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初陣アプレンティス
かいぎストラテジー1
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ようやく伝わった。僕の気持ち。
うまく言葉にできなくて時間かかっちゃった。
これからは僕もきちんと伝える努力するから、圭介さんこれからもよろしくね。
お互いの小指絡ませてニコニコしてると、幸せだなあって気持ちでいっぱいになる。
僕、こういう穏やかな時間を圭介さんと過ごすの好きだよ。
もう怒ったり悲しくなったりするのは嫌。
「お二人が元サヤに戻るようで良かったです。おめでとうございます」
全然おめでとうっていう顔をしてない二上さんに仲直りを祝福された。
Little WOMAN潰しは思いとどまれと言いたいんだね。
でも無理。だってLittle WOMANがいる限り、僕は怒ったり悲しくなったり嫌な気持ちにさせられるんだ。
不愉快の原因は根っこから断ち切らないといけない。
「これから作戦会議をするつもりなんですけど、二上さんも参加してくれますか? 反対意見は貴重です。懸念してることをどんどん書いて貼ってください」
戸棚をあさって筆記用具を取り出す。
二上さんに赤色の付箋をあげますね。
僕はピンク色。圭介さんは青。
それぞれの考えを書いてテーブルに貼っていこう。
「僕と圭介さんだけで計画を進めるのは視野が偏って危険だから、二上さんも意見をお願いします。気楽に書いてください」
僕も適当に書くからさ。
「圭介さんはLittle WOMANに対して僕達が出来る案を思いつく限り書いてください。実行できそうな案を探しましょう。他にも知ってることとか、調べられることとか何でも書いて教えてください」
意見は多い方がいい。
お義父さんは見てるだけで書くつもりはなさそうだけど、白い付箋置いておきますね。
よかったら使ってください。
“住民監査請求”
“脱税の告発”
“売春の告発”
“人身売買の告発”
“胎児サプリの告発”
圭介さんがサラサラと書く青色の付箋には告発の文字が並ぶ。
それに対して二上さんが“告発は握り潰されて終わる”と緑の付箋に書き込んだ。
「なんで握り潰されるって分かるんですか?」
“衣笠大臣に頼んで井出総理に直接訴える”
疑問を口にして、ピンク色の付箋に提案を書いて貼る。
僕の質問に二上さんは付箋に書かずに声に出して答えてくれた。
「Little WOMANの顧客にはとても高貴な生まれの方々もいるんです。いわゆる上級国民ってやつですよ。そんな人と懇意にしているLittle WOMANに司法は何もできないんですよ」
“上級国民の顧客あり”
司法すら好きに出来るなんて、どんな人なんだろう。
「井出総理みたいな?」
例えで総理の名前を出しちゃった。
ごめんなさい。井出総理が女の子買っているなんて思ってないです。
もちろんサプリも飲んでないですよね?
「井出は守る価値なんてないよ。本当にヤバくなったら井出ぐらい簡単に差し出すだろうね」
圭介さんが井出総理はそこまで上級ではないと教えてくれる。
総理よりも偉い人って誰だろう?
もう想像もつかない。日本人ではない?
「あそこの親子の下半身スキャンダルで誤魔化されるのはありそうですね」
二上さんが圭介さんの予想に頷く。
親子って言うけど、もしかして。
「井出総理と息子がLittle WOMANの顧客とか言わないですよね?」
「Little WOMANの売春宿。親子で仲良く一緒に利用してるよー」
嘘だろ。それじゃ総理に直談判しても無駄じゃん。
Little WOMANの後ろ盾に総理大臣がいるなんて。
勝てる気がしない。
厚労省の有識者会議で圭介さんの発言が議事録にも残されない横暴の理由はこのせいか。
どれだけの圧力をかけているんだ。
“Little WOMAN客 井出総理、秘書の息子 not上級”
残念な気持ちで付箋に書いた。
うまく言葉にできなくて時間かかっちゃった。
これからは僕もきちんと伝える努力するから、圭介さんこれからもよろしくね。
お互いの小指絡ませてニコニコしてると、幸せだなあって気持ちでいっぱいになる。
僕、こういう穏やかな時間を圭介さんと過ごすの好きだよ。
もう怒ったり悲しくなったりするのは嫌。
「お二人が元サヤに戻るようで良かったです。おめでとうございます」
全然おめでとうっていう顔をしてない二上さんに仲直りを祝福された。
Little WOMAN潰しは思いとどまれと言いたいんだね。
でも無理。だってLittle WOMANがいる限り、僕は怒ったり悲しくなったり嫌な気持ちにさせられるんだ。
不愉快の原因は根っこから断ち切らないといけない。
「これから作戦会議をするつもりなんですけど、二上さんも参加してくれますか? 反対意見は貴重です。懸念してることをどんどん書いて貼ってください」
戸棚をあさって筆記用具を取り出す。
二上さんに赤色の付箋をあげますね。
僕はピンク色。圭介さんは青。
それぞれの考えを書いてテーブルに貼っていこう。
「僕と圭介さんだけで計画を進めるのは視野が偏って危険だから、二上さんも意見をお願いします。気楽に書いてください」
僕も適当に書くからさ。
「圭介さんはLittle WOMANに対して僕達が出来る案を思いつく限り書いてください。実行できそうな案を探しましょう。他にも知ってることとか、調べられることとか何でも書いて教えてください」
意見は多い方がいい。
お義父さんは見てるだけで書くつもりはなさそうだけど、白い付箋置いておきますね。
よかったら使ってください。
“住民監査請求”
“脱税の告発”
“売春の告発”
“人身売買の告発”
“胎児サプリの告発”
圭介さんがサラサラと書く青色の付箋には告発の文字が並ぶ。
それに対して二上さんが“告発は握り潰されて終わる”と緑の付箋に書き込んだ。
「なんで握り潰されるって分かるんですか?」
“衣笠大臣に頼んで井出総理に直接訴える”
疑問を口にして、ピンク色の付箋に提案を書いて貼る。
僕の質問に二上さんは付箋に書かずに声に出して答えてくれた。
「Little WOMANの顧客にはとても高貴な生まれの方々もいるんです。いわゆる上級国民ってやつですよ。そんな人と懇意にしているLittle WOMANに司法は何もできないんですよ」
“上級国民の顧客あり”
司法すら好きに出来るなんて、どんな人なんだろう。
「井出総理みたいな?」
例えで総理の名前を出しちゃった。
ごめんなさい。井出総理が女の子買っているなんて思ってないです。
もちろんサプリも飲んでないですよね?
「井出は守る価値なんてないよ。本当にヤバくなったら井出ぐらい簡単に差し出すだろうね」
圭介さんが井出総理はそこまで上級ではないと教えてくれる。
総理よりも偉い人って誰だろう?
もう想像もつかない。日本人ではない?
「あそこの親子の下半身スキャンダルで誤魔化されるのはありそうですね」
二上さんが圭介さんの予想に頷く。
親子って言うけど、もしかして。
「井出総理と息子がLittle WOMANの顧客とか言わないですよね?」
「Little WOMANの売春宿。親子で仲良く一緒に利用してるよー」
嘘だろ。それじゃ総理に直談判しても無駄じゃん。
Little WOMANの後ろ盾に総理大臣がいるなんて。
勝てる気がしない。
厚労省の有識者会議で圭介さんの発言が議事録にも残されない横暴の理由はこのせいか。
どれだけの圧力をかけているんだ。
“Little WOMAN客 井出総理、秘書の息子 not上級”
残念な気持ちで付箋に書いた。
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