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第310話 入学式
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オレの名前は『みたらし』。
三歳の柴犬だ。
朝の散歩をしていたオレたちは、近所の中学校の前に大勢の人が入っていくのを見かけた。
スーツ姿の大人の人たちと、真新しい制服を着た子供たち。
――あ、今日、入学式なのか。家にいると日付け感覚がズレちゃうんだよな。
YouTuberだしね、パパさん。
校門の前に置かれた大きな看板を前に、家族単位でたくさん写真を撮っている。
喜ばしい出来事だからか、どの家族も、みんな揃って笑顔になっている。
ちょうど桜が咲いているからか、とっても絵になる。
――あぁやって、また新たなスタートを切るんだね、あの子たちは。
パパさんは新たなスタートを切る予定は無いのか?
――さ、行こう、『みたらし』。何だか自分のことのように、誇らしく、前向きになるな。
いいことを言ったつもりのパパさんだったが、一日中家にいるパパさんの言葉だと思うと説得力がなぁ……。
頑張れ、パパさん。
ま、焦らずゆっくりと、バズる動画を撮ろうよ。
三歳の柴犬だ。
朝の散歩をしていたオレたちは、近所の中学校の前に大勢の人が入っていくのを見かけた。
スーツ姿の大人の人たちと、真新しい制服を着た子供たち。
――あ、今日、入学式なのか。家にいると日付け感覚がズレちゃうんだよな。
YouTuberだしね、パパさん。
校門の前に置かれた大きな看板を前に、家族単位でたくさん写真を撮っている。
喜ばしい出来事だからか、どの家族も、みんな揃って笑顔になっている。
ちょうど桜が咲いているからか、とっても絵になる。
――あぁやって、また新たなスタートを切るんだね、あの子たちは。
パパさんは新たなスタートを切る予定は無いのか?
――さ、行こう、『みたらし』。何だか自分のことのように、誇らしく、前向きになるな。
いいことを言ったつもりのパパさんだったが、一日中家にいるパパさんの言葉だと思うと説得力がなぁ……。
頑張れ、パパさん。
ま、焦らずゆっくりと、バズる動画を撮ろうよ。
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