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【真実】
12.終焉
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「ラミアちゃんのその写真、すっごく綺麗!」
「ありがとう!これで次のコンクールに応募するんだ!」
「間違いなく、最優秀賞獲得だね!」
サトリ当時中学一年生、彼女は人見知りで校内でも目立つ事はあまりなかった。そんな彼女に唯一出来たのが同じクラスであり同じ部活という事で趣味が一致した【ラミア】という女子生徒だった。
ラミアはサトリと真逆の性格をしていて明るく気さくで部活の先輩からも好かれており、写真の腕も小学校の頃から賞を獲得した事があるほどであり、顧問からも期待されていた。
「写真部に合宿なんかあるんだ!凄い!」
ラミアは感動している。だが、今年に限っては特別だった。今年は写真部のコンクールで間違いなくラミアが優秀賞を獲得するだろう。それに合わせて写真部の認知度が上がり学校の評判も良くなる。そういう願いを込めての合宿だった。
悲劇が起こるとも知らずに、。
サトリは写真を心から愛している。
また、内気なサトリも何かに注目される経験が欲しかった。
どうせなら、写真の魅力を伝えて注目されたい。それが彼女の想いである。
合宿中、野原の美しき景色をラミアが素朴なカメラで撮影していた。
サトリは思う
(あんなカメラで良い写真が撮れるわけない)
だが、彼女が撮る写真はどれも美しくまるで写真の中で動き出しそうなものばかりだった。
「その写真…すごく綺麗…。」
その中に心を強く惹かれる写真があった。
とある直感が働いた。
(この写真があれば私だって、。)
「これ貰ってもいいかな…?」
「うん!!親友だもん!」
彼女にしてみると、どの写真もごく普通の一枚の中の一枚なのだろう。だが、どの写真も通用するものばかりだった。
「あの子がいる限り私にスポットが当たることはない」
人生の中で一度だけでいい、私だって一度は目立ってみたい。どういうものかを味わってみたい。 けど、好きなもので目立つ為にはこの時期しかないの、。大人になってからじゃライバルも多くなる…彼女が撮る写真も通用しなくなるかもしれない。彼女なら大人になってからだともっと腕に磨きが掛かるんだろうけど、私は無理…。
「ラミアちゃん、」
「どうしたの?」
サトリは、ラミアに次のコンクールを辞退するように頼んだ。だが、彼女は言った。
「ごめんね。私はこの中学の三年間で写真を辞めるの。だから、この三年間に私も全力を注ぎたい。サトリちゃんもその中のライバルだよ」
と、。
サトリは、何か馬鹿にされたような気がした。
嘲笑われている気すらした。全てにおいて凡人な私は才能ある人の踏み台にすらならない。
相手にすらならない。
【そっか】
サトリはラミアを失踪に見せかけて殺した。
その後にラミアの後を追って父も自殺を図り、母は男遊びが激しくなったようだ。
だが、ラミアを殺害した努力の甲斐もあってコンクールでは最優秀賞を手に入れた。
一躍、注目されたがいい気分ではない。
ラミアといた時の方が楽しかった。
注目されるより友達の方が大事だと身に染みたが友達の作り方が分からない。
そんな事で悩むなら静かに過ごそう。
そうサトリは決めた。
「ま、まって、、どういうこと?」
ユメコは頭に手を当ててサトリから咄嗟に離れて軽蔑する目で彼女を見た。
「で、デタラメはやめてよ…何言ってんの」
サトリは後退りし壁に背をやった。
ソウタは、サトリを更に追い詰める。
「姿を見せて、ラミア…さん。」
すると、ラミアの霊が透き通るように現れた。
「彼女は思いだけが強く残った霊だから人を殺傷する力はない。さっき居た黒い男の霊は彼女の父、ラミアと父は霊質の関係で共存出来なかった為にラミアから真実を知れず父の霊が無差別に人を殺していたんだ。」
サトリは、首を激しく横に降り「違う!」と何度も連呼した。前へ進み歩き出しラミアの霊体に近寄る。「違うよね?」と問いかけ触れようとするも透けてしまい触れられなかった。
「違うよ、そんなわけないじゃん。ねぇ?」
サトリが先輩のユメコに助けを求めようと振り向いた時、ユメコの手によってサトリは頭部を刃物で突き刺された。
「な、何してんだよ」
「ユメ…コ先輩?」
思いも至らぬ次第に戸惑いを隠せない二人。
「…ぐさ、頭グサグサ…。」
サトリはそう言うと意識が遠のき死亡した。
「サトリが居なくなればここから出られるって事だよね。なら、もうどうだっていい早くここから出ようよ!」
ユメコが二人に言う。すると、カオルが兄の腕を強く握って言った。
「父と娘の霊が居なくなったことで元々この場所にいる弱い霊が地縛が解けた…。ここにたくさんの霊が来るのを感じる…。早く離れないと!」
ソウタがラミアの霊にとある質問をする。
【ケイト達は生存しているのか?】
だが、ラミアの霊の答えはNOだ。
もう既に父の手によって殺害されている、
真実を全てラミアの霊から読み取るまでに時間がかかってしまった。
ソウタは、ここにやって来てサトリの背後に取り憑いていたラミアの霊に気づいた時からサトリとの過去の映像を電磁波で記憶として繋いでいたのだ。その影響によりサトリとソウタに引き寄せられるような錯覚を起こしていた。
「お兄ちゃんのせいじゃないよ、例え真実に早く気づいたとしてもここから出るにはサトリを殺すしかなかったんだと思う。」
「…だけど、犠牲者は減らせた。」
「もう終わったこと…だよ。」
暗闇の中、ソウタ・カオル・ユメコの三人は山を降り村へと出た。そこで警察を呼び身柄を保護され悲劇を話す。
だが、誰一人察の人間はこの悲劇を信じようとはせず三人は精神科へ受診を進められることになった。
何一つ真相が世に出ることがない。
これが霊が引き起こす悲劇なのだ。
「ありがとう!これで次のコンクールに応募するんだ!」
「間違いなく、最優秀賞獲得だね!」
サトリ当時中学一年生、彼女は人見知りで校内でも目立つ事はあまりなかった。そんな彼女に唯一出来たのが同じクラスであり同じ部活という事で趣味が一致した【ラミア】という女子生徒だった。
ラミアはサトリと真逆の性格をしていて明るく気さくで部活の先輩からも好かれており、写真の腕も小学校の頃から賞を獲得した事があるほどであり、顧問からも期待されていた。
「写真部に合宿なんかあるんだ!凄い!」
ラミアは感動している。だが、今年に限っては特別だった。今年は写真部のコンクールで間違いなくラミアが優秀賞を獲得するだろう。それに合わせて写真部の認知度が上がり学校の評判も良くなる。そういう願いを込めての合宿だった。
悲劇が起こるとも知らずに、。
サトリは写真を心から愛している。
また、内気なサトリも何かに注目される経験が欲しかった。
どうせなら、写真の魅力を伝えて注目されたい。それが彼女の想いである。
合宿中、野原の美しき景色をラミアが素朴なカメラで撮影していた。
サトリは思う
(あんなカメラで良い写真が撮れるわけない)
だが、彼女が撮る写真はどれも美しくまるで写真の中で動き出しそうなものばかりだった。
「その写真…すごく綺麗…。」
その中に心を強く惹かれる写真があった。
とある直感が働いた。
(この写真があれば私だって、。)
「これ貰ってもいいかな…?」
「うん!!親友だもん!」
彼女にしてみると、どの写真もごく普通の一枚の中の一枚なのだろう。だが、どの写真も通用するものばかりだった。
「あの子がいる限り私にスポットが当たることはない」
人生の中で一度だけでいい、私だって一度は目立ってみたい。どういうものかを味わってみたい。 けど、好きなもので目立つ為にはこの時期しかないの、。大人になってからじゃライバルも多くなる…彼女が撮る写真も通用しなくなるかもしれない。彼女なら大人になってからだともっと腕に磨きが掛かるんだろうけど、私は無理…。
「ラミアちゃん、」
「どうしたの?」
サトリは、ラミアに次のコンクールを辞退するように頼んだ。だが、彼女は言った。
「ごめんね。私はこの中学の三年間で写真を辞めるの。だから、この三年間に私も全力を注ぎたい。サトリちゃんもその中のライバルだよ」
と、。
サトリは、何か馬鹿にされたような気がした。
嘲笑われている気すらした。全てにおいて凡人な私は才能ある人の踏み台にすらならない。
相手にすらならない。
【そっか】
サトリはラミアを失踪に見せかけて殺した。
その後にラミアの後を追って父も自殺を図り、母は男遊びが激しくなったようだ。
だが、ラミアを殺害した努力の甲斐もあってコンクールでは最優秀賞を手に入れた。
一躍、注目されたがいい気分ではない。
ラミアといた時の方が楽しかった。
注目されるより友達の方が大事だと身に染みたが友達の作り方が分からない。
そんな事で悩むなら静かに過ごそう。
そうサトリは決めた。
「ま、まって、、どういうこと?」
ユメコは頭に手を当ててサトリから咄嗟に離れて軽蔑する目で彼女を見た。
「で、デタラメはやめてよ…何言ってんの」
サトリは後退りし壁に背をやった。
ソウタは、サトリを更に追い詰める。
「姿を見せて、ラミア…さん。」
すると、ラミアの霊が透き通るように現れた。
「彼女は思いだけが強く残った霊だから人を殺傷する力はない。さっき居た黒い男の霊は彼女の父、ラミアと父は霊質の関係で共存出来なかった為にラミアから真実を知れず父の霊が無差別に人を殺していたんだ。」
サトリは、首を激しく横に降り「違う!」と何度も連呼した。前へ進み歩き出しラミアの霊体に近寄る。「違うよね?」と問いかけ触れようとするも透けてしまい触れられなかった。
「違うよ、そんなわけないじゃん。ねぇ?」
サトリが先輩のユメコに助けを求めようと振り向いた時、ユメコの手によってサトリは頭部を刃物で突き刺された。
「な、何してんだよ」
「ユメ…コ先輩?」
思いも至らぬ次第に戸惑いを隠せない二人。
「…ぐさ、頭グサグサ…。」
サトリはそう言うと意識が遠のき死亡した。
「サトリが居なくなればここから出られるって事だよね。なら、もうどうだっていい早くここから出ようよ!」
ユメコが二人に言う。すると、カオルが兄の腕を強く握って言った。
「父と娘の霊が居なくなったことで元々この場所にいる弱い霊が地縛が解けた…。ここにたくさんの霊が来るのを感じる…。早く離れないと!」
ソウタがラミアの霊にとある質問をする。
【ケイト達は生存しているのか?】
だが、ラミアの霊の答えはNOだ。
もう既に父の手によって殺害されている、
真実を全てラミアの霊から読み取るまでに時間がかかってしまった。
ソウタは、ここにやって来てサトリの背後に取り憑いていたラミアの霊に気づいた時からサトリとの過去の映像を電磁波で記憶として繋いでいたのだ。その影響によりサトリとソウタに引き寄せられるような錯覚を起こしていた。
「お兄ちゃんのせいじゃないよ、例え真実に早く気づいたとしてもここから出るにはサトリを殺すしかなかったんだと思う。」
「…だけど、犠牲者は減らせた。」
「もう終わったこと…だよ。」
暗闇の中、ソウタ・カオル・ユメコの三人は山を降り村へと出た。そこで警察を呼び身柄を保護され悲劇を話す。
だが、誰一人察の人間はこの悲劇を信じようとはせず三人は精神科へ受診を進められることになった。
何一つ真相が世に出ることがない。
これが霊が引き起こす悲劇なのだ。
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