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第210話 茹でダコ
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オレの名前は『みたらし』。
三歳の柴犬だ。
オレの目の前に真っ赤なタコが置かれた。
もちろん本物では無い。ぬいぐるみだ。
だが……。
ベリベリっ。
――あ、やっぱり取れるんだ、これ。
一緒に見ていたパパさんが、まさにオレの気になる場所に触った。
実はこのタコ、マジックテープが付いていて、本体と足が着脱できるのだ。
――これ、どうする?
いや、どうするって言われても。
っていうか、何の意味があるのさ、この着脱機能。
パパさんがオレの前に、本体から剥がした足を一本置く。
オレは試しに一回噛んで、ペっと吐いた。
うん、普通にぬいぐるみだ。
どうやって遊ぶのが正解なんだろうねぇ……。
どんまい、オレ。
そして今日もサブスクを前に途方に暮れる。
三歳の柴犬だ。
オレの目の前に真っ赤なタコが置かれた。
もちろん本物では無い。ぬいぐるみだ。
だが……。
ベリベリっ。
――あ、やっぱり取れるんだ、これ。
一緒に見ていたパパさんが、まさにオレの気になる場所に触った。
実はこのタコ、マジックテープが付いていて、本体と足が着脱できるのだ。
――これ、どうする?
いや、どうするって言われても。
っていうか、何の意味があるのさ、この着脱機能。
パパさんがオレの前に、本体から剥がした足を一本置く。
オレは試しに一回噛んで、ペっと吐いた。
うん、普通にぬいぐるみだ。
どうやって遊ぶのが正解なんだろうねぇ……。
どんまい、オレ。
そして今日もサブスクを前に途方に暮れる。
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