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第53話 浮気
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オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
クンクン、クンクン。
パパさんから嗅いだ覚えの無い犬の臭いがする。
かなり、ベッタリついている。
長時間、抱っことかしない限り、こうまで臭いは付くまい。
ワン、ワン!
パパさんが苦笑いを浮かべる。
話を聞くと、どうやらパパさんは、都内にある豆柴カフェとやらに行ってたらしい。
これは、その名の通り、豆柴がいっぱいいて触れ合えるお店だそうだ。
ま、それはいいけど。
オレという存在がありながら、なんでそんなとこ行くのさ。
はいはい、大っきくなっちゃったからね、オレ。
小ちゃいのがいいんだよね、パパさんは。
この浮気者!
ワン、ワン!
……言うほど怒っちゃいないけど。
どんまい、パパさん。
そして今日も日が暮れる。
二歳の柴犬だ。
クンクン、クンクン。
パパさんから嗅いだ覚えの無い犬の臭いがする。
かなり、ベッタリついている。
長時間、抱っことかしない限り、こうまで臭いは付くまい。
ワン、ワン!
パパさんが苦笑いを浮かべる。
話を聞くと、どうやらパパさんは、都内にある豆柴カフェとやらに行ってたらしい。
これは、その名の通り、豆柴がいっぱいいて触れ合えるお店だそうだ。
ま、それはいいけど。
オレという存在がありながら、なんでそんなとこ行くのさ。
はいはい、大っきくなっちゃったからね、オレ。
小ちゃいのがいいんだよね、パパさんは。
この浮気者!
ワン、ワン!
……言うほど怒っちゃいないけど。
どんまい、パパさん。
そして今日も日が暮れる。
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