20 / 365
第20話 緊急事態
しおりを挟む
オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
おなかが痛い。
キャウン、キャウーーン!
電気が点いた。
パパさんとママさんが起きてくる。
はいはい、夜中だということは十分承知しております。
でも、緊急事態なんだ。
おなかが痛くて、たまらないんだ。
トイレに! トイレに連れてってくれーー!!
ガリガリガリガリ。
パパさんとママさんが顔を見合わせる。
痛い痛い!
オレはリードを咥えて、パパさんの前に置く。
ようやく緊急事態を悟ってくれたようで、パパさんが懐中電灯を片手に、付き合ってくれた。
カメラは、いらないってば!!
オレは這うような姿勢で、パパさんを引っ張る。
息が荒くなる。
……ふぅ。
スッキリした。
ワン!
草むらで用を足したオレは、パパさんを引っ張った。
さ、帰ってまた寝るよ!
パパさんが苦笑いしながら大あくびをする。
どんまい、パパさん。
そして今日も夜が更ける。
二歳の柴犬だ。
おなかが痛い。
キャウン、キャウーーン!
電気が点いた。
パパさんとママさんが起きてくる。
はいはい、夜中だということは十分承知しております。
でも、緊急事態なんだ。
おなかが痛くて、たまらないんだ。
トイレに! トイレに連れてってくれーー!!
ガリガリガリガリ。
パパさんとママさんが顔を見合わせる。
痛い痛い!
オレはリードを咥えて、パパさんの前に置く。
ようやく緊急事態を悟ってくれたようで、パパさんが懐中電灯を片手に、付き合ってくれた。
カメラは、いらないってば!!
オレは這うような姿勢で、パパさんを引っ張る。
息が荒くなる。
……ふぅ。
スッキリした。
ワン!
草むらで用を足したオレは、パパさんを引っ張った。
さ、帰ってまた寝るよ!
パパさんが苦笑いしながら大あくびをする。
どんまい、パパさん。
そして今日も夜が更ける。
1
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
シンクの卵
名前も知らない兵士
児童書・童話
小学五年生で文房具好きの桜井春は、小学生ながら秘密組織を結成している。
メンバーは四人。秘密のアダ名を使うことを義務とする。六年生の閣下、同級生のアンテナ、下級生のキキ、そして桜井春ことパルコだ。
ある日、パルコは死んだ父親から手紙をもらう。
手紙の中には、銀貨一枚と黒いカードが入れられており、カードには暗号が書かれていた。
その暗号は市境にある廃工場の場所を示していた。
とある夜、忍び込むことを計画した四人は、集合場所で出くわしたファーブルもメンバーに入れて、五人で廃工場に侵入する。
廃工場の一番奥の一室に、誰もいないはずなのにランプが灯る「世界を変えるための不必要の部屋」を発見する五人。
そこには古い机と椅子、それに大きな本とインクが入った卵型の瓶があった。
エポックメイキング。
その本に万年筆で署名して、正式な秘密組織を発足させることを思いつくパルコ。
その本は「シンクの卵」と呼ばれ、書いたことが現実になる本だった。
ゲームシステムから自由になったNPCの私が勇者様を助けようとしたお話
めぐめぐ
児童書・童話
ストック村のアリッサは、村の名を伝えるだけのNPC。
そんな彼女が何故か心を持ち、勇者に恋をしました。
そんな彼女の元に、気まぐれな神様がやって来て願いをかなえてくれると言います。
大好きな勇者の手伝いをしたいと願い、アリッサはゲームシステムから自由になりましたが、役に立たないと思っていた彼女には、大切な役目があったのです。
とても、とても大切な役割が――
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/children_book.png?id=95b13a1c459348cd18a1)
妖精の風の吹くまま~家を追われた元伯爵令嬢は行き倒れたわけあり青年貴族を拾いました~
狭山ひびき@バカふり160万部突破
児童書・童話
妖精女王の逆鱗に触れた人間が妖精を見ることができなくなって久しい。
そんな中、妖精が見える「妖精に愛されし」少女エマは、仲良しの妖精アーサーとポリーとともに友人を探す旅の途中、行き倒れの青年貴族ユーインを拾う。彼は病に倒れた友人を助けるために、万能薬(パナセア)を探して旅をしているらしい。「友人のために」というユーインのことが放っておけなくなったエマは、「おいエマ、やめとけって!」というアーサーの制止を振り切り、ユーインの薬探しを手伝うことにする。昔から妖精が見えることを人から気味悪がられるエマは、ユーインにはそのことを告げなかったが、伝説の万能薬に代わる特別な妖精の秘薬があるのだ。その薬なら、ユーインの友人の病気も治せるかもしれない。エマは薬の手掛かりを持っている妖精女王に会いに行くことに決める。穏やかで優しく、そしてちょっと抜けているユーインに、次第に心惹かれていくエマ。けれども、妖精女王に会いに行った山で、ついにユーインにエマの妖精が見える体質のことを知られてしまう。
「……わたしは、妖精が見えるの」
気味悪がられることを覚悟で告げたエマに、ユーインは――
心に傷を抱える妖精が見える少女エマと、心優しくもちょっとした秘密を抱えた青年貴族ユーイン、それからにぎやかな妖精たちのラブコメディです。
王さまとなぞの手紙
村崎けい子
児童書・童話
ある国の王さまのもとに、なぞの手紙が とどきました。
そこに書かれていた もんだいを かいけつしようと、王さまは、三人の大臣(だいじん)たちに それぞれ うえ木ばちをわたすことにしました。
「にじ色の花をさかせてほしい」と――
*本作は、ミステリー風の童話です。本文及び上記紹介文中の漢字は、主に小学二年生までに学習するもののみを使用しています(それ以外は初出の際に振り仮名付)。子どもに読みやすく、大人にも読み辛くならないよう、心がけたものです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/children_book.png?id=95b13a1c459348cd18a1)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/children_book.png?id=95b13a1c459348cd18a1)
わたしのしょうにぜんそくのはなし
月尊優
児童書・童話
子どもころは(も?)病弱(びょうじゃく)でした筆者(ひっしゃ)の優(ゆう)。
エッセイから、男子主人公(しゅじんこう)にして書(か)きなおします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる