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恋愛サティスファクション
ハローGW6
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車を走らせていたらドライブスルーのあるハンバーガーチェーン店を発見。
お昼時だから数台の車が並んでるけど、さすがファストフード店。
すぐに列は動いていく。
「オレ、限定のヤツ、チーズ入りのほう。あとダブルチーズ2個。コーラL2個。氷抜き」
「フィッシュバーガーのサラダセット。ホットコーヒー。店長殿は子供だからおもちゃのセットで良いだろう。ナゲットセットのミルクで。ナゲットは私がもらう」
「あっ。オレもナゲット。ソースはマスタードで。テンチョーは適当なバーガー2、3個買っときゃイイだろ。んじゃ、佐倉オーダーよろしく」
「えっ? 僕?」
「オーダー用のマイクは助手席側だよ」
「これだから左ハンドルは不便なんだ」
そうか。僕がオーダーのマイクに一番近いのか。
玲司君と鈴村さんの言葉をそのまま伝えて。
適当にって言われたからボリュームのあるの1個とサブになりそうなの2個。
最後に自分の分ってことで、期間限定のタコスバーガーのポテトセット。
玲司君もポテトを食べそうだからLサイズにしておこう。
ドリンクはマックフィズのさくらんぼ。それとデザートにアップルパイ。
「国産に乗り換えてぇ。ムダにデケェし、ガス食うし」
「せっかくプレゼントされたのだから大事に乗りたまえ」
「プレゼントじゃねぇし。働いた対価だし。なんでウチの事務所は現金でくれねぇんだよ。給料が現物支給って昭和かよ」
「社長殿は君が心配なのだよ。下手に金など持たせたら何を買うか分からないからね」
「なんも買わねぇよ。オレめっちゃ善良な一般市民じゃん」
「裏路地でODしてバッドトリップしてた坊やのどこが一般市民だい?」
「あの時はガギだったんだよ。今はもう使ってねぇじゃん」
オーダーを受けてくれているマイクの向こうの店員さんが、あれとこれをセットにするとお得になりますとか、おもちゃはどれになさいますかとか言ってるけど。
ぶっちゃけ今の僕の耳は玲司君と鈴村さんの会話に向いている。
ODってオーバードーズ、薬物の過剰摂取のこと?
玲司君は昔、バッドトリップするような危ないもの使ってたの?
「お会計、合計で4,300円です。そのままお進みくださーい」ってスピーカーの向こうから店員さんの声。
注文を受け付けた店員さんの誘導は当然なのに。ごめん。ちょっと黙ってって思っちゃう。
玲司君は店員さんの声も聞こえていたみたいで、車を前に進めてくれた。
でも前のお客さんがまだ商品を受け取れてないから車内で待機。
「それにしても。ようやくサクラのお披露目か。待たせ過ぎじゃないかい」
「オレじゃねぇ。圭がうっさかったんだ」
「圭君は秘密がちな子だからね。仕方がないと言えば仕方がない。花見会へはサクラも連れていくよと連絡しておいたから。今頃現地は大騒ぎだろうね」
「わざわざ知らせるとか。性格ワリぃ」
「君が連絡していないだろうと、年長者として気を使ったのだよ。感謝したまえ」
「別に佐倉が来ること伝える必要ないだろ。テキトーに隅っこで肉食って帰るだけなんだから」
「何を言っているのだ。圭君と玲司から大切に秘されしウサギちゃんのご登場だよ。派手にとどーんと歓迎しなくてはヤクザが廃るってものだろう」
今、ヤクザって言った?
「今日、ホントに親父っさん達も来てんの?」
「もちろん。当然だろう」
「メンドクセェ。やっぱり行くのヤめる。旨い肉は諦めた」
「そんなに嫌かい? あんなに可愛がられているのに」
「あれは可愛がってんじゃねぇ。オッサン、絡み酒でウザいんだよ」
「天下の鞘間組をオッサン扱いとは。私には畏れ多くて無理だねえ」
鞘間組ってニュースで聞いたことある。
広域指定暴力団だ。
その鞘間組のヤクザさんがこれから行くところにいて。
玲司君はヤクザさんにお酒の席で絡まれるくらいに可愛がられて。
ってことは……。
「玲司君ってヤクザの構成員なの!?」
お昼時だから数台の車が並んでるけど、さすがファストフード店。
すぐに列は動いていく。
「オレ、限定のヤツ、チーズ入りのほう。あとダブルチーズ2個。コーラL2個。氷抜き」
「フィッシュバーガーのサラダセット。ホットコーヒー。店長殿は子供だからおもちゃのセットで良いだろう。ナゲットセットのミルクで。ナゲットは私がもらう」
「あっ。オレもナゲット。ソースはマスタードで。テンチョーは適当なバーガー2、3個買っときゃイイだろ。んじゃ、佐倉オーダーよろしく」
「えっ? 僕?」
「オーダー用のマイクは助手席側だよ」
「これだから左ハンドルは不便なんだ」
そうか。僕がオーダーのマイクに一番近いのか。
玲司君と鈴村さんの言葉をそのまま伝えて。
適当にって言われたからボリュームのあるの1個とサブになりそうなの2個。
最後に自分の分ってことで、期間限定のタコスバーガーのポテトセット。
玲司君もポテトを食べそうだからLサイズにしておこう。
ドリンクはマックフィズのさくらんぼ。それとデザートにアップルパイ。
「国産に乗り換えてぇ。ムダにデケェし、ガス食うし」
「せっかくプレゼントされたのだから大事に乗りたまえ」
「プレゼントじゃねぇし。働いた対価だし。なんでウチの事務所は現金でくれねぇんだよ。給料が現物支給って昭和かよ」
「社長殿は君が心配なのだよ。下手に金など持たせたら何を買うか分からないからね」
「なんも買わねぇよ。オレめっちゃ善良な一般市民じゃん」
「裏路地でODしてバッドトリップしてた坊やのどこが一般市民だい?」
「あの時はガギだったんだよ。今はもう使ってねぇじゃん」
オーダーを受けてくれているマイクの向こうの店員さんが、あれとこれをセットにするとお得になりますとか、おもちゃはどれになさいますかとか言ってるけど。
ぶっちゃけ今の僕の耳は玲司君と鈴村さんの会話に向いている。
ODってオーバードーズ、薬物の過剰摂取のこと?
玲司君は昔、バッドトリップするような危ないもの使ってたの?
「お会計、合計で4,300円です。そのままお進みくださーい」ってスピーカーの向こうから店員さんの声。
注文を受け付けた店員さんの誘導は当然なのに。ごめん。ちょっと黙ってって思っちゃう。
玲司君は店員さんの声も聞こえていたみたいで、車を前に進めてくれた。
でも前のお客さんがまだ商品を受け取れてないから車内で待機。
「それにしても。ようやくサクラのお披露目か。待たせ過ぎじゃないかい」
「オレじゃねぇ。圭がうっさかったんだ」
「圭君は秘密がちな子だからね。仕方がないと言えば仕方がない。花見会へはサクラも連れていくよと連絡しておいたから。今頃現地は大騒ぎだろうね」
「わざわざ知らせるとか。性格ワリぃ」
「君が連絡していないだろうと、年長者として気を使ったのだよ。感謝したまえ」
「別に佐倉が来ること伝える必要ないだろ。テキトーに隅っこで肉食って帰るだけなんだから」
「何を言っているのだ。圭君と玲司から大切に秘されしウサギちゃんのご登場だよ。派手にとどーんと歓迎しなくてはヤクザが廃るってものだろう」
今、ヤクザって言った?
「今日、ホントに親父っさん達も来てんの?」
「もちろん。当然だろう」
「メンドクセェ。やっぱり行くのヤめる。旨い肉は諦めた」
「そんなに嫌かい? あんなに可愛がられているのに」
「あれは可愛がってんじゃねぇ。オッサン、絡み酒でウザいんだよ」
「天下の鞘間組をオッサン扱いとは。私には畏れ多くて無理だねえ」
鞘間組ってニュースで聞いたことある。
広域指定暴力団だ。
その鞘間組のヤクザさんがこれから行くところにいて。
玲司君はヤクザさんにお酒の席で絡まれるくらいに可愛がられて。
ってことは……。
「玲司君ってヤクザの構成員なの!?」
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