に、俺とアキラの笑顔がひきつる。
レ、レイが女の子らしい……?
女の子らしい?
……。
シオンのことだ。
たぶん本心で言ってるんだろう。
天然とは恐ろしい。
「うん。恐ろしいね……」
と、ずり落ちそうな眼鏡を指で直しつつアキラは俺に同意した。
だから人のモノローグに相づちを打つなっての。
【レイの毒牙】
そんなことを思っていたら、今度はレイの矛先がこちらに向いてきた。
「ユウちゃんも、かーわいいよねー。まさに男の娘ってかーんじ」
「や、やめて……」
「ほんと、憎らしいくらい。誰よりも女装を嫌がってるのにこの完成度」
レイは俺の体を頭のテッペンから足のつま先までなめるように見つめる。
「気を使ってる風にはぜんぜん見えないのに枝毛の一本もないそのサラサラの髪の毛。お手入れいらずのマシュマロ肌! まつげも長いし、琥珀色の瞳だってぱっちりしてる……。目つきが悪いのは……まあ、それも愛嬌のうちよ。あたしは可愛いと思うわ。その体、いらないんだったらあたしのと交換しなさい!」
と、レイが思いあまって俺に襲いかかってくる。
よ……寄ってくるなっ!
仕方がないので、俺は回避スキルを発動した。
「よっ! はっ! とっ!」
体目当てに伸びてくるレイの魔手を次々と払い落とす俺。まるでカンフー映画のワンシーンのように目まぐるしく繰り広げられる肉弾攻防戦――。
「そのジャージだって意外に萌えポイントが高いのよ。女装が嫌なのにピンクのジャージだなんてっ!」
「俺のジャージをバカにするなっ!」
ほっ! たっ! やっ!
さらに続く攻防。
まったくバカらしいな……。
俺はじゃれあいを続けながら「ふう……」とため息を吐いた。
★ ★ ★
落ち着きを取り戻したレイは話を戻した。
「ユウちゃんもシオンちゃんも小動物系よねー。まさに『保望の二人』って感じ」
「そ、その言い方は、なんだかイヤだな」
俺は露骨にイヤそうな目をした。
レイは嬉しそうに繰り返す。
「『保望の二人』!」
「ううううう。なんだか恥ずかしいっ。やーめーてーくーだーさーいー!」
かぁぁっと頬を赤らめるシオン。
「てか、あんた。『保望の二人』って言いたいだけでしょ! 絶対!」
いつにも増して鋭いアキラのツッコミにレイは肩をすくめる。
「あら、アキラちゃん。なんだか不機嫌ね」
「そんなことないわよ」
と言って、そっぽを向くアキラ。
言葉とは裏腹に、プリプリとしていて、誰がどう見ても不機嫌なのはわかる。
アキラ、いったいどうしたのだ?
「……ね、ねえ」
しばしの沈黙のあと、アキラはそっぽを向いたまま、ちらりとレイの方を見てつぶやいた。
「わ、私のことはかわいいって言ってくれないの?」
「ぶっ!」
レイは吹き出した。俺も思わず笑ってしまった。
アキラよ。そんなことを気にしてたのか……っ!
★ ★ ★
「アキラちゃんはかわいいってのとは違うのよねぇ。なんというか、びじ……」
レイの言葉にアキラは身を乗り出し、目を輝かせる。
「美人!? ほんと?」
はじけるような笑顔とはこのことか。ほんとに嬉しそうに飛び上がるアキラ。
レイはその様子を見て、少しだけ考えるようなそぶりをして、ニヤニヤと笑いながら、
「びじ……いや。ビジター?」
と、適当なことを言ってみた。
アキラの笑顔はまたたく間に消えて去り、そして拳を握り締めてプルプルとふるえながら、
「てめぇ、私をからかってるだけだろっ! ビジターってなによ? 訪問者?」
「あはははは! ジョーダンよジョーダン」
「笑えないジョーダン」
と、アキラは言うが、そばにいた俺とシオンが声を押し殺して笑っていたのは内緒だ。
レイは、顎に指を当てる仕草をして考える。
「うーん、アキラちゃんはなんていうか、良くも悪くも『女』ってかんじなのよね」
「そ、それって褒められてるのか微妙なんだけど……」
「まあ、言ってみれば……地味?」
「殺す!」
アキラの殺人チョップがレイの頭に炸裂した。
トレビアン生活初日の初登校。俺とシオンとレイ、それにアキラも加えた四人は並んで通学路を歩いていた。
レイは器用に手鏡を持って自分の顔を眺めながら、
「うーん。これからは無駄毛の処理もサボれないわね」
と、青ヒゲの浮かび上がるアゴに手を当てながら言った。
アキラはその様子を冷めた目で見つめる。
「当然じゃない。あなた、いままでサボってたの?」
「うん……。実は」
「どうりで。レイちゃん、二日に一日はアゴが青かったよね。だめよ、サボったりしたら」
そつがない。無駄がない。眼鏡をかけた冷静なツッコミ役。幼稚園の頃からの俺の幼馴染、それがアキラだった。
ぱっと見ても男だとはぜんぜんわからないし、成績もそれなりに優秀。おそらくこのメンバーの中でも一番の常識人だろうと思う。
ちょっと地味だけどね……。
「じ、地味は余計よ!」
ズビシっ!
アキラが顔を真っ赤にして俺にツッコミを入れてきた。
……えっ?
俺は驚いた。
いまこいつ、俺の心の声モノローグを読まなかったか?
★ ★ ★
道町アキラ。
眼鏡っ子なのがポイント高し。
「ふふん」
アキラは誇らしげに胸をそらす。
しかし悲しいかな、その胸は、もちろんペタンペタンのまな板だった。
「あ、あたりまえでしょ! (とっても小さな声で)お、男なんだから……ぶつぶつ」
「ふむ……」
俺は顎に手を当ててうなずいた。
人の心の声モノローグにまでツッコミを入れてくる彼女は、やっぱり常識人ではないのかもしれない。
「心の声が顔に表れてんのよ、あんたは」
どこまでもツッコミを忘れない彼女であった。
【シオンは可愛い】
「ユウちゃんもシオンちゃんもアキラちゃんもいいわよねー。毛が薄くて。ていうか、やっぱりわかっちゃう? 私のヒゲ」
「目を細めて、注意深く見たらね」
アキラは縁なし眼鏡に手をかけて、目を糸のように細めながらそう言った。
レイは気恥ずかしそうに頬に手を当てて、
「うーん。イヤだわ。脱毛しにいこうかしら」
脱毛ってあんた……。
「シオンちゃんはいいわよね。まるで生まれたばかりの赤ちゃんの肌みたいで」
「え? ボク?」
唐突に話を振られて驚くシオン。
「しかもボクっ娘で格闘娘! 萌えるわ!」
たしかに。
その点に関しては俺も同意だ。
シオンはかわいい。
ボクっ子で格闘好きで。
てか、ほんとは男だから一人称『ボク』も格闘好きも変じゃない、むしろ普通のことなのに……。
なぜかシオンみたいな子にそんな属性をつけちゃうとムラムラときてしまう。
なんなんだこの独特の個性は。
シオンは照れたように頭をかいた。
「子供っぽいだけですよ。ボクはもう少し大人っぽくなりたいなぁ」
どことなく困ったような、女の子らしい仕草。
てか、どう見ても女の子だ。
というよりも、基本的に保望には「見た目は完璧に女の子」な子ばかりなのだ。
横にいるレイは例外中の例外。
しかし、心優しい天然娘のシオンは、そんなレイに向かってこんなことを言ってのけるのだった。
「ボクもレイちゃんみたいに女の子らしくなりたいなー」
その言葉に、俺とアキラの笑顔がひきつる。
レ、レイが女の子らしい……?
女の子らしい?
……。
シオンのことだ。
たぶん本心で言ってるんだろう。
天然とは恐ろしい。
「うん。恐ろしいね……」
と、ずり落ちそうな眼鏡を指で直しつつアキラは俺に同意した。
だから人のモノローグに相づちを打つなっての。
【レイの毒牙】
そんなことを思っていたら、今度はレイの矛先がこちらに向いてきた。
「ユウちゃんも、かーわいいよねー。まさに男の娘ってかーんじ」
「や、やめて……」
「ほんと、憎らしいくらい。誰よりも女装を嫌がってるのにこの完成度」
レイは俺の体を頭のテッペンから足のつま先までなめるように見つめる。
「気を使ってる風にはぜんぜん見えないのに枝毛の一本もないそのサラサラの髪の毛。お手入れいらずのマシュマロ肌! まつげも長いし、琥珀色の瞳だってぱっちりしてる……。目つきが悪いのは……まあ、それも愛嬌のうちよ。あたしは可愛いと思うわ。その体、いらないんだったらあたしのと交換しなさい!」
と、レイが思いあまって俺に襲いかかってくる。
よ……寄ってくるなっ!
仕方がないので、俺は回避スキルを発動した。
「よっ! はっ! とっ!」
体目当てに伸びてくるレイの魔手を次々と払い落とす俺。まるでカンフー映画のワンシーンのように目まぐるしく繰り広げられる肉弾攻防戦――。
「そのジャージだって意外に萌えポイントが高いのよ。女装が嫌なのにピンクのジャージだなんてっ!」
「俺のジャージをバカにするなっ!」
ほっ! たっ! やっ!
さらに続く攻防。
まったくバカらしいな……。
俺はじゃれあいを続けながら「ふう……」とため息を吐いた。
★ ★ ★
落ち着きを取り戻したレイは話を戻した。
「ユウちゃんもシオンちゃんも小動物系よねー。まさに『保望の二人』って感じ」
「そ、その言い方は、なんだかイヤだな」
俺は露骨にイヤそうな目をした。
レイは嬉しそうに繰り返す。
「『保望の二人』!」
「ううううう。なんだか恥ずかしいっ。やーめーてーくーだーさーいー!」
かぁぁっと頬を赤らめるシオン。
「てか、あんた。『保望の二人』って言いたいだけでしょ! 絶対!」
いつにも増して鋭いアキラのツッコミにレイは肩をすくめる。
「あら、アキラちゃん。なんだか不機嫌ね」
「そんなことないわよ」
と言って、そっぽを向くアキラ。
言葉とは裏腹に、プリプリとしていて、誰がどう見ても不機嫌なのはわかる。
アキラ、いったいどうしたのだ?
「……ね、ねえ」
しばしの沈黙のあと、アキラはそっぽを向いたまま、ちらりとレイの方を見てつぶやいた。
「わ、私のことはかわいいって言ってくれないの?」
「ぶっ!」
レイは吹き出した。俺も思わず笑ってしまった。
アキラよ。そんなことを気にしてたのか……っ!
★ ★ ★
「アキラちゃんはかわいいってのとは違うのよねぇ。なんというか、びじ……」
レイの言葉にアキラは身を乗り出し、目を輝かせる。
「美人!? ほんと?」
はじけるような笑顔とはこのことか。ほんとに嬉しそうに飛び上がるアキラ。
レイはその様子を見て、少しだけ考えるようなそぶりをして、ニヤニヤと笑いながら、
「びじ……いや。ビジター?」
と、適当なことを言ってみた。
アキラの笑顔はまたたく間に消えて去り、そして拳を握り締めてプルプルとふるえながら、
「てめぇ、私をからかってるだけだろっ! ビジターってなによ? 訪問者?」
「あはははは! ジョーダンよジョーダン」
「笑えないジョーダン」
と、アキラは言うが、そばにいた俺とシオンが声を押し殺して笑っていたのは内緒だ。
レイは、顎に指を当てる仕草をして考える。
「うーん、アキラちゃんはなんていうか、良くも悪くも『女』ってかんじなのよね」
「そ、それって褒められてるのか微妙なんだけど……」
「まあ、言ってみれば……地味?」
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