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本編
第6話 俺様のダンジョンツアーと目的
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臭い人、ケニーとダリルが最下層への階段を降りる。少し遅れてダニー、シスター、ウェルが進む。階段を降りた所で、俺様は床に降ろされた。
今日も、黒い人影は機嫌が悪そうだ。部屋の奥の方でゆらゆら揺れているのだ。
スケルトンが10体以上、カタカタと揺れて迫ってきたから、近くにいたスケルトンを臭い人とケニーが壊していく。骨がカラカラと床を転がったのだ。
「ブレスウエポン」「フィジカルエンチャト」
ダリルの声がすると、二人の体が淡く光る。んー? 動きが少し早くなったかも?
大きな包丁でスケルトンをどんどん崩して行くな。あ、ケニーが頭蓋骨でけつまずいたな。骨だらけで足の踏み場もなくなったのだ。
黒い人影がゆらゆら揺れて、甲高い叫び声が響き渡る。
「ぐにゃぁ~ごお」うるさーいと一言いってやる。
また床が光ってスケルトンが出てきた。追加で7体。
臭い人とケニーが倒していくけれど、どんどん追加でスケルトンが増えていく。
「きりがねえな」
「シスターの準備が終わるまで持ちこたえろ」
二人共がんばれよ~。俺様もさっさと用事を済ませるかな。
とととっと走って、戦っている二人を抜けていく。
「ヌコ野郎! どこへ行く!」
「みーちゃん、無茶すんなよ」
スケルトンの包丁が俺様に向かってきたから、ひょいと飛び退く。隣のスケルトンが掴みかかってきたから体をひねって腕の骨に爪を立てて着地。そのまま腕の骨を蹴って頭蓋骨の上に飛び乗る。ちょっと滑るから思い切り爪を立てて掴まえる。次のスケルトンが包丁を振り下ろして来たから、頭蓋骨から飛び降りる。包丁を叩きつけられた頭蓋骨はバラバラになって飛んでいった。
「すげえなヌコ野郎」
「言っただろ? あの素早さだ。俺達じゃ付いていけん」
俺様はそのままスケルトンを避けながら、黒い人影の下まで走って行くと、飛び上がって爪を引っ掛けた。よーし捕まえた。黒い人影がゆらめきながら逃げようとするけど、爪が食い込んでるから逃さないぞ。
そのまま、俺様の収納に入れてあった魚の干物を取り出して、床の上に魚の干物がペチペチと落ちていく。
全部で34枚の干物が床一面に散らばった。
よし、準備できた。さっさと仕事しろ黒い人影。
爪でつんつんと引っ張ったら、黒い人影が激しくゆらめいて、甲高い叫び声をあげた。俺様は思わず耳を後ろに倒したのだ。
そしたらまた床に光の輪が現れて光の中から12体のスケルトンが現れてきた。
それと同時に、34枚の魚の干物も淡く光って、ピチピチと跳ね出した。
よっしゃキタコレ!!!
元気な干物を大急ぎで収納に入れていく。一枚づつポイするから面倒なのだ。スケルトンがウロウロして邪魔するから猫パンチをお見舞いしてやった。けど、干物の上に骨がおちると、余計に邪魔だったのだ。
後少しで全部拾い終わるところで、ウェルの声が聞こえた。
「準備できました。浄化いきます!!」
シスターの歌声(みたいなの?)が部屋に響くとスケルトンと黒い人影が光に包まれた。
あれ? 干物も光ってる?
しばらくシスターの歌声が聞こえて、最後にシャランと鈴みたいな音がした。
そしたらスケルトンが全部崩れ落ちた。黒い人影は小さくなって消えていった。
干物は? 動かなくなった? ただの干物に戻ってしまったようだ。ちょっと臭いを嗅いでみた。
あれ? ちょっと臭いが?
カジッてみた。クソまずくなっていた。
なんという事だこれでは食べられないじゃないか!
俺様は、1枚を咥えてシスターの足元まで戻った。
「みーちゃんさん、それは? いまからお食事するのですか?」
「うニャーゴ! ニャーゴ!」
「あ~ たぶんそれ怒ってると思うぞ」
臭い人が解ってくれたみたいだ。
「ゾンビ化した干物を美味そうに食ってたからな。元にもどって怒ってるんだろ」
「「「ゾンビ化した干物?!」」」
全員の声が部屋に響いた。
そういえば収納に入れた干物は大丈夫だったかな? 俺様は収納から干物を一枚取り出してみた。
ペチっと落ちて、ピチピチとはねる。大丈夫そうだな。
「これだ、魚の干物のゾンビだ」
「うへぇ、これを食べるのか? 正気かよ」
うるさいのだ。めちゃくちゃ旨いのだ。おまえにはあげないよ~だ。
ぽいっと収納に入れ直す。
「みーちゃんがここまで付いてきた目的はこれか~
食い物が目的だとやる気になるんだな。まあ、いいけどよ」
さあ、俺様の用事は終わったのだ。はやく帰ろ。
今日も、黒い人影は機嫌が悪そうだ。部屋の奥の方でゆらゆら揺れているのだ。
スケルトンが10体以上、カタカタと揺れて迫ってきたから、近くにいたスケルトンを臭い人とケニーが壊していく。骨がカラカラと床を転がったのだ。
「ブレスウエポン」「フィジカルエンチャト」
ダリルの声がすると、二人の体が淡く光る。んー? 動きが少し早くなったかも?
大きな包丁でスケルトンをどんどん崩して行くな。あ、ケニーが頭蓋骨でけつまずいたな。骨だらけで足の踏み場もなくなったのだ。
黒い人影がゆらゆら揺れて、甲高い叫び声が響き渡る。
「ぐにゃぁ~ごお」うるさーいと一言いってやる。
また床が光ってスケルトンが出てきた。追加で7体。
臭い人とケニーが倒していくけれど、どんどん追加でスケルトンが増えていく。
「きりがねえな」
「シスターの準備が終わるまで持ちこたえろ」
二人共がんばれよ~。俺様もさっさと用事を済ませるかな。
とととっと走って、戦っている二人を抜けていく。
「ヌコ野郎! どこへ行く!」
「みーちゃん、無茶すんなよ」
スケルトンの包丁が俺様に向かってきたから、ひょいと飛び退く。隣のスケルトンが掴みかかってきたから体をひねって腕の骨に爪を立てて着地。そのまま腕の骨を蹴って頭蓋骨の上に飛び乗る。ちょっと滑るから思い切り爪を立てて掴まえる。次のスケルトンが包丁を振り下ろして来たから、頭蓋骨から飛び降りる。包丁を叩きつけられた頭蓋骨はバラバラになって飛んでいった。
「すげえなヌコ野郎」
「言っただろ? あの素早さだ。俺達じゃ付いていけん」
俺様はそのままスケルトンを避けながら、黒い人影の下まで走って行くと、飛び上がって爪を引っ掛けた。よーし捕まえた。黒い人影がゆらめきながら逃げようとするけど、爪が食い込んでるから逃さないぞ。
そのまま、俺様の収納に入れてあった魚の干物を取り出して、床の上に魚の干物がペチペチと落ちていく。
全部で34枚の干物が床一面に散らばった。
よし、準備できた。さっさと仕事しろ黒い人影。
爪でつんつんと引っ張ったら、黒い人影が激しくゆらめいて、甲高い叫び声をあげた。俺様は思わず耳を後ろに倒したのだ。
そしたらまた床に光の輪が現れて光の中から12体のスケルトンが現れてきた。
それと同時に、34枚の魚の干物も淡く光って、ピチピチと跳ね出した。
よっしゃキタコレ!!!
元気な干物を大急ぎで収納に入れていく。一枚づつポイするから面倒なのだ。スケルトンがウロウロして邪魔するから猫パンチをお見舞いしてやった。けど、干物の上に骨がおちると、余計に邪魔だったのだ。
後少しで全部拾い終わるところで、ウェルの声が聞こえた。
「準備できました。浄化いきます!!」
シスターの歌声(みたいなの?)が部屋に響くとスケルトンと黒い人影が光に包まれた。
あれ? 干物も光ってる?
しばらくシスターの歌声が聞こえて、最後にシャランと鈴みたいな音がした。
そしたらスケルトンが全部崩れ落ちた。黒い人影は小さくなって消えていった。
干物は? 動かなくなった? ただの干物に戻ってしまったようだ。ちょっと臭いを嗅いでみた。
あれ? ちょっと臭いが?
カジッてみた。クソまずくなっていた。
なんという事だこれでは食べられないじゃないか!
俺様は、1枚を咥えてシスターの足元まで戻った。
「みーちゃんさん、それは? いまからお食事するのですか?」
「うニャーゴ! ニャーゴ!」
「あ~ たぶんそれ怒ってると思うぞ」
臭い人が解ってくれたみたいだ。
「ゾンビ化した干物を美味そうに食ってたからな。元にもどって怒ってるんだろ」
「「「ゾンビ化した干物?!」」」
全員の声が部屋に響いた。
そういえば収納に入れた干物は大丈夫だったかな? 俺様は収納から干物を一枚取り出してみた。
ペチっと落ちて、ピチピチとはねる。大丈夫そうだな。
「これだ、魚の干物のゾンビだ」
「うへぇ、これを食べるのか? 正気かよ」
うるさいのだ。めちゃくちゃ旨いのだ。おまえにはあげないよ~だ。
ぽいっと収納に入れ直す。
「みーちゃんがここまで付いてきた目的はこれか~
食い物が目的だとやる気になるんだな。まあ、いいけどよ」
さあ、俺様の用事は終わったのだ。はやく帰ろ。
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