YouTuber犬『みたらし』の日常

雪月風花

文字の大きさ
上 下
2 / 365

第2話 今日の気分は遠くの公園

しおりを挟む
 オレの名前は『みたらし』。
 二歳の柴犬だ。

 パパさんがリードの準備をしている。
 やれやれ、散歩の時間か。
 しょうがない。
 連れてってやるか。

 最近見てて思うのだが、パパさんはどうやら勘違いをしているらしい。

 パパさんがオレを散歩させているのではない。
 オレがパパさんを運動させているのだ。

 パパさんの運動不足解消に協力するオレ。
 なんて飼い主思いの犬なんだ、オレは。

 今日の散歩コースは、ちょっと遠くの公園だ。
 カメラを構えながら歩くパパさん。
 ひぃひぃ言いながら、オレについてきている。

 だらしないなぁ。
 普段から運動しないからすぐ息が切れるんだよ。
 それ、歩け、歩け。

 どんまい、パパさん。
 そして今日も日が暮れる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

泣き虫な君を、主人公に任命します!

成木沢 遥
児童書・童話
『演技でピンチを乗り越えろ!!』  小学六年生の川井仁太は、声優になるという夢がある。しかし父からは、父のような優秀な医者になれと言われていて、夢を打ち明けられないでいた。  そんな中いじめっ子の野田が、隣のクラスの須藤をいじめているところを見てしまう。すると謎の男女二人組が現れて、須藤を助けた。その二人組は学内小劇団ボルドの『宮風ソウヤ』『星みこと』と名乗り、同じ学校の同級生だった。  ひょんなことからボルドに誘われる仁太。最初は断った仁太だが、学芸会で声優を目指す役を演じれば、役を通じて父に宣言することができると言われ、夢を宣言する勇気をつけるためにも、ボルドに参加する決意をする。  演技を駆使して、さまざまな困難を乗り越える仁太たち。  葛藤しながらも、懸命に夢を追う少年たちの物語。

原田くんの赤信号

華子
児童書・童話
瑠夏のクラスメイトで、お調子者の原田くん。彼は少し、変わっている。 一ヶ月も先のバレンタインデーは「俺と遊ぼう」と瑠夏を誘うのに、瑠夏のことはべつに好きではないと言う。 瑠夏が好きな人にチョコを渡すのはダメだけれど、同じクラスの男子ならばいいと言う。 テストで赤点を取ったかと思えば、百点満点を取ってみたり。 天気予報士にも予測できない天気を見事に的中させてみたり。 やっぱり原田くんは、変わっている。 そして今日もどこか変な原田くん。 瑠夏はそんな彼に、振りまわされてばかり。 でも原田くんは、最初から変わっていたわけではなかった。そう、ある日突然変わり出したんだ。

大きいねずみと小さいねずみ

山法師
児童書・童話
 ある棚の下に 二匹のねずみがおりました  一匹は大きく、一匹は小さく  その棚の下で暮らしておりました /二匹のねずみのおはなしです。少なめ文字数、それぞれ独立の全三話。/ 小説家になろうにも掲載しております。

少年騎士

克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」ポーウィス王国という辺境の小国には、12歳になるとダンジョンか魔境で一定の強さになるまで自分を鍛えなければいけないと言う全国民に対する法律があった。周囲の小国群の中で生き残るため、小国を狙う大国から自国を守るために作られた法律、義務だった。領地持ち騎士家の嫡男ハリー・グリフィスも、その義務に従い1人王都にあるダンジョンに向かって村をでた。だが、両親祖父母の計らいで平民の幼馴染2人も一緒に12歳の義務に同行する事になった。将来救国の英雄となるハリーの物語が始まった。

【最強のキビカデッキ】桃太郎はカードゲームが好き

森乃あかり
児童書・童話
桃太郎はカードゲーム「キビカード」にハマっている小学生。学校が終わるといつも友達とキビカ交換をしている。 そんな桃太郎は、ついに最強の「鬼退治デッキ」を完成させる。 桃太郎は、鬼組との熱いバトルに挑むのだった。

それゆけ!しろくま号

七草すずめ
児童書・童話
これは、大人になったあなたのなかにいる、子供のころのあなたへおくるお話です。 サイドミラーはまるい耳。ひなた色をした体と、夜空の色をしたせなか。 しろくま号は、ヒナタとミツキを、どこへだって連れて行ってくれるのです。 さあ、今日はどんなところへ、冒険に出かける?

星降る夜に落ちた子

千東風子
児童書・童話
 あたしは、いらなかった?  ねえ、お父さん、お母さん。  ずっと心で泣いている女の子がいました。  名前は世羅。  いつもいつも弟ばかり。  何か買うのも出かけるのも、弟の言うことを聞いて。  ハイキングなんて、来たくなかった!  世羅が怒りながら歩いていると、急に体が浮きました。足を滑らせたのです。その先は、とても急な坂。  世羅は滑るように落ち、気を失いました。  そして、目が覚めたらそこは。  住んでいた所とはまるで違う、見知らぬ世界だったのです。  気が強いけれど寂しがり屋の女の子と、ワケ有りでいつも諦めることに慣れてしまった綺麗な男の子。  二人がお互いの心に寄り添い、成長するお話です。  全年齢ですが、けがをしたり、命を狙われたりする描写と「死」の表現があります。  苦手な方は回れ右をお願いいたします。  よろしくお願いいたします。  私が子どもの頃から温めてきたお話のひとつで、小説家になろうの冬の童話際2022に参加した作品です。  石河 翠さまが開催されている個人アワード『石河翠プレゼンツ勝手に冬童話大賞2022』で大賞をいただきまして、イラストはその副賞に相内 充希さまよりいただいたファンアートです。ありがとうございます(^-^)!  こちらは他サイトにも掲載しています。

デシデーリオ

ねこうさぎしゃ
児童書・童話
田舎の領主の娘はその美貌ゆえに求婚者が絶えなかったが、欲深さのためにもっと条件のいい相手を探すのに余念がなかった。清貧を好む父親は、そんな娘の行く末を心配していたが、ある日娘の前に一匹のネズミが現れて「助けてくれた恩返しにネズミの国の王妃にしてあげよう」と申し出る……尽きる事のない人間の欲望──デシデーリオ──に惑わされた娘のお話。

処理中です...