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第12話 貴重なタンパク質
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魚と小動物が取れた日、とても満足して何をしたか覚えていない。
まるで飲みすぎて記憶が飛んだみたいな。
それぐらい体と心は求めていたのだ。
明日も食べたい、ずっと食べてたい。
そういう気持ちでいたのは確かだっただろう。
朝起きたら魚の罠と新しい小動物の罠が出来上がっていた。
自分の行動に笑ってしまう。
せっかくなので設置してみた。
魚の罠はいつも通りだが、小動物のは新しい罠だ。
小動物、というより鳥限定である。
餌を食べようとすると、餌に着いている棒のストッパーが外れ、バネのような力で上に引き上げる。そして、紐は縛って捉えるって感じだ。
まぁ鳥はいっぱいいるし、また数日経てば取れるだろう。
それにしても昨日のことが忘れられない。
ご飯、本当に美味しかった。
塩が欲しいところだが森の中だし、見つからないだろう。
あとは栄養を考えて野菜を取りたいところだ。まぁ期待はしてない。
てことで思い切って野草を調べることにした。
そこら辺にある草ではなく、少し生えている変わった草を取り、まずは腕に擦る。
しばらくして何も起きなかったら、舌で少し舐める。
何も起きなかったら少し食べる。
それでも何も起きなかったら食べれるってことにする。
量はたとえ美味しくても少なめに。腹痛とか下痢とかそういうのになったら大変だからね。
ってことで野草選びなんだが……
木の棒みたいな草や紫色の草、青色の草まである。
どれも怪しすぎて手に取りたくないが……
青色の草と少し葉がギザギザしている草の2つをチョイス。
両腕に草を擦ってしばらく時間を置いた。
ロープを作ったり、道具を整えたりして時間を潰す。
特に問題なし。次は舌で確認。2つ一緒に出来ないのでまずは青色の草から。
うーん、味的には少し爽やかな感じがするが食べられないわけではなさそう。
また時間を潰す。
問題なし。そのまま青色の草を食べることにした。
うん、不味くはないが美味しい訳でもない。ただ、食べたら息がしやすいというかなんというか。
明日の朝に問題なければ毒ではなさそうだ。
今日は寝ることにした。ちなみに獲物はなし。
翌朝。
特に何も無かった。所々まとまって生えている青色の草は無毒のようだ。
そこで気づいたのだが、これはお茶に出来そう?
壺に青色の草と水を入れて、沸騰させてみた。
川で冷やして飲んでみると……
とても美味しいお茶ができた。後味が爽やかで夏の今だととても助かる。
元気が出てきた気がする!
よーし、今日も一日頑張って生きますか!
おっと、忘れずにギザギザの葉っぱを舌で確認しておく。
味はなし。ギザギザの部分が少し痛いが。
少し時間を置こう。
今日やることは罠を増やすこと。肉だ。肉が食いたい!!
今日は魚がかかっていた。
お茶と焼き魚のお昼ご飯。生活レベルが少し上がった。
お茶の匂いと焼き魚の匂いがとてもいい。でもやっぱ肉だな。
その日の夜。下の確認は問題なかったのでギザギザの草を食べた。
味はない。ただの草って感じ。
ギザギザの草は青色の草よりかは少なかったので期待していたが……
まぁ、明日でわかるだろう。
翌日。
ギザギザの草は問題なし。いや問題ありかな?
体に問題は無いんだけど、ただの草の味だし食べたいとは思わない。
まぁ、本当に困った時に食べよう。
今日も青色の草を使ったお茶を飲んで元気に頑張ろう。
罠に数だがかなり増えている。
魚が8個、小動物が6個、鳥が5個。
それでも捕まらないから全部10個ずつにしておこうと思い、日に日に増えている。
そうして毎日変わらず罠を作り続けて、3日目。
ついに捕まえた。
小さな鳥と、ネズミ。それも3匹ずつ!!
ガッツポーズ。今日のお昼と夜は豪華だぜ!!
罠を再設置後、早速お昼ご飯。
鳥2匹とネズミ1匹、そしてお茶。
くぅー、いい匂いだ。
「いただきます!!」
とてもいい匂いの中満足に食事を楽しんだ。
匂い、食欲を誘うものだ。それは人間だけのものではないのだ。
『グルルル……』
まるで飲みすぎて記憶が飛んだみたいな。
それぐらい体と心は求めていたのだ。
明日も食べたい、ずっと食べてたい。
そういう気持ちでいたのは確かだっただろう。
朝起きたら魚の罠と新しい小動物の罠が出来上がっていた。
自分の行動に笑ってしまう。
せっかくなので設置してみた。
魚の罠はいつも通りだが、小動物のは新しい罠だ。
小動物、というより鳥限定である。
餌を食べようとすると、餌に着いている棒のストッパーが外れ、バネのような力で上に引き上げる。そして、紐は縛って捉えるって感じだ。
まぁ鳥はいっぱいいるし、また数日経てば取れるだろう。
それにしても昨日のことが忘れられない。
ご飯、本当に美味しかった。
塩が欲しいところだが森の中だし、見つからないだろう。
あとは栄養を考えて野菜を取りたいところだ。まぁ期待はしてない。
てことで思い切って野草を調べることにした。
そこら辺にある草ではなく、少し生えている変わった草を取り、まずは腕に擦る。
しばらくして何も起きなかったら、舌で少し舐める。
何も起きなかったら少し食べる。
それでも何も起きなかったら食べれるってことにする。
量はたとえ美味しくても少なめに。腹痛とか下痢とかそういうのになったら大変だからね。
ってことで野草選びなんだが……
木の棒みたいな草や紫色の草、青色の草まである。
どれも怪しすぎて手に取りたくないが……
青色の草と少し葉がギザギザしている草の2つをチョイス。
両腕に草を擦ってしばらく時間を置いた。
ロープを作ったり、道具を整えたりして時間を潰す。
特に問題なし。次は舌で確認。2つ一緒に出来ないのでまずは青色の草から。
うーん、味的には少し爽やかな感じがするが食べられないわけではなさそう。
また時間を潰す。
問題なし。そのまま青色の草を食べることにした。
うん、不味くはないが美味しい訳でもない。ただ、食べたら息がしやすいというかなんというか。
明日の朝に問題なければ毒ではなさそうだ。
今日は寝ることにした。ちなみに獲物はなし。
翌朝。
特に何も無かった。所々まとまって生えている青色の草は無毒のようだ。
そこで気づいたのだが、これはお茶に出来そう?
壺に青色の草と水を入れて、沸騰させてみた。
川で冷やして飲んでみると……
とても美味しいお茶ができた。後味が爽やかで夏の今だととても助かる。
元気が出てきた気がする!
よーし、今日も一日頑張って生きますか!
おっと、忘れずにギザギザの葉っぱを舌で確認しておく。
味はなし。ギザギザの部分が少し痛いが。
少し時間を置こう。
今日やることは罠を増やすこと。肉だ。肉が食いたい!!
今日は魚がかかっていた。
お茶と焼き魚のお昼ご飯。生活レベルが少し上がった。
お茶の匂いと焼き魚の匂いがとてもいい。でもやっぱ肉だな。
その日の夜。下の確認は問題なかったのでギザギザの草を食べた。
味はない。ただの草って感じ。
ギザギザの草は青色の草よりかは少なかったので期待していたが……
まぁ、明日でわかるだろう。
翌日。
ギザギザの草は問題なし。いや問題ありかな?
体に問題は無いんだけど、ただの草の味だし食べたいとは思わない。
まぁ、本当に困った時に食べよう。
今日も青色の草を使ったお茶を飲んで元気に頑張ろう。
罠に数だがかなり増えている。
魚が8個、小動物が6個、鳥が5個。
それでも捕まらないから全部10個ずつにしておこうと思い、日に日に増えている。
そうして毎日変わらず罠を作り続けて、3日目。
ついに捕まえた。
小さな鳥と、ネズミ。それも3匹ずつ!!
ガッツポーズ。今日のお昼と夜は豪華だぜ!!
罠を再設置後、早速お昼ご飯。
鳥2匹とネズミ1匹、そしてお茶。
くぅー、いい匂いだ。
「いただきます!!」
とてもいい匂いの中満足に食事を楽しんだ。
匂い、食欲を誘うものだ。それは人間だけのものではないのだ。
『グルルル……』
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