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【始まり】
6.封鎖
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サトリの悲鳴を聞き、保健室の前に顧問の神坂先生にケイト、タクミ、カオルと男子の三人が続き少し遅れて残りの三人の女子が纏まってやって来た。
「どうした!?」
と、神坂が問いかけながら保健室前の廊下で腰を抜かしているサトリを気にかけた。サトリは口をガタガタと震わせまともに話せる状況でない。すると、集まってきた事を察知したソウタが保健室の中から出てきた。
「先生、ユタカとその、、えっと、女の子が」
左手で口を抑えながら右手で部屋の中を指さす。神坂は、ソウタの指差すままに保健室の中へ入ると両手で口を抑え保健室の中にある洗面所へ小走りし嘔吐した。神坂の姿に戸惑う何も知らない部員達がゾロゾロと保健室の中へと足を入れようとすると、「待て!」と神坂が止める。
「入るなら覚悟して入れ…。」
神坂がそう言うと、ケイトが「何を」とヘラヘラした格好で保健室に踏み入れると頭の取れた二人の死体を見てその場で嘔吐した。
「ケイト!?」
ケイトを心配しタクミが中へ入る。それと同時に首の取れた死体が目に入りケイトの横で同様に嘔吐した。
「あんた達…ヒッッ」
ムクロは、ドン引く様な目で死体を目指する。胃から何かが出そうになるもグッとこらえた。ムクロの背にはユメコは、激しい頭痛に襲われスグに保健室を出て風に当たろうと廊下の窓を開けようとした。
「……アレ?」
だが、鍵が壊れているのか窓はあかず仕方なくその場でしゃがみ込む。
その後、落ち着きを取り戻した神坂は部員たちを1度保健室から廊下に出るように言いスマートフォンで警察に連絡を試みる。だが、生憎山奥のせいか否かスマートフォンは圏外で急ぐように一階にある公衆電話に向かい使用する。だが、それもまた繋がる事はなかった。
戻ってくる神坂を見てムクロは、
「先生、警察は来るんですか?」
と、問いかける。
神坂は黙ったまま首を横に振ると、少し遅れて「スマートフォンも公衆電話も繋がらない。」
そう答えた。
慌てるようにケイトが
「おいおい待てよ、ここに殺人者がいるかもしれねーとか信じらんねーて!早く下山して警察呼ぼーぜ!?」
と、全員を説得する。
だがユメコが「殺人者なんていないわよ!」と眉を下げて怒鳴る。
「でも、じゃあこれはなんだよ!」
ケイトも言い返すと、囁くような掠れた声でカオルが言った。
【霊の仕業…怒ってる。とても、。】
と、それを聞いたソウタは俯きケイトは固まり「そんなことあるかよ…」と一言残し黙り込む。
「取り敢えず、下山の準備を」
神坂が渋々そう言い下した。
全員が下山の準備を終えると、1階の下駄箱前に集まった。バスも呼べない為、下山してから警察を呼び事情を説明してから手配する事にした。
「こんな事になったのは残念だが、早く二人を成仏させてやりたい。急いで下山するぞ」
そう神坂が言うと、校門に続く扉を開こうとする。だが、何故か開かなかった。別の扉を試してみるも開かない。
「何してんだよ!!」
ケイトが神坂を退かし扉を開けようとするも開かない。
「マジかよ、マジで霊の仕業なのかよ!?ホラゲーじゃねーんだぞ!!」
近くの金属製の傘立てを馬鹿力で持ち上げ扉のガラスの破壊を試みる。だが、何かに突き飛ばされるように弾かれケイトはバランスを崩し転んだ。
「…嘘だろ。嘘だろ…。」
ケイトを心配しタクミとカヨが寄り添う。
「おい!どうすんだよ、先生!」
「どうもこうも…出口がないか、、探すしかないでしょう…。」
神坂がそう言うと、サトリが少し気まづそうに発言する。
「と、取り敢えず…あの二人を」
「……それもそうだな。」
首を切断されたユタカとナツキの死体に青いビニールシートを被せることにした。あのまま放置するのも流石に悔やまれる。そう、サトリは思ったからだ。これ以上何かに怨まれるのも御免、正直その気持ちもあった。
「…なんでこんなことになっちゃったのかな」
カヨはビニールシートの前で遂には泣き崩れてしまった。
これ以上、何かが起こる前にここを出よう。
そう考えたサトリは首からぶら下げてある宝物のカメラを強く握り締めてどこかきっと脱出経路はあるそう信じ探す事にした。
「どうした!?」
と、神坂が問いかけながら保健室前の廊下で腰を抜かしているサトリを気にかけた。サトリは口をガタガタと震わせまともに話せる状況でない。すると、集まってきた事を察知したソウタが保健室の中から出てきた。
「先生、ユタカとその、、えっと、女の子が」
左手で口を抑えながら右手で部屋の中を指さす。神坂は、ソウタの指差すままに保健室の中へ入ると両手で口を抑え保健室の中にある洗面所へ小走りし嘔吐した。神坂の姿に戸惑う何も知らない部員達がゾロゾロと保健室の中へと足を入れようとすると、「待て!」と神坂が止める。
「入るなら覚悟して入れ…。」
神坂がそう言うと、ケイトが「何を」とヘラヘラした格好で保健室に踏み入れると頭の取れた二人の死体を見てその場で嘔吐した。
「ケイト!?」
ケイトを心配しタクミが中へ入る。それと同時に首の取れた死体が目に入りケイトの横で同様に嘔吐した。
「あんた達…ヒッッ」
ムクロは、ドン引く様な目で死体を目指する。胃から何かが出そうになるもグッとこらえた。ムクロの背にはユメコは、激しい頭痛に襲われスグに保健室を出て風に当たろうと廊下の窓を開けようとした。
「……アレ?」
だが、鍵が壊れているのか窓はあかず仕方なくその場でしゃがみ込む。
その後、落ち着きを取り戻した神坂は部員たちを1度保健室から廊下に出るように言いスマートフォンで警察に連絡を試みる。だが、生憎山奥のせいか否かスマートフォンは圏外で急ぐように一階にある公衆電話に向かい使用する。だが、それもまた繋がる事はなかった。
戻ってくる神坂を見てムクロは、
「先生、警察は来るんですか?」
と、問いかける。
神坂は黙ったまま首を横に振ると、少し遅れて「スマートフォンも公衆電話も繋がらない。」
そう答えた。
慌てるようにケイトが
「おいおい待てよ、ここに殺人者がいるかもしれねーとか信じらんねーて!早く下山して警察呼ぼーぜ!?」
と、全員を説得する。
だがユメコが「殺人者なんていないわよ!」と眉を下げて怒鳴る。
「でも、じゃあこれはなんだよ!」
ケイトも言い返すと、囁くような掠れた声でカオルが言った。
【霊の仕業…怒ってる。とても、。】
と、それを聞いたソウタは俯きケイトは固まり「そんなことあるかよ…」と一言残し黙り込む。
「取り敢えず、下山の準備を」
神坂が渋々そう言い下した。
全員が下山の準備を終えると、1階の下駄箱前に集まった。バスも呼べない為、下山してから警察を呼び事情を説明してから手配する事にした。
「こんな事になったのは残念だが、早く二人を成仏させてやりたい。急いで下山するぞ」
そう神坂が言うと、校門に続く扉を開こうとする。だが、何故か開かなかった。別の扉を試してみるも開かない。
「何してんだよ!!」
ケイトが神坂を退かし扉を開けようとするも開かない。
「マジかよ、マジで霊の仕業なのかよ!?ホラゲーじゃねーんだぞ!!」
近くの金属製の傘立てを馬鹿力で持ち上げ扉のガラスの破壊を試みる。だが、何かに突き飛ばされるように弾かれケイトはバランスを崩し転んだ。
「…嘘だろ。嘘だろ…。」
ケイトを心配しタクミとカヨが寄り添う。
「おい!どうすんだよ、先生!」
「どうもこうも…出口がないか、、探すしかないでしょう…。」
神坂がそう言うと、サトリが少し気まづそうに発言する。
「と、取り敢えず…あの二人を」
「……それもそうだな。」
首を切断されたユタカとナツキの死体に青いビニールシートを被せることにした。あのまま放置するのも流石に悔やまれる。そう、サトリは思ったからだ。これ以上何かに怨まれるのも御免、正直その気持ちもあった。
「…なんでこんなことになっちゃったのかな」
カヨはビニールシートの前で遂には泣き崩れてしまった。
これ以上、何かが起こる前にここを出よう。
そう考えたサトリは首からぶら下げてある宝物のカメラを強く握り締めてどこかきっと脱出経路はあるそう信じ探す事にした。
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