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第24話 探索
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なんとなくだが、ボスと一緒に行動する時は何かが起きる気がする。
前に探索をする準備のため拠点から少し離れた場所で作業していた時、急に鳴きだしたときがあった。
急いで拠点に戻ると燻製肉をネズミみたいなやつに取られる寸前だった。
いつの前世か忘れたが、崖から飛び降りた時もボスは教えてくれていた。死んでしまったが。
確実にボスは人間の言葉を理解している。それに危機管理も自分より優れている。
いつも周辺探索の時は着いてこなかったが、今回は来る。つまり、何かある。
気を引き締めて探索をしよう。
ボスと共に探索するため、歩くスピードは遅めである。
……ボスに突っつかれた。
そう、今回は背中に大きな籠を背負って移動しているため、自分も遅いのだ。
何泊かするための食料と水、それともし探索した時にいい場所があればそこに住み着くように道具も持ってきている。
結構持ち込んだのでまるで商人みたいだ。
実はボスにもカゴを背負わせている。
申し訳ないのだが、青色の草とギザギザの草を持ってもらっている。
だが、なんかお揃いな感じがして悪くないようだ。
何事もなく夜を迎えてしまった。
当たりを見合わしてもただの森。
今日は火を付けずに草に隠れるように寝ることにした。付けない理由もある。
まず、余裕がある時に火起こしの練習をしていたので、火を起こすのは容易い。さらに、使い慣れた道具を持ってきている。
あと、周りに木が多すぎるので、不意をつかれて襲われる可能性がある。
それに、ボスに理由付きで話したところ賛成してくれた。
今夜は真っ暗な中就寝する。
翌朝。
少し冷たい風で起きた。季節的にはもう秋なんだろう。
冬がどうなるかわからないが、できる限り探索は進めておきたい。
ボスもちょうど起きてきたので出発することにした。
お昼を過ぎた頃。
木が少しずつ少なくなってきた。
斜面も緩やかになってきて、草も背丈が高くなってきた。
ボスはとても歩きづらそうなので、自分が道を開き後ろに着いてきてもらうことにした。
暫く歩いていると小川を見つけた。
水は綺麗で飲んでみると美味しい。水筒も補充し、近くにあった木の実も回収していく。
拠点としては結構いい場所なのだが、まだ湖の方が暮らしやすいのでもう少し奥へ行くことに。
ボスと話しながら決めたのだが、本来今日の夜で探索は終了。明日の朝に帰る予定であった。
それは水と食料的に無理だと思っての予定だったのだが、今は問題が解決した。
なのでもう2日だけ探索日数を増やすことにした。
実際、探索して良かったことはこの小川しかない。
ボスももっと成果が欲しいと思っていたんだろう。
お互いの意見が一致したのでもう少し頑張ることにした。
その日の夜、ボスが卵を産んだ。
ゆで卵にして食べたいので、火をつけることに。
壺に水と卵、青色の草、干し肉を入れて食べる。これが何気に美味しい。
今日の夜は少し寒い。多めに薪を入れてボスと添い寝することにしよう。
探索3日目の朝。
「コケッ!!」
鳴きながら突っついてきたボスに起こされた。
まだ、朝日が昇り切っておらず、少し暗い。
急にどうしたんだと思ったがすぐに異変に気づいた。
なんか凄い緊張感が伝わってくる。
辺りを見回すと……
『!!!!!!』
弓を持った"人"が目の前にいた。
前に探索をする準備のため拠点から少し離れた場所で作業していた時、急に鳴きだしたときがあった。
急いで拠点に戻ると燻製肉をネズミみたいなやつに取られる寸前だった。
いつの前世か忘れたが、崖から飛び降りた時もボスは教えてくれていた。死んでしまったが。
確実にボスは人間の言葉を理解している。それに危機管理も自分より優れている。
いつも周辺探索の時は着いてこなかったが、今回は来る。つまり、何かある。
気を引き締めて探索をしよう。
ボスと共に探索するため、歩くスピードは遅めである。
……ボスに突っつかれた。
そう、今回は背中に大きな籠を背負って移動しているため、自分も遅いのだ。
何泊かするための食料と水、それともし探索した時にいい場所があればそこに住み着くように道具も持ってきている。
結構持ち込んだのでまるで商人みたいだ。
実はボスにもカゴを背負わせている。
申し訳ないのだが、青色の草とギザギザの草を持ってもらっている。
だが、なんかお揃いな感じがして悪くないようだ。
何事もなく夜を迎えてしまった。
当たりを見合わしてもただの森。
今日は火を付けずに草に隠れるように寝ることにした。付けない理由もある。
まず、余裕がある時に火起こしの練習をしていたので、火を起こすのは容易い。さらに、使い慣れた道具を持ってきている。
あと、周りに木が多すぎるので、不意をつかれて襲われる可能性がある。
それに、ボスに理由付きで話したところ賛成してくれた。
今夜は真っ暗な中就寝する。
翌朝。
少し冷たい風で起きた。季節的にはもう秋なんだろう。
冬がどうなるかわからないが、できる限り探索は進めておきたい。
ボスもちょうど起きてきたので出発することにした。
お昼を過ぎた頃。
木が少しずつ少なくなってきた。
斜面も緩やかになってきて、草も背丈が高くなってきた。
ボスはとても歩きづらそうなので、自分が道を開き後ろに着いてきてもらうことにした。
暫く歩いていると小川を見つけた。
水は綺麗で飲んでみると美味しい。水筒も補充し、近くにあった木の実も回収していく。
拠点としては結構いい場所なのだが、まだ湖の方が暮らしやすいのでもう少し奥へ行くことに。
ボスと話しながら決めたのだが、本来今日の夜で探索は終了。明日の朝に帰る予定であった。
それは水と食料的に無理だと思っての予定だったのだが、今は問題が解決した。
なのでもう2日だけ探索日数を増やすことにした。
実際、探索して良かったことはこの小川しかない。
ボスももっと成果が欲しいと思っていたんだろう。
お互いの意見が一致したのでもう少し頑張ることにした。
その日の夜、ボスが卵を産んだ。
ゆで卵にして食べたいので、火をつけることに。
壺に水と卵、青色の草、干し肉を入れて食べる。これが何気に美味しい。
今日の夜は少し寒い。多めに薪を入れてボスと添い寝することにしよう。
探索3日目の朝。
「コケッ!!」
鳴きながら突っついてきたボスに起こされた。
まだ、朝日が昇り切っておらず、少し暗い。
急にどうしたんだと思ったがすぐに異変に気づいた。
なんか凄い緊張感が伝わってくる。
辺りを見回すと……
『!!!!!!』
弓を持った"人"が目の前にいた。
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