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【始まり】
5.悲鳴
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ケイトとタクミの唸るようないびきが男子部屋に響く。ソウタとカオルはあの女の霊の声をハッキリ聞いたことが気にかかりなかなか寝付けないでいた。
「大丈夫…。今は居ないから安心して眠っていいよ。」
「……ぅん。」
ソウタは眠れないと言うより、眠れない弟を寝かしつける為に起きていると言う方が正しい。眠れないでいるカオルを落ち着かせる為に自身の胸に当たるように抱いて背中を摩ったりトントンと優しく叩いている。
素人が下手に霊感を持つと霊への恐怖心が高まり支障を来たしてしまうのだ。
「俺がついてるからな」
「ぅん。」
次第にカオルに眠気がやってき、吸い込まれるように眠りについた。それを確認するとソウタも落ちるように一瞬で眠りについた。
保健室のベッドの上で戯れ合っているのは、眼鏡のツインテールと眼鏡の陰気臭い男、ナツキとユタカであった。意外にも消極的に見えた男女がこの合宿で真っ先に愛を育んでいるのだ。女子の五人の中で最も恋愛に関心を見せなかったナツキだが、実際は誰よりも愛に飢えていた。その愛の飢えをため込んだ結果、誰よりも胸を育て大きく発達させている。また、男子のユタカもモヤシのように細い身体だが家で毎日のように鑑賞し得た意識を最大限に活かし、激しいプレイを楽しんでいた。
「んっ、、ぁっ、、ンンンっ」
生々しい何かを啜る音、まだ日は変わっていない。更に激しくなりムードを高めるのはこれからだ。
「まだ、、だめよ、、」
「もう、、我慢できないよ。熱くなってきた。」
吐息が激しくなってくる。ナツキを四つん這いにさせ、口の中に指を突っ込む。更に、男の棒をナツキの○の中へと入れる。
「ァふっ、」
「ははっ、、」
そして、腰を振ろうとしたその時である。突然全身の力が抜けるような感覚、更に何故か痛む首、。
「ん?」
取れる?何か重い物が床に落ちる音をナツキは聞いた。
「どうしたの?ユタカ……え?」
ぽたぽたと下半身に生暖かい液状が掛かる。ユタカの棒は自分の中にある。じゃあこれは何だ?ヨダレでは無い。それは自然と何故か分かった。不自然に思ったナツキは、ほふくで前進しユタカの棒を自分の中から抜くと、何かが落ちる大きな音、そうユタカがベットから落ちる音がした。その時に謎が解ける。
「キッッ!」
叫ぶ暇もなかった。ユタカの首を髪ちぎり落とし殺したその何かにナツキも鋭い何かで口の中を貫通された。だが、まだ生きている。
「ぁ゛ぁ゛ぁ゛い゛や゛ングスッ!?」
ナツキもユタカ同様にその後、首を噛みちぎられボロりとベットから頭が落ちた。
目覚めたのだ。
彼奴が。
来てしまったのだ。
奴が。
誘われるかのようにこの学舎へと。
「!?」
ハッと目を覚ましたのはサトリ、それに続いて男子部屋に居るソウタも目を覚ましていた、
奴の気配を感じて起きたのだ。
「…寒い」
彼女は夏の合宿にも関わらず身体が冷えるような気がした。だが、ソウタはこの学舎内に奴がまたやって来た事を確信していた。
日が昇る。
朝食の時間にナツキとユタカの姿がない。
「あいつらァァ!まーーだっ二人の時間楽しや楽しんでんのか!?」
馬鹿みたいに騒いでいるのはケイトだ。
その姿に呆れているのはカヨであり、ムクロに言った。
「これがなければ私はケイトさん派なんですけどねぇ~」
と、ムクロは黙って二度頷き同感する。
「何?まだ全員集まってないのか?6時半と決めたはずだろう?底まで早くないハズだぞ」
顧問の神坂先生もやって来るが、ナツキとユタカの姿はない。神坂先生は、サトリとソウタに二人を連れてくるように言い腕を組んで鼻息を荒くし椅子に座った。
「…どこにいるんでしょうね」
「…さ、さぁね。」
サトリが会話を広げようとするもソウタは食いつかない。元々人見知りだったサトリにとって無理に会話をしなければいいのであれば気が楽であるのだが、サトリは何故かソウタの事が気になり少しでも彼の情報を引き出したかった。
「そ、ソウタくんって霊とか信じるんですか」
「…信じるも何も、、。」
そこまで言ってソウタは黙り込む。すると逆にソウタはサトリにこう質問した。
「サトリ……ちゃんは、、霊はいてほしくない?」
と、、それを聞くとサトリは黙り込んでしまいソウタから目を離す。ソウタは、少し困らせてしまったかと罪悪感を抱き謝った。
そして二人は、保健室に辿り着く。
「もうここしか考えられないね」
「最初からここだとは思ってたけど、来たくなかったんだ。」
「分かってたの?ソウタくん?」
「まぁね、ここから何か……じた」
「ん?何?」
ソウタは、保健室の扉を開く。
「きゃぁぁぁァァァァァァっ!!」
学舎内にサトリのとてつもない悲鳴が響き渡った。無理もない扉の奥にはナツキとユタカの死体が転がっていたのだから。
「大丈夫…。今は居ないから安心して眠っていいよ。」
「……ぅん。」
ソウタは眠れないと言うより、眠れない弟を寝かしつける為に起きていると言う方が正しい。眠れないでいるカオルを落ち着かせる為に自身の胸に当たるように抱いて背中を摩ったりトントンと優しく叩いている。
素人が下手に霊感を持つと霊への恐怖心が高まり支障を来たしてしまうのだ。
「俺がついてるからな」
「ぅん。」
次第にカオルに眠気がやってき、吸い込まれるように眠りについた。それを確認するとソウタも落ちるように一瞬で眠りについた。
保健室のベッドの上で戯れ合っているのは、眼鏡のツインテールと眼鏡の陰気臭い男、ナツキとユタカであった。意外にも消極的に見えた男女がこの合宿で真っ先に愛を育んでいるのだ。女子の五人の中で最も恋愛に関心を見せなかったナツキだが、実際は誰よりも愛に飢えていた。その愛の飢えをため込んだ結果、誰よりも胸を育て大きく発達させている。また、男子のユタカもモヤシのように細い身体だが家で毎日のように鑑賞し得た意識を最大限に活かし、激しいプレイを楽しんでいた。
「んっ、、ぁっ、、ンンンっ」
生々しい何かを啜る音、まだ日は変わっていない。更に激しくなりムードを高めるのはこれからだ。
「まだ、、だめよ、、」
「もう、、我慢できないよ。熱くなってきた。」
吐息が激しくなってくる。ナツキを四つん這いにさせ、口の中に指を突っ込む。更に、男の棒をナツキの○の中へと入れる。
「ァふっ、」
「ははっ、、」
そして、腰を振ろうとしたその時である。突然全身の力が抜けるような感覚、更に何故か痛む首、。
「ん?」
取れる?何か重い物が床に落ちる音をナツキは聞いた。
「どうしたの?ユタカ……え?」
ぽたぽたと下半身に生暖かい液状が掛かる。ユタカの棒は自分の中にある。じゃあこれは何だ?ヨダレでは無い。それは自然と何故か分かった。不自然に思ったナツキは、ほふくで前進しユタカの棒を自分の中から抜くと、何かが落ちる大きな音、そうユタカがベットから落ちる音がした。その時に謎が解ける。
「キッッ!」
叫ぶ暇もなかった。ユタカの首を髪ちぎり落とし殺したその何かにナツキも鋭い何かで口の中を貫通された。だが、まだ生きている。
「ぁ゛ぁ゛ぁ゛い゛や゛ングスッ!?」
ナツキもユタカ同様にその後、首を噛みちぎられボロりとベットから頭が落ちた。
目覚めたのだ。
彼奴が。
来てしまったのだ。
奴が。
誘われるかのようにこの学舎へと。
「!?」
ハッと目を覚ましたのはサトリ、それに続いて男子部屋に居るソウタも目を覚ましていた、
奴の気配を感じて起きたのだ。
「…寒い」
彼女は夏の合宿にも関わらず身体が冷えるような気がした。だが、ソウタはこの学舎内に奴がまたやって来た事を確信していた。
日が昇る。
朝食の時間にナツキとユタカの姿がない。
「あいつらァァ!まーーだっ二人の時間楽しや楽しんでんのか!?」
馬鹿みたいに騒いでいるのはケイトだ。
その姿に呆れているのはカヨであり、ムクロに言った。
「これがなければ私はケイトさん派なんですけどねぇ~」
と、ムクロは黙って二度頷き同感する。
「何?まだ全員集まってないのか?6時半と決めたはずだろう?底まで早くないハズだぞ」
顧問の神坂先生もやって来るが、ナツキとユタカの姿はない。神坂先生は、サトリとソウタに二人を連れてくるように言い腕を組んで鼻息を荒くし椅子に座った。
「…どこにいるんでしょうね」
「…さ、さぁね。」
サトリが会話を広げようとするもソウタは食いつかない。元々人見知りだったサトリにとって無理に会話をしなければいいのであれば気が楽であるのだが、サトリは何故かソウタの事が気になり少しでも彼の情報を引き出したかった。
「そ、ソウタくんって霊とか信じるんですか」
「…信じるも何も、、。」
そこまで言ってソウタは黙り込む。すると逆にソウタはサトリにこう質問した。
「サトリ……ちゃんは、、霊はいてほしくない?」
と、、それを聞くとサトリは黙り込んでしまいソウタから目を離す。ソウタは、少し困らせてしまったかと罪悪感を抱き謝った。
そして二人は、保健室に辿り着く。
「もうここしか考えられないね」
「最初からここだとは思ってたけど、来たくなかったんだ。」
「分かってたの?ソウタくん?」
「まぁね、ここから何か……じた」
「ん?何?」
ソウタは、保健室の扉を開く。
「きゃぁぁぁァァァァァァっ!!」
学舎内にサトリのとてつもない悲鳴が響き渡った。無理もない扉の奥にはナツキとユタカの死体が転がっていたのだから。
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