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83.修学旅行④
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「――しました」
「ん……?」
「到着しましたよ」
到着? ………あぁ、家に着いたのか。どうやら光琉の肩にもたれ、寝てしまっていたようだ。
「起こしてくれてありがとうございます」
「いえいえ。お二人共、楽しめたようでなによりです」
ニコッと笑顔の運転手さん。
あっ、光琉も寝てる。
「ふふっ」
よく恋人の寝顔が可愛いとか、幼く見えるとかいうじゃん? まさか俺がそれを実感する日がくるとは思わなかった。
それにしても、光琉が寝ている姿なんてレアすぎ。
写真撮ってやろ。こっそりな。
「起こさないよう静かに降りますね」
「いえ、お声がけしてから降りていただけますか?」
「起こすんですか?」
「はい。その方がよろしいかと」
うーん。でもなぁ…気持ちよさそうに寝ているのに、起こしにくいんだけど。
どうしよ。
「もし、日向様がお休み中に光琉様が帰られたら、どう思われますか?」
「起こしてほしかったって……そですね、一応起こしてみます」
俺、なんで起こしてくれなかったんだよ! って言う自信しかない。
肩を軽くゆすりながら起こしてみる。
「光琉」
「スースー」
これくらいじゃ起きないか。
「ひーかーるー」
今度は頬をツンツンと突いてみて…寝ている相手に申し訳ないけど、楽しくなってきた。
起こすのは一旦やめ、鼻を撫でてみたり、唇を触ってみたり…俺、この唇とキスしてるんだよな…///
「わぁ!」
唇を触り続けていたら、俺の指を口に中に入れ、舐めてきた。
「起きてたのか?」
「今起きた。なんか日向が可愛いことしてるなぁって」
「………それ、絶対起きてたやつじゃん。いつ?」
「日向が俺の寝顔を見て笑った時かな?」
おい。最初っから起きてたのかよ。
運転手さん…気付いてたな。ミラー越しにジトッと見てみるも、笑顔で会釈を返された。ペコッじゃないよ。
「顔真っ赤にして、日向、何考えてるの?」
「んなっ! べ、別に赤くなんかしてない」
「そう?」
話しながら、俺の頬を撫でる光琉の手が気持ちいい。ついつい擦り寄ってしまう。
「うっ……ーー可愛すぎるーー」
「うん?」
「なんでもない」
修学旅行は楽しかったけど、光琉と2人の時間が少なくて、本当は寂しかったんだ。
この4日間、お風呂と寝る以外ずっと一緒だった。しかも最終日の今日はみんなが気を使ってくれて、光琉と2人っきりにしてくれたのに、おかしいよな。
「光琉…家に帰る前に、その……ぎゅって…してほしい///」
分かってる。俺のキャラじゃないことくらい。でもそれだけ光琉が足りてなかったって気付いちゃったんだから、仕方ないだろ?
「ひなた…」
思いっきり抱きしめてくれる光琉。いつもは苦しいって、緩めて欲しいと願うけど、今はその苦しさが嬉しい。
「ん…」
見つめ合い、あ…これはキスするな。って思った時には既に頭を固定され、荒々しいキスをされていた。
唇を割って入ってきた舌が熱い。激しく舌を絡められ、苦しいのにやめてほしくない。もっともっと、と光琉の首に腕を回し、俺も必死に絡めていく。
「ふぁっ……」
歯並びを確かめるかのようになぞられ、舌を吸われ、唇を噛まれ…
耳やネックガードの際を撫でられ…
発情期以外は濡れないはずなのに、濡れてきた気もしてきて。
「ひ、かる…」
長く激しいキスの後、光琉はチュッチュと啄むようなキスをしながら、俺の頭を撫でている。
「日向、可愛い」
「んんっ」
光琉のキスとフェロモンで、酔ってしまいそだ。
「っん。ま、って…」
「ごめんね。でもずーっと我慢してたんだから許して」
「ん……おれ、も……ひ、かる…ぶそく……だった、から…」
なんて言わなきゃ良かった。
だって運転手さんの咳払いで我に返り、光琉を起こしてから、1時間近くも経っていたって知ってしまったから。
俺達…休み休みとはいえ、ずーっとキスしてたのか。
車の中でキスするのが当たり前過ぎて、運転手さんがいても気にならないようになったけど…さすがに今日はやりすぎたな。
少しだけ恥ずかしい気持ちのまま、玄関のドアを開けた。
「ん……?」
「到着しましたよ」
到着? ………あぁ、家に着いたのか。どうやら光琉の肩にもたれ、寝てしまっていたようだ。
「起こしてくれてありがとうございます」
「いえいえ。お二人共、楽しめたようでなによりです」
ニコッと笑顔の運転手さん。
あっ、光琉も寝てる。
「ふふっ」
よく恋人の寝顔が可愛いとか、幼く見えるとかいうじゃん? まさか俺がそれを実感する日がくるとは思わなかった。
それにしても、光琉が寝ている姿なんてレアすぎ。
写真撮ってやろ。こっそりな。
「起こさないよう静かに降りますね」
「いえ、お声がけしてから降りていただけますか?」
「起こすんですか?」
「はい。その方がよろしいかと」
うーん。でもなぁ…気持ちよさそうに寝ているのに、起こしにくいんだけど。
どうしよ。
「もし、日向様がお休み中に光琉様が帰られたら、どう思われますか?」
「起こしてほしかったって……そですね、一応起こしてみます」
俺、なんで起こしてくれなかったんだよ! って言う自信しかない。
肩を軽くゆすりながら起こしてみる。
「光琉」
「スースー」
これくらいじゃ起きないか。
「ひーかーるー」
今度は頬をツンツンと突いてみて…寝ている相手に申し訳ないけど、楽しくなってきた。
起こすのは一旦やめ、鼻を撫でてみたり、唇を触ってみたり…俺、この唇とキスしてるんだよな…///
「わぁ!」
唇を触り続けていたら、俺の指を口に中に入れ、舐めてきた。
「起きてたのか?」
「今起きた。なんか日向が可愛いことしてるなぁって」
「………それ、絶対起きてたやつじゃん。いつ?」
「日向が俺の寝顔を見て笑った時かな?」
おい。最初っから起きてたのかよ。
運転手さん…気付いてたな。ミラー越しにジトッと見てみるも、笑顔で会釈を返された。ペコッじゃないよ。
「顔真っ赤にして、日向、何考えてるの?」
「んなっ! べ、別に赤くなんかしてない」
「そう?」
話しながら、俺の頬を撫でる光琉の手が気持ちいい。ついつい擦り寄ってしまう。
「うっ……ーー可愛すぎるーー」
「うん?」
「なんでもない」
修学旅行は楽しかったけど、光琉と2人の時間が少なくて、本当は寂しかったんだ。
この4日間、お風呂と寝る以外ずっと一緒だった。しかも最終日の今日はみんなが気を使ってくれて、光琉と2人っきりにしてくれたのに、おかしいよな。
「光琉…家に帰る前に、その……ぎゅって…してほしい///」
分かってる。俺のキャラじゃないことくらい。でもそれだけ光琉が足りてなかったって気付いちゃったんだから、仕方ないだろ?
「ひなた…」
思いっきり抱きしめてくれる光琉。いつもは苦しいって、緩めて欲しいと願うけど、今はその苦しさが嬉しい。
「ん…」
見つめ合い、あ…これはキスするな。って思った時には既に頭を固定され、荒々しいキスをされていた。
唇を割って入ってきた舌が熱い。激しく舌を絡められ、苦しいのにやめてほしくない。もっともっと、と光琉の首に腕を回し、俺も必死に絡めていく。
「ふぁっ……」
歯並びを確かめるかのようになぞられ、舌を吸われ、唇を噛まれ…
耳やネックガードの際を撫でられ…
発情期以外は濡れないはずなのに、濡れてきた気もしてきて。
「ひ、かる…」
長く激しいキスの後、光琉はチュッチュと啄むようなキスをしながら、俺の頭を撫でている。
「日向、可愛い」
「んんっ」
光琉のキスとフェロモンで、酔ってしまいそだ。
「っん。ま、って…」
「ごめんね。でもずーっと我慢してたんだから許して」
「ん……おれ、も……ひ、かる…ぶそく……だった、から…」
なんて言わなきゃ良かった。
だって運転手さんの咳払いで我に返り、光琉を起こしてから、1時間近くも経っていたって知ってしまったから。
俺達…休み休みとはいえ、ずーっとキスしてたのか。
車の中でキスするのが当たり前過ぎて、運転手さんがいても気にならないようになったけど…さすがに今日はやりすぎたな。
少しだけ恥ずかしい気持ちのまま、玄関のドアを開けた。
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