2 / 10
第2話 本橋未知留 十七歳
しおりを挟む
「うわぁぁぁぁああ!! ……あれ?」
本橋未知留は絶叫しながら跳ね起きると、自分の手を見た。
何も持っていない。手ぶらだ。
「え? あれ? あれどこ行った?」
ホワイトボーダーのダボ袖ロングTシャツにネイビーのスカパン、足元を黒のロングブーツで固め、バッチリ化粧を施した未知留は、慌ててその場に跪くと、シロツメクサの咲き誇る花畑を漁ってビールの缶を探した。
「わたし確かに例のお酒飲んだよね? クスリ入りのやつ。どこ行っちゃったろ。おっかしいなぁ。確かに効いてる感覚があったんだけど……」
未知留は、都心のストリートをたまり場とする若者の一員だった。
二つ上の姉はとても優秀で、難関中学を経て難関高校に入り、今では都心の有名大学に通う女子大生である。
両親にとって自慢の娘だ。
当然未知留も期待され、中学受験をして難関中学に入学したものの、そこが未知留の限界だった。
勉強に付いていけなくなり、あっという間に落ちこぼれた。
なまじお嬢さま学校だったのが災いし、親身になってくれる友達も現れず孤立した。
だが、未知留にはそんなときにフォローしてくれる家族もいなかった。
いや、家族はいたが、優秀な両親と優秀な姉は優秀でない者の気持ちがこれっぽっちも分からなかったのだ。
自分たちに分かることがなぜ分からないとばかりに、家族はあっという間に未知留を見放した。
そして、『これはそういう生き物なのだ』と理解するようになった。
一応最底辺ながら高校には進んだものの馴染めなかった未知留は、もののひと月も経たずに退学して家に引き篭もった。
結果、苦しい胸の内を分かって貰えなくて荒れる未知留は、家族に腫れ物に触るように扱われた挙句、絶望し、家を出た。
そこから先はお決まりのコースだ。
同じように居場所が無い若者たちと共に夜の街にたむろするようになり、路上で寝たり身体を売ったりと色々した挙句、貰った薬物入りの酒を飲んで気を失ったのだ。
「んで? ここどこよ。死後の世界?」
未知留はしばらく周囲を歩いた末、置いてあったベンチに腰をかけた。
未知留の前に、果てが見えないくらい遠くまで雲海が広がっている。
と、いつの間にか未知留の隣に、黒のスーツに黒のビジネスシューズ、頭に黒いホンブルグハットをかぶった中年男性が座っていた。
左腕に付けた腕章に『案内係』と書かれている。
『どうも、お嬢さん。何かお困りですか?』
「わ、誰よ、あんた!」
笑顔で尋ねる案内係に、未知留は胡散臭そうな目を向けた。
『わたしは見ての通り案内係です。怪しい者ではありません。あー、システムは分かります? と言っても、次の転生先を見つけてそこの雲海に飛び込むだけなんですけどね』
「転生……。そっかぁ、わたしの人生終わっちゃったかぁ……。まだまだ生きたかったのになぁ……」
『おや? 生きたかったんですか? それなのにあんな危険な薬入りのお酒を飲んだんですか?』
案内係がビックリしたような顔をする。
『私はてっきり自殺をするつもりで服用したんだと思っていましたが』
「そりゃまぁ、いつ死んでもいいとは思ってたけどさ。こんなんでいきなり死ぬつもりは無かったわよ」
『はぁ、そんなものですか』
未知留が雲海を覗き込むと、雲を割って何組かの男女の姿が見えた。
カップルか夫婦か。いずれにしても、これが転生先候補だということだ。
「……地獄……じゃないんだ」
『地獄に行きたかったんですか?』
「いや、別に行きたいってことはないけど、死んだら絶対地獄に行くだろうなって思ってたから」
未知留はつまらなさそうに雲海を眺めた。
案内人がそんな未知留を横目で見ながら口を開く。
『自殺も含めてですけど、殺人を犯したりですとか規定以上に悪いことをしたら問答無用で地獄に送られますが、それ以外の人はだいたいここに来ます。そうやって人生を何度も繰り返して宿命値を貯めるんです。中には減る人もいますけど。世界はそういう転生システムになっているんです』
「ふぅん。なるほどねぇ」
『今回地獄でなくここに出現したってことは、結果はともかくあなたの今回の行動に自殺の意思は無かったということですね。ただの事故と』
「あんた、分かってて聞いたの? 意地悪だなぁ」
未知留は案内人を軽く睨みつけた。
『で、どうします? 心が決まるまで長考してても構いませんよ?』
「うん、ありがと。そうさせて貰うわ……」
案内人が去って行く。
途端に未知留の肩が震え出した。
