現実逃避のために逃げ込んだVRMMOの世界で、私はかわいいテイムモンスターたちに囲まれてゲームの世界を堪能する

にがりの少なかった豆腐

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ダンジョンいじいじ

そうなるの?

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 えぇ……。ダンジョンをクリア扱いになったのはいいけど、状況が呑み込めない。いや、それよりもあの光の影響で視界が真っ白に染まったままだから、周囲がどうなっているのかがわからない。みんな無事なの?

 アナウンスで、私がこのダンジョンを支配下に置いたことになっているんだけど、アンゴーラは? まさかあの衝撃で死んだとかじゃないよね? それとも私がダンジョンを乗っ取ったことで消滅してしまった?

 次第に融合したダンジョンコアとアンゴーラがぶつかった際に発した光の影響が収まり、視界が回復してきた。

『なんじゃ今のは。妾のダンジョンコアが光り出して……』

 ようやく見えるようになった視界の中に、多少衝撃で飛ばされていたようだけど、驚きで固まり腹天状態のアンゴーラの姿が確認できた。

 大分混乱しているようだけど、どうやら生きていたようだ。良かった、とは思うけど、結局さっきのやつは何だったのだろうか。


 ≪ダンジョンコア:アンゴーラに触れてください。
 プレイヤーメイドダンジョンについての説明が表示されます≫


 はい? ダンジョンコア:アンゴーラって、え? じゃあ、あれってアンゴーラがダンジョンコアと融合したから出た光なの?

 とりあえず、目の前に出ているアナウンスウィンドウに従って、アンゴーラに触れてみることにする。

 触れるためにアンゴーラに近付いて行く。それに気づいたアンゴーラが、はっと我に返りすぐさま近づいて来ていた私に対して警戒態勢を取った。

『なんじゃお主。何で近付いてくるのじゃ、ってのわ?!』

 しかし、私よりも近くに居たぷらてあがアンゴーラの見えない位置から近付き持ち上げた。警戒していなかった相手にいきなり触れられたことでアンゴーラが少しだけパニックになっているけれど、逃げ回られるよりは全然ましである。

「ぷらてあちゃん。そのままアンゴーラちゃんを確保しておいて」
「わかっ…た」

 ぷらてあに指示を出してアンゴーラを逃がさないようにしてから、触れるために手を伸ばす。何処に触れればいいのかはわからないため、現状触りやすい位置にある頭でいいかと思った際、アンゴーラの額に先ほどまでなかったはずの黄色い宝石のような物が付いていることに気付いた。

「アンゴーラちゃん。額に宝石なんか付いていたっけ?」
『何を言っておる! そんなものは付いてはおらぬわ!』

 という事は、さっきのダンジョンコア関連で付いたってこと? アンゴーラが知らなかっただけで最初から付いていた可能性はあるけど、それならさっき対面している間に見ていただろうし、無かった可能性の方が高いよね。毛に隠れるサイズでもないし、さすがに最初からあったら気付いていないとおかしい。

 うぅむ、一回触って確認するのもいいかもしれないな。もしかしたら、触った瞬間に取れるかもしれない。

 とりあえずアンゴーラの額にある宝石のような物に触れてみる。

『お主何をしているのじゃ!?』
「うーん、普通の宝石っぽいかな。取れそうな感じもないし」
『だから何をぬにょ?!』
「ん?」

 なにかアンゴーラの様子がおかしい? 今まで微妙にもがいていたというのにいきなり動かなくなった。死んだような感じではないのだけど、抱えているぷらてあや近くで見ていたシュラも不安そうにアンゴーラの様子を窺っている。
 朱鞠は気にしているかどうかはわからない。さすがに蜘蛛の目ってどこを見ているかわからないんだよね。だからアンゴーラを見ているのか、見ていないのかもわからない。ゲーム内のモンスターだから普通に見えているとは思うんだけど。

『あ…お…ぐ』

 これ、大分まずくない? アンゴーラから漏れて来る声からして、何かダメージ受けてそう。やってしまったことはどうにもならないけど、回復魔術を使えるように準備しておいた方が良いのだろうか。この状態のアンゴーラに聞くかどうかはわからないけど。

『えあ? うぬぉ……う、嘘じゃ。妾がダンジョンコアと融合したなど信じとうない。じゃが、これは……』

 どうやら無事? のようだね? 目の前の虚空を見つめて何やらブツブツ呟いているけれど、もしかして私と同じようにアナウンスウィンドウでも目の前に出ているのだろうか。
 
『ぐぬぅ、ぐぬぅぅ』

 アンゴーラが何やら唸っている。額の宝石に触ってもプレイヤーメイドダンジョンについての説明が表示されなかったから、別の場所を触らないといけないのだろうか。

 そう思ってアンゴーラの頭に触れる。しかし、余程目の前に表示されていると思われるウィンドウに集中しているのか、アンゴーラは私が触れたことに気付いていないようで、ほとんど反応しなかった。


 ≪プレイヤーメイドダンジョン(以下:PMダンジョン)
 インスタントダンジョンを乗っ取ることで発生するダンジョン。
 プレイヤーだけではなく、NPCも挑みにくる場合がある。インスタントダンジョン同様、このダンジョン内で死亡(HPを全損)した場合、プレイヤーのみならずNPCもダンジョンの入り口に飛ばされ、リタイア扱いとなりプレイヤーの場合デスペナルティーは発生せず、NPCも実際に死ぬことは無い。ただし、例外はある。
 ダンジョンの名称は、ダンジョンマスターになったプレイヤーが決めることが出来る。名称を設定していない場合は、PMダンジョンと表示される。

 ・ダンジョンポイント
 ダンジョンポイントを消費することで、ダンジョンを成長させることが出来る。ダンジョンポイントについては下記参照。
 ダンジョンポイントを消費することで、ダンジョンの構成を変えることが可能。また、出現させるモンスターやトラップ、ギミックなども追加・変更できる。

 ・ダンジョンコア:〇〇
 ダンジョンコア:〇〇は、PMダンジョンを管理するための補助AIです。補助AIを介してダンジョンの操作を行うことが出来ます。補助AIとしての性能は、ダンジョンの成長によって向上していきますので、最初は補助AIの指示通りにダンジョンを成長させることをお勧めします。

 また、ダンジョンに関する質問等も補助AIに尋ねることが出来ます。
 この機能を使用するには、補助AIの額についている宝石に触れることで、制限を解除する必要があります。
 ※ダンジョンコア:〇〇は元のダンジョンコアの状態に戻すことが可能です。ただし、それを行った場合、補助AIとしての機能を使用することが出来なくなり、ダンジョンコアと融合していた存在は居なくなります。また、元の状態に戻すことは出来ませんので、注意してください。

 ・ダンジョンポイント
 ダンジョン管理スキルを介して使用できるポイント。獲得方法は、ダンジョンに挑んで来た者を撃退する・アイテムなどを消費する・Fsを変換する、など。

 さらに詳しい説明はヘルプを参照してください≫


 アンゴーラの頭に触れたことで開かれたウィンドウに表示されている説明を読む。

 ふーん、なるほどねぇ。とりあえずダンジョンポイントを溜めて、ダンジョンを大きくしていけばいい感じ。
 額の宝石は質問機能を有効にするための物で……いや、何で最初から有効になっていないのよ。運営、ちょっと不親切じゃない?

 って、アンゴーラはリストラ可能なの可哀そすぎない? 生殺与奪完全に握られているじゃん。
 それに居なくなるってことは、存在が消滅するってことなのかな? それとも、単にダンジョンから出て行くだけ?

 まあ、あの話し方が嫌いってプレイヤーもいるだろうし、性格? も合う合わないがあるからね。仕方ないと言えばそうだけど。他のダンジョンで出て来る補助AIが全て同じって訳じゃないだろうし、絶対に合わない補助AIもいるよねそりゃ。私だって変に高圧的なAIだったら嫌だし。

 ただ、パッと説明を読んだ感じ、補助AIの機能を無くすのは相当その補助AIと性格なり何なりが合わないと感じない限り、デメリットの方が大きいからしないだろうけどさ。

 これ、補助AIを使ってダンジョンを管理するらしいから、アンゴーラに話しを聞かないと先に進まないよね? アンゴーラにも似たようなアナウンスが出ているっぽいし、さっさと聞くか。

「アンゴーラちゃん」
『うぬぬ……ぅぐう?』

 いまだにぷらてあの腕の中で唸っていたアンゴーラが、私に声を掛けられたことで目の前に出ているらしいウィンドウからこちらに意識を戻した。

『ぬ、な……なんじゃ』
「ダンジョンの運営について聞きたいんだけれど、アンゴーラちゃんもおよさそ把握できているんだよね?」
『な……なんのことじゃ』

 アンゴーラが私から視線を逸らす。

 この反応からしても大体は把握しているのが見て取れた。ただ、リストラが可能である以上、いくらデメリットがあるからって、こういった下手な対応はリストラされやすくなると思うんだけど。

 まあ、ダンジョンマスターだったのにいきなりダンジョンコアになって、さらに補助AIになったことで混乱しているから、その辺りに考えが及んでいないだけだろうね。リストラされる可能性をアンゴーラが知らないだけの可能性もあるけど。

「アンゴーラちゃん、あなたは補助AIがダンジョンコアの状態に戻される可能性があることを知っている?」
『ぬ? 補助AIではなくなるってことじゃろ? 妾としてはその方がよ……はっ!?』
「ちゃんと把握できているじゃん」

 あっさりぼろを出したアンゴーラだったけど、知りたいのはそこではない。

「私の方の説明だと、ダンジョンコアに戻したら融合していた存在は居なくなります。って書いてあるんだよね。これって、最悪アンゴーラちゃん死ぬんじゃない? そうじゃなかったとしても、外に出て生きていけるの?」
『え?』

 まったくその可能性を考えていなかったと言わんばかりに、アンゴーラは抜けたような声を上げた。

 うーん。補助AIについてはしっかり把握できているみたいだけど、アンゴーラと私で補助AIについての説明が若干違うっぽい? まあ、プレイヤーと補助AIで受ける説明が違うのは、当然なのかもしれないけど。

『妾、死ぬの? 妾は補助AIから解放される、って説明じゃったんじゃが』
「あくまでも私の予想だからね。ただ、死ぬことがなかったとして、補助AIから解放されるってことは、要するにただのウサギに戻るってことだと思うよ? 少なくともさっきのあれで、ここのダンジョンコアは私の物になっているから、アンゴーラちゃんはダンジョンマスターには戻れないと思うし」
『ぬあ!? そうじゃった!』

 あ、なるほど。補助AIから解放されたら、ダンジョンマスターに戻るつもりだったからどうにかなると思っていたのね。
 うーん。これ、アンゴーラを補助AIにして、上手くダンジョンを弄れるようになるのかな? ドジっ子感が否めなくてちょっと不安なんだけど。ダンジョンが成長すれば補助AIとしての性能が上がるって書いてあるけど、どこまで成長してくれるのか。
 とりあえずダンジョンを弄ってみないと駄目かもね。経験を積めばちゃんと成長するかもしれないし。

「ねぇ、このままだと時間がもったいないし、そろそろダンジョンを弄ってみたいんだけど。もし、アンゴーラちゃんがどうしても補助AIが嫌だっていうのなら解放しても良いよ?」

 嫌々やってもらって失敗でもされたら面倒だからね。それに正直、さっさとダンジョンを弄りたい。いくら私に時間があろうと、安全装置としてのログイン制限があるので、ずっとログインし続けることは出来ないんだよ。だから、切りの良い所まで進めておきたい。

『ぐぬぬ……』

 早く決めて欲しいところだけど、アンゴーラに残された選択肢は補助AIであり続けるだけだと思うんだよねぇ。本気でいやだったら止めるつもりはないけれど、モンスターが存在している世界で普通の動物? のウサギが生きていけるとは思えないし。

 あ、でもすぐに決める必要もないかも。

「ごめんね。別に今すぐやるやらないは決めなくても大丈夫。辞めようと思えばいつでも辞められるんだし、本当に嫌だと思ったらその時にやめればいいんだよね」
『……まあ、そうじゃな。解放されたとしてどうなるかはわからぬし、少しの間、様子見でも良いか?』

 まあ、解放された後については、補助AIの質問機能で聞けばわかるかもしれないけど、これ以上時間をかけたくないし、ある程度ダンジョンを弄った後に教えてあげればいいよね? もしかしたら、教える前にアンゴーラ自身が調べて気付くかもしれないけど。

「どうする? 今決めないのなら、ダンジョンの操作をしてみたいのだけど」
『ふむ……まあ、どうするかは後で考えるとしよう。それでここのダンジョンの操作じゃな。えーと、ほれ。これを見るのじゃ』

 アンゴーラがそう言うと同時に前足を動かし、何かを投げるような動作をすると、私の前に新しいウィンドウが開かれた。
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