YouTuber犬『みたらし』の日常

雪月風花

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第213話 熱

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 オレの名前は『みたらし』。
 三歳の柴犬だ。

 昨日遅くなって帰ってきたパパさんは、余程疲れたのか、熱を出してそのままぶっ倒れてしまった。
 オレは寝込んでいるパパさんの隣に伏せをした。

 パパさん、大丈夫?
 ――『みたらし』、大丈夫だって。ちょっと寝てればすぐ良くなるって。

 パパさんは笑ってオレの頭を撫でると、またすぐ寝てしまった。
 枕のそばに置いてある、からで持って行ったはずのリュックが、これ以上何も入らないというくらい盛り上がっている。
 
 あー、これのお陰でニヤニヤしてるのね。
 ――ほら『みたらし』、寝かせといてあげて。
 大丈夫なの? パパさんは。
 ――昨日はお友だちと会えたし、薄い本もいっぱい買えたしでハシャギすぎちゃったのよ。起きたら元気になってるわ。さ、ゴハンにしよっか。
 おう!

 どんまい、パパさん。
 そして元気になったら、昨日何があったのか教えてくれぃ!
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