厳しい現実を目の当たりにして、ずっと我慢していた気持ちが溢れて来たのだ。
「うあ……うあぁぁ……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!! パパ、ママ、お姉ちゃん! ごめんなさい、ごめんなさいぃぃぃぃぃぃ!!」
未知留はベンチの上で膝を抱えて泣いた。
どこかでストップが掛けられたらこんなことにはなってなかった。
決して家族が嫌いなわけではなかったのだ。
人生に迷い、どうしていいか分からなかっただけなのだ。
なのに、こんなところで死ぬ羽目に陥ってしまった。
もう一度家族に会いたかった。
会って謝りたかった。
でもそれももうできない。
いくら後悔をしても、もう取り戻せないのだ。
と、いつの間にやら案内人が戻ってきていた。
未知留の泣き声が余程うるさかったのか、案内人が呆れた顔をしつつ未知留に注意する。
『やれやれ。ここはね。静かに転生の時を待つ人たちの空間なんですよ。癒しの空間なんです。あなたみたいに未練がましくうるさく泣く人がいていい場所じゃないんですよ?』
「だっで、だっでぇぇぇぇぇ。わだし、わだしぃぃ!」
斜に構えてはいても、何と言っても未知留は十七歳の女の子に過ぎない。
泣き出したら止まらない、普通の女の子なのだ。
『あぁもう結構です! もうあなた、七、八十年ほど出入り禁止です。出てってください!』
「あだしぃ! あだしぃぃ!」
案内人が怪力なのか、魂だけの未知留が軽いからなのか、未知留は案内人に首根っこを掴まれると、ヒョイっと持ち上げられ、縁へと運ばれた。
『……今度は間違えちゃいけませんよ? 頑張って!』
案内人はウィンクをしつつ一言ボソっと呟くと、未知留を雲海に落とした。
◇◆◇◆◇
「あだしぃ! あだしぃぃぃぃ!」
未知留は真っ白な空間で、ガバっと跳ね起きた。
途端に、何者かに強く抱き締められ、あっという間に揉みくちゃにされる。
「目覚めた! 未知留! 未知留!! 先生! 誰か来てぇぇ! 看護師さぁぁぁんん!!!!」
「あぁ神さま! 本当に良かった! 良かった!!」
「うあぁぁぁぁ!! 何やってくれちゃってるのよ、ミチぃぃぃぃ!」
「あだ……あれ?」
そこは病院の集中治療室だった。
見ると、両親と姉が揃い踏みしている。
「ちょっとご両親! お姉さんも! どいてください! あぁキミキミ、自分の名前、分かるかね?」
医者らしき人が、未知留の目にペンライトを当てる。
「眩しい! 見えてるってば! わたしは本橋未知留。って何これ。何がどうなってるの? さっきの案内人さんは……案内人? ……誰だっけ」
「記憶の混濁が見られるようだ。とりあえず検査をしますから、ご家族はいったん外に出てください」
「未知留、外にいるからな? 心配しなくていいぞぉぉぉぉ!」
「はいはい、診察の邪魔です! さぁ早く出て下さい!」
家族が看護師たちによって外に出される。
未知留は医師たちのされるがままになりながら、直前に会った誰かのことを考えた。
結局は思い出せなかったのだが、何かエールを贈られたような気がして、未知留は知らず、笑みを浮かべた。
END
本橋未知留は絶叫しながら跳ね起きると、自分の手を見た。
何も持っていない。手ぶらだ。
「え? あれ? あれどこ行った?」
ホワイトボーダーのダボ袖ロングTシャツにネイビーのスカパン、足元を黒のロングブーツで固め、バッチリ化粧を施した未知留は、慌ててその場に跪くと、シロツメクサの咲き誇る花畑を漁ってビールの缶を探した。
「わたし確かに例のお酒飲んだよね? クスリ入りのやつ。どこ行っちゃったろ。おっかしいなぁ。確かに効いてる感覚があったんだけど……」
未知留は、都心のストリートをたまり場とする若者の一員だった。
二つ上の姉はとても優秀で、難関中学を経て難関高校に入り、今では都心の有名大学に通う女子大生である。
両親にとって自慢の娘だ。
当然未知留も期待され、中学受験をして難関中学に入学したものの、そこが未知留の限界だった。
勉強に付いていけなくなり、あっという間に落ちこぼれた。
なまじお嬢さま学校だったのが災いし、親身になってくれる友達も現れず孤立した。
だが、未知留にはそんなときにフォローしてくれる家族もいなかった。
いや、家族はいたが、優秀な両親と優秀な姉は優秀でない者の気持ちがこれっぽっちも分からなかったのだ。
自分たちに分かることがなぜ分からないとばかりに、家族はあっという間に未知留を見放した。
そして、『これはそういう生き物なのだ』と理解するようになった。
一応最底辺ながら高校には進んだものの馴染めなかった未知留は、もののひと月も経たずに退学して家に引き篭もった。
結果、苦しい胸の内を分かって貰えなくて荒れる未知留は、家族に腫れ物に触るように扱われた挙句、絶望し、家を出た。
そこから先はお決まりのコースだ。
同じように居場所が無い若者たちと共に夜の街にたむろするようになり、路上で寝たり身体を売ったりと色々した挙句、貰った薬物入りの酒を飲んで気を失ったのだ。
「んで? ここどこよ。死後の世界?」
未知留はしばらく周囲を歩いた末、置いてあったベンチに腰をかけた。
未知留の前に、果てが見えないくらい遠くまで雲海が広がっている。
と、いつの間にか未知留の隣に、黒のスーツに黒のビジネスシューズ、頭に黒いホンブルグハットをかぶった中年男性が座っていた。
左腕に付けた腕章に『案内係』と書かれている。
『どうも、お嬢さん。何かお困りですか?』
「わ、誰よ、あんた!」
笑顔で尋ねる案内係に、未知留は胡散臭そうな目を向けた。
『わたしは見ての通り案内係です。怪しい者ではありません。あー、システムは分かります? と言っても、次の転生先を見つけてそこの雲海に飛び込むだけなんですけどね』
「転生……。そっかぁ、わたしの人生終わっちゃったかぁ……。まだまだ生きたかったのになぁ……」
『おや? 生きたかったんですか? それなのにあんな危険な薬入りのお酒を飲んだんですか?』
案内係がビックリしたような顔をする。
『私はてっきり自殺をするつもりで服用したんだと思っていましたが』
「そりゃまぁ、いつ死んでもいいとは思ってたけどさ。こんなんでいきなり死ぬつもりは無かったわよ」
『はぁ、そんなものですか』
未知留が雲海を覗き込むと、雲を割って何組かの男女の姿が見えた。
カップルか夫婦か。いずれにしても、これが転生先候補だということだ。
「……地獄……じゃないんだ」
『地獄に行きたかったんですか?』
「いや、別に行きたいってことはないけど、死んだら絶対地獄に行くだろうなって思ってたから」
未知留はつまらなさそうに雲海を眺めた。
案内人がそんな未知留を横目で見ながら口を開く。
『自殺も含めてですけど、殺人を犯したりですとか規定以上に悪いことをしたら問答無用で地獄に送られますが、それ以外の人はだいたいここに来ます。そうやって人生を何度も繰り返して宿命値を貯めるんです。中には減る人もいますけど。世界はそういう転生システムになっているんです』
「ふぅん。なるほどねぇ」
『今回地獄でなくここに出現したってことは、結果はともかくあなたの今回の行動に自殺の意思は無かったということですね。ただの事故と』
「あんた、分かってて聞いたの? 意地悪だなぁ」
未知留は案内人を軽く睨みつけた。
『で、どうします? 心が決まるまで長考してても構いませんよ?』
「うん、ありがと。そうさせて貰うわ……」
案内人が去って行く。
途端に未知留の肩が震え出した。
厳しい現実を目の当たりにして、ずっと我慢していた気持ちが溢れて来たのだ。
「うあ……うあぁぁ……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!! パパ、ママ、お姉ちゃん! ごめんなさい、ごめんなさいぃぃぃぃぃぃ!!」
未知留はベンチの上で膝を抱えて泣いた。
どこかでストップが掛けられたらこんなことにはなってなかった。
決して家族が嫌いなわけではなかったのだ。
人生に迷い、どうしていいか分からなかっただけなのだ。
なのに、こんなところで死ぬ羽目に陥ってしまった。
もう一度家族に会いたかった。
会って謝りたかった。
でもそれももうできない。
いくら後悔をしても、もう取り戻せないのだ。
と、いつの間にやら案内人が戻ってきていた。
未知留の泣き声が余程うるさかったのか、案内人が呆れた顔をしつつ未知留に注意する。
『やれやれ。ここはね。静かに転生の時を待つ人たちの空間なんですよ。癒しの空間なんです。あなたみたいに未練がましくうるさく泣く人がいていい場所じゃないんですよ?』
「だっで、だっでぇぇぇぇぇ。わだし、わだしぃぃ!」
斜に構えてはいても、何と言っても未知留は十七歳の女の子に過ぎない。
泣き出したら止まらない、普通の女の子なのだ。
『あぁもう結構です! もうあなた、七、八十年ほど出入り禁止です。出てってください!』
「あだしぃ! あだしぃぃ!」
案内人が怪力なのか、魂だけの未知留が軽いからなのか、未知留は案内人に首根っこを掴まれると、ヒョイっと持ち上げられ、縁へと運ばれた。
『……今度は間違えちゃいけませんよ? 頑張って!』
案内人はウィンクをしつつ一言ボソっと呟くと、未知留を雲海に落とした。
◇◆◇◆◇
「あだしぃ! あだしぃぃぃぃ!」
未知留は真っ白な空間で、ガバっと跳ね起きた。
途端に、何者かに強く抱き締められ、あっという間に揉みくちゃにされる。
「目覚めた! 未知留! 未知留!! 先生! 誰か来てぇぇ! 看護師さぁぁぁんん!!!!」
「あぁ神さま! 本当に良かった! 良かった!!」
「うあぁぁぁぁ!! 何やってくれちゃってるのよ、ミチぃぃぃぃ!」
「あだ……あれ?」
そこは病院の集中治療室だった。
見ると、両親と姉が揃い踏みしている。
「ちょっとご両親! お姉さんも! どいてください! あぁキミキミ、自分の名前、分かるかね?」
医者らしき人が、未知留の目にペンライトを当てる。
「眩しい! 見えてるってば! わたしは本橋未知留。って何これ。何がどうなってるの? さっきの案内人さんは……案内人? ……誰だっけ」
「記憶の混濁が見られるようだ。とりあえず検査をしますから、ご家族はいったん外に出てください」
「未知留、外にいるからな? 心配しなくていいぞぉぉぉぉ!」
「はいはい、診察の邪魔です! さぁ早く出て下さい!」
家族が看護師たちによって外に出される。
未知留は医師たちのされるがままになりながら、直前に会った誰かのことを考えた。
結局は思い出せなかったのだが、何かエールを贈られたような気がして、未知留は知らず、笑みを浮かべた。
END
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
私と僕と夏休み、それから。
坂東さしま
ライト文芸
地元の高校に通う高校1年生の中村キコは、同じクラスで同じ委員会になった男子生徒から、突然「大っ嫌い」と言われる。しかし、なぜそう言われたのか、全く見当がつかない。
初夏から始まる青春短編。
※小説家になろう様、カクヨム様、ノベルデイズ様にも掲載
※すでに書き終えているので、順次アップします。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
マキノのカフェ開業奮闘記 ~Café Le Repos~
Repos
ライト文芸
カフェ開業を夢見たマキノが、田舎の古民家を改装して開業する物語。
おいしいご飯がたくさん出てきます。
いろんな人に出会って、気づきがあったり、迷ったり、泣いたり。
助けられたり、恋をしたり。
愛とやさしさののあふれるお話です。
なろうにも投降中
すこやか食堂のゆかいな人々
山いい奈
ライト文芸
貧血体質で悩まされている、常盤みのり。
母親が栄養学の本を読みながらごはんを作ってくれているのを見て、みのりも興味を持った。
心を癒し、食べるもので健康になれる様な食堂を開きたい。それがみのりの目標になっていた。
短大で栄養学を学び、専門学校でお料理を学び、体調を見ながら日本料理店でのアルバイトに励み、お料理教室で技を鍛えて来た。
そしてみのりは、両親や幼なじみ、お料理教室の先生、テナントビルのオーナーの力を借りて、すこやか食堂をオープンする。
一癖も二癖もある周りの人々やお客さまに囲まれて、みのりは奮闘する。
やがて、それはみのりの家族の問題に繋がっていく。
じんわりと、だがほっこりと心暖まる物語。
【完結】私たち白い結婚だったので、離婚してください
楠結衣
恋愛
田舎の薬屋に生まれたエリサは、薬草が大好き。薬草を摘みに出掛けると、怪我をした一匹の子犬を助ける。子犬だと思っていたら、領主の息子の狼獣人ヒューゴだった。
ヒューゴとエリサは、一緒に薬草採取に出掛ける日々を送る。そんなある日、魔王復活の知らせが世界を駆け抜け、神託によりヒューゴが勇者に選ばれることに。
ヒューゴが出立の日、エリサは自身の恋心に気づいてヒューゴに告白したところ二人は即結婚することに……!
「エリサを泣かせるなんて、絶対許さない」
「エリサ、愛してる!」
ちょっぴり鈍感で薬草を愛するヒロインが、一途で愛が重たい変態風味な勇者に溺愛されるお話です。

エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる