243 / 260
ハウジングとイベント
72:【罠】
しおりを挟むあれこれいろいろ試した結果。
一番ダメージを与えられたのは【闇魔法】のダークショット。ただしコスパを考慮すればダークランスが一番有効。この2つの次が【影魔法】のシャドウランス。
あとは【毒魔法】のポイズンショットとパラライズショットはあり。ミスト系はほぼ意味なし。【血魔法】は最初から分かっていたけどほとんどダメージが入らなかった。
攻撃系スキルはこれくらい。やっぱりもうちょっとスキルを増やした方がいいよね。器用貧乏一直線になっちゃうのはよくないけど、こういう相手に対して有効打がないのは今後問題になるだろうし。
あとはアイテムか。
ここまでやって2割もダメージ与えられていないし、確認次第終わりにしよう。
というわけで爆弾石を投げつける。
他の攻撃と同じようにオーレスワイバーンは回避するそぶりも見せず、そのまま爆弾石が当たり爆発した。
まあ、わかりきっていたけどびくともしないね。ダメージは……あれ? 意外と入っている。
最大までエンチャントした爆弾石だったこともあるだろうけど73も与えられるとは想定していなかった。
ロックワイバーン相手だとここまでダメージ与えられないのだけど、もしかしてこういう攻撃に弱い、というか爆弾石の攻撃属性が弱点属性の重撃系ってことなのかも。
爆弾石を使えばもしかしたら勝てるかもしれないけど、残念ながら残り何個も持っていないから、ここから追い込むっていうのは無理。
爆弾系のアイテムは他にもいくつか持ってきているけど、そっちも数は少ないからね。
となると次に来るときは爆弾石を多めに用意しておいた方がいい感じかな。次に遭遇するのがいつになるかはわからないけども。
後はこれがどうなるのかを確認して終わりだね。
オーレスワイバーンの動きを見ながらインベントリの中から円盤状のアイテムを取り出す。
[(アイテム・罠) 設置型爆弾罠+ Ra:Uc Qu:B SAS:3200]
地面などに設置するタイプの爆弾。薄型ではあるが爆発する方向を絞ることで通常の爆弾よりも攻撃力をあげている。一定以上の重量・衝撃・ダメージをかけることで爆発する。金属片なども込められているため、通常の物よりも威力が上がっている。
くれぐれも人に対して使ってはならない。
効果:爆弾の上方に対し、一定の威力の爆発ダメージを与える
※一部エリアでの使用不可。またPVP中の使用不可
爆弾石を弄っているときにやっぱり作りたくなって生産してしまった地雷。地雷と言ってもアイテム名にある通り、UWWOでは設置型爆弾罠という名称になっている。
エンチャントは最大までしてあるので威力はそこそこ。ロックワイバーンでも200近いダメージを与えられていたから、爆弾石で思いの外ダメージが入ったこいつならもう少しダメージが大きくなるかもしれない。
そういうわけで隙を見つけてオーレスワイバーンが踏みそうな場所に設置型爆弾罠を設置する。
ついでに、この設置型爆弾罠を作った後に【罠】スキルが生えた。これは文字通り罠を使うためのスキルなのだけど、別にこのスキルを取得していなくても罠は使うことが出来る。ただ、このスキルを持っていることで罠の起動範囲が少し広くなって、あとちょっとズレれていれば発動するのに、みたいなニアミスが減る。
まあ、ニアミス回避は踏んだ場所によってはカス当たりみたいなことになりかねないから、一概にいいとは言えないのだけど。
オーレスワイバーンがしっかり踏むように進路を誘導する。
ロックワイバーンであれば怯んで攻撃が止まることがわかっているのだけど、こいつの場合、当たった後の反応がまだわかっていないから、ギリギリまで誘導して【ステップ】と【跳躍】スキルを使って一気に攻撃が当たる範囲から逃げる。
オーレスワイバーンは1回目ということもあってあっさり誘導に引っかかり設置型爆弾罠の上を踏み、罠を起動させた。
ちゅどーーーーん!!
「ギャグアアアァァァアア!?」
ワイバーンの巣の中に爆音が響き、同時に爆風によって砂煙が舞い上がる。そしてその中でオーレスワイバーンの悲鳴とあの巨体が倒れたらしき地響きが伝わってきた。
その少し後、爆発の衝撃で飛び散った石などが地面に衝突した音が聞こえた。
やっぱりこの爆弾、音とエフェクトがすごいよね。まあ、見た目のわりにダメージが出ないのは爆弾石と同じなのだけど、初めて見たときはすごく驚いた。
見たところ、効き具合はロックワイバーンと同じ感じかな。あいつもこれを食らった後は怯みと一時的な行動不能状態になっていたし、隙を作るのにかなり有効だね。
残念ながら、何度も使っていると学習して気づかれやすくなるみたいで、回避されたり、先に壊してから突っ込んでくるようになるのだけど。
さてダメージの方はと。えーっと元のHPから引いて……311!? まさかの300超え!?
うそでしょ。すごいダメージ入ってる。
何度も同じように使えるものではないにしても、ここまでダメージを与えられるのはうれしい。
ロックワイバーンだと4回目でほぼ確実に回避してきて、3回目だと設置するタイミングと誘導次第。たぶんこいつも同じかマイナス1回分くらいは使えると思うからうまくいけば3回分、合計でいえば1000近いダメージをこれで与えることが出来るはず。
しかも、ダウン状態にすることもできるから、さらにダメージは稼げる。
まだ2個残っているとはいえ、今回は確認だけだからこれ以上使うつもりはないのだけど。…うん?
爆発の衝撃で飛んできたのか、足元に拳大の石のようなものが転がってきた。
他の場所にも同じようなものが飛び散っているので変なことではないのだけど、普通に石とは見た目が少し異なっていたので気になり拾い上げ、オーレスワイバーンの警戒しながら【鑑定】する。
[(素材)アルス鉱石 Ra:Uc Qu:C SAS:1800]
特定の特性を待つ生物から生成される特殊な鉱石。一般的な鉱石とは異なり微弱ながら魔力を含むため加工には技術が必要。
主に魔法を扱う道具などに使用される。
ほう?
―――――
【罠】スキルは罠系のアイテムを手に入れることで取得可能になる。
取得したところで罠の威力が上がるわけではないが、熟練度を上げることで起動範囲の拡大、設置速度の上昇、エネミーから見つかり難くなる、といった効果がある。
※起動範囲の拡大はそこまで広くならないうえ、その影響で起動しても意味がない状況では起動しないようになっている。
14
↓
私はかわいいテイムモンスターたちに囲まれてゲームの世界を堪能する
↓
森の中でひっそりと生活しようとしたのだが
いつの間にかハーレムになっていた
フリースペースに別作品のリンクを貼ってみませんか?
↓
フリースペースに他の作品のリンクを貼りたいのだー!
お気に入りに追加
1,217
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。

月が導く異世界道中
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
漫遊編始めました。
外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。
最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。
羽海汐遠
ファンタジー
最強の魔王ソフィが支配するアレルバレルの地。
彼はこの地で数千年に渡り統治を続けてきたが、圧政だと言い張る勇者マリスたちが立ち上がり、魔王城に攻め込んでくる。
残すは魔王ソフィのみとなった事で勇者たちは勝利を確信するが、肝心の魔王ソフィに全く歯が立たず、片手であっさりと勇者たちはやられてしまう。そんな中で勇者パーティの一人、賢者リルトマーカが取り出したマジックアイテムで、一度だけ奇跡を起こすと言われる『根源の玉』を使われて、魔王ソフィは異世界へと飛ばされてしまうのだった。
最強の魔王は新たな世界に降り立ち、冒険者ギルドに所属する。
そして最強の魔王は、この新たな世界でかつて諦めた願いを再び抱き始める。
彼の願いとはソフィ自身に敗北を与えられる程の強さを持つ至高の存在と出会い、そして全力で戦った上で可能であれば、その至高の相手に完膚なきまでに叩き潰された後に敵わないと思わせて欲しいという願いである。
人間を愛する優しき魔王は、その強さ故に孤独を感じる。
彼の願望である至高の存在に、果たして巡り合うことが出来るのだろうか。
『カクヨム』
2021.3『第六回カクヨムコンテスト』最終選考作品。
2024.3『MFブックス10周年記念小説コンテスト』最終選考作品。
『小説家になろう』
2024.9『累計PV1800万回』達成作品。
※出来るだけ、毎日投稿を心掛けています。
小説家になろう様 https://ncode.syosetu.com/n4450fx/
カクヨム様 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896551796
ノベルバ様 https://novelba.com/indies/works/932709
ノベルアッププラス様 https://novelup.plus/story/998963655

追い出された万能職に新しい人生が始まりました
東堂大稀(旧:To-do)
ファンタジー
「お前、クビな」
その一言で『万能職』の青年ロアは勇者パーティーから追い出された。
『万能職』は冒険者の最底辺職だ。
冒険者ギルドの区分では『万能職』と耳触りのいい呼び方をされているが、めったにそんな呼び方をしてもらえない職業だった。
『雑用係』『運び屋』『なんでも屋』『小間使い』『見習い』。
口汚い者たちなど『寄生虫」と呼んだり、あえて『万能様』と皮肉を効かせて呼んでいた。
要するにパーティーの戦闘以外の仕事をなんでもこなす、雑用専門の最下級職だった。
その底辺職を7年も勤めた彼は、追い出されたことによって新しい人生を始める……。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる