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☆番外編☆
俺が婚約者sideダニエル
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「今日はなんて運のない日だったんだ…」
人攫い事件の後処理も終わり、学園の卒業まで後2ヶ月ほどとなった頃、最も運のない日はやってきた。
「ダニエル、殿下の体調はよくなったか?」
リリーナ様が目を覚ますまでの間、ほとんど睡眠も食事も取らずに付き添い続けていたため、やせ細り体力も落ちてしまっていたアルフレッド。そのため立太子したにも関わらず第二王子派の貴族に動きがあり、第一王子派で息子を側近にしている父上は気になって仕方がないのだろう。
「順調に良くなっていますよ。アルにとってリリーナ様は力の源ですから。それに第二王子殿下は既に臣籍降下すると宣言しているでは…」
「今殿下を愛称で呼んだのか?」
やってしまった。
「申し訳ありません。つい幼い頃の呼び方をしてしまいました」
「なに? 幼い頃だと? たとえ殿下が許可しても愛称で呼ぶでないと、あれほど言い聞かせていたのにか?」
側近候補として幼い頃から何度も王宮へ通い、同い年であることや、体格が近く剣の訓練を共に受けていたため、俺達が仲良くなるのに時間はかからなかった。
友達だからと愛称で呼ぶよう求められ、敬語も使うなと言われ…父の前でも同じように振る舞ってしまい、何時間も怒られたことは今でも忘れられない。
はずだっはたのだが…
「以後気をつけます」
そう言って、まだ手を付けていない朝食を置いて席を立とうとしたら、今すぐ執務室に来るよう言われてしまった。
「父上、そろそろ学園に向かわなければなりませんので…」
「分かった。では続きは帰ってきてから話そう」
嘘だろ!? 確かに俺の落ち度だが、アルがいいと言っているんだからいいじゃないか。
学園に入学してからは殿下と呼ぶよう一層気を付けていたし、なんなら心の中の呼びかけですら気を付けていた。なのにレオがアル呼びするわ、アルもレオやダン呼びするわで…。父上が言ってる意味も分かるが、殿下と呼ぶとアルの機嫌が悪くなる。いちいち呼び名を変えなければならないこっちの身にもなってほしい。
帰ってからもまだ説教が続くのかと思うと憂鬱でしかない。と思いながら学園に向かい、午前中は特に問題なく過ぎていった。
再び不運がやってきたのは、カフェテリアでの昼食時。
「もし仮に、仮にですよ? 私達が婚約していなくて、私が別の人と婚約したらどうしましたか?」
は? 何を言い出すんだ。
「いくらリリーナでもその発言は許せないよ」
「仮に、です。例えばアルフレッド様が別の人と婚約していたら、私も他の人と婚約するしかな…」
「それはありえない」
ありえないな。と言うか、もしもでも仮でも冗談でも、そんな恐ろしい話をしないでほしい。
「仮に、です」
レオがいてくれればリリーナ様の暴走を止められるのに…。
「ありえない」
「では、私が仮にダニエル様と婚約していたら、アルフレッド様はどうされますか? 私のこと思い続けてくれますか?」
「ごほっ、ごほっ、」
な、なんだって!?
「ダニエル様! 大丈夫ですか?」
大丈夫じゃない。何を言い出すんだ! 俺の安否を心配するならこっちに来ないでくれ!
「ダニエルを心配しなくていい。リリーナこっちへ」
……。お願いですから睨まないでください。アルがリリーナ様を抱き寄せたおかげで生き長らえたがもう俺は瀕死寸前だ。
「は、恥ずかしいからおろしてください。みんなに見られています…」
恥ずかしくてもそのままアルの膝の上に座っていてくれ。アルも、リリーナ様を力いっぱい抱きしめながら俺を睨むなよ。取るわけないし、そもそも言い出したのは俺じゃない。
「リリーナしか愛することができないんだ。仮でも他の男と婚約しちゃだめだよ。どうして急にそんな事を言い出したんだ?」
「えっと、その………ゆ、夢で? 夢で見ました」
最悪だ。
「なに?」
俺は何も知らないと必死に首を横に振り、これ以上喋らないでくれと必死に念じるも願いが届くことはなかった。
「アルフレッド様にはダニエル様と私が婚約者で相思相愛に見えていたとしても、私を好きでいてくれますか?」
………………。
「は?」
俺の方こそ、は? と言ってやりたい。あぁ……今日が命日かもしれない。父上に注意されていたのに、侯爵家ごときの俺が王族を愛称呼びしていた罰なのか?
「もう、仮にです」
「リリーナがダニエルを好きになるなんてありえない。そんなこと俺が許すわけないだろう。ダニエルと何かあったのか?」
「何もないですよ? ただ、ちょっと不安になってしまって…」
は? 不安? 誰がどう見ても溺愛し執着しまくってるというのに? 不安になるのは自由だが人を巻き込まないでくれ。
「不安? 俺の知らないところでダニエルに何か言われたのか?」
ずーっとくっついてるくせにこの男は何を言っているんだ。俺がリリーナ様と二人きりで話したことなんて一度もないだろう。
「違うのです。私とダニエル様が婚約していたら、アルフレッド様は他の方と婚約するのか思うと不安で…」
夢でね。
「そんなことはありえない。もしダニエルと婚約していたら奪うだけだ」
もう何も思うまい。
「本当に奪いに来てくださいますか?」
「もちろんだ」
本当に婚約しているかのように話を進めないでほしい。
*
朝食は食べそこね、昼食は食べた気にならず、夕食こそはと思っていたのに…アルに仕事を振りまくられたせいで帰りが遅くなってしまい、夕食の前に話をと父上に呼ばれ…結局食べそこねてしまった。
「坊っちゃん、あれ程気をつけるようにと爺は申しておりましたのに」
そう言って長年父に仕えている執事が軽食を運んできてくれた。今日一番幸せな時間かもしれない。
一生分使ったんじゃないかと思うくらい不運な一日だった。明日は良い日になるといいのだが。
人攫い事件の後処理も終わり、学園の卒業まで後2ヶ月ほどとなった頃、最も運のない日はやってきた。
「ダニエル、殿下の体調はよくなったか?」
リリーナ様が目を覚ますまでの間、ほとんど睡眠も食事も取らずに付き添い続けていたため、やせ細り体力も落ちてしまっていたアルフレッド。そのため立太子したにも関わらず第二王子派の貴族に動きがあり、第一王子派で息子を側近にしている父上は気になって仕方がないのだろう。
「順調に良くなっていますよ。アルにとってリリーナ様は力の源ですから。それに第二王子殿下は既に臣籍降下すると宣言しているでは…」
「今殿下を愛称で呼んだのか?」
やってしまった。
「申し訳ありません。つい幼い頃の呼び方をしてしまいました」
「なに? 幼い頃だと? たとえ殿下が許可しても愛称で呼ぶでないと、あれほど言い聞かせていたのにか?」
側近候補として幼い頃から何度も王宮へ通い、同い年であることや、体格が近く剣の訓練を共に受けていたため、俺達が仲良くなるのに時間はかからなかった。
友達だからと愛称で呼ぶよう求められ、敬語も使うなと言われ…父の前でも同じように振る舞ってしまい、何時間も怒られたことは今でも忘れられない。
はずだっはたのだが…
「以後気をつけます」
そう言って、まだ手を付けていない朝食を置いて席を立とうとしたら、今すぐ執務室に来るよう言われてしまった。
「父上、そろそろ学園に向かわなければなりませんので…」
「分かった。では続きは帰ってきてから話そう」
嘘だろ!? 確かに俺の落ち度だが、アルがいいと言っているんだからいいじゃないか。
学園に入学してからは殿下と呼ぶよう一層気を付けていたし、なんなら心の中の呼びかけですら気を付けていた。なのにレオがアル呼びするわ、アルもレオやダン呼びするわで…。父上が言ってる意味も分かるが、殿下と呼ぶとアルの機嫌が悪くなる。いちいち呼び名を変えなければならないこっちの身にもなってほしい。
帰ってからもまだ説教が続くのかと思うと憂鬱でしかない。と思いながら学園に向かい、午前中は特に問題なく過ぎていった。
再び不運がやってきたのは、カフェテリアでの昼食時。
「もし仮に、仮にですよ? 私達が婚約していなくて、私が別の人と婚約したらどうしましたか?」
は? 何を言い出すんだ。
「いくらリリーナでもその発言は許せないよ」
「仮に、です。例えばアルフレッド様が別の人と婚約していたら、私も他の人と婚約するしかな…」
「それはありえない」
ありえないな。と言うか、もしもでも仮でも冗談でも、そんな恐ろしい話をしないでほしい。
「仮に、です」
レオがいてくれればリリーナ様の暴走を止められるのに…。
「ありえない」
「では、私が仮にダニエル様と婚約していたら、アルフレッド様はどうされますか? 私のこと思い続けてくれますか?」
「ごほっ、ごほっ、」
な、なんだって!?
「ダニエル様! 大丈夫ですか?」
大丈夫じゃない。何を言い出すんだ! 俺の安否を心配するならこっちに来ないでくれ!
「ダニエルを心配しなくていい。リリーナこっちへ」
……。お願いですから睨まないでください。アルがリリーナ様を抱き寄せたおかげで生き長らえたがもう俺は瀕死寸前だ。
「は、恥ずかしいからおろしてください。みんなに見られています…」
恥ずかしくてもそのままアルの膝の上に座っていてくれ。アルも、リリーナ様を力いっぱい抱きしめながら俺を睨むなよ。取るわけないし、そもそも言い出したのは俺じゃない。
「リリーナしか愛することができないんだ。仮でも他の男と婚約しちゃだめだよ。どうして急にそんな事を言い出したんだ?」
「えっと、その………ゆ、夢で? 夢で見ました」
最悪だ。
「なに?」
俺は何も知らないと必死に首を横に振り、これ以上喋らないでくれと必死に念じるも願いが届くことはなかった。
「アルフレッド様にはダニエル様と私が婚約者で相思相愛に見えていたとしても、私を好きでいてくれますか?」
………………。
「は?」
俺の方こそ、は? と言ってやりたい。あぁ……今日が命日かもしれない。父上に注意されていたのに、侯爵家ごときの俺が王族を愛称呼びしていた罰なのか?
「もう、仮にです」
「リリーナがダニエルを好きになるなんてありえない。そんなこと俺が許すわけないだろう。ダニエルと何かあったのか?」
「何もないですよ? ただ、ちょっと不安になってしまって…」
は? 不安? 誰がどう見ても溺愛し執着しまくってるというのに? 不安になるのは自由だが人を巻き込まないでくれ。
「不安? 俺の知らないところでダニエルに何か言われたのか?」
ずーっとくっついてるくせにこの男は何を言っているんだ。俺がリリーナ様と二人きりで話したことなんて一度もないだろう。
「違うのです。私とダニエル様が婚約していたら、アルフレッド様は他の方と婚約するのか思うと不安で…」
夢でね。
「そんなことはありえない。もしダニエルと婚約していたら奪うだけだ」
もう何も思うまい。
「本当に奪いに来てくださいますか?」
「もちろんだ」
本当に婚約しているかのように話を進めないでほしい。
*
朝食は食べそこね、昼食は食べた気にならず、夕食こそはと思っていたのに…アルに仕事を振りまくられたせいで帰りが遅くなってしまい、夕食の前に話をと父上に呼ばれ…結局食べそこねてしまった。
「坊っちゃん、あれ程気をつけるようにと爺は申しておりましたのに」
そう言って長年父に仕えている執事が軽食を運んできてくれた。今日一番幸せな時間かもしれない。
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