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第275話 おさかな
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オレの名前は『みたらし』。
三歳の柴犬だ。
はー、ぽかぽか日差しが気持ちいいなぁ。
ホントいい天気だよ。
日向ぼっこにピッタリな陽気だ。
オレは庭でお行儀よくお座りして待っていた。
あっという間に、魚を焼くいい匂いがしてくる。
そう。今日はパパさんが先日買った七輪を使って魚を焼いてくれているのだ。
う、しっぽが勝手に動く。よだれが出てくる。
――そろそろ焼けたかな? 今ほぐしてやるからな。
パパさんとオレは同時に、焼き立てのサバにかぶりついた。
――うん、美味しいな、これ。
はふはふ。うま、うま! もっとだ! もっとくれぇぇ!!
オレはパパさんに焼いてもらったサバを、おかわり分も含めてペロリと平らげた。
ねぇねぇパパさん。今度はママさんも一緒にときに焼いてよ。魚も一種類だけじゃなくってさ。そんで腹一杯食べようよ。
――美味いか、『みたらし』。また焼いてあげるからな。
美味いな、パパさん。
そして、次また日向ぼっこのできる暖かい日にでも、魚を焼いてくれよな。
三歳の柴犬だ。
はー、ぽかぽか日差しが気持ちいいなぁ。
ホントいい天気だよ。
日向ぼっこにピッタリな陽気だ。
オレは庭でお行儀よくお座りして待っていた。
あっという間に、魚を焼くいい匂いがしてくる。
そう。今日はパパさんが先日買った七輪を使って魚を焼いてくれているのだ。
う、しっぽが勝手に動く。よだれが出てくる。
――そろそろ焼けたかな? 今ほぐしてやるからな。
パパさんとオレは同時に、焼き立てのサバにかぶりついた。
――うん、美味しいな、これ。
はふはふ。うま、うま! もっとだ! もっとくれぇぇ!!
オレはパパさんに焼いてもらったサバを、おかわり分も含めてペロリと平らげた。
ねぇねぇパパさん。今度はママさんも一緒にときに焼いてよ。魚も一種類だけじゃなくってさ。そんで腹一杯食べようよ。
――美味いか、『みたらし』。また焼いてあげるからな。
美味いな、パパさん。
そして、次また日向ぼっこのできる暖かい日にでも、魚を焼いてくれよな。
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