7 / 44
推し活開始
しおりを挟む
あれから1年が経ち、今日はお兄様が主催のお茶が開催される。残念ながら私は参加できないけれど、遠目からでも見に行こうと思っているの。
だってね、ご令嬢も招待しているみたいだから。そう、私の推しであるニーナ・クラーク様も参加予定なのよ。これは見逃せないわ。
「今日は黒いドレスにするわ」
「黒、ですか?」
「そうよ」
影となりこっそり見るんだからやっぱり色は黒よね!
「ですが…エレナ様は黒いドレスをお持ちではないですよ?」
なんですって!?
「えぇ…じゃあ一番暗い色のものして」
「かしこまりました」
そう言って出してくれたのはマリンブルー色のドレス。色は許容範囲だけど…
「やっぱり一番シンプルなデザインのものにするわ」
「でしたら……こちらはどうですか?」
「それにするわ」
ピンク色で、イメージとかけ離れてしまったけど仕方ない。
*
「よしっ、ここがいいわね」
「? エレナ様何をされているのですか?」
「え? ソフィーも早く隠れてっ」
お茶会は庭園で行うみたいだから、少し離れた東屋に隠れて見ることに。
「ふふ。そろそろかしら。待ち遠しいわ」
「ライナス様のお茶会が気になっているのですね」
「あっ!! しっ、ソフィー静かにして」
って声を出したの私だったわ。でもそんなことよりも…
「可愛い……」
悪役令嬢、可愛すぎか! 他の子よりどこか大人びて見えるのは公爵令嬢として厳しい教育を受けているからね。
「別格ね。見てみてっ! あの子、すっごく可愛くない?」
「どのお方でしょうか?」
「ほらっ、あの赤髪ストレートの子。大人になったら絶対美しくなるわ」
漫画でウェーブがかった赤髪だったのは、毎朝セットしていたのね。ストレートの髪も素敵だわ。
「私もストレートの髪にしようかな…」
「えっ、ダメです! そのふわふわをなくすなんて…」
「そ、そう?」
どうやら招待客が全員揃ったようで、お兄様が挨拶をされている。
「なんだかとってもいい匂いがする…これはりんごのタルト? いいなぁ。私も食べたい」
「お茶会の余りが厨房にあると思うのでお持ちしましょうか?」
「いいのっ? せっかくだからソフィーも一緒にここで食べましょう!」
一緒に食べることは断られてしまったけど、ここまで来て部屋に戻るなんて考えられないもの。ソフィーが帰ってくるまでもう少し近づいてもバレないよね?
「よしっ」
少しずつ距離を縮め、お茶会会場の近くにある木の陰に隠れることにした。あら? ここだと推しが人に隠れてよく見えないわ。別のところに…
「あそこにしよう!」
近すぎる…かもしれないけど、あそこの低木の後ろからだとよく見えると思うのよ。推しを生で見れるこんなチャンス、滅多にないんだから見逃せないわ。
「誰にもバレませんように」
「もうバレちゃってるよ?」
「っ!?」
えっ、誰? 声がした後ろを向くと、初めましての男の子が立っていた。どう考えてもお兄様のお茶会に招待された人なんだろうけど。
「ここで何をしているの? あっちに行かないの?」
えぇ。だって私参加資格ないもの。むしろなぜここにいるの? あなたこそあっちに行きなさいよ。
「? えっと…僕の顔に何かついてる?」
「いえ。あの、戻らなくていいのですか?」
「それは君もでしょう。君が戻るまで僕もここにいることにする」
えぇぇぇ、それは困るんですけど。
「そろそろ戻らないといけないので、失礼します」
「一緒にもどろうよ」
「…………。私招待客じゃないから」
お茶会に私も参加したいってお願いしたけどお父様にダメって言われてるのよね。お兄様にお願いしても叶わなかったし、ここにいるってバレたら怒られちゃう。
「君はもしかしてライナスの妹?」
私のこと知ってるんだ! なら話が早い。迷い込んでしまったことにして退散させてもらおう。
「はい…。あのっ、迷い込んでしまって」
「自分の家なのに迷ったんだ?」
「ぎくっ」
ここは何も言わずに逃げてしまいたい…けど、一緒に戻ろうと手を繋がれてしまっているから動けない。
「だって…」
「もしかして、参加したかった?」
「…………」
ニーナ・クラークが来てるんだもん。当たり前じゃない。
「本当に仲が良いんだね」
「???」
「前に僕が主催したお茶会にライナスが来たんだよ。その時に妹の話をしていらから知っているんだ」
「そ、そうなのですね」
お兄様が招待されたお茶会って確か公爵家もあった…まさかこの人公爵令息、なんてことないわよね?
「あの………」
名前聞くのって良かったっけ? うわぁ、こんなことならマナーの授業、もう少しちゃんと聞いておけばよかった。
「あっ、名乗ってなかったね。僕はルーク・オリヴィエ、オリヴィエ公爵家の嫡男だよ」
「っ!?!? あっ、えっ、あの、えっと……わ、私、エレナ・マーリンです」
予想が当たってしまい、驚きすぎてちゃんと挨拶ができなかったけれど大丈夫だろうか?
目の前にいる彼の頬がほんのり赤くなってきて、明日からちゃんと授業受けるので今日はどうか見逃してくださいっ。と願いながら彼を見つめてしまっていたことに気が付いた。
「エレナ…エレナって呼んでも?」
「もちろんです!」
良かった。
「僕のことはルークと」
「はい。ルーク様」
願いが届いたのか怒られずに済んだわ。
「ルーク様、お茶会に戻ってください」
「エレナも一緒に行く? 参加、したかったんでしょう?」
「だ、だめです。怒られちゃう……」
怒られちゃうなら仕方ないねと言って、ようやく手を離してくれた。そろそろ戻らないとソフィーが心配して探し回ってしまう。
「戻ります。あの、お話ししてくださりありがとうございました」
「こちらこそありがとう。エレナが7歳になったら僕のお茶会に招待するよ」
「ありがとうございますっ! 楽しみにしています!!」
「っ!!」
?? 何か驚くようなことを言ってしまっただろうか?
公爵家のお茶会でしょ? ここにも来てるってことはクラーク公爵家とオリヴィエ公爵家は同じ派閥ってことだから、きっとルーク様主催のお茶会にも推しが呼ばれるはず。
あぁ、早く7歳になりたい。
だってね、ご令嬢も招待しているみたいだから。そう、私の推しであるニーナ・クラーク様も参加予定なのよ。これは見逃せないわ。
「今日は黒いドレスにするわ」
「黒、ですか?」
「そうよ」
影となりこっそり見るんだからやっぱり色は黒よね!
「ですが…エレナ様は黒いドレスをお持ちではないですよ?」
なんですって!?
「えぇ…じゃあ一番暗い色のものして」
「かしこまりました」
そう言って出してくれたのはマリンブルー色のドレス。色は許容範囲だけど…
「やっぱり一番シンプルなデザインのものにするわ」
「でしたら……こちらはどうですか?」
「それにするわ」
ピンク色で、イメージとかけ離れてしまったけど仕方ない。
*
「よしっ、ここがいいわね」
「? エレナ様何をされているのですか?」
「え? ソフィーも早く隠れてっ」
お茶会は庭園で行うみたいだから、少し離れた東屋に隠れて見ることに。
「ふふ。そろそろかしら。待ち遠しいわ」
「ライナス様のお茶会が気になっているのですね」
「あっ!! しっ、ソフィー静かにして」
って声を出したの私だったわ。でもそんなことよりも…
「可愛い……」
悪役令嬢、可愛すぎか! 他の子よりどこか大人びて見えるのは公爵令嬢として厳しい教育を受けているからね。
「別格ね。見てみてっ! あの子、すっごく可愛くない?」
「どのお方でしょうか?」
「ほらっ、あの赤髪ストレートの子。大人になったら絶対美しくなるわ」
漫画でウェーブがかった赤髪だったのは、毎朝セットしていたのね。ストレートの髪も素敵だわ。
「私もストレートの髪にしようかな…」
「えっ、ダメです! そのふわふわをなくすなんて…」
「そ、そう?」
どうやら招待客が全員揃ったようで、お兄様が挨拶をされている。
「なんだかとってもいい匂いがする…これはりんごのタルト? いいなぁ。私も食べたい」
「お茶会の余りが厨房にあると思うのでお持ちしましょうか?」
「いいのっ? せっかくだからソフィーも一緒にここで食べましょう!」
一緒に食べることは断られてしまったけど、ここまで来て部屋に戻るなんて考えられないもの。ソフィーが帰ってくるまでもう少し近づいてもバレないよね?
「よしっ」
少しずつ距離を縮め、お茶会会場の近くにある木の陰に隠れることにした。あら? ここだと推しが人に隠れてよく見えないわ。別のところに…
「あそこにしよう!」
近すぎる…かもしれないけど、あそこの低木の後ろからだとよく見えると思うのよ。推しを生で見れるこんなチャンス、滅多にないんだから見逃せないわ。
「誰にもバレませんように」
「もうバレちゃってるよ?」
「っ!?」
えっ、誰? 声がした後ろを向くと、初めましての男の子が立っていた。どう考えてもお兄様のお茶会に招待された人なんだろうけど。
「ここで何をしているの? あっちに行かないの?」
えぇ。だって私参加資格ないもの。むしろなぜここにいるの? あなたこそあっちに行きなさいよ。
「? えっと…僕の顔に何かついてる?」
「いえ。あの、戻らなくていいのですか?」
「それは君もでしょう。君が戻るまで僕もここにいることにする」
えぇぇぇ、それは困るんですけど。
「そろそろ戻らないといけないので、失礼します」
「一緒にもどろうよ」
「…………。私招待客じゃないから」
お茶会に私も参加したいってお願いしたけどお父様にダメって言われてるのよね。お兄様にお願いしても叶わなかったし、ここにいるってバレたら怒られちゃう。
「君はもしかしてライナスの妹?」
私のこと知ってるんだ! なら話が早い。迷い込んでしまったことにして退散させてもらおう。
「はい…。あのっ、迷い込んでしまって」
「自分の家なのに迷ったんだ?」
「ぎくっ」
ここは何も言わずに逃げてしまいたい…けど、一緒に戻ろうと手を繋がれてしまっているから動けない。
「だって…」
「もしかして、参加したかった?」
「…………」
ニーナ・クラークが来てるんだもん。当たり前じゃない。
「本当に仲が良いんだね」
「???」
「前に僕が主催したお茶会にライナスが来たんだよ。その時に妹の話をしていらから知っているんだ」
「そ、そうなのですね」
お兄様が招待されたお茶会って確か公爵家もあった…まさかこの人公爵令息、なんてことないわよね?
「あの………」
名前聞くのって良かったっけ? うわぁ、こんなことならマナーの授業、もう少しちゃんと聞いておけばよかった。
「あっ、名乗ってなかったね。僕はルーク・オリヴィエ、オリヴィエ公爵家の嫡男だよ」
「っ!?!? あっ、えっ、あの、えっと……わ、私、エレナ・マーリンです」
予想が当たってしまい、驚きすぎてちゃんと挨拶ができなかったけれど大丈夫だろうか?
目の前にいる彼の頬がほんのり赤くなってきて、明日からちゃんと授業受けるので今日はどうか見逃してくださいっ。と願いながら彼を見つめてしまっていたことに気が付いた。
「エレナ…エレナって呼んでも?」
「もちろんです!」
良かった。
「僕のことはルークと」
「はい。ルーク様」
願いが届いたのか怒られずに済んだわ。
「ルーク様、お茶会に戻ってください」
「エレナも一緒に行く? 参加、したかったんでしょう?」
「だ、だめです。怒られちゃう……」
怒られちゃうなら仕方ないねと言って、ようやく手を離してくれた。そろそろ戻らないとソフィーが心配して探し回ってしまう。
「戻ります。あの、お話ししてくださりありがとうございました」
「こちらこそありがとう。エレナが7歳になったら僕のお茶会に招待するよ」
「ありがとうございますっ! 楽しみにしています!!」
「っ!!」
?? 何か驚くようなことを言ってしまっただろうか?
公爵家のお茶会でしょ? ここにも来てるってことはクラーク公爵家とオリヴィエ公爵家は同じ派閥ってことだから、きっとルーク様主催のお茶会にも推しが呼ばれるはず。
あぁ、早く7歳になりたい。
15
お気に入りに追加
243
あなたにおすすめの小説

【完結】「君を手に入れるためなら、何でもするよ?」――冷徹公爵の執着愛から逃げられません」
21時完結
恋愛
「君との婚約はなかったことにしよう」
そう言い放ったのは、幼い頃から婚約者だった第一王子アレクシス。
理由は簡単――新たな愛を見つけたから。
(まあ、よくある話よね)
私は王子の愛を信じていたわけでもないし、泣き喚くつもりもない。
むしろ、自由になれてラッキー! これで平穏な人生を――
そう思っていたのに。
「お前が王子との婚約を解消したと聞いた時、心が震えたよ」
「これで、ようやく君を手に入れられる」
王都一の冷徹貴族と恐れられる公爵・レオンハルトが、なぜか私に異常な執着を見せ始めた。
それどころか、王子が私に未練がましく接しようとすると――
「君を奪う者は、例外なく排除する」
と、不穏な笑みを浮かべながら告げてきて――!?
(ちょっと待って、これって普通の求愛じゃない!)
冷酷無慈悲と噂される公爵様は、どうやら私のためなら何でもするらしい。
……って、私の周りから次々と邪魔者が消えていくのは気のせいですか!?
自由を手に入れるはずが、今度は公爵様の異常な愛から逃げられなくなってしまいました――。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。

【完結済】政略結婚予定の婚約者同士である私たちの間に、愛なんてあるはずがありません!……よね?
鳴宮野々花@書籍2冊発売中
恋愛
「どうせ互いに望まぬ政略結婚だ。結婚までは好きな男のことを自由に想い続けていればいい」「……あらそう。分かったわ」婚約が決まって以来初めて会った王立学園の入学式の日、私グレース・エイヴリー侯爵令嬢の婚約者となったレイモンド・ベイツ公爵令息は軽く笑ってあっさりとそう言った。仲良くやっていきたい気持ちはあったけど、なぜだか私は昔からレイモンドには嫌われていた。
そっちがそのつもりならまぁ仕方ない、と割り切る私。だけど学園生活を過ごすうちに少しずつ二人の関係が変わりはじめ……
※※ファンタジーなご都合主義の世界観でお送りする学園もののお話です。史実に照らし合わせたりすると「??」となりますので、どうぞ広い心でお読みくださいませ。
※※大したざまぁはない予定です。気持ちがすれ違ってしまっている二人のラブストーリーです。
※この作品は小説家になろうにも投稿しています。
【完結】 婚約破棄間近の婚約者が、記憶をなくしました
瀬里
恋愛
その日、砂漠の国マレから留学に来ていた第13皇女バステトは、とうとうやらかしてしまった。
婚約者である王子ルークが好意を寄せているという子爵令嬢を、池に突き落とそうとしたのだ。
しかし、池には彼女をかばった王子が落ちることになってしまい、更に王子は、頭に怪我を負ってしまった。
――そして、ケイリッヒ王国の第一王子にして王太子、国民に絶大な人気を誇る、朱金の髪と浅葱色の瞳を持つ美貌の王子ルークは、あろうことか記憶喪失になってしまったのである。(第一部)
ケイリッヒで王子ルークに甘やかされながら平穏な学生生活を送るバステト。
しかし、祖国マレではクーデターが起こり、バステトの周囲には争乱の嵐が吹き荒れようとしていた。
今、為すべき事は何か?バステトは、ルークは、それぞれの想いを胸に、嵐に立ち向かう!(第二部)
全33話+番外編です
小説家になろうで600ブックマーク、総合評価5000ptほどいただいた作品です。
拍子挿絵を描いてくださったのは、ゆゆの様です。 挿絵の拡大は、第8話にあります。
https://www.pixiv.net/users/30628019
https://skima.jp/profile?id=90999
悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています
窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。
シナリオ通りなら、死ぬ運命。
だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい!
騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します!
というわけで、私、悪役やりません!
来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。
あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……!
気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。
悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです

【完結】断罪された悪役令嬢は、全てを捨てる事にした
miniko
恋愛
悪役令嬢に生まれ変わったのだと気付いた時、私は既に王太子の婚約者になった後だった。
婚約回避は手遅れだったが、思いの外、彼と円満な関係を築く。
(ゲーム通りになるとは限らないのかも)
・・・とか思ってたら、学園入学後に状況は激変。
周囲に疎まれる様になり、まんまと卒業パーティーで断罪&婚約破棄のテンプレ展開。
馬鹿馬鹿しい。こんな国、こっちから捨ててやろう。
冤罪を晴らして、意気揚々と単身で出国しようとするのだが、ある人物に捕まって・・・。
強制力と言う名の運命に翻弄される私は、幸せになれるのか!?
※感想欄はネタバレあり/なし の振り分けをしていません。本編より先にお読みになる場合はご注意ください。

白い結婚のはずでしたが、王太子の愛人に嘲笑されたので隣国へ逃げたら、そちらの王子に大切にされました
ゆる
恋愛
「王太子妃として、私はただの飾り――それなら、いっそ逃げるわ」
オデット・ド・ブランシュフォール侯爵令嬢は、王太子アルベールの婚約者として育てられた。誰もが羨む立場のはずだったが、彼の心は愛人ミレイユに奪われ、オデットはただの“形式だけの妻”として冷遇される。
「君との結婚はただの義務だ。愛するのはミレイユだけ」
そう嘲笑う王太子と、勝ち誇る愛人。耐え忍ぶことを強いられた日々に、オデットの心は次第に冷え切っていった。だが、ある日――隣国アルヴェールの王子・レオポルドから届いた一通の書簡が、彼女の運命を大きく変える。
「もし君が望むなら、私は君を迎え入れよう」
このまま王太子妃として屈辱に耐え続けるのか。それとも、自らの人生を取り戻すのか。
オデットは決断する。――もう、アルベールの傀儡にはならない。
愛人に嘲笑われた王妃の座などまっぴらごめん!
王宮を飛び出し、隣国で新たな人生を掴み取ったオデットを待っていたのは、誠実な王子の深い愛。
冷遇された令嬢が、理不尽な白い結婚を捨てて“本当の幸せ”を手にする
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる