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第1章 俺は子猫であり弟?
過保護(1)
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平日、妻は明莉を学校に送り出して、すぐに出勤する。
明莉は学校終了後、学童保育に行っているらしく、妻と一緒に帰宅する。
これが一緒に暮らし始めてわかった、今の妻と娘の生活だ。
そして妻は時々、帰りが遅くなる日がある。
その時は、妻の母、俺にとっては義母が家に来て、明莉をみてくれている。
今日は妻の帰りが遅い日らしく、夕方、明莉とお義母さんが一緒に帰ってきた。
「ただいま、オト!」
ランドセルをソファーの上に置くと、明莉はすぐに俺のところにとんできて、俺をケージから出してくれる。
俺が逃げ出さないことや、トイレの場所を守ることがわかって安心したのか、明莉や妻がいる時にはケージから出してもらえるようになった。
俺は、座りこんだ明莉の膝の前で寝転がり、背中を撫でられたり、おなかをくすぐられたりしている。
くすぐったくて逃げ出したくなるけど、
「オト、ふわふわ~!」
と、明莉が喜んでくれるのが嬉しい。
「まあ、子猫って、やんちゃだと思っていたけど、おとなしいのね。」
俺と明莉の様子を見て、お義母さんが不思議そうに言った。
「オトは、いい子なんだよ。明莉やママの言うことがわかって、悪いことはしないの。」
明莉が笑顔でこたえながら、頭を撫でてくれる。
「まあ、よくなついているのね。」
お義母さんは俺と明莉の様子をのぞきこみ、笑顔でそう言うと、おやつの準備をしにキッチンの方へ歩いていった。
しばらくしておやつの準備ができると、明莉は手を洗ってダイニングの椅子に座った。
俺はリビングで、ゴロゴロしている。
「ねえ、子猫ちゃん、やっぱり元気がないんじゃないの?」
俺の様子を見て、お義母さんが言った。
「おばあちゃん、子猫ちゃんじゃなくて、オトちゃん!それからオトちゃんは、飼う時に病院でみてもらったり、注射してもらったりしたから大丈夫だよ。」
「そうなの?」
「そうなの!それに、子猫はよく寝るって、獣医さんが言ってたもん。」
明莉が必死で庇ってくれる。
明莉は学校終了後、学童保育に行っているらしく、妻と一緒に帰宅する。
これが一緒に暮らし始めてわかった、今の妻と娘の生活だ。
そして妻は時々、帰りが遅くなる日がある。
その時は、妻の母、俺にとっては義母が家に来て、明莉をみてくれている。
今日は妻の帰りが遅い日らしく、夕方、明莉とお義母さんが一緒に帰ってきた。
「ただいま、オト!」
ランドセルをソファーの上に置くと、明莉はすぐに俺のところにとんできて、俺をケージから出してくれる。
俺が逃げ出さないことや、トイレの場所を守ることがわかって安心したのか、明莉や妻がいる時にはケージから出してもらえるようになった。
俺は、座りこんだ明莉の膝の前で寝転がり、背中を撫でられたり、おなかをくすぐられたりしている。
くすぐったくて逃げ出したくなるけど、
「オト、ふわふわ~!」
と、明莉が喜んでくれるのが嬉しい。
「まあ、子猫って、やんちゃだと思っていたけど、おとなしいのね。」
俺と明莉の様子を見て、お義母さんが不思議そうに言った。
「オトは、いい子なんだよ。明莉やママの言うことがわかって、悪いことはしないの。」
明莉が笑顔でこたえながら、頭を撫でてくれる。
「まあ、よくなついているのね。」
お義母さんは俺と明莉の様子をのぞきこみ、笑顔でそう言うと、おやつの準備をしにキッチンの方へ歩いていった。
しばらくしておやつの準備ができると、明莉は手を洗ってダイニングの椅子に座った。
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明莉が必死で庇ってくれる。
